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シリア海岸線に向かう米原子力空母ジョージ・ブッシュ
◆11月26日
ロシアの艦船がシリア海岸線に入ってきたという情報に続いて、今度はアメリカの原子力空母がペルシャ湾から地中海に向かっている、という情報が入ってきている。にわかにシリア沿岸部の緊張が高まりつつある情勢だ。
これに対してロシアの専門家らも意見が分かれている。実際の戦争準備ダ、と見るものと、軍事的な圧力をかけて外交交渉を有利にさせる脅しだ、とする見方だ。
アメリカはイラクやアフガンから撤退する方向で動いている反面、このシリアに対する動きがある。これはアメリカとイスラエルとの腐れ縁があるため、むやみに中東から撤退する姿勢だけでは済まないという事情もあるだろう。
またシリアはリビアとはその軍事力の面(シリア:32万人、予備役は50万人。リビア:7万6,000人、予備役約4万人)でも異なるから、シリアに対する軍事的アプローチが欧米にとって最良の方法なのか、という点も考慮されねばならないはずだ。
このブログでは何回となく指摘してきているが、シリアでの騒乱騒ぎは、外国から提供された資金と武器で武装した勢力がゲリラ的な攻撃を繰り返し、その攻撃による犠牲者をデモに対する当局の弾圧の結果である、と喧伝してきた欧米メディアが煽ってきたものである。
それが、3月から始まっているその騒乱騒ぎがなかなかチュニジアとかエジプトのような大衆運動による政権転覆にまで至らない理由である。つまりシリア人の多くはこの騒乱騒ぎの本質を外国からの干渉ないしは、謀略である、と認識しているから大きな大衆運動に発展しないのである。
また、アサド政権に対する受容度がそれなりにあるのもその理由の一つであろう。シリア人の生活は他のアラブの産油国などに比べれば、まだまだ貧乏な印象は免れないが、政治的な安定と言う面では括目すべきものがあるのだ。したがって人々は流血の惨事は断じて避けたいという思いが強い。自分たちの安定している生活を外国からの干渉で流血騒ぎが拡大し、イラクやアフガン、あるいは今回のリビアのように破壊されたくない、と考えている。
もしこのようなシリアを強引にリビア型の「政権交替」劇に引きずり込もうとすれば、リビアの時とは異なり、ロシアやイラン、イスラエルも含めた中東の大戦争に発展する危険が高まるであろう。その時、イスラエルの運命は風前の灯となろう。これは事態をよく知っている者たちは理解しているはずである。
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●シリア:アメリカは空母を展開、NATOは戦争準備
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=27850
【11月25日 by Vladimir Fedoruk】
原子力空母ジョージ・ブッシュはペルシャ湾からシリア方面に展開中である。この空母は48機の戦闘機を含む70機の航空機を搭載できる。この空母は駆逐艦を含む艦隊にエスコートされている。
この件に関して、専門家らはシリア領海付近の動きについて悲観的なものと比較的に穏便な展望の両方を持っている。ロシア政治情勢分析センターのマキシム・ミナイェフは以下のように語っている:
「これはシリアに対する軍事作戦の準備である。これらの動きはNATOの艦隊がリビア沖合に集結した時の動きと似ていることを思い出させる。アメリカは中東と北アフリカでの革命騒ぎからできるだけ多くの利益を引き出そうとしている。このことを考慮すれば、アメリカは国連の制裁決議が無くとも軍事介入を始めるかもしれない。それで今、NATOの最初の分遣隊がシリアの沿岸に向かっているのを目撃しているのだ」
陸軍大学の東洋研究の専門家であるオレグ・クラコフはこの状況に対してはそんなに緊急的なものとは感じていない。
「アメリカ空母艦隊を地中海に向かわせたということは脅しと言う面が強い。この海域に戦力を高め、政治的な脅しを強めていることは疑いない。軍事的プレッシャーを掛けることで外交面での交渉を進めることが考えられている。だからこういったことがすぐ軍事介入するということを意味するわけではない」と言う。
シリアをめぐっては様々な方面から緊張を高める動きが出ている。空母ジョージ・ブッシュがシリア海岸線に展開する前、アル・アラビア・サウジテレビがロシアがやってくる!と題するニュースを放映した。そこではロシア海軍艦船がシリア領海に入ったと報じた。このテレビ局はシリア当局のトップに近い筋からの情報だとしていた。
サウジの新聞紙上で報じられたこのニュースはイスラエルのハアレツ紙が転載し、その他のこの地域のメディアも取り上げた。ロシア防衛省はこの情報に関しては「ロシアの声」とのインタビューでは肯定も否定もしなかった。
ただし、シリアのタルトスにはロシアの海軍基地が存在しているので、ロシア海軍艦船がその付近で見られたとしても不思議ではない。この基地は現在のところではロシアが保有する外国の基地としては唯一のものである。ソ連の施設をそこに保持することでは40年前にシリア政府との間で合意ができている。現在は、黒海艦隊に付属する海軍軍人50名がいるだけだ。施設も小さい規模である。
ソマリアの海賊に対する昨年の作戦では、ロシアの空母アドミラル・クズネツォフがこのタルトスに呼ばれた。ネウストラシムイ級駆逐艦(フリゲート艦?)はアデン湾から母港バルチスクに帰還する前、数日間この基地に停泊した。2012年以降大型艦船が寄港できるようにこのタルトス基地を強化する計画がある。
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シリア領海に進入したロシア軍艦
◆11月19日
リビアのカダフィ政権を倒したのはNATO勢力であり、そのNATOの次の標的としてシリアが上げられるが、このNATOのシリア攻略を阻止せんと、ロシア軍艦がシリア領海に入ってきた。
既にこのブログでは、「このシリアに軍事基地を持つロシアがそれに対して黙ってみているとも思えない」と6月21日号の「シリアの不安定化と中東拡大戦争(その2)」などで指摘してきたが、その通りの展開となっている。
このように中東地域で「政権交替」作戦を次々と推進しようとする欧米側の動きは、それと対抗するロシアをこの地域に軍事的に介入させるまでになってきていることを見ても非常に危険な動きとなっている。
これにトルコの動きが絡まり、勿論イランが絡まってくることで、再び中東は緊張する時期に入るが、同時的に進んでいるのが、ヨーロッパの財政・金融問題であり、アメリカ中に起きている格差反対デモの活発化運動である。
このような人間たちの欲の皮の突っ張りあいの活動を尻目に、大自然が不気味な動きを開始している。今年の3月11日の東日本大震災を皮切りに、大きな被害を出す地震や洪水、旱魃、そして最近数週間に渡って太陽黒点数が100以上を記録する日が続いており、11月9日には208個の黒点が観測された。
今年から来年に掛けてこの太陽黒点数が異常なほど増加していく。肉眼でもその黒さを認識できるくらいになった場合の太陽電磁波は強烈なものとなるだろう。多くの電子機器の作動に狂いが生じてくることになる。また電気信号で動く人間の心臓も多大な影響を受けるようになる。
人間は戦争などをしている場合ではなくなるのだ。
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●ロシア軍艦がNATO攻撃阻止のためシリア領海に進入http://www.propagandamatrix.com/articles/november2011/181111_russian_warships.htm
【11月19日 By Paul Joseph Watson】
ロシア軍艦が「人道的介入」の口実でのNATOによるシリア攻撃阻止のため、シリア領海に進入した。
「ロシア軍艦は、シリア領海に到達するだろう、とシリア通信社が17日語った。これは、ロシアはシリア国内騒乱に対し、いかなる外国の介入をも阻止するという明確な欧米側に対するメッセージを示す動きである」とイスラエルのハアレツ紙は伝えている。
ロシアは最近、シリア保護のための動きを強化している。セルゲイ・ラブロフ外相は、シリアのバシャール・アル・アサド大統領はデモ隊に血の弾圧をしているとする欧米勢力の非難に対抗し、同国の騒乱は断固として内乱であるとしている。
「人道的介入」とされたリビアにおける攻撃で見たように、NATO勢力はアサド大統領の攻撃を悪逆非道な仕打ちであると喧伝しているが、反対派の似たような攻撃、例えば今週起きたシリア空軍情報部施設に対する攻撃で20人の保安部隊員を死傷させた攻撃などには目をつぶっている。
アメリカ国務省のマーク・トナー・スポークスマンは、シリアは内乱状況にある、というロシアの見解を否定し、「アサド政権は無垢なデモ隊に対し暴力、恐喝、抑圧のキャンペーンを推進している、と考えている」と語った。
勿論、NATOが支援するアルカイダ反乱者がリビアで戦闘機を指揮しグレネード・ランチャーを使用していたのさえ、「無垢なデモ隊」による行動だと我々は告げられていたように、似たようなレトリックを聞かされている。
以前我々が報告したように、NATO支援の政権交替の標的として、イランが次であるとする圧倒的な予想に反し、シリアが次の標的となりそうである。
オバマ米大統領は既に8月の時点でアサド大統領は政権を去るべきだ、呼びかけた時点でシリアに引導を渡している。
ロシアからの救援がなければ、シリアはNATOの攻撃から身を守ることはできない。「純軍事的には問題はないと考える。シリアは欧米システムに対する防衛力は持っていない。しかしリビアよりかは危険を伴うかもしれない。これは相当厳しい軍事作戦になりそうだ」とジャン・ランナウ元フランス空軍参謀長は語った。
軍事介入を正当化するための嘘を作り出す天才であることを示した欧米メディアであるから、アサド政権の行動が全くの悪逆非道なものであるか、あるいは内乱状態での正当なる動きかは、まだはっきりとは分からない。権力濫用は脚色されていると非難する者がいると思えば、ロバート・ベアー元CIA職員やアラステアー・クルーク元MI6職員は、シリア人は間違いなく変化を望んでいるが、それはNATOによる「人道的介入」の形式ではないやり方を欲している、と指摘している者たちもいる。
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アイスランドの中央銀行
◆11月12日
ギリシャに続いてイタリアでも財政危機問題がかまびすしくなってきた。これはリーマンブラザースから続いている問題が、一時の糊塗ではしのげなくなってきていることを示している。いわば国際的金融問題が破裂しつつあるのだ。
これに対し、ユーロ圏になかったアイスランドでは銀行を破綻させ、納税者を保護したことで、かえって今は健全性を持つ経済成長を果たしつつあるという。勿論それは国家全体で緊縮財政に取り組み、国民もそれに応えた結果だ。
「大きすぎて破綻させられない」というまことしやかな嘘の言説を説いて、大銀行の保護を継続しても、問題の解決にならないばかりか、ますます事態は悪化していっている状況を打開するには、この「破綻させられない」という嘘、ないしは脅迫を退けて、破綻させればよいのだ。事業に失敗すれば、その落とし前をつけろ、という単純な真理だ。
そうすることで、教訓を得て、またやり直しを始めることができる。しかし「破綻させられない」とすることで、癌を抱える事業体を存続させれば、その癌細胞はその事業体を超えて他の分野にも移転することで、全体が冒されてしまう。
癌に冒された臓器の全摘出をすれば、一時は痩せ衰えるが、病巣の除去をなしたことで、後は回復を待つばかりとなるだろう。これからでも遅くない、破綻するべきものは破綻させるべきである。
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●アイスランド危機からの教訓:銀行を破綻させよ
【11月5日 AFP】
アイスランドの銀行破綻とそれにともなう国家の混乱から3年経って、アイスランドの経済は持ち直しつつあることは、政府は銀行を破綻させ、納税者を保護すべきであるということを示している、とアナリストは語っている。
北大西洋の島国は2008年10月、アメリカの巨大投資銀行のリーマン・ブラザースの破綻によって生じた世界的危機のあおりでその極端に拡大された金融部門が崩壊したため、三つの大銀行が破綻するのを経験した。
これらの銀行は数週間の内に支払い不能に陥り、政府はそれら銀行を破綻させざるを得なくなり、IMFから22億5000万ドルの救済資金を借り受けせざるを得なくなった。
その後の3年間に及ぶ厳しい緊縮財政で、ギリシャがデフォルトの淵に追いやられその他のユーロ圏の国家がプレッシャーを受ける現在の世界的な金融・経済危機にも拘わらず、アイスランドの経済は健全性を取り戻しつつある。
「アイスランドから得ることのできる教訓は、納税者と政府が金融危機で抱えるコストをできるだけ保護する大切さである」とアイスランド銀行のアナリストであるブジャルキ・ベントソンはAFPに語った。
「危機に対処するやり方が我々の選択ではなく、政府の無能力によって強いられたものだったとしても、このやり方は比較的うまくいったと言える」とベントソンは語った。
アイスランドの銀行はその最大期には国家のGDPの11倍のアセットを持っていた。
ノーベル賞受賞者のアメリカの経済学者のポール・クルーグマンはベントソンと同意見だ。
「どこでも銀行を救済しその分を公的資金で賄っている時、アイスランドでは銀行を破綻させ、かえってその社会的セフティーネットを拡大したのだ」と、ニューヨーク・タイムズ紙の評論蘭に書いている。
「誰でも国際的投資家らを懐柔しようと躍起になっている時、アイスランドでは資金の動きを一時的に統制した」と彼は語ったのだ。
先週、レイキャブィクを訪問中、クルーグマンは、アイスランドはクローナを持っていたことが経済復興に幸いしたとし、経済のインバランスに対してユーロを採用することで守られるという考え方に警告を発した。
「アイスランドの経済の復興は、ユーロ圏外にあることのアドバンテージを示している。ユーロ圏に参加することで安全性が高まるとう考え方は根拠がなくなった」とユーロ圏のキーとなるある国が公的資金問題に苦しんでいることを指して彼は語った。
しかしアイスランドの例は今のギリシャやイタリアの問題に直接適用することはできない。
「ギリシャ、イタリアと2008年のアイスランドとの大きな違いは、後者は度を越した銀行の借入によって崩壊したことによる危機という問題だったが、前者はソブリンデット危機とそれがヨーロッパの銀行業務にまで影響を与えている問題ということだ」とベントソンは語った。
「アイスランドでは、政府は危機以前には健全性を維持していた」と語る。
2008年のメルトダウン期間中に在職していたアイスランドのガイアー・ハアルデ前首相は、銀行を破綻させ貸方がその損失を負うようにさせたことで正しいことをしたと主張した。
「我々は国家を破綻から救ったのだ」とハアルデはAFPに対してこの7月語った。
「現在の状況を見れば、そしてギリシャは言うに及ばず、アイルランドと比較して見ても明らかである」と彼は語り、二つのEUの問題ありの国家は、「我々はやらなかった過ちを犯した・・・我々は銀行の外部の負債は保証しなかった」と語った。
国際的救済パッケージで救われ復興中のアイルランドやラトビアのように、アイスランドは厳しい緊縮財政の道を取ったことで今やその努力の結果を見ている。
アイスランドの中央銀行は11月2日、金利を4分の1ポイント上げて4.75%とした。これはその他の発展途上国が今の危機の最中に借入れコストを削減しているのと際だった違いだ。
2011年の前半期の経済成長は2.5%だと言われていて、2011年全体では3.0%になると予想している。
アリオン銀行のアナリストであるデイビッド・ステファンソンはAFPに対して、「アイスランドは他の国々と比べてその経済(サイクル)で異なった状況にある」ために、金利を上げたのだ、と語った。、
「アイスランドの中央銀行は、似た状況下にある他の中央銀行が金利を低いままに抑えたりむしろ下げたりできるのは、インフレ懸念が比較的低いと予想されると考えているからだ」と語った。
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中国の中東特使と会談するシリア外相
◆10月29日
リビアでの戦争は「アラブの春」の動きではなく、欧米の仕掛けた戦争であったというのが、以下の人民日報オンラインの記事でも認めていることであり、その欧米の仕掛けた戦争の次の標的はシリアであろう、との見方、またその戦争はリビア戦争以上に危険なギャンブルになる、との指摘はすべて正しい。
この世界の難しさは、欧米勢力と中露をはじめとするかつての左派勢力との間で続いている緊張と軋轢の中で、どちらか一方が正しく、どちらか一方が間違っている、ということではなく、どちらも間違っている場合が多い、ということなのだ。
従って欧米勢力側に位置する日本は、通常は中露側を非難する論調になりがちなのだが、それが常に正しいとは限らないし、かといって、では中露側の方が正しいという判断もまた間違う場合が多々ある、ということになる。
しかし、こと以下の記事にあるような、今回のリビアでの騒乱や次の標的とされるシリアでの戦争という事態を考える場合には、以下の人民日報のインターネット記事の見方は正しい。
といって、その中国が南シナ海で行っている覇権的動きまで肯定することも、これまた間違っている。これは一人の人物に関しても言えることであろう。一人の人物にもその思考や行動で正しい場合と間違っている場合があるので、それぞれを是々非々で判断する必要があるのと同様である。
国際政治はこのように、是々非々の判断が常に求められる場である。
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●シリアでの戦争:アメリカにとってはギャンブル
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=27340
【10月27日 Global Research】
アメリカ国務省は最近、身の安全上の理由でシリアからロバート・フォード大使を召還した。
このような最近の状況の変化は、シリアがリビアの次の標的であることを示しているようだ。カダフィが殺害されて以後、アメリカとシリアとの間の軋轢が深まっている。両国がそれぞれ大使を召還している。アメリカがシリアを非難するトーンが高まっている。共和党のジョン・マケインは、シリアがアメリカの焦点であり、軍事行動は選択肢の一つだ、と述べた。
アメリカ、イギリス、フランスその他の諸国による制裁や脅し、そしてシリア反対派への支援などを含めて、シリアが直面している最近の情勢を見れば、シリアのバシャール・アル・アサド大統領が次の「カダフィ」にされそうな状況だ。
リビアと同じ資源を持っているわけではないが、シリアは地政学的に重要な位置を占めている。もしも欧米がシリアでの戦争を始めれば、リビアでの戦争に支払ったコスト以上のものを支払う羽目に陥るだろう。その戦争は恐らく中東全体を収拾のつかない混乱状態に陥れることになるだろう。したがってシリアでの戦争は欧米にとっては一つのギャンブルとなると言える。またその戦争で欧米が勝利するか敗北するかはわからないのだ。
メディア関係者や専門家らは、リビアでの戦争で失ったものは勝ち取ったものより大きいと言っている。とりわけ、長期にわたって軍の指導者であったカダフィの死は多くの諸国に多くのことを示した。シリアのバシャ-ル・アル・アサド大統領は恐らくはカダフィの苦悩を深く理解したであろう。みじめなカダフィの最後は、アサドをして更に強硬にさせることだろう。
リビアでの死亡者数は3万人以上に上る。もしもシリアで戦争が始まれば、失敗の結果を深く認識しているアサドは、カダフィから教訓を得て、反対派に対するあらゆる手段を投入するだろう。そのような決意だと負傷者数と死亡者数は増大せざるを得ない。
シリアはリビアよりも軍事的にはずっと強力である。シリア軍はアラブ世界では髄一の強さを持っている。もしもアサドが徹底的に戦うことを決意すれば、シリア戦争はリビア戦争よりずっと悲惨なものとなり、ずっと多くの死亡者を出し、戦争自体が長引くことになろう。
また、アサドはその場合には、イスラエルに対する決死的な攻撃を敢行するかもしれない。イスラエルのエルサレム・ポスト紙は7月、イスラエル情報機関は、シリア軍は国境付近で尋常でない動きをしており、長距離弾道ミサイルをイスラエルに向けて発射するかもしれない、と報じた。イスラエルは、シリアがイスラエルとの戦争をすることで国内と国際的な注目を外に向けさせようとするかもしれない、と語った。
したがって、欧米勢力がシリアに対する戦争を始めれば、アサドはイスラエルにミサイルを発射するかもしれず、それは中東全体をずっと大きな混乱に巻き込むことになるだろう。アサドはトルコの外相との会談でかつて、もしもNATOあるいはアメリカがシリアを攻撃すれば、イスラエルにミサイルの雨を降らせるだろう、と語ったことがある。
もしもシリアでの戦争が始まれば、暴力、混乱状態が中東と北アフリカの日常語になるだろう。現在の状況下では、シリア戦争は欧米勢力に過大な出費を強い、賢い選択とはならず危険の多いギャンブルとなるだろう。(People's Daily Onlineからの翻訳記事)
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シオニストに殺害されたに等しいカダフィ
◆10月22日
主権国家に対する侵略的攻撃を加えることで、NATOはカダフィ殺害に成功した。NATOが許された行動は、一般市民の保護だが、当初からそれは無視されひたすらカダフィ打倒にむけてその軍事力が使用された。
以下の記事では、欧米のシオニストらの狙いは、リビアの石油だけでなく、カダフィのアフリカ共通通貨計画を阻止すること、リビアの地下にある水資源を強奪することもあったと指摘されている。
このようにみると、カダフィの運命はかなり以前から決まっていたのかもしれない。相変わらずこの世界が「力」は正義なり、の世界であることを示した例である。しかしそれを実行する者たち、そのようにさせた者たちの運命は、悲惨なものになることが予想されるといえるだろう。
しかも彼らの思惑も、今後のギリシャから始まるヨーロッパそしてアメリカの経済・金融の混乱の増大で、結局は彼らの願い通りには運ばず、挫折していくことが目に見えていると言えよう。
北アフリカの水資源を奪ったとしても、自分たちの足元からその水資源が失われていくようになるだろう。そしてリビアのカダフィを葬ったことに何らの意味もなかったことを知ることになるだろう。すべてが空しかったことを知るようになるだろう。
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●シオニストによるカダフィ殺害
http://www.realzionistnews.com/?p=666
【10月21日 Real Zionist News】
◆シオニストに支援された反乱による残虐なカダフィ殺害は、ユダヤ系国際的銀行に抵抗した政治的リーダーに何が起きるのかということを示す例である。
カダフィは5つの分野でロスチャイルド系世界的銀行カルテルの参加要請を拒否した。
●共通通貨を持つアフリカ連合
●リビア中央銀行
●150トンの金塊
●石油産業
●青い金としての水資源
2011年7月、カダフィの後継者と見なされていた息子であるサイフ・アル・イスラムは、リビアの黒いダイヤとしての石油だけがシオニスト系欧米が求めているものではなく、リビアの青い金としての水も彼らが求めたものだ、と述べた。リビアの地下にはヌビアン・スタンドストーン帯水層が500マイルに渡って存在している。
このヌビアン帯水層は北アフリカに残っている唯一の淡水資源であり、そのため「水戦争」と今言われる状況での焦点となっているところだ。
世界最大の二つのフランスの水道関連企業である、ヴェオリアとスエズSAは、このヌビアン帯水層を獲得しようとしている、とアル・イスラムは語る。水によって生産される食糧によって膨大な利益を得ることができるからだ。
ヴェオリアとスエズSAの両社とも、他の多国籍企業同様、ユダヤ系資金によって支えられていることは間違いないことだ。またユダヤ系企業のルイス・ドレフュス・インターナショナルが食糧ブローカーであろう。
アル・イスラムは、シオニスト・ユダヤ人によってコントロールされているIMFと世界銀行のローンの全ては、その水資源を私企業に売却することが条件で組まれていると指摘する。
シオニスト所有のリビアの反乱者によってセイフ・アル・イスラムは10月21日包囲され、同日彼の父親は捕えられ無慈悲に殺害されたので、セイフ・アル・イスラムのシオニスト・ユダヤに対する証言は、永久に封じられた。
国際的ユダヤ系銀行カルテルに対するカダフィの主要な脅威は金を裏付けとするリビア・ディナールのアフリカ共通通貨計画であった。これはアフリカの主要通貨であるドル、ポンド、フランという不換通貨にとって代わることになったであろう。
ユダヤ系銀行利益はアメリカ・ドルがユダヤが運営する連邦準備銀行で支えられている状況なので明らかに行き詰まっている。
リビアに対する三つの最大の投資家たち、シオニストが買収した指導者たちである、オバマ、キャメロン、サルコジのアメリカ、イギリス、フランスがリビア元首のムアマール・カダフィの残虐な殺害を称賛したことは、驚くことだろうか?
●シオニストの血への渇望
リビアへの侵略はカダフィを「政権交替」を通して倒すことにあると認めた後に、外交問題評議会のユダヤ人議長のリチャード・ハアスの、ブーツ・オン・ザ・グランドの呼びかけは、アメリカ主導のNATOのトリポリ占領を求めたことを表す。
このハアスの血への渇望の呼びかけに素早く反応して、ユダヤ人ネオコンで、アメリカ国務省顧問で9・11委員会議長のフィリップ・ゼリコウは、「カダフィの破滅」は「民主的な春」の動きをアラブ世界全体に起こすと書いた。
「大量破壊兵器」をサダム・フセインが持っているという嘘で我々を戦争に引っ張り込んだ、シオニスト論争を引っ張るユダヤの不埒な輩どもの集団、新アメリカ世紀のためのプロジェクト、今は「外交政策イニシアチブ」と名乗っている集団が、カダフィの打倒を2011年6月の公開書簡で督促した。
この書簡の署名者は、バルミツバー(13歳の成人式)への招待状の宛名のような、ただし今回のは非常に血塗られたもののようだ。
エリオット・アブラムス、ジョン・ポドホーレッツ、ロバート・カガン、フレッド・カガン、ロバート・リーバー、マイケル・マコフスキー、エリック・エデルマン、ケニース・ウェインステイン、ポール・ウォルフォウィッツ、ランディー・シューニマンだ。
そして勿論、シオニスト鼠集団の頭でユダヤ・ネオコンのウィリアム・クリストルは、以下のフォックス・ニュースでのインタビューを見ればアメリカ軍の政策を明らかに指示していることが見て取れる:「我々はカダフィを権力の地位に留まらせておくことはできないし、そうはさせないだろう」
クリストルと彼の血に飢えたユダヤ人の仲間たちは今や彼らの夢が実現したのを見ている。
国際法とジュネーブ協定で禁止されてる戦争における捕虜の身体障害違反で、ムアマール・カダフィはシオニスト殺害者の一人となった。
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