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ギリシャのデモ隊
◆5月8日
今回のギリシャ発といってよい金融危機の高まりが、他のヨーロッパ諸国へ波及するのでは、という懸念が株価や為替に大きく影響しだしている。
しかしこれは実は2008年のリーマン破綻以来、延命装置で生きながらえていた世界経済がその延命装置をつけてももうどうしようもない状況に追い込まれて来ている、と見るべきであろう。
2009年の終わりにはドバイショックが世界を襲った。これが今のギリシャ危機に続いているといってよいし、このギリシャ危機はヨーロッパのほかの国に感染し更に危機は拡大していくことになるだろう。
ヨーロッパが全体的におかしくなれば、当然、アメリカやアジアの経済・金融が影響を受けるから、早晩世界的金融危機の再来、というよりか金融危機の第2波、あるいは金融津波の第2波となるのではないだろうか?
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●ユーロ圏、危機の波及を警戒
【5月5日 Reuters】
2日に合意されたEUとIMFの1100億ユーロに上る救済案の代価である給料と年金のカットに抗議するためのデモの最中に暴徒がアテネ中央銀行に火をつけたため、3人が窒息死した。
ゼネストのためギリシャ空港、観光地や公共サービスが閉鎖や休止に追い込まれ、5千人のデモ隊は公共福祉カットと増税に反対し、脱税者と汚職をしている政治家らを裁判に掛けるよう要求し行進をした。
数百人ものデモ隊が石やビンを警官に向かって投げ、警官は催涙ガスで応じた。ジョージ・パパンドレウ首相は議会で、火災で亡くなった人が出たことに強い衝撃を受けたと語り、犯人を必ず裁きの場に引き出すと語った。
ベルリンでは、メルケル・ドイツ首相が、ヨーロッパの運命は11年間の単一通貨の歴史の中で最大の深刻な危機の中で行き詰まっていると述べた。そして、ユーロ圏のその他の国々もギリシャの救援が不成功になれば、その余波を受けるかもしれない、と語った。
欧州通貨問題委員のオリー・レーン氏は、この危機をギリシャから広がることを抑えることは決定的に重要だと語った。
「ギリシャ内にこの野火を押さえ込むことが絶対に必要だ。そうすれば、これがヨーロッパ連合の金融の安定と経済全体を脅かす森林火災にならずに済むだろう」と、記者会見で語った。
危機が拡大するのでは、という懸念は世界の株価の急落をもたらし、ユーロは年初来一番の下げとなり、ドルは対ユーロで$1.29となった。
3ヶ月に及ぶストライキと街頭での暴徒騒ぎの中で火災による死者がでたというニュースのため、叩かれているギリシャ銀行は更に5%の下げとなった。
弱いユーロ圏経済を防衛するヨーロッパ連合の意思と能力を試す投資家のための次の二つの標的と見なされているスペインとポルトガルの株価も、二日連続で下げた。ポルトガルは5日には、以前の利回りの4倍以上を6ヶ月の国債を売るために支払わねばならなかった。
ベルギーの危機が増大しているサインが出ている時、ヨーロッパ委員会議長のジョゼ・マニュエル・バロッソ氏は、投機家たちに向かって、ヨーロッパ連合の執行部は、もしも投機家たちが無責任な動きをすれば、素早く動いて彼らに対する規制を強めるだろうと辛らつな攻撃を加えた。
メルケル首相はその動きの鈍さのために、多くのアナリストたちからギリシャの危機を悪化させているとして非難されているが、議会に向かって、救援パッケージが成功するかどうかが、ヨーロッパの将来、またヨーロッパにおけるドイツの運命を決定すると言っても過言ではないと語った。
ドイツ国民の反対があるにもかかわらず、ギリシャに対する220億ユーロの緊急援助を承認する討論の席でメルケル首相は、支援がなければ、連鎖反応がヨーロッパを、ひいては国際社会の金融システムを揺るがすようになるだろう、と語った。
◆警戒中
ヨーロッパ中央銀行運営評議会の重量級のアクセル・ウェーバー氏は、ドイツの議員らに似たような警告を与えている。ギリシャのデフォルトは欧州通貨統合と金融システムの安定性に対する実体的な危機をもたらしうる、と語った。
国際通貨基金(IMF)議長は、ギリシャからヨーロッパ全体に負債から始まった危機が拡大する可能性があることを認めているが、ユーロ圏の大国であるフランスやドイツには脅威とはならないだろうと見ている。
「いつでも感染拡大の危機は存在する」と、ドミニク・ストラウス・カーン氏はフランス紙のパリジャンに語った。
「ポルトガルが言われているが、彼らは既に手を打っている。またその他の国々は更に安定した状況にある・・・しかし我々は警戒を怠るわけにはいかない」
ユーロは14ヶ月ぶりの最低となる $1.2801を記録した。またスペインとポルトガルがデフォルトに陥らないようその負債を保証するコストは、かつてないほどユーロの大きな負担となっている。
レーン氏は、穏やかな市場を目指してスペインはギリシャになされたような支援のメカニズムは必要ないと語った。彼としてもそれを提案するつもりはない。しかし、彼はまた、EU国家の赤字のレベルは「心配せざるを得ないほど高い」とも語った。
公式的には否定はしているが多くのエコノミストはギリシャは個人投資家たちに負担を請け負ってもらってその債務の再編をせざるを得なくなるだろうと見ている。
「今我々が目撃しているのは、非常に旧式の金融感染の影響だ」と、香港のクレジット・アグリコルの新興成長市場ストラテジストであるセバスチャン・バルビー氏は語った。
◆ギリシャの緊縮財政
EUとIMFと合意した赤字カット施策の全てを、政治的・社会的に不安定な状況のため、ギリシャの社会主義的政府は実行できないかもしれないという懸念が、ユーロ圏の動揺をもたらしている要因のひとつである。
パパンドレウ首相は3日、議会に300億ユーロの救援の新しい緊縮財政案を提出した。しかし保守派の反対派はそれに対する拒否をするとしているため、政治的な合意に対する希望が見えていない。
アナリストは、ギリシャの強力な労働組合の動員レベルに対する指針として5日の反対運動を注視していた。
現在まで、デモは数万人と限定的であるが、市民の怒りは高まっている。世論調査で示されているように、普通のギリシャ人は危機の代償を払っている傍ら、脱税や汚職が野放しになっていると考えている。
「我々はストライキをしながら、労働者、年金受給者、失業者に厳しい不公平な施策に対する戦いを継続している」と、ギリシャ労働総同盟の民間セクター議長のヤンニオス・パナゴポウロス氏はロイターに語った。
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