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◆6月14日

 国連安保理の決定を受けて、北朝鮮の挑発的姿勢が更に強まっている。北朝鮮新聞が示すように、北朝鮮はあくまで瀬戸際外交を推し進めるつもりで、これを「対米決戦は意志戦」と規定、我慢比べだとしている。従って今度の決定に対しても反発し、却って開き直ってプルトニウム全量武器化、ウラン濃縮着手を表明した。
 このような北朝鮮の態度にケリー上院外交委員長(民主)は、北朝鮮を巡る現状を「第3次核危機」と表現した。

 しかし主要8カ国財務相会合は13日、北朝鮮に対する金融措置の実行にコミットしている、と表明し具体的な行動を始めていることを示した。国際社会も硬化してきている。
 また、北朝鮮と深い関係にある中国も、中国外務省の秦剛報道官は13日、国連安全保障理事会による北朝鮮制裁決議の採択について談話を発表したが、「6カ国協議」の再開には触れておらず、中国が6カ国協議を通じた解決は困難と認め、協議からの“転換”を示唆した可能性がある、と見られている。 
 つまり北朝鮮の今の状況では、話し合いの余地はなく、しばらくは力でじわじわ押していくしかない、という状況になっているようだ。

 そのような中で、アメリカは二人の女性が拉致されたままであり、既に労働教化刑12年を言い渡されており、放って置くわけには行かない状態だ。
 かつてイランで、1979年11月にイランの学生たちがアメリカ大使館を占拠し大使館員を人質にした事件がおきた時、カーター政権はヘリコプターによる「救出作戦」を敢行したことがある。作戦は砂漠の天候のためヘリコプターの故障などが生じ失敗しているが、アメリカが自国民の人質に対しては軍事的な作戦をもって救出作戦を行う例である。

 拉致という件については、アメリカは日本人拉致事件で知ってはいるが、自国民が改めて拉致され人質となったことで、おのずと真剣に考えざるを得ない状況に追い込まれたわけである。そういう意味においては日米が始めて同じ問題を抱える同盟国同士として共同歩調を取る舞台が整ったとも言えよう。さらには、拉致問題は韓国にも存在しているので、日米韓が同じ境遇を分かつ盟友の立場に立つようになったとも言えるだろう。

 従って今回ばかりは、アメリカも一人抜けのようなことをする状況にはなく、しばらくはこの日米韓で強い姿勢で北朝鮮に対応していくことになるだろう。これが結局北朝鮮の内部崩壊なり、それが起きる前に北朝鮮からの何らかの軍事作戦なりが起きる可能性がでてくるであろうし、その前にアメリカが人質救出作戦をする可能性も皆無ではない。
 しかしそれら強行作戦がない場合には、最後はやはり中国の態度が決めることになりそうだ。

 

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●国連安保理、北朝鮮制裁決議を全会一致で採択
【6月13日 ロイター】
 国連安全保障理事会は12日、前月25日に核実験を実施した北朝鮮に対する新たな制裁決議を全会一致で採択した。
 北朝鮮からの武器輸出を全面禁止し、同国への武器輸入も概ね禁止する。一方、陸海空路による北朝鮮貨物の検査については、国連加盟国による権限を認めつつ、実施を要請するにとどまった。


●北朝鮮新聞、「対米決戦は意志戦」強調
【6月11日 NKFcus】
北朝鮮労働党の機関紙である労働新聞が9日、現在の米朝対決構図を「反帝国主義闘争の意志戦」と規定して、「後退は即ち敗北であり死である」、「国際情勢が複雑になって試練が重なったとしても、意志戦で後退してはならない」と強調するなど、「北朝鮮政府不退の立場」を伝えた。
同新聞は、特に中国に対しても直接に名前は挙げなかったが、「反帝闘争を代わってくれる国もないし、自分の事のように誠心誠意手伝ってくれる国もない」としながら、「どんな場合でも国際的な友情や連帯感に頼って、民族の運命に関した重大問題を他人に任せることはできない」としながら、対立も厭わないという立場を表明した。
また、『帝国主義とは最後まで戦わなければならない』というタイトルの長文の論説を一面全体に掲載しながら、「帝国主義との対決戦は意志戦」と強調した。
また、「今年は北朝鮮の意志戦がどのようなもので、その威力がどれほど莫大なものなのかを、世界にはっきりと見せ付ける歴史的な年」になるはずであり、「死を覚悟した決断」の歩みを続けて行くと表明した。
この論説は、UN安全保障理事会が超強硬な対北朝鮮制裁決議を推進しているし、中国もレベルを調整しながらこれに賛成するものと予想される状況の中で、対内外的に北朝鮮政府の対応基調を総整理して明らかにしたものと見られる。 ・・・以下略


●北朝鮮:プルトニウム全量武器化、ウラン濃縮着手を表明
【6月13日 毎日新聞】
 北朝鮮は13日、2回目の核実験に対して国連安全保障理事会が追加制裁決議を採択したことを受けて外務省声明を発表し、新たに抽出するプルトニウムの全量を武器化する一方、核爆弾の開発にもつながり得るウラン濃縮作業に着手すると表明した。朝鮮中央通信が報じた。北朝鮮はウラン濃縮作業の進ちょく状況を「既に技術開発が進み試験段階に入っている」と明かしながら、核開発をいっそう推進する構えをみせている。朝鮮半島非核化に向けたプロセスは厳しい事態に直面した。
 声明は追加制裁決議を「我々を武装解除させて経済的に窒息させ、我が人民が選択した思想と制度を崩そうとする米国主導下の国際的圧迫攻勢のもう一つの醜悪な産物」と激しく非難した。・・・以下略

 ◇北朝鮮外務省声明の骨子は次の通り。
一、2回目の核実験は自衛措置。核放棄は絶対ない。
一、安保理制裁決議を断固糾弾。
一、新たに抽出されるプルトニウム全量を兵器化。使用済み核燃料棒の3分の1以上を再処理。
一、ウラン濃縮作業に着手。
一、独力の軽水炉建設を決定。
一、核燃料確保のウラン濃縮技術成功、試験段階に。
一、米国などが封鎖を試みるなら戦争行為で、軍事的に対応。


●<北朝鮮>米議会強硬派、圧力強化の要請も ウラン濃縮着手
【6月13日 毎日新聞】
 北朝鮮の新たな挑発行為について、米国は「その都度仕返しするつもりはない」(ライス国連大使)との立場から、国連の追加制裁決議の徹底履行で対処する方針だ。ただ北朝鮮が、存在を否定してきたウラン濃縮作業の着手を宣言したことで、米議会の強硬派がより一層の圧力強化を求めるのは必至だ。米朝協議や6カ国協議再開の見通しもなく、当面は緊張状態が継続することは間違いない。
 ケリー上院外交委員長(民主)は、北朝鮮を巡る現状を「第3次核危機」と表現する。米朝間の軍事緊張が高まった95年の第1次危機、ウラン濃縮疑惑が出た02年の第2次危機に続くものだ。・・・以下略


●北朝鮮への金融措置の実行にコミット=G8声明
【6月14日 ロイター】
 主要8カ国(G8)財務相会合は13日、北朝鮮に対する金融措置の実行にコミットしている、と表明した。また、金融システムを保護するため、イランに対する措置について支持する姿勢を明らかにした。会合後に声明を発表した。
 声明では「国連安全保障理事会の決議1874号で規定されたように、北朝鮮に対する効果的、かつタイムリーな金融措置の実行に、われわれはコミットしている」と表明。また「不正な資金活動から金融システムを保護し、イランに対する対抗措置をとるよう呼びかけるFATF(金融活動作業部会)の求めを支持する」としている。FATFはマネーロンダリング防止に向けた国際機関で、34カ国が加盟している。


●中国転換? 6カ国協議で解決困難
【6月14日 産経新聞】
 中国外務省の秦剛報道官は13日、国連安全保障理事会による北朝鮮制裁決議の採択について談話を発表し、「制裁は安保理の行動の目的ではなく、政治と外交のルートが問題を解決する唯一の正しい手段であり、関係国が対話を通して北朝鮮の核問題を平和的に解決する余地を残した」と強調した。しかし、談話では「6カ国協議」の再開には触れていない。中国が6カ国協議を通じた解決は困難と認め、協議からの“転換”を示唆した可能性がある。
 談話では、中国の立場について「北朝鮮の核実験は安保理の(従来の)関連決議に違反、国際的な核不拡散体制の有効性を損なった」と北朝鮮の核実験を強く非難した上で、「安保理が適切でバランスの取れた反応を示すことを支持してきた」と説明した。
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