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イスラエルのイラン攻撃ルート
◆8月11日
アメリカがイラン攻撃をする場合、その狙いは何か? 以前からこのブログではアメリカのこの地域に対する戦略を、シルクロード戦略法の観点から示してきた。第1義的にはこの地域の保有する化石燃料の戦略的奪取である。特にイランは石油売買の決済でドルを使用しなくなっている。イラクのフセインも同様の措置を取り、これが命取りになった。ドル防衛上からもこの地域を押さえたいのが、アメリカだ。第2義的にはそれを通じて徐々にロシアを追い詰めていくこと。最終的にはハートランドと言われる世界制覇の要となるこの地域を親米にさせることで、地政学的なグローバリゼーションを達成することにある。
そのため、丁度イラク戦争を始める時、イラクが大量破壊兵器を所有している、という言いがかりをつけて攻撃した、と指摘したように、このドミトリー・セドフ氏も、アメリカがイラン攻撃の言いがかりをつけて戦争を始めようとしている、と指摘している。その言いがかりが「核兵器計画」である。
「いつか来た道」、というやつだ。
このアメリカのイラン攻略、ということに対し、ロシアはどう対処すべきか、ということを以下の論文は示している。ようするに、ロシアはイランを守れ、と言っている。今のロシア政権はイランに対する見方で以前に比べて厳しいものになってきているから、セドフ氏はロシアに対して、しっかりしろ、と激を飛ばしているように思える。
ロシアが確固とした姿勢を示せば、実はアメリカもイスラエルもイラン攻撃を実行することは容易ではなくなる。戦争一般について、このブログでは「反対」の姿勢を明確にしている。従って、戦争抑止の上からも、ロシアはイラン保護を明確に世界に示すべきである、と書いておく。
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●グローバリズム促進のためのイラン攻撃
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=20547
【8月9日 by Dmitry Sedov】
イラクから撤退した後にアメリカがイランを攻撃するということは疑いないことだ。アメリカの軍関係の支出はあまりに巨大となっているため、近い将来その流れに変化を期待することはできない。アメリカの軍産複合体とそのペンタゴンのパートナーは最悪の対応の仕方であるイラン攻撃の計画を長いこと練ってきている。
イラン戦争の準備は、アメリカがイラクを攻撃した動きにほぼ似ている。サダム・フセインは大量破壊兵器を隠し持っていると言いがかりを付けられたが、現在のイラン指導部もまもなく世界的な大問題となる核兵器計画を持っていると非難されている。
イランの声明では、IAEAの査察員を受け入れる準備はできている、としているが、丁度イラクが自国の施設に西欧の専門家らを受け入れることを承諾した時のように、それは退けられた。アメリカは、イランの核の脅威は確定されたもので、それに反対する意見はまったく受け入れられないとしている。
さらに、アメリカは同時に中東に非核地帯を設定する提案を拒否しているし、パキスタンの非合法的な核兵器所有問題から発するずっと現実的な危険に対しては、鈍い反応しか示さないでいる。アメリカ軍のイランを標的とする向こう見ずな冒険は世界的にネガティブな反応を生み出すという事実に加えて、ロシアはイランに注ぎ込んだ自国の利権を考慮せざるを得なくなるはずだ。
その問題を取り上げてみよう:アメリカのグローバリズムは、信頼できる商品の供給者としてのロシアの役割を地球をまとめるパックス・アメリカーナのために自動的に削減させるので、ロシアに対して直接的脅威となる。グローバリズムは、各国が自らの政治的・文化的主権を維持する機会を失わせることになり、従ってロシア文化の中核的な価値を危機に陥れるものとなる。
企図されている戦争は、ひとつの選択肢として、グローバリゼーションとイスラムの間の紛争というプリズムを通してみることができる。この段階で、シーア派のイランはこのグローバリゼーションの進む道において最大の障害となりうるのだ。
忘れていけないことは、宗教的要請から、イランは欧米の経済では当然の利息を取るということをしていない、ということだ。イランの銀行業は、利息を取ることを避けていて、そのようなメッセージを世界に向けて発信している。
これがイランとアメリカの袋小路にはまっているイデオロギー的な論争点なのだ。それは、お金を必要としている者たちから合法化された搾取をすることを基礎とする、アメリカの無慈悲な質屋業の持つ性格を露にさせている。
イランの宗教的指導者らの正当な見方はアメリカのグローバリストを怒らせている。イスラム世界でイランが反アメリカの砦となったことは自然なことだ。またイランが現在の状態で留まれば、中東を変革する計画をアメリカは進めることはできない。
中東をグローバリズム方向に向けようとする勢力が目指しているものは、シーア派のイラン政権を倒し、そこに親米の政権を打ち立てることである。ロシアから見て、イランに親米政権ができることの結果としてなにがあるだろう?
アメリカ化というものはグローバリゼーションの提案者によって自然なステップである、と見なされるので、カスピ海地帯とロシアの隣国、アゼルバイジャンとトルクメニスタンは、新たな不安定地域に引き込まれるかもしれない。オレンジ革命におけるウクライナ、アゼルバイジャンやトルクメニスタンのようなロシアに非友好的な政権の誕生は、ロシア政権の気に入らない動きをすることで対立の元凶となるだろう。アゼルバイジャンにもう一人のサーカシビリがでれば、とりわけアルメニアには大きな問題となるだろう。トルクメニスタンの内部に侵食するアメリカの動きの結果がどうなるか分からないとは言え、明らかにネガティブなものになるはずだ。
経済分野からみたら、ロシアがイランへの重要なつながりを持っているということは何の価値も無い。ロシアとイランの協力体制には既に圧力が掛けられているし、イランに政権交代があれば勝ち目はなくなる。
イラン問題で自らの立場を明らかにするために、ロシアは基本的な問題に対する答えを慎重にだすべきである。
それらの問題とは:
1.ロシアは現在のイランの体制の存続を良しとするのか?答えは、そのとおりだ、イランはロシアと協力していこうとしている。イランは難しいパートナーではあるが、それはいつものことだ。イランの見方はイスラム社会の見方を反映している。ロシアを尊重するイランをロシアはベストを尽くして確保しておくべきだ。
2.ロシア政府の親米的な動きは、ロシアの利益の観点からポジティブな動きか? そうではない。イラン問題でアメリカへ妥協することで、ロシア政府が長期の保証された「リセット」を獲得しようと望むならば、今の動きは明らかに近視眼的である。このリセットは、アメリカの利益である限りは現実化するという類のものだ。アメリカ問題のロシアの専門家は、このリセットのストーリーがどのようになされたかに関する自らの観点を示すべきだ。いかなるファクターが働いてアメリカがリセットするようになったのか、そしてアメリカの動機にどれほどの善意があったのか、今やそれを冷静に分析すべき時である。見たところ、善意が重要な役割を果たしたとは言いがたい。
譲れない点は、イランに関する点ではロシアの政策がアメリカに影響されることがあってはならない、ということだ。
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