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ドバイの世界地図島:ばらばらになる世界を予見?
◆12月3日
ドバイ危機は一旦は回避されたようになるだろうがこれがボディーブローのように後から響いてい来る、と予想される。いうなれば、ケンシロウの言う、「お前は既に死んでいる」というやつかもしれない。金価格は昨日に続いて今日もまた最高価格を記録した。金融不安が消えていないせいだ。
そんな中、ギリシャの財政悪化のため、EU財務相理事会が警告を発したと言う。またウクライナでは国有鉄道がデフォルト状態だという。このように徐々にあちこちでデフォルトが生じ、それが連鎖してゆくゆくは大きなソブリン・デフォルトにつながる可能性は排除できない情勢になりつつある。
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■ドバイの金融危機のメルトダウン後、更なる縮小、デフォルト
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=16342
【12月1日 by Mike Whitney】
ドバイのウィルスは封じ込められた。これ以上の金融システム・メルトダウンはないだろう。しかし、ドバイの教訓は、無視するには厳しすぎた。世界の株式は問題が匂っただけで動揺し始めた:誰も詳細がはっきりするまで待ってはいなかった。誰かが、「火事だ」と叫んだ。そしてパニックが起きた。これはいかに投資家たちが神経過敏になっているかを示している。
驚くべきは、危機の間中、ドルは1ユーロ1.49ドルから1.50ドルの間で比較的安定していた。大銀行にとってはよいニュースでキャリートレードの仲介をしている業者らにも歓迎された。もしドバイがつぶれると、ドルは強くなりそうだし、彼らは大金を失うのだ。マーケットのアナリストは、ゼロ金利のドルは1兆ドルが借り込まれていると見ている。これはリスクの大きいやり方で、新しい災害をもたらしかねない。
ドバイワールドの負債モラトリアム要請で、低利金融でプロジェクトに融資することに依存していたのぼり調子のマーケットから即座に資金のシフトが行われた。信用格差は東欧と開発途上国で拡大している。投資家は慎重でバランスシートの赤字がどれほどかを知りたがっている。ソブリン・デフォルトの可能性はかつてなく高まってきている。ドバイがうまくこの危機を乗り越えたとしても、他の国が同じくうまく乗り越えられるかは分からない。
さしあたっては、リスク回避というのが最重要点だ。ドバイが吹き飛ぶ前にでさえ、3ヶ月ものの短期国債はネガティブテリトリーに落ち込み、2年ものの国債は記録的に沈んだ。これは、投資家は「緑の新芽」の宣伝を買っていないということを意味している。彼らは通貨市場から貯金を引き出し、とりあえず安全な投資としての国債の購入に充てている。ここにニューヨーク・タイムズ紙の記事がある。
「世界に拡大しやしないかと心配される銀行の取り付け騒ぎや金融の混乱を避けつつ、UAEは11月29日、世界から借り入れすぎているのではと懸念されているドバイの銀行に資金の貸付をすると発表した。
この中央銀行の動きは、「ヘッジファンドから始まって安全な投資先と言われていたものに自分の貯金を投入した退職者までの、誰をも恐怖に陥れた、昨年金融市場を凍結させ、世界の経済を崩壊の淵にまで追い込んだような信用危機を食い止めるためのもの」だという。 ("Arab States Move to Stifle Dubai Crisis", Vikas Bajaj and Graham Bowley, New York Times)
金融システムとはまことに脆弱なもので、微々たる600億ドルの問題がドミノ倒しのように世界の市場に広まるほどである。これは、死にかけているシステムのようだ。
ニューヨーク・タイムズ紙から再び
「世界の中央銀行と政府高官は、、感染の恐怖は封じ込められたのか、あるいはヨーロッパとニューヨークで市場が開くので拡大するのか、緊張しながらサインを見ている。彼らは果たして投資家が、ドバイに関連する企業や銀行からだけでなく、返済額より以上に更に負債を背負い込むかもしれない国からも資金を引き出すのかどうか見ている。
すでに投資家は先週、小さな首長国とその投資会社であるドバイワールドに対する突出したローンを持つ銀行の株式から逃げ出していた。今はアナリストは、投資家らが果たして多大な負債を抱えている企業からも逃げ出すかどうか、見ている。
ドバイは中東以外の地域に金融的な反動を触発するほど十分には大きくはないので、主な懸念材料は、2008年9月にあったような、リーマン・ブラザーウの破綻がその力量にかかわりなくあらゆる金融機関を恐怖に陥れた時のように、投資家が自己の資金のためのより安全な避難所を求めて、突然リスクのある市場から逃げ出すことでである。
こういった恐怖はアメリカが巨大銀行の救済を発表し、また金融市場が再び機能し始めるようにさせた種々の借り入れを保証し始めた後、沈静化した。多くのこれらの方策はそのままなので、ドバイからのいかなる感染も封じ込めることになるだろう」
ニューヨーク・タイムズ紙は嘘で一杯だ。この「恐れは沈静化」は決してしない、というのは、システムそのものは全然改善されていないからだ。
水面下に沈んでいる銀行の国営化と金融セクターでレバレッジ比率を落とすようさせる代わりに、連邦準備制度は、あらゆる有毒債権類を全面的に保証するようにしたのだ。それは、市場を沈めるのに役立ったが、深いところにある問題はそのままだ。なんらの新しい規制もなく、ウォール街の巨大略奪作戦は継続している。方法を工夫しながら、中央銀行と金融大臣らは持てる時間をすべてこの金融危機の炎を消すことに費やしているだろう。それは「新しいアーキテクチャー」と言われている、証券化と複雑な債権類を含む金融市場は機能しないからだ。我々は既にそれを知っている、それはシステムは崩壊しているからだ。思い出したかな?
ドバイがどうにか切り抜けるかどうかは別として、更なる痛みがやってくることだろう。世界経済は今や、決められた指標の外で取引されている数兆ドルものカウンターパーティー・ディールでみな連結している。
誰も、一体誰が十分に資金を持っているか知らない。これはひとつの予想ゲームだ。その上、貸し出しは厳しくなっていて、借金の借り換えは困難になってきている。これは、更なるボラティリティー、不確実性の増大があり、更なるドバイが待っているということだ。民衆の政府に対する信頼が地に落ちているのも不思議ではない。
■ギリシャの財政悪化警告 EU財務相理事会
【12月2日 日経】
欧州連合(EU)加盟27カ国は2日、財務相理事会を開いた。急速に財政悪化が進んでいるギリシャについて「効果的な対策を講じなかった」と警告し、抜本的な財政再建策を促した。独仏伊など主要国は2012~13年までに財政健全化を達成する目標を採択し、非常時の財政運営を平時に戻す「出口戦略」の全体像がほぼ確定する。
EUは安定・成長協定(財政協定)で、財政赤字の国内総生産(GDP)に対する比率を3%、政府債務残高の対GDP比率を60%にそれぞれ抑えるよう加盟国に求めている。金融危機で協定違反が相次いだことから、執行機関である欧州委員会が各国ごとの新たな財政健全化目標を提案。今回の理事会の合意を得る予定だ。
財務相理事会に先立ち、議長国スウェーデンのボリ財務相は「財政悪化が最も深刻な国にとって健全化までの道のりは長く険しいが、秩序だった方法ですぐに旅立つ必要がある」と語った。(02日 22:01)
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