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アフガンの米軍
◆9月16日
アルカイダというものが、アメリカなどの欧米勢力の作り出した勢力であることと、その実際の勢力が今ではわずかなものである、という事実が隠されたまま、アルカイダの脅威に対処するためと称して欧米が大きな勢力をアフガンに送っている。
しかし、実はアルカイダ掃討が目的というよりか、アフガン占領そのものが目的である、という疑惑が今回の国際戦略研究所(IISS)の報告によって明らかになりつつある。
このブログでは、アフガン占領の目的の一つはアヘンにある、と指摘してきたが、ようするにアフガンを押さえておきたいがため、戦闘が長引くことが必要なのだ。
しかし、イラク戦争の原因などでイギリスのブレアー元首相が責め立てられているように、都合のよい嘘の証拠などでイラクやアフガンを侵略した欧米勢力は、今その過去の付けを払わされようとしている。
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●アルカイダの脅威は誇張:12万の米軍は50人以下のアルカイダと戦闘
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=21059
【9月14日 by Eric Margolis】
ロンドンに本部のある国際戦略研究所(IISS)は、軍事に関する世界的なシンクタンクである。防衛問題専門グループの中ではトップの内容をもっていて、そこにはアメリカ、イギリス、中国、ロシア、インドなどからの退役した将校、軍人らが集っている。
私自身、20年以上このIISSのメンバーだった。IISSの報告書は常に権威的であるが、慎重であり外交的であり、たまに冴えないこともある。しかしながら、2週間前IISSはアフガンに関する驚愕すべきレポートを発表した。この内容にアメリカ政府やNATO同盟国は衝撃を受けている。
イギリスの諜報機関MI-6の元副長官だった人物により監修されたこのレポートは、タリバンとアルカイダの脅威は欧米勢力によって「誇張」されたものである、と述べている。
アメリカ主導でのアフガン作戦は、その初期のアルカイダの分裂と消滅という目的からあらゆる面で膨張されてしまっている。IISSは、アメリカ主導のアフガン作戦は、「長期に引き伸ばされた災厄」である、と指摘した。
つい最近も、CIAのレオン・パネッタ長官は、アフガンには50人以上のアルカイダは存在していない、ということを認めたのだ。ところが、アメリカのオバマ大統領は、アルカイダと闘うために米軍を3倍の12万人とした。
IISSレポートは更に、アフガン在の欧米軍は実際のところは、アフガンのレジスタンスを扇動している、ことを認めている。私は同じような現象を1980年代のソ連によるアフガン占領の時、目撃している。
興味深いのは、元MI-6副長官のニゲル・インスクスター氏が監修したこのレポートのある部分では、アルカイダの脅威は殆ど認められておらず、ソマリアやイエメンは特にそうだ、と指摘している。しかしながら、アメリカ政府は、アルカイダの攻撃が激しいと誇張している、という。
いつもの思慮深さを捨ててIISSは、こういった警告を出すのは、アフガンでの戦争に深入りすることは、欧米の指導者たちが世界金融危機やイラン問題から気を紛らすことで、また乏しい資金を費やすことで、欧米の安全保障の利害にとって脅威となるためだ、としている。
IISSの調査結果は、オバマ大統領、イギリスの新しい首相であるデイビッド・キャメロン氏、その他アメリカの同盟国でアフガンに軍を送っている国々に直接的に問題を突きつけることになろう。
このレポートは、ますます不人気になりつつあるこの紛争を保持するために使われてきた彼らの論理を覆す危険性がある。
このレポートは、アフガンの占領の本当の理由は、石油と関連し、この地域から中国を締め出し、核兵器を装備しているパキスタンを監視する目的を持っているという疑惑に説得力を持たせることになりそうだ。
このレポートは更に、アフガン戦争からの出口戦略を提案している。IISSは、欧米の占領軍は、思い切って削減し、カブールと、タジク人とウズベク人が殆どの北部に限定するべきだ、と提案している。
タリバンの支配する南部アフガンからは欧米軍は撤退するべきだとしている。タリバンにはゆるやかで分散化した封建的システムが機能するまで、国土の半分を支配するようにさせればよい。このやり方は、1979年にソ連がアフガン侵攻するまで実施されていたやり方である。
その間、アフガンでの戦争はますます弱体化している欧米占領軍に対し厳しいものになっている。 アメリカが立てたアフガンの指導者である、ハミド・カルザイ大統領は、アメリカ、カナダ、イギリスの反対にも拘わらずタリバンとの直接的な和平交渉をする準備をしている。
親政府的なアフガン武力勢力は、ますます無軌道になりつつある。ただ、インド、ロシア、イランの支援を受けているタジク人とウズベク人の民兵、それにアフガン共産党がパシュトゥン人のタリバン勢力と闘うことを望んでいる。
タリバン指導者のムラー・オマール氏は先週、欧米占領軍は急速に敗北に向かっていると宣言した。彼は正しいかもしれない。アメリカが支援するアフガン政府や支援している欧米にとって上手く行っているものは何もない。鳴り物入りで実施したタリバンを殲滅するはずだったマルジャでの作戦でも、当惑させられるような大失敗を帰した。米軍による一般人の犠牲者数は増え続けている。
ヨーロッパはアフガン戦争に倦み疲れている。世論調査では、アメリカ人の60%が戦争が無益であると考えていることが分かった。
IISSの爆弾発表はイラク侵攻の原因に対するイギリスのチルコット調査の最も劇的な事象の後に出てきた。、イギリス諜報機関のMI-5の元長官、マリンガム・ブラー男爵夫人は、イラク戦争はブレアー政権が嘘を寄せ集め、でっち上げの証拠で始めたものだと証言している。我々が「テロリズム」と呼ぶものは、多くの場合は欧米諸国のアフガンやイラクへの侵略によって、引き起こされている、と彼女は証言したのだ。
イラクとアフガンにおける真実というものが、こうしていよいよ露にされだしているのだ。
アフガンは再び、「帝国の墓場」、であることが証明されることだろう。
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