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時代の先読み
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日本の進むべき道
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我々の心構え
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捕虜を連行するアゾフ大隊
◆11月4日
日本でも欧米でも報道されていないようだが、東ウクライナではネオナチ・グループによると思われる残虐な戦争犯罪行為が明らかになりつつある。クラスノアルメイスク市で286人の女性の遺体が発見されているし、約400人が失踪中だという。
これらの遺体は強姦され、更に手足を切断されているという。これほど無残なことを実行しうるには、よほどの憎しみがなければできないであろう。反ロシアを掲げるネオナチ勢力であるアゾフ大隊やアイダル大隊などの極右民族主義民兵集団の所業と判断できる事柄である。このアゾフ大隊が所謂「強姦収容所(Rape Camp)」を作っているグループである。
アゾフ大隊の旗
しかもこれら極右勢力は、自分達のアジェンダがいつまでも実施されないのならば、第二のマイダン運動ではなく、軍事クーデターで政権を取ってでも実施すると語り、それは今後6か月以内の話である、と語っている。
(http://news.antiwar.com/2014/10/31/ukraine-militias-warn-theyll-launch-coup-in-six-months/)
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●東ウクライナ:発見された286人の女性の遺体
http://en.ria.ru/world/20141031/194885628/Bodies-of-286-Women-Discovered-400-Listed-Missing-in-East.html
【10月31日 RIA Novosti】
東ウクライナのクラスノアルメイスク市で286人の女性の遺体が発見され、更に約400人に上る数の18歳から25歳の女性が失踪中のリストにあると31日、ドネツク人民共和国首相を自称するアレクサンダー・ザハルチェンコが語った。
「約400人の18歳から25歳までの女性がクラスノアルメイスクで失踪中である。遺体で発見された286人の女性らは強姦されていた」と、ドネツク国営技術大学の学生らとの会合でザハルチェンコは語った。クラスノアルメイスク市はドネツクの45km北西に位置している。
2月のキエフでのクーデターに反発する独立派の者たちに対し、ウクライナ軍が軍事行動を起こしたことで、ウクライナの南東地域で4月に武装闘争が勃発した。
両者は三者コンタクト・グループの会合で9月5日に停戦に合意した。9月19日にはコンタクト・グループの別の会合で停戦実施を明記した覚書が採用された。
両者はしかし停戦に違反しているとお互いを非難しあった。ヨーロッパ安全保障協力機構(OSCE)特別モニターグループは砲撃などの状況の報告をしている。
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MH7便の残骸の上にたてられた十字架
◆10月29日
ウクライナ東部でマレーシア航空MH17便が撃墜された事件の調査で、オランダの調査チームの主任が、航空機が空中で撃たれた可能性を排除しない、と語ったようだ。
NATOのメンバー国であるオランダが欧米NATO勢力の意向と異なる結論を出す事は困難かもしれないが、自国民が多数殺害された事件であるから、簡単には引き下がれないであろう。さまざまな圧力をかわしながら、時間を掛けて真相を示していくことになるだろう。
この問題については、事件当初よりロシアは自国の持つデータをもとに、下手人が誰かを明確に示唆してきている。これは7月22日号「ロシア:ブラックボックスで全ては明らかになる」や7月29日号「MH17便についてプーチンは何を知っているのか?-その1-」その他で示されているように、下手人はウクライナ政府であることは明確である。
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●オランダの調査主任検事:MH17便は空中から撃たれたかもしれない
http://rt.com/news/199891-dutch-investigation-mh17-crash/
【10月27日 Russia Today】
東ウクライナで撃墜されたMH17便事件調査をしているオランダの主任検事は、この航空機が空中から撃たれて撃墜された可能性を排除していない、と語ったとデア・シュピーゲル誌が報じた。このことを支持する情報は今年7月にロシアから提出されていた。
オランダ検察庁の捜査主任のフレッド・ウェスタービークは、27日発売のドイツのデア・シュピーゲル誌とのインタビューで、彼の捜査チームは他の航空機がマレーシア機を撃墜した理論を排除しないと語った。
7月に撃墜され300人ほどの犠牲者を出したMH17便の調査で、ロシアの国防省は軍事モニタリング・データを公表したが、それには、墜落直前にウクライナ政府軍のジェット機がMH17便を追尾していたことを示していた。戦闘機が民間航空機にそれほど接近していた理由の説明はウクライナ政府からは出されていない。ウクライナも欧米諸国も公式にはそのような可能性を認めてはいない。
ウェスタービークは、オランダ調査チームはロシア政府の支援を正式に要請する準備をしていると語った。ロシアは国際調査チームのメンバーでないからだ。ウェスタービークは更に調査チームは特に、ウクライナの軍用ジェット機が事件直前にこの民間航空機の近くを飛行していたことを示唆するレーダー・データを提出するよう要請するだろうと語った。
「可能な情報を元に語れば、地対空ミサイルによって撃墜されたというのは最もありうるシナリオだろうというのが、私の考えだ。しかし、我々は事態は違っていたかもしれないという可能性にも目を向けている」と彼は語った。・・・以下略
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石油価格は過去4ヶ月で低下してきている
◆10月21日
世界の石油価格がこのところ低下している。石油産出国はそのためかなり苦労する状況になっている。その理由として一つにはISISが販売している石油収入にダメージを与えるという戦略的なものがある、という。
しかし分からないのは、ISISを育成してきたのは、その戦略を実施しているサウジアラビアなどの湾岸アラブ諸国だということだ。また販売ルートを押さえることで販売を不可能にさせられるはずだが、それが徹底していないようだ。
日本では原発を止めていて、その代替として火力発電所を稼働させているから、石油や天然ガスの価格低下は歓迎したいところだ。ロシアの財務相が1バーレル100ドル以上にはならないだろう、と予測しているが、近視眼的には歓迎したい。
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●ロシア財務大臣:石油価格は1バーレル100ドル以上にはならないだろう
http://rt.com/business/197380-oil-price-russia-100-budget/
【10月20日 Russia Today】
石油価格の低下は「避けられないこと」であり、1バーレル当たり100ドル以上になるチャンスはないだろう、とロシアの財務相が語った。しかし、ロシアの予算は低価格に耐えられるものだ、と語った。
「市場は供給過剰に好意的である。それが価格低下は避けられない理由だ;構造的問題があるだろう。近い将来、1バーレル100ドル以上という価格を見る機会はないだろう」と、ロシアの財務省戦略計画課のマクシム・オレスキン課長はRBCテレビとのインタビューの中で語った。
「一般的に、現在の低価格の動きは構造的なものだ。石油生産に対する投資は過去数年劇的に増えている」とオレスキンは語った。
ロシアの高官らは、ロシアの財政赤字が激増するようなことはないことを強調したが、ロシア最大の銀行であるスベル銀行は、2015年の予算にあわせる為には104ドルが必要な価格だと語った。1バーレル80ドルまで低下することは、ロシアのGDPで2%の損失になるという。
弱いルーブルは低価格の石油の緩衝装置になるだろう、というのも、損失はルーブルであるが、収入はドルだから。
「ルーブルは弱くなったが、石油販売からの特別な現金収入をなすことでやりくりできる。現金収入はドルでなされるからだ」と、RTの特派員であるエゴル・ピスクノフはモスクワから報じた。
ロシアの国家予算は1バーレル96ドルの石油価格を基礎としている。これが北海ブレントとWTI原油の両方が過去数日で96ドル以下になった。
先週の価格は4年間で最低価格となった、北海ブレント先物価格は危機的な1バーレル84ドルを記録した。数ヶ月前はイラク問題の最中に、北海ブレントは1バーレル116ドルだった。WTI原油は16日、1バーレル80ドルを切った。両方とも過去4ヶ月低下してきている。
国際エネルギー機関(IEA)が世界の今年の石油需要予測を25万バーレル削減した後、価格は更に低下した。
低価格にはいくつかの圧力がある;供給からのもの、ISIS絡み、アメリカのシェール物のブームなどだ。
1バーレル80ドルという価格は、どの石油輸出国にとっても利益の上がらない価格だが、政治的要素の方が経済的なものより優先されるようだ。
「サウジアラビアが関わっているという話がある。我々が知っていることは、中東の多くの場所では石油生産価格は1バーレル当たり80ドルかそれ以上だということだ」とDVアドバイザーの専務であるパトリック・ヤングはRTに語った。
ヤングの判断では、1バーレル80ドルを予算的に維持するだけの資金的余裕のあるサウジアラビアは、ISISにプレッシャーを掛けるために数年間は石油を販売するだろう、という。
「ISISは世界価格に対しディスカウントで販売せざるを得ない。もしも彼等ISISが1バーレル60ドルから70ドルで販売せざるを得なくなれば、長期的に見れば、彼等が支配しているシリアとイラクの油井で利益の出る石油生産をすることは出来ないだろう」とヤングはRTに語った。
サウジアラビアは石油輸出国機構(OPEC)メンバー国であり、特にリビヤの石油が市場に流れるようになった9月以来、供給が増大していることを知っている。
「主要な石油生産国のクラブのようなのがOPECという組織だが、状況は継続させることも、石油価格を増大させることもできる生産そのものを低下させることを拒否している」とピスクノフは語った。
ピスクノフはこの戦術が広範な経済に否定的な巨大な影響を与えることを警告している。
「世界市場は石油価格に依存している。石油が不安定であるということは市場に不安定ないしは混乱を惹き起こす事になるだろう」とピスクノフは語った。
■フラッキング要素
これからの半年間で問題となる別の要素は、アメリカにおけるシェール石油で、オレシュキンはこれを、掘削が間尺に合わなくなってくるから「劇的に低下する」と考えている。オレシュキンやアメリカのエネルギー関連高官によれば、アメリカのシェール・プロジェクトは石油価格が1バレル80ドルになれば利益が出なくなる、という。
アメリカのシェール・ブームは、1バーレルの価格がドル収入に反映するので、石油価格が低下すれば投資を完済出来なくなるので、石油の低価格によって抑制されるかも知れない。
「プロジェクトの利益が市場価格で確かなものとされて初めて、彼等は掘削をするだろう」とオレシュキンは語り、「新しいプロジェクトに対する投資は結果的には減少するだろう」、と付け加えた。
「シェール石油掘削の一つの要素は、最初の一年で掘削された油井の生産能力は50%喪失するということだ。これは、生産量の劇的は減少を意味する。生産量を維持するためには、更なる掘削が必要となる」と彼は語った。
アメリカのシェール・ブームは2008年に始まり、アメリカの原油生産を60%上昇させたが、石油価格の減少の別の要素となっている。IEAは、北米シェール石油は1バーレル80ドル以上であって始めて利益が出る、と語った。
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コバニではクルド人側が失地を回復している
◆10月20日
先週の10月16日号「アメリカはシリア北部での民族浄化に成功したのか?」では、シリアのコバニ市がイスラム国の手中に陥落するかも、と書いたが、今回はこの町を防衛するクルド人部隊の奮闘でイスラム国側が撤退したようだ。
しかしこれで彼等イスラム国側がコバニをあきらめたとはいえないであろう。陣容を整えて捲土重来する可能性は十分にある。いや、きっとそうするであろう。従って、次の攻撃に備えて守りを固める必要があるが、緩やかな包囲の中にあることは確かなようなので、まだまだ困難が予想される。
とりあえず、30万人の大虐殺というような惨事を目の当たりにしないで済んでいることだけでもよしとすべきだろう。新国連人権委員の一人であるゼイダ・ラアド・フセインは、イスラム国のことを「デジタル時代とニヒリズムの新型の邪悪で致死性の組み合わせ」と表現した、という。
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●コバニのクルド人部隊はISISを撃退
http://www.thetruthseeker.co.uk/?p=105593
【10月17日 Russia Today】
■前書き
これは良いニュースであることは確かだが、これはクルド人部隊の激越な抵抗がISISの撤退を決断させた、ということは指摘されておくべきである。欧米の空爆のお陰ではない。
プレスTVに対して語った元アメリカ情報機関の言語学者によれば、空爆は「慎重に効果がないよう」なされていた、という。
プレスTVに13日語ったところによれば、スコット・リカードはアメリカとトルコの間には了解事項があり、ISISの民兵と戦っているクルド人戦士らに対してのいかなる支援も供給しない、という方針だったと語った。
コバニのクルド人防衛部隊は繰り返し空爆は十分ではなく、兵力と武器を要請していた。しかしながら、トルコにいるクルド人は、国境を越えて仲間のクルド人に対する支援に向かう事を、トルコ政府によって阻止されてきていた。このことがクルド人の怒りを誘ったが、アメリカとトルコはイスラム主義者と戦っているクルド人を支援しないという合意をしていたというスコット・リカードの主張が確認されたことになる。
■ISISの戦士らはシリアの包囲中だったコバニから撤退した
http://rt.com/news/196828-isis-withdraw-kobani-fight/
イスラム国戦士らは数週間続いた激しい戦闘の後、クルド人の町であるコバニから撃退された、とクルド筋がRTに伝えた。
クルド人司令官はISISは昨夜東に2km、西に9kmほど撤退したと語った。
クルド人は現在市街の掃討を行っている。イスラム主義者らは背後に自爆攻撃者を残して去っている。彼等は崩壊した建物などに隠れているからだ。
「ところどころで散発的な戦闘が継続しているし爆発音が市内から響いている」と、トルコとシリアの国境からRTのムラド・ガズディエフは伝えてきた。
しかしながら、クルド人側の勝利宣言は、この都市の安全が完全には確保されてからなされるであろう。
ほんの数日前にはコバニはもうだめだと言われ、クルド人に最も近い同盟者からもISISに陥落させられるであろう、と言われていた。イスラム国戦士はシリアとトルコの国境地帯のほぼ全域を支配下に置いているので、この国境の町を手中にすることは戦略的に肝要なことであった。
15、16日だけでも14回に渡って空爆が実施され、コバニの16の建物が破壊された、と情報筋がハアレツ紙に語った。
この新聞は町の20%がまだイスラム国戦士らによって支配されている、と報じた。戦略的に重要なこの国境の町の戦闘で、既に600人以上が死亡している。
アメリカ中央軍司令部の16日の声明では、空爆は、「イスラム国戦士らの前進を遅くしたが、コバニの地上の安全状況は弱々しい」と語った。司令部はまた、「我々は更なる空爆を必要としている。また地上で戦闘するために武器と弾薬を必要としている」と警告した。
新しい国連人権委員のゼイダ・ラアド・フセインが、イスラム国は「極悪非道の潜在的虐殺運動」だと語った、というコバニに関する情報がある。
彼はこのグループは、「デジタル時代とニヒリズムの新型の邪悪で致死性の組み合わせ」と語った。
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クルド人避難民
◆10月16日
10月14日号「トルコはクルド人部隊よりイスラム国部隊の方を好む」で「しかしそれを通してトルコ、シリア、イラク、イランにまたがって3000万人いるクルド人が一致団結して、トルコと敵対する動きをとるようになるかもしれないし、彼等の独立運動がより一層過激になるかもしれない」と書いたが、これは認識不足であったようだ。下記の記事によればイラクのクルド人とシリアのクルド人は不仲ということなのだ。
そうすると現在シリア北部のコバニでイスラム国テロリストらに包囲され殲滅・虐殺の脅威に晒されているクルド人らを救出できるのは、シリア政府軍以外には存在しないことになるようだ。記事によれば、30万人が虐殺される可能性がある、という。しかしこのシリア政府軍はアメリカ同盟軍の空爆のため、コバニに接近できないでいる。
この記事でもはっきり書いているように、アメリカ同盟軍の空爆はイスラム国勢力を標的に行っているものではない、とあり、またトルコが日常的にイスラム国に対する支援を継続している、という。トルコは親日国ではあるが、30万人の虐殺を見殺しに、むしろ虐殺者を支援するような国家ならば、厳しい非難をせざるを得ない。
コバニでは自分達の故郷とも言うべき土地を守る為、女性たちも多くが武器を取って戦っている。コバニ防衛軍の副司令官は女性だ。このブログでも以前よりクルド人女性のその戦う姿勢を取り上げている。ここで、起死回生の動きでも起きることは無いのであろうか?
腹立たしいことは、イスラム国戦士らである。大国やアラブの金持ち国家の地政学的・戦略的思考から募集され育成され、彼等の単なる駒として使用されている情けない存在なくせに、穏やかな人々のつつましい生活を破壊して命を奪って喜んでいる。日本から参加した男性は、戦闘がしてみたかったとほざいた。ぶん殴ってやりたい思いである。ブログ子ならば、銃を取るにしても、このシリアのコバニのクルド人の側につくであろう。
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●アメリカはシリア北部での民族浄化に成功したのか?
http://www.voltairenet.org/article185587.html
【10月15日 Thierry Meyssan — Voltaire.net】
イスラム首長国による絶滅政策の脅威に晒されている30万人のクルド系シリア人が住むコバニとその地域では、誰でもNATOの二枚舌方法を取ることができる。アメリカ同盟軍司令官が自分達はイスラム首長国と戦っていると宣言すれば、NATOメンバー国のトルコは、そのイスラム主張国が必要とする軍事・医療的支援を施し、クルド労働者党(PKK)の戦士らがクルド人の救援に向かう事を阻止したり、一般人が避難してくるのを妨げたりしている。
昔のギリシャの劇では、全ての観客は悲劇的結末を前もって知っていた。神々によって盲目にされた登場人物達は、自分達のセリフで拒否するふりを演じ続けた。しかし、聖歌隊は運命のプロジェクトを観客に明らかにしていた。
コバニにて演じられている悲劇は、宣言されたクルド系シリア人30万人の虐殺の結末が書かれている。イスラム首長国は既にコバニ市のいくつかの区域と周辺の村落を制圧している。もしもシリア政府軍がこのクルド人らの救出のために突破口を切り開く事ができなければ、彼等全員は殺害されるであろう。
このクルド人らはPYG(シリア政府を支持する自治政党)によって保護されているが、トルコは国境を封鎖することで、クルドの一般人がトルコ領内に避難する事ができなくなり、またトルコのクルド労働者党(PKK、PYGと連携している分離主義政党)の援軍が救出に向かう事を阻止している。
クルド人勢力はマハムド・バルコダンによって指揮され、ナリン・アフリン(実名はミサ・アブド)が補佐している。女性を副司令官に選択したことは、イスラム首長国内にパニックを惹き起こした。聖戦主義者(ジハーディスト)らは、もしも女性に殺されたら天国に入れないと信じているからだ。
コバニ防衛軍の副司令官のナリン・アフリン
クルド人の抵抗に遭遇することで、イスラム首長国はコバニを粉砕するためにシリア内の殆どの勢力をコバニに集結させている。
我々の分析によれば、ロシアとラテン・アメリカそれにイスラム世界の多くのラジオやテレビで語られたように、イスラム首長国はアメリカの創作物であり、この地域の再編のために民族浄化の任務を請け負っているのだ。アメリカの指導者らのイスラム首長国を叩くという慰めの宣言は、イスラム首長国の利益になるよう彼等の軍事行動がなされているということで、誰でも、その宣言が裏切られていることを見ることができる。
この同盟軍はコバニに対し六波の空爆を実施した。それはイスラム首長国の標的を狙ったものでは決してなかったし、彼等に損失を蒙らせるものではなかった。しかしながら、それは距離を置いた南西部にあるシリア政府軍が人々を救出に向かう事を阻止することになったのだ。
イラクのクルド地区政府(親イスラエル)は長年対立していたシリアのクルド人を援助することを拒否している。この消極的姿勢を正当化するため、彼等はシリアへの直接アクセス手段を持たない、と言っている。
NATOメンバー国のトルコは、クルド人らがシリア内での独立的地位を破棄しない限り、また彼等がNATOの行っているシリアとアサド大統領に対する戦いに参加しない限りは、虐殺の脅威に直面しているこれらクルド系シリア人を支援することはないと支援を拒否している。
PYGの戦士によれば、トルコは日常的にイスラム首長国に対し武器の供給をしているし、負傷者をトルコ内の病院に受け入れているが、PYG側ではクルド人の負傷者を医療処置のためトルコ領内へ移送することは大問題だという。
トルコでは、クルド人イスラム教徒の分派グループのフル・ダバ・パルティシ(以前はレバノンのヒズボラとごちゃ混ぜになるようヒズボラと名乗っていたグループ)は、PKK(トルコで最大のクルド人政党)に対する戦闘を行った。ヒュダ・パル(フル・ダバ・パルティシの略称)は秘密裏にエルドアン・トルコ首相のAKPによって支援を受けた。
8月30日、イスラム首長国指導者のヒケメトと彼の二人のボディ・ガードがPKKによってイスタンブールで殺害された。彼等はトルコ警察に護衛されながらヒュダ・パルによって招待されそこに宿泊していた。
PKKはそのメンバーに対しメッセージを送って、ヒュダ・パルがイスラム首長国を支援するトルコ政府のために働いていることを非難しつつ、ヒュダ・パルの全てのメンバーを殺害するよう指示した。
10月10日、スレブレニカの虐殺(1995年、ユーゴスラビア)を想起しながら国連シリア特使であるスタファン・デ・ミストゥラはトルコに対し、コバニが陥落しないよう、また人々の虐殺を避ける為、その国境の封鎖を解くよう要請したが、トルコはついに国境の封鎖を解く事はしなかった。
アメリカ同盟軍のジョン・アレン将軍は、公然とトルコにその国境を開放し、コバニのクルド人の虐殺を阻止するよう呼びかけた。しかしながら、トルコがそれを否定しても、アメリカとトルコの関係が変更されることは無かった。
トルコの新外務大臣のメルート・サブソグルは、アメリカにより組織された反イスラム首長国の同盟軍が、シリア北部に飛行禁止空域を設定することを決めない限り、またシリア政権の転覆を目的に掲げない限りは、トルコは軍事介入はしない、と語った。
更には、トルコ国会は、イスラム首長国とPKKに対する戦闘の許可を政府に与えた。
パリでサブソグル大臣を迎えて、フランスの外務大臣のロラン・ファビウスは、それが何を意味するのかを明確にしないまま、トルコとの合意を強調して、シリア北部に「安全地帯」を設定する考えに支持を与えた。
フランスもまたNATOメンバー国であり、イラク中央政府の許可無しにイラクのクルド人地域政府の分離主義者に武器を直接供給してきている。イラクのクルド人地域政府は、その領域をイスラム首長国がスンニー派地域を制圧した際、イスラム首長国と協調して40%拡大した。以前はフランスは政策的にはトルコのPKK(親シリア)を支援してきた。しかし今はフランスはイラクのクルド地域政府(親イスラエル)に軍事的支援を与えている。
現在シリア北部の空域はアメリカ主導の同盟軍が支配している。イスラム首長国は航空機(シリアから盗んだミグとイラクから盗んだF-15)を所有しているが、それを使用できるパイロットやスタッフは殆どいない。シリアにNATOが飛行禁止空域を設定することは、国際法にはなはだしく違反することであるばかりでなく、現行の戦闘になんらのインパクトも与えるものではない。
シリアに飛行禁止空域を設定するという考えはイスラエルによって奨励され、それはこのシリアを分裂する意味合いがある。それはイラクで1991年から2003年においてなされた動きに沿ったものだ(現在のクルド人地域政府に有利)。しかしながら、意味のある比較対象は、1993年のレバノン内戦時に制定された緩衝地帯である。レバノンの再植民地化のように思われたが、300人のアメリカ・フランス兵が殺害されるという大失敗になった。
トルコでは、PKKはエルドアン政権に国境を開放するよう迫るデモが何回も繰り広げられた。その抗議運動の弾圧で既に31人が警察により殺害された。
唯一つの問題は、アメリカが資金援助し武装させている聖戦主義者らに対して、クルド系シリア人がいつまで抵抗し続けることができるのか、ということだ。つまり、アメリカとその同盟軍は自分らの創作したイスラム首長国を使ってシリア北部での民族浄化をいつやりきるのだろうか?ということだ。
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