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GDPとアメリカの負債
◆7月2日
今年の夏は熱い夏になる、と何回か書いてきたが、以下の未来予想のトレンド・リサーチ・インスティチュートの論文は、まさに2009年の夏以降の厳しさを指摘する内容となっているので紹介する。
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●オバマゲドン―2012
【6月30日 The Trends Research Institute】
http://pakalert.wordpress.com/2009/06/30/obamageddon-2012/
アメリカ帝国は、崩壊の瀬戸際に来ている。その社会的、経済的そして政治的システムは弱体化し崩壊しつつある、とトレンド・リサーチ・インスティチュート局長、ジェラルド・セレント氏は見る。
「歴代の政権が、政治的に腐敗し、ほとんど破産状態の肉体的によぼよぼの巨人が倒れるのを防ぐために採った対策は、その死を早めるだけであった。崩壊が始まったのは数十年前からだが、現政権の下で進められている破滅的な政策はアメリカはもとより世界の大方を、戻れない点にまで引っ張ってきた」とセレンテ氏は語る。
経済復興の“新芽”がバーナンキ司令官によって視認されたが、それは幻影だった。同じように、経済危機がやってきていることが分からない専門家や権威筋あるいは金融ボーイスカウト並びにチアリーダー諸君が予測した2010年の経済復興は、完全な妄想だ。
2012年までに、それに目をそむけている者、希望にしがみついている者達は、真実に直面せざるを得なくなるだろう。それは、アメリカでは、「オバマゲドン」と呼ばれるであろう。他の国々では、“最大恐慌”、と呼ぶだろう。
我々は我々の予想を裏付ける厳しいデータと動かしがたい事実をを提供する。混乱を増すこれからの時代に耐え、利益をさえ上げるような機会もあれば、執るべき対策もあるだろう。
●トレンド・アラート:米英は負債のため2009年の夏の終わりまでにデフォルトする
【6月26日 GEAB N°36】
http://www.leap2020.eu/GEAB-N-36-is-available!-Global-systemic-crisis-in-summer-2009-The-cumulative-impact-of-three-rogue-waves_a3359.html
2008年10月号で予測していたように、2009年の夏前、アメリカとイギリスのとどまるところを知らない負債は国際的な議論の主要な問題となり、両国家が夏の終わりまでにデフォルトに陥る道を作っている。
世界的なシステミック・クライシスの進展段階で、今の政治的、情報的に支配的な傾向に反し、LEAP/E2020 チームは、2009年夏以降の経済的な回復基調を予想することはできない。むしろ、危機の源に対する対策が採られていないため、我々は2009年夏は3つの破壊的な<不良波>が合流することで顕著なものとなり、更なる経済の悪化と2009年の9月・10月の激動が引き起こされると予想する。この危機が始まってからはいつもそうであるように、世界の各地域では異なる時期に異なる仕方でその影響を蒙るであろう。しかしながら、我々の研究によれば、その全ては、2009年の夏の終わりまでの著しい状況悪化に関係して起こると思われる。この進展は、主流メディアの強調する経済の“高揚”を信じることにした大量の経済・金融関係者らを捉えることだろう。
この特別2009夏季号では、この3つの合流する不良波について詳細に解説している。またそのインパクト、またこの夏の破壊的な波にさらわれないよう、それに対応するいくつかの戦略的提言を提供している(通貨、金、不動産、債権、株)。
LEAP/E2020は、何が出てきているかというと新芽ではなく、2009年の夏には合流するものと見られる社会的、経済的システムの3つのは破壊的な波である。それは危機を深化せしめ、夏の終わりには大きな変化を惹き起こすと思われる。もっとはっきり言えば、アメリカとイギリスにおける負債によるデフォルト問題である。両国家とも危機にある世界システムの中心にある。これらの波は以下のように出てくる。
1.大規模な失業者の波:アメリカ、ヨーロッパ、アジア、中東、アフリカの国別によって3つの時期に分かれる
2.企業の破産の波:会社、銀行、住宅関連企業、州、郡、市
3.アメリカドルの末期的な危機、債権、インフレ
実際、これら3つの波は続けざまに現れるわけではない。これらはより一層危険で、同時、非同式、非並列でおきる。それで世界システムに対する衝撃は、さまざまな角度、異なる速さ、異なる力で影響を与えるので、危機を増大せしめる。この段階で確かなことは、この状況に対処するにおいて、国際システムはそれほど弱くもなく力がなかったわけではないということだ。
IMFとロンドンでのG20で発表された世界統治機構改革は行き詰っている。G8は、存在理由が疑わしくなりつつある、消滅に瀕しているクラブに似てきた。アメリカのリーダーシップは長期国債の購入者を探すことに必死で、かつての勢いのある時の影のようになってしまっている。世界通貨システムは解体のプロセスにあり、ロシアと中国はとりわけドル以後の位置を探っている。
ビジネス展望では企業は事態の改善を予測しておらず、レイオフのスピードを上げている。銀行救済で築いた負債が増大する重さの中で多くの国家がよろめいていて、今年の夏の終わりには、破産の混乱に見舞われることだろう。そして最後にしかし最小ではない銀行問題だ。彼らは救済者からお金を搾り操作された市場が上昇したので数週間は救われたが、2009年夏の終わりごろには、やはり破産状態であることを認めざるを得なくなるだろう。
アメリカとイギリスでは、2008年と2009年の始めに大銀行の利益のために膨大な公的資金投入がなされたが、これが大変な不人気でこれ以上資金を投入することは、彼らがそれを必要としている事実があるとしても不可能になっている。金融機関に貯蓄する人々のお金を更に投入するためには、お伽話を作って、彼らを納得させねばならないだろう。
新芽の話と、高値を付けすぎた、経済的になんらの実態を背景に持たない指標と<予期された公的資金支払い>の約束で、調整はなされた。
こうして、原油産出国の大投資家とアジアの国々がこういった銀行から資金を引き上げたので、大勢の小投資家が希望に燃えて帰ってきている。しかしひとたびこれらの小投資家が、公的資金支払いというものが、これらの銀行に与えられる公的支援の大海の中のただの一滴であることを知れば、そして、よくて3ヶ月から4ヶ月後にはこれらの銀行は再び崩壊の淵に沈むことで、彼らは自分らの分け前は無きに等しいことを理解するだろう。
金融業者によって酔わされた世界の政治リーダーたちは、去年のあらゆる問題が再び持ち上がってくるのを見て、彼らはそれを知らされておらず公的資金の山の中にうずもれていたので、なおさら驚いているかもしれない。
ひとたびそれらの資金が更に資金繰りの悪いライバルの<救済>のため、破産している銀行により散財されれば、更に大きな問題が起きるであろう。
アメリカ、ヨーロッパ、アジア、アフリカの数億の民衆にとって、2009年夏は、職を失い、今後数年間は新しい職を見つける希望が無く、あるいは株や年金ファンドに貯金のお金を投資し、株式市場とリンクした銀行投資をし、あるいは価値の下落したドルやイギリス・ポンドを持ち、すぐにはやってこない株価の上昇を絶望的に待ちながら強制された会社の株の取得などのため、永続する貧困化に向かう劇的な転換点になるだろう。
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