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◆6月4日

 景気は底を打った、と思いたがる人が多い、というかそれが人情であろう。しかし、どうも実際はその反対にこれから、とてつもなく悪くなる、と見るべきであろう。

 3日、バーナンキ議長が議会で証言し、「政府の債務増加が長期金利上昇につながっている」とした上で、「財政赤字削減に取り組む時期に来ている」、との認識を示した、というが、一体どう取り組むのであろうか?一つだけ有効な手段は、ドルの切り下げだ。例えば1ドル50円くらいにすれば、今のレートの半分だから、赤字額も半分に減る。実に簡単だ。ただしこれは世界にパニックを惹き起こす。
 この日、中国の3日間の訪問を終えたガイトナー財務長官は、「これまでの対中批判を封印し、米中経済協力の大切さや米国国債の安全性などを強調することに終始し、態度の『軟化』が際立った」と産経が伝えているが、要するに米国債は安心して買い続けてくださいね、とお願いに終始した、ということであり、中国に頭を下げながらでも米国債を買ってもらわねばどうにもならないところにまで追い詰められている、ということなのだ。

 従って、我々は下記の論考を参考に、近未来に備えるべきなのではないかと思う。

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●大暴落が近いかも
 6月2日
 by Robert Wenzel
 http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=13826

 連邦準備制度(Fed)は、長期国債市場の動向にかなり神経質になってきている。これは重大だ。どう慌(あわ)てているのか?金曜日にリークした後、彼らは日曜日それに懸かりきりになった。

 FedはCNBCのスティーヴ・リースマン氏に金曜日、彼らはロング・レイト(長期為替手形相場)をターゲットにはしていない、と言った。なぜそんなリークをしたのだろうか?
 おそらくFedはそれをコントロールする力がないことを示したくなかったからであろう。それでロング・レイトをターゲットにしないという言葉をリースマン氏に伝えたのだ。
 Fedにとってロング・レイトはコントロールの埒外にあるということになった場合、市場に何が起こるか想像できるだろうか?

 Fedは勿論お金を印刷し、今ある長期国債を買い占めることはできる。しかしその時起きるインフレの状況はジンバブエ並みになり、国際通貨市場でドルはクラッシュするだろう。

 我々は地獄の門が一斉に開く段階に近づいているのだろうか? 以前はこの質問に決して答えようとはしなかった。いつも「いや、そんなことはない」と言ってきた。しかし今や、おそらくそうかもしれないのだ。

 私が恐れているのは、日曜日の午後、ドラッジ・リポートが取り上げたもう一つの記事のことだ。それはロイターの記事だ。見出しは、「連邦準備制度はイールド・カーブ(利回り曲線)のスティープニング(長短金利差拡大)が険しくなっていることに当惑している」というもの。
 解釈すれば、Fedは何が起きているのか分からないが、恐れている、ということになる。


ロイターの記事内容

 連邦準備制度(Fed)は先週、アメリカの景気後退に対する中央銀行の対応戦略に大きく影響を与える、国債市場におけるこの顕著な動きを調査している。
 しかしFedは長期国債利回りが急上昇する動因、とりわけ短期と長期のギャップの開きについて、その原因が何かについてははっきり分かっていない。
 国債の利回り上昇と利回り曲線が急上昇しているのが、経済の復興を意味し、安全な米国債の需要の減少を意味しているのか?そうならば、Fedにとって米国債を買い込んでマネーサプライを増やす必要性はないはずだ。
 それとも、イールド・カーブのスティープニングは、投資家が米政府の財政内容の悪化、ないしは量的緩和政策の一環として新札を大量に供給したため、ドルの潜在的な暴落に不安を感じているのか。
 これは、アセット購入を強化するのを補強する理論になるだろう。

 もう一つの可能性は、米国債の最大保有国である中国が、短期物に重点を置くことでポートフォリオの内容を変える決意をした、ということだ。
 債券の利回りのこの動きの明らかな原因は、大量の国債発行につながっているアメリカの記録的な財政赤字である。
 財務省は、予測された1.8兆ドルの財政赤字を補填するため、2009年は2兆ドルの記録的赤字国債を売らねばならない。これは税収の減少、経済刺激策、およびいくつかの銀行破綻に充てることによるものだ。
 中国やその他、市場の原理で動く米国債の購入者が、これから発行される新しい国債が数兆ドルになるため、そんな国債の最後の保有者にはなりたがらないので、程度の差はあれど、長期国債を買うことを控えるようになった。

 ロイターの記事は更に、Fedが本当に知らせたがっているメッセージの一部について、こう言っている。
 イールド・カーブのスティープニングの原因となるものを割り出すことに取り組んでいる職員らを見れば、財務省の赤字国債の購入か、住宅ローン関連負債を買い込むのか、決定を下すのは無理のようだ。
 「私は、wait and see、モードです」とFedの匿名希望のある職員は語った。「我々はアセット購入計画を作成し、それに従っています。多くの事柄と共に、これはさまざまな利率に一定の影響を与えるでしょう。ですから、長期金利を気にするべきではないと思います」。これは金曜日のメッセージと同じだ。
 
 長期金利を下げることはFedにはできないと思わせて世界に動揺を与えるようなことを、Fedはしたくないのだ。それで、自分らはそんなことは考えてはいない、と言っているのだ。
 しかし、もし金利が上昇し続ければ、国債によるパニックはあり得るシナリオとなる。そしてバーナンキ氏は、長期金利を下げるには、あらゆる長期債を買い込むしかやることはなくなる。これは当然、高インフレを惹き起こし、金利を更に上昇させる要因となる。このジレンマはどうしようもないだろう?
 
 現行の金融システムの終焉は、このように間近に迫っている。もし私に2週間前に、崩壊は近いかと尋ねたとしたら、私はいやそんなことにはならないだろう、と言ったかもしれない。しかし今は、そうなるかも、と言うだろう。
 
 バーナンキ氏は短期国債は運がよければ、なんとか処理できるかもしれない。しかし長期国債は、アメリカの金融システムは重大な問題を抱えているので無理だろう。
 財務省が必要とする借り入れ額は膨大すぎるのだ。米国債による国際的なパニックは避けがたいだろう。制御されたゆっくりとしたパニックという場合は、Fedが主要な購入者になる場合である。
 これはどっちみち記録的なインフレになるだろう。

 これは記憶に留めておいて欲しいのだが、我々はドルのような通貨が暴落したのを見たことはない。ドイツのワイマール共和国時期のハイパーインフレも、その前例にはならない。というのは、ドルは世界各国の準備通貨のため、ドルによるパニックとなると更なるドルがアメリカに戻ってくることを意味し、これはいかなる国も経験したことのないことなのだ。

 他の国では、通貨の暴落があっても、歴史上これほど膨大な額の通貨が国外で保有されていて、それが全部、殆ど一瞬の内に戻ってくるようなことはなかった。
 もしもドル・パニックが始まったら、そしてバーナンキ氏がドル印刷をストップしたとしても(ありそうもないことだが)、一切のドルがアメリカ合衆国になだれ込み、それだけで大規模な価格高騰を引き起こすことだろう。
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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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