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国連総会の場で演説するシリアのモアレム外相
◆10月1日
シリアで化学兵器が使用されたことから、欧米や同盟国のアラブ諸国のメディアや政府によってシリアのアサド政権が非難され、アメリカなどはこれをもってシリア攻撃の口実にしようとしたが、ロシアなどの猛烈な反対で、またそれ以上に国際世論と国内世論の反対で、攻撃そのものは実施されずに済んだ。
しかし国連の調査団が入って調べたにもかかわらず、化学兵器が使用されたことははっきりしても、一体誰がそれを使用したかについては、調査団としての発表は無いまま終わってしまった。そのことが一番重要であるにもかかわらず、である。
しかし実は早くから、ロシアやシリアは反政府グループが使用した証拠がある、としてそれを発表していた。要するに、これもまた一つの「偽旗作戦」つまり、欧米側の自作自演の陰謀工作であったわけだ。だから、今回、国連総会の場で、全世界を前にして、シリアのモアレム外相が堂々と、化学兵器の使用者の名前の公表を欧米側が妨げていると非難したのだ。
またロシアのラブロフ外相も、欧米側が証拠も無いのに化学兵器使用はアサド政権の仕業だと決め付けていることを国連総会の場で非難した。世界の諸国の代表者らがこれらの演説を聞けば、良識ある者たちならば、欧米・湾岸アラブ諸国などとロシア・シリアと、皆どちらが真実を語っているかは明瞭であろう。
ただ国際社会というものは、力関係が支配している場であるから、経済力にしろ軍事力にしろ、情報力にしろ、大きい方が支配的になるのは致し方ないことかもしれない。しかし、力の支配では支配される方は心から支配されているわけではない、ということもまた事実であろう。だからいつか、その力の支配は崩壊する時がくるものだ。今、その限界が見え始めているようだ。
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●シリア:欧米は化学兵器攻撃の下手人の名前の公表を妨害している
http://en.alalam.ir/news/1521452
【9月30日 ALALAM】
シリアのモアレム外相は”臓物を食べる者たち”を支援している欧米とそのアラブの同盟国に対して国連総会にて非難の演説を行った。ニューヨークの国連総会の場で、外相はアメリカ、イギリス、フランスがシリアにおける化学攻撃の本当の下手人の名前を公表することを妨げていると非難した。彼は、この内戦で政府と戦っている「テロリスト」は、化学兵器を受取っている、と指摘したが、どの国が供給しているかは指摘しなかった。
アメリカのオバマ大統領は国連で先週、化学兵器攻撃の黒幕はシリアのアサド大統領だと語った。この攻撃でダマスカスで数百人が殺害され、アメリカのシリア攻撃の可能性が高まった。
シリアは化学兵器を廃棄することを誓約し、国連安保理は9月27日全会一致で、化学兵器禁止機構による計画に沿って実施するよう義務付ける決議を採択した。
モアレム外相は全ての者にとってアルカイダの分派が、「世界で最も危険なテロ組織である」ことは明らかであるが、その分派組織がシリアの内戦で戦っている、と語った。しかしそれを認めない国も存在している、と語った。
「殺害、虐殺、人間の心臓を食べるシーンなどは、テレビのスクリーンで放映されたが、盲目の良心には何も感じられなかったのだ」と外相は語った。
「無垢な市民の首がグリルの上の置かれていた。彼らがただ過激派の考え方に従わなかった、そしてアルカイダの考え方と一致していなかったからである。シリアには人間の四肢を生きながらに切断しばらばらにする殺人者がいる。そして切断した四肢を彼等の家族の元に送るのだ。ただ彼等が世俗的で統一的なシリアを擁護したからだ」
5月にシリアの武装反政府勢力の者たちが、シリア兵の遺体が横たわっている傍で人間の心臓を食べている映像と思われるものがサイトに掲載された。外相が引用した別のビデオは、反政府グループの者たちがシリア兵の首をグリルで焼いている映像と言われるものであった。
心臓が映っているビデオは人権団体と反政府グループの主力勢力の一つであるシリア国民評議会の非難を呼び起こした。
モアレム外相は、彼が内戦ではなくテロとの戦争と呼ぶ紛争の政治的解決をすることに、シリア政府が真剣に取り組んでいると語った、
「我々の政治的解決に向けての取り組みは、ホムスやアレッポで起きたように、また現在はマアルラで起きているように、我々のモスクや教会が破壊されるのを見ていることではない。このマアルラはイエス・キリストが話した言葉を未だに話している、世界で唯一の場所である」
化学兵器を国際的監視組織の監視下におくことに同意することで、シリアの指導部はシリアに対するアメリカが率いる侵略を避けてきている。
この動きは国際社会で称賛され、国連安保理の五カ国は全会一致でシリアの化学兵器についての決議を採択し発表した。
●ロシア外相:アメリカは証拠無しにアサドを非難している
http://en.alalam.ir/news/1520781
【9月27日 ALALAM】
ロシアのラブロフ外相は27日、欧米のことを証拠無しにアサド大統領が化学兵器攻撃を行ったと非難したことを非難した。「化学兵器の使用は許せないことである。しかしそれは、非難する権利を独占しそれで評決が出たと言えるわけではない」と国連総会の場で外相は語った。
アメリカ、イギリス、フランスはアサドの軍が8月21日の化学兵器攻撃を行ったと非難した。しかしロシアはアサド側に付き、外国が支援する反政府武装勢力側を非難した。
アメリカとロシアは27日、国連安保理でシリアの化学兵器を廃棄する決議案で合意した。しかしラブロフ外相のコメントは、ロシアがシリアを守る点については、大きな変化は無いことを指摘した。
ラブロフは国連総会の場で、「化学兵器使用に関連するあらゆる事態は、誰がそれを使用したにしても、専門的で中立的な方法で調査が行われねばならない」と語った。
彼は、非難というものは、「国連安保理で特別に、言いがかりや憶測ではなく、事実に基づいて吟味されること」が必要だと付け加えた。
ラブロフは、世界の指導者らが、「中東で自分達の利益を確保するために軍事力を使用する権利」について話し合うのを聞くと「驚かされる」、と語った。
ロシアの外相はアメリカとは言わなかったが、アメリカのオバマ大統領は24日、アメリカの核心的利益を守る為に中東で軍事力を使用する用意がある、と語っていた。
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