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板門店の北朝鮮兵士

◆6月9日

 アメリカ国籍の2人の女性を拉致し、不法入国罪で労働教化刑12年を言い渡した北朝鮮は、これを材料にアメリカをゆするつもりのようだ。

 前にも「北朝鮮の核実験と戦争の可能性」や「北朝鮮の最後の瀬戸際外交」で書いたものがあるが、今回は北朝鮮は以前のように自国に都合よく終わるとは限らない。それはオバマ大統領を甘く見ているからである。
 確かにオバマ氏は、対話とか融和の姿勢を前面に出し、なるべく平和的解決方法を取ろうとするであろうが、また同時に、今のイスラエル政権に対する態度のように、2国家共存の原則や、西岸に対する入植の停止に関しては一歩も譲らないという、強固な一面も持ち合わせていることを見ても分かるように、原則に対しては簡単にゆずるようなことはしない人物である。

 今回の拉致事件、核実験、ミサイル発射等、一連の北朝鮮の挑発でアメリカは国家の威信が問われているともいえる。特に2人の女性が拉致され、12年の強制労働という事態はなんとしても受け入れられないであろう。従って、アメリカはこの件だけでも絶対に譲歩はしない、と言える。勿論北朝鮮が、そのオバマ政権の、予想に反して強硬な姿勢に驚き軟化するようならば、勿論平和主義者のオバマ大統領はあるレベルでの妥協は可能であろう。

 しかし、北朝鮮があまりに理不尽な態度で押し通そうとすれば、アメリカはそのもてる外交の力と、それでも間に合わねば軍事力を行使してでも、北の理不尽さに対してのアメリカとしての国家の責任ある行動に移ることであろう。
 オバマ氏は黒人と白人とのハーフであり、ケニア生まれであるが、アメリカ大統領になった人物として、アメリカそのものを代表して正しく行動する聡明さをもった人物であると思えるので、歴代のアメリカ大統領が緊急時に取った時のような、丁度あのキューバ危機の時のケネディ大統領のような行動を取ることになるだろう。つまりある程度の犠牲を覚悟の軍事行動をもって事態の打開を図る、という行動である。

 これを北朝鮮は見誤ることの無いようにしなければ、その命運はそう長くない、と言えるかもしれない。


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●焦点:米記者拘束、安保理決議控えた北朝鮮の切り札か
【6月9日 ロイター】
 北朝鮮は、拘束中の米国人記者2人に対し、不法入国罪で労働教化刑12年を言い渡した。核問題で孤立を深める同国は、米国との交渉材料に2人を利用する可能性が高く、核問題と切り離したい米政権は難しい対応を迫られている。
 オバマ政権は、北朝鮮で拘束されているユナ・リー記者とローラ・リン記者の釈放に向け、水面下での作業を続けており、北朝鮮との交渉役として、アル・ゴア元副大統領かニューメキシコ州のビル・リチャードソン知事の派遣を検討している。
 「おそらく北朝鮮が考えているのは、国連安保理の制裁を軽減する手段として、2人の記者とその釈放を利用することだろう」と話すのは、アジア財団の朝鮮問題専門家、スコット・スナイダー氏。同氏は、2人の拘束を北朝鮮が大きな切り札と考えているはずだとしている。 
 今回の判決は、北朝鮮制裁を強化する安保理決議をめぐり、米国が各国に働きかけを行う中で言い渡された。決議案は、北朝鮮に出入国する不審な物資について、空路・海路問わず査察することも求めている。また、米国は北朝鮮をテロ支援国家に再指定することも検討中だ。
 スナイダー氏は、北朝鮮が切り札を握っていると思わせないようにしつつ、記者の釈放実現という目的を達成するという、ぎりぎりの舵取りをオバマ政権が強いられると指摘する。
 クリントン国務長官は7日に放送されたABCとのインタビューで、この問題について米政権が「北朝鮮との政治的な課題や安保理での議論に入り込んできた」とはみていないと発言。「これは別の話で、人道的な問題」と強調した。
 また、ホワイトハウスのギブス報道官も翌日、クリントン長官の発言に触れ、「記者の拘束は、ほかの問題とリンクさせるものではない。北朝鮮側もそうしないことを望む」と話した。
 <ゴア元副大統領かリチャードソン知事か>
 米カレントTVに所属する両記者は、北朝鮮と中国の国境付近で取材中に逮捕された。新興メディアのカレントTVは、ゴア元副大統領も共同創設者に名を連ねる。
 一方、クリントン政権で国連大使やエネルギー長官を務めたリチャードソン知事はかつて、北朝鮮とのハイレベル協議に参加。1996年には、北朝鮮領内で逮捕された米国市民の解放に重要な役割を果たしたこともある。
 米国の多くのアナリストは、北朝鮮が核実験やミサイル発射を行ったのは、主に国内に向けたパフォーマンスとみる。健康悪化がうわさされる金正日総書記が、三男の正雲氏を後継者に指名したとの観測もある。
 キッシンジャー元米国務長官は8日付のワシントン・ポスト紙への寄稿で、核やミサイル実験は、北朝鮮指導部が権力維持のために「核保有国」として国際社会に認知させる必要があると考えていることを示すと指摘した。
 クリントン長官は、北朝鮮の体制に影響を与えるような厳しい安保理決議を求めていくと語る。また、スタインバーグ国務副長官も先週、決議案協議のために代表団を率いてアジア各国を訪問した。
 米戦略国際研究センターのニコラス・セーチェーニ氏は、北朝鮮が米国や国際社会の反応を試すために、さらに緊張を高めようとする可能性を指摘。
 「記者拘束の問題は、既に微妙な事態をさらにややこしくし、北朝鮮がより非協力になる機会を与えてしまった」と、同氏は分析する。


●黄海で警戒強化=艦艇配置、通常の2倍に-韓国軍
【6月9日 時事通信】
 聯合ニュースは9日、韓国軍が黄海上の軍事境界線に当たる北方限界線(NLL)付近で北朝鮮警備艇の侵犯に備え、艦艇の配置を通常の約2倍に増強したと報じた。韓国軍消息筋の話として伝えた。ただ、北朝鮮軍の特異な動きは今のところ捕捉されていないという。
 聯合ニュースによると、韓国軍は現在、駆逐艦や護衛艦、高速艇など数十隻をNLL付近に前線配置。北朝鮮軍が韓国軍艦艇を狙って地対艦ミサイルなどを発射した場合、陸海空軍を総動員して発射地点を攻撃する態勢を取っている。
 

●2対北制裁:米国、テロ支援国家再指定を検討 オバマ大統領も強く非難
【6月8日 朝鮮日報】
 オバマ米大統領が6日、北朝鮮の最近の行動は「極めて挑発的」だとして、挑発に「補償」する方式を繰り返す考えがないことを示した。また、クリントン国務長官は7日、北朝鮮をテロ支援国家に再指定することもあり得る、という立場を明らかにした。
 オバマ大統領は6日、フランスで行われたノルマンディー上陸作戦65周年記念式典に先立って、サルコジ仏大統領と記者会見を行い、その場で北朝鮮の核問題について質問を受けた。すると、待っていたかのように「北朝鮮のここ数カ月間の行動は極めて挑発的だ」として、嫌悪感をあらわにした。続けて「北朝鮮は核実験を行い、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実験を進めている事実を隠さない。われわれは北朝鮮の挑発に対して補償する政策を続けるつもりはない」と「宣言」した。オバマ大統領は「わたしがいつも好むのは外交的アプローチだが、問題を解決しようという相手側の真摯(しんし)な努力が必要だ。北朝鮮からそのような反応は見られない」と述べ、対応方法の変化の可能性を示唆した。
 一方、クリントン国務長官は7日、米ABCテレビの『ジスウィーク』に出演、北朝鮮をテロ支援国家に再指定する問題について「考慮するつもりだ」と明言した。
 クリントン長官は「われわれは北朝鮮が国際テロを支援している証拠を調べることを望んでいる」と語った。クリントン長官はテロ支援国家再指定を考慮している理由について、「北朝鮮は明確に(非核化の)目的のためにテロ支援国家リストから除いたが、その目的がまさに北朝鮮の行動によって挫折している」と述べた。
 北朝鮮が昨年10月、非核化過程を履行する条件としてテロ支援国家の指定を解除したことを指摘したものだ。
 また、北朝鮮が核物質を海外に運び出す可能性に関連して、「これを阻止して防ぎ、資金の流れを遮断するためにできることは何でもする」と話した。
 オバマ大統領とクリントン国務長官が相次いで対北朝鮮強硬措置を明らかにしたのは、しばらくの間権力継承過程にある北朝鮮がさらに緊張を高めるだろうという判断のためだと思われる。短期間では問題が解決しない可能性が高いとみて、少なくとも1-2年を見込んだ戦略を取っているという分析も示されている。
 米国の最高位政策決定者らの相次ぐ強行発言について、ワシントンのある外交筋は「北朝鮮が米国の逆鱗(げきりん)に触れた」と話した。この消息筋によると、オバマ大統領が北朝鮮に対しひどく怒っており、米国としてはあらゆる手段を講ずる姿勢だという。韓国が米国に強行対応を要請する必要さえないというわけだ。
 オバマ大統領が国内ではなく外国で北朝鮮に対する不信と嫌悪感を明らかにしたのは、相当に意図的だ。国連安全保障理事会の対北朝鮮決議採択を目前に控え、訪問先のヨーロッパで対北朝鮮強硬の立場を示し、国際的な「共同」対応を強調したといえる。
 ブッシュ前政権は、2006年10月北朝鮮の核実験後すぐに立場を変え補償を行い、状況を「凍結」させる方向に向かった。しかし今回は、オバマ大統領が進んで「北朝鮮が絶えず地域の安定を妨げているのに、われわれがこれに補償する対応をする方向に進み続ける考えはない」と語り、その可能性を初めから排除した。
 クリントン国務長官が公にテロ支援国家再指定の可能性に言及したのも注目に値する。先月26日、ケリー国務省報道官がテロ支援国家再指定の可能性を明らかにした直後、国務省の関係者らは「ケリー報道官の勇み足だ」と話した。特に、北朝鮮の核問題を扱う実務担当者らはこの発言に対して反対の立場を明らかにしたという。しかし、クリントン長官が、北朝鮮がテロ支援国家を解除された目的を履行していないと批判したことによって、テロ支援国家再指定が現実化する可能性も排除できなくなった。

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