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マティアス・チャン氏、デニス・ハリディー氏らが乗船しているレイチェル・コリー号

◆6月4日

 元マレーシア首相のマハティール博士が率いるペルダナ・グローバル・ピース機関の支援を受けているレイチェル・コリーMV号が、ガザ支援に向けて航海を続けている。
 
 既に多くの犠牲者を出した今回の支援船団であるが、レイチェル・コリーMV号はそれにもめげず、更なる支援物資供給のためにガザを目指している。
 その船上には、マハティール首相の右腕と言われた経済専門家のマティアス・チャン氏と、国連に長年勤めた後、イラクに対する不法な制裁措置に抗議して国連を辞職した、有名な人道活動家のデニス・ハリディー氏らが乗船している。

 彼らが乗船しているレイチェル・コリー号とは国際連帯運動(ISM)所属のアメリカ人人道活動家のレイチェル・コリーから取っている。彼女は2003年3月16日、ガザ地区でイスラエル軍がパレスチナ人住居を破壊しているのを止めようとして運転中のブルドーザーの前に立ちはだかり、轢き殺されたのである。
 その彼女の名前を船名としているこのレイチェル・コリーMV号をマレーシア元首相が率いる団体が支援しているのだ。従ってこの支援行動が、イスラエルの暴力的妨害を受ければ、既にアジア各地でも広がっているイスラム教徒の反発が更に拡大することは明らかである。
 かくして、イスラエルはアラブ系イスラム教徒のみならず、全世界の、特にアジアのインドネシア、マレーシアなど、重要な国の人々を敵に回すことになろう。

 それにしても、元首相のマハティール博士の行動力は見上げたものである。かつてよりその歯に衣着せぬ言動が有名であったが、今回は右腕といわれるマティアス・チャン氏が乗船しているのも、師弟の絆を示すものであろう。

 日本人の政治家の今回のこの問題に対する姿勢は相変わらずアメリカの顔色を見ながらの腰の引けた動きしか見えないのも情けない。 
 しかし、本当は、このアラブ・イスラムとイスラエル・ユダヤの問題を解決する立場と能力を持っているのは日本なのだ。日本人の覚醒と発奮が必要とされている。


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自由船団のレイチェル・コリーMV号は単船、ガザを目指す
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=19481
【6月1日 by Michel Chossudovsky】

 5月31日に起きたイスラエルの公海上での犯罪的襲撃後、レイチェル・コリーMV号はイスラエルの脅しにも係わらず、ガザ海岸に向かってその航海を続けている。

 途方もない勇気ある行為で、レイチェル・コリーMV号はイスラエルのガザ封鎖を突破しようと決意している。

 レイチェル・コリー号に乗船しているマレーシアとアイルランドの活動家に代わって、本日午後、以下のメッセージをクリストファー・チャン、ラム・カーディガスから受け取った。


 レイチェル・コリー号:本船は現在、ガザにただ一隻で向かっている自由船団の船である。
 乗船しているマレーシアとアイルランドの平和・人道活動家は、2010年5月31日(月)、地中海の公海上でなされたイスラエルの不法行為により殺害され傷害を受けた方々に対する深い哀悼の意と喪失感を共有している。

 我々の友人の名において、我々は封鎖され苦悩するガザの人々に向けた人道的積荷と我々の支援と共に、かつてないほどに更に決意を固くしてガザに向かっている。

 我々はイスラエルがその暴力行為に対する国際的な非難を受け入れ、レイチェル・コリー号に対し、どんなやり方であっても妨害することなしに、通過させるよう期待する。

 我々は国際社会、国連に対し、我々のガザに向かう航海を邪魔しないようイスラエルに要請することを訴える。

レイチェル・コリー号船上のマレーシア人とアイルランド人の共同声明
 レイチェル・コリー号船上の人道的活動家に代わって、PGPO地上チーム(ラム・カーディガスとクリストファー・チャン)により送信する

 レイチェル・コリーMV号上のマティアス・チャン、デニス・ハリディ


最近の事件で、ネタニヤフ政府は危機に瀕している
 「ネタニヤフ内閣のベテラン大臣は、ガザの船団を包囲し支配下に置く決定は7主要閣僚フォーラムの2回の会議後になされたが、この種の軍事行動の場合にはその認可の権威を持つインナーキャビネットの審議なしになされたことについて厳しく批判している」(ハアレツ紙)

 何を意味しているかというと、公海上で襲撃を実行するという実際の決定は内閣の許可なしになされた、ということだ。

 疑問が残る:もしもイスラエル内閣がこの作戦を裁可していないとすれば、誰がこの襲撃を命令しその後に起きた事柄が生じたのか、ということだ。
 イスラエル情報機関とイスラエル国防軍のこの襲撃における計画作りの役割は何だったのか?
 オバマ大統領のホワイトハウスの首席補佐官であるラーム・エマニュエルの役割は何であったのか? 彼はネタニヤフとシモン・ペレスの両方にそれぞれ5月26日、27日に会っている。

 ラーム・エマニュエルはイスラエル軍と情報機関の将官に会ったのか?
 オバマ政権はグリーン・ライト(承認の合図)を与えたのか?

 襲撃をされないで、イスラエルの犯罪的海上封鎖を突破してレイチェル・コリーMV号が安全にガザ沿岸に到達するためには、このニュースが出ることが重要だ。
 これをすることで、我々は遣り通すことができるだろう。我々の思いと心情は航海し続けるレイチェル・コリーMV号上の人々と共にある。

 イスラエルはレイチェル・コリーMV号に対する政策を一切修正していないということは明確にしておかねばならない。ガザに向かう船はレイチェル・コリーMV号のほかに2隻ある。イスラエルは「より一層厳しく対処する」と言っている。
 「船舶が海上封鎖を突破しガザに行くことを阻止するために、イスラエルは更に攻撃的な武力を使用するだろう、と海軍の司令官がエルサレム・ポスト紙に6月1日語った」

 「我々は船に乗船したが、戦争のように攻撃された」と高官は語った。「これはどういうことかというと、我々は将来、戦争に向かうつもりの準備をしていかねばならない、ということだ」 (www.ynetnews.com)

 レイチェル・コリーMV号は元マレーシア首相のマハティール・モハマド博士の指揮にあるペルダナ・グローバル・ピース機関によって一部分支援されている。

(グローバル・リサーチ局長であるマイケル・チョスドフスキー氏はペルダナ・グローバル・ピース機関のメンバーであり、クアラランプール戦争犯罪委員会の委員である)

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攻撃するイスラエル特殊部隊

◆6月2日

 2008年から2009年の冬のイスラエルの「鉛をぶち込め」作戦で、悲惨な状況に追いやれたガザのその後は、「青空ゲットー」という状況であり、食料、水、医薬品などありとあらゆる物資の不足で、人々が生きているのが不思議なくらい惨めな状況だった。
 そこに今回のような人道支援の有志の行動が起きた。それを従来どおり力で弾圧する側と人間の尊厳と良心にかけて一歩もひるまずに前進する魂の衝突が起きた。

 メイコー氏が指摘しているように、ホロコーストの結果できたのがイスラエル国家と思われているが、実際はイスラエル建国のために、ホロコーストが起きた、と言ってよい。それでヨーロッパにいられなくなったユダヤ人が仕方なくパレスチナ地方に運ばれてきた。それがイスラエルの建国だ。シオニストとナチスは組んでいたのだから。

 しかし、今やイスラエルは追い詰められつつある。世界中でイスラエルに対する嫌悪と怨嗟の声が満ちている。
 トルコは中東の大国だ。イランもそうだ。エジプトもそうだ。その国の民がイスラエルに対する声を本格的に挙げれば、時の政権はその声を無視することはできなくなる。既にガザ侵攻でその声は上がり始めていた。今回の自由小船隊虐殺事件で、更に声は高まるであろう。その中東の3大国が一致してイスラエルに迫ってくる。再びホロコーストが起きるとすれば、それはこの中東で起きることになる。

 トルコのエルドアン首相は、「我々の忍耐力をテストするな」とイスラエルに警告し、「イスラエルとの戦争も辞さない」と言ってトルコ艦体を東地中海に派遣しようとしている。エジプトは民衆の声に押されて、今まで閉鎖していたガザとの国境を開いた。

 だからそのホロコーストを再び起こさないためにも、イスラエル政府はパレスチナ国家を今からでも遅くないから早急に創建し、資金援助し、また平和条約を締結するようにしなければならない。それがイスラエルの行くべき道だ。それを怠れば、再びホロコーストの洗礼を受けるかもしれないのだ。
 

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再びシオニストはユダヤ人をホロコーストに追いやるのか
http://www.henrymakow.com/again_zionists_are_setting_jew.html
【5月31日 by Henry Makow, Ph.D.】

 今やイスラエルこそ世界で反ユダヤの主要な源になっている。また全てのユダヤ人の安全を脅かす存在となっている。自らをユダヤ国家と宣言しながら、ごろつき国家のように行動しているため、イスラエルは全てのユダヤ人を憎悪と報復の対象として世界に晒している。

 ガザ平和活動家の殺戮はシオニズムのゴールはユダヤ人を反ユダヤ主義から保護するためではなく、実際は反ユダヤ主義を生み出すことだという証拠を提供している。

 その目的はユダヤ人を国家のパーリア階級(最下層)に貶めシオニストの命令に従うしかない存在にすることにある。

 結果的には、ホロコーストでそうであったように彼らはシオニストのゴールのために犠牲にされるであろう。それはシオニズムはニュー・ワールド・オーダーの建設を意図しているメーソン的(イリュミナティ、カバリスト、サタニック)秘密結社だからだ。何も知らない理由のために犠牲にされることを除けば大多数のユダヤ人はこれに対して何の役割も持っていない。

 シオニストはイスラエルの道徳的正当性を剥いでいるので、彼らは良心の呵責もないまま再び粛清されることになる。そして大方のイスラエル人とユダヤ人はこれから起きることに対してのんきに無頓着なまま、イスラエルの不法行為を弱弱しい良い訳でもって支持することで協力している、

 道徳的算数をしてみよう:2006年、イスラエルは2名の兵士が拉致されたために、1400人のレバノン人を殺害し、100億ドルの損害をレバノンに与えた。2008年から2009年に掛けて、数発のポップガンのために、ガザの市民を1300人殺害し数え切れない建物を破壊した。今回はこの包囲され窮地にあるガザの人々に支援物資を運ぶ国際的な平和活動家らの殺害である。


◆ユダヤ人の祖国?

 イスラエルは単に、「ユダヤ人の祖国」であったならば創建されることはなかったであろう。イスラエルはロスチャイルド・カバリスト世界帝国の首都になることが意図されている。普通のユダヤ人は大砲の餌食になる以外、なんらの役割も持ってはいない。

 私の祖父母はホロコーストで死んでいる。
私はナチスを権力に就かせたイリュミナティ系銀行家を非難する。
私はナチスと協力し合ったシオニストを非難する。
私はヨーロッパのユダヤ人が救済されることを妨げたシオニストを非難する。
私はゲットーに支援物資が届けられることを阻害したシオニストを非難する。
私はユダヤ人をまとめて強制収容所に追いやったシオニストを非難する。
私はユダヤ人のレジスタンスを妨害したシオニストを非難する。

 イスラエルはホロコーストの結果として創建されたのではない。それは反対である。ナチスはある意味、ロスチャイルドとイリュミナティのためにユダヤ人をしてイスラエルを設立させるために権力に就かせられたのだ。


◆皮肉なこと

 歴史は皮肉なことで満ちている。 「自由小船隊」は私に、イギリスの封鎖を破ってユダヤ人の難民をパレスチナに運び入れたみすぼらしいハガナの船を思い出させる。今や、欺かれたイスラエル人の青年がイギリスの役割を演じている。

 前はナチスに包囲されゲットーで飢え死にしていったユダヤ人だったが、今やユダヤ人に包囲されガザのゲットーでパレスチナ人が同じ運命に見舞われているのだ!

 常のごとく、イスラエルは20人の無防備の平和活動家の殺害を正当防衛だという振りをしている。マシンガンを振り回す特殊部隊が棒切れで攻撃されたのだ!!! 一人の特殊部隊要員は、スキムミルク・パウダーをきれいで折り目の入ったユニフォームに投げつけられたのだ!

 これが旧来からのシオニストのやり方だ:奪い、殺害し、一切を取ってしまう。そして抵抗の手を挙げたことで犠牲者を非難する。反ユダヤ主義者!

 勿論、無価値な欧米のシオニストがコントロールしているメディアはシオニストの側についている。
 殆どのユダヤ人はまともで、善良な人々だ。彼らは道徳律(モラル・オーダー)を信奉しているのであって、新世界秩序(ニュー・ワールド・オーダー)ではない。
 シオニストはユダヤ人ではない。 もっと多くのユダヤ人が目覚めてしかるべき時である。

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イスラエルの「ドルフィン級」潜水艦がテルアビブ近くの地中海を航行

◆5月30日

 イスラエルの核巡航ミサイル潜水艦がイラン海域に向けて出航したようだ。イランに対する攻撃態勢を整えるためと、モサドの要員を上陸させ、破壊活動、情報収集などを行うためのようだ。
 
 中東と韓半島と、今世界で本格的な戦争の足音が近づいている。

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イスラエル核搭載潜水艦がイランに向けて出航
http://www.presstv.com/detail.aspx?id=128324§ionid=351020101
【5月30日 PressTV】
 
 イスラエルのイランに対する敵対的政策が語られている中、イスラエルは3隻の核巡航ミサイル搭載の潜水艦をペルシャ湾に展開すると報告されている。
 イスラエルの第7小艦隊に属するドイツ製の3隻の潜水艦はイランの沿岸線に配備されるだろうとサンデータイムズ紙は報じた。

 核兵器を搭載しているドルフィン、テクマ、レヴァイアサンは以前はこの海域に配備されていたが、イギリスの新聞によれば、イスラエル海軍は少なくとも1隻の潜水艦はこの海域に保有し続ける計画であると報じた。

 名前を隠した小艦隊司令官がイスラエルの新聞とのインタビューで、遠隔地での作戦があることを確認したことを報告した。
 「我々は水面下の攻撃部隊だ。我々は深く非常に遠い領域で活動している」と、「0大佐」とだけ分かる将官が語った。

 この潜水艦は、50人乗りで、核巡航ミサイルを発射することができる。いくつかの巡航ミサイルは最新の核弾頭を搭載している、と報告している。

 サンデータイムズ紙は、小艦隊将官が、船舶は情報収集を行うためと、モサド要員をその地域に上陸させるために送られたとを語った。
 イランに対する攻撃の可能性については、この海軍将官は、「1500kmの射程を持つ潜水艦の巡航ミサイルはイランのいかなる標的にも到達できる」と語った。

 今週初めに発覚したことがあった。イランの海軍がアメリカの核兵器搭載のアメリカの潜水艦をホルムズ海峡で発見したことだ。
 核拡散防止条約に参加するよう圧力を受けているイスラエル政府は、イランが軍事的核計画を推進していると繰り返し非難している。

 その反面、NPTの署名国であるイランは、核計画で軍事的な目的を追求していないと語り、更にIAEA(国際原子力機関)の監視要員はイランの核計画の転用のいかなる証拠も発見していないと語っている。

紙幣の価値は下がる

◆5月26日

 基本的に世界の流れは、金融崩壊へ進まざるを得ない条件を抱えている。これはおそらく修復不可能なので、前にも書いたが、行くところまで行かざるを得ないのだ。それは資本主義システムの崩壊とも言えるものとなろう。
 中央銀行、デリバティブ、利子、これらの点に根本的な変化が成された未来がたどり着く世界であろう。


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深化する金融危機:世界の銀行システムは支払不能
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=19300
【5月23日 by Bob Chapman】

 機能不全の市場を維持していくのは非常に困難だ、それは毎時間変化するからだ。アメリカが問題の中心だったのだが、今やそれがヨーロッパに移ってしまった。焦点はヨーロッパとなったが、忘れてならないのは、アメリカの金融システムには2007年中頃から数兆ドルが注入されてきたということだ。
 全てうまくいっているという体裁を守る為のあらゆる方策を施してはいるが、実際はまったくうまくいっていないのが実情だ。原資産は公表された価値よりはるかに減少している。銀行業の症状のひとつである貸し出し量の急落、ヨーロッパでは貸し出しが存在していない。そのような貸し出し業務が行われなければ、銀行が回復することはありえない。
 アメリカの内部爆発はヨーロッパで繰り返されることはないだろう。回復の若芽は触るとかぶれるツタウルシに変化してしまった。底の知れない深淵は更なる負債と不換紙幣で埋まった。この工程で連邦準備銀行とヨーロッパ中央銀行はその信用を一切失った。

 ユーロを救済するための1兆ドルの最初のパッケージは現在もその下落が継続しているのだから現在までのところは失敗と言える。この救済計画はアメリカのやり方を模倣したものだ。エリートたちはこの全体システムを1年半から2年で収拾できると考えた。しかしギリシャは協力せず、彼らの全ての計画は無に帰してしまった。救済という面から見れば、その努力はドイツ法廷で阻止されるであろうし緊縮プログラムは効を奏するのであろうか?ギリシャの民衆は「ノー」と言っている。彼らがやり通すかどうかみなければならないだろう。ギリシャのいんちきの帳簿は全ての国が関わっているということとさして変わらないということを忘れてはいけない。ギリシャが他の残りの国と比べてより良いわけでも反対により悪いわけでもない。アメリカと同様、ヨーロッパは時間稼ぎをしているだけである。事実、トリシェット氏とメルケル氏は我々に公的に、そのこと、時間稼ぎをしていることを語っている。ギリシャだけが問題となっているという状況ではない。全ての国が非常に似たことをしてきている。今回、何が違うのかというと、ギリシャは過去数ヶ月間、怒りをもって反応した、ということなのだ。その結果、急落するユーロと刺激策が効を奏するのかという点に対する懐疑心がこの政策の受容をまずい方向に追いやっている。

これらの動きはヨーロッパ連合内の金持ち国家の失望を招いたことは言うまでもないことだ。この時点で、ギリシャ人とその政府とビルダーバーグに率いられる官僚たちとの協力関係は見られない。反対側には、ヨーロッパ連合の他のメンバー国とIMFはメンバー国を保護すると見られている救済に反対である。ギリシャ政府は協定に署名するかもしれないが、ギリシャの民衆はしない。厳しい緊縮政策は彼らが次の10年間、我慢することを意味するわけではない。

持ち上がっている問題のひとつに1兆ドルで十分なのか、というものがある。ドイツとフランスだけで6350億ドルのPIIGS諸国の債権を持っている。世界の銀行、とりわけヨーロッパの銀行はPIIGS諸国の債権を購入するという、非常にまずい決定をした。それが今回このような、ローンと債権、という無から作り出した金というものだ。これがどういう結果をもたらすかというと、世界の納税者による銀行に対する、とりわけこの場合はヨーロッパの銀行に対する更なる巨大な救済ということだ。
 ZEWドイツ・インヴェスター・コンフィデンス・インデックスが53ポイントから45.8ポイントまで下がったのは、ドイツの1兆ドル支援パッケージに反応したものであることが分かる。ユーロ圏は崩壊するのではと思っているし多くの国はそれを望んでいる。とりわけドイツはそうだ。このインデックスは、6ヶ月先の状況を予想するものだ。ドイツの消費意欲は弱くなっている。1兆ドルの支援の前には、ユーロ圏の中央銀行は地中海クラブのジャンク債を買った。その資金は納税者からのものだ。それがなされなければ、BNPパリバ、ユニクレジット、BBVA、ソシエテ・ジェネラル、サンタンデルは破綻していたことだろう。これがこのパッケージの意味することの全てだ。オリガルヒ銀行の救済ということ。
 
 勿論、ECB会長のトリシェット氏は我々に、金融政策は変えてないと言っている。それは事実に反する。 彼はまた、全ての金は貸し手である人々の手元に戻るのだ、と言っている。勿論、それは真実ではない。それがたとえ戻ったとしても、我々にはそれを」確かめる手段はない。それは、一切は大きな秘密だから。トリシェット氏が我々に言っていないことは、連邦準備銀行はECBにここ数ヶ月、秘密裏に資金を流している、ということだ。さもなければ、ずっと前に支払不能になっていたはずだ。
 12年前に予測したように、ユーロは失敗したのだ。連邦準備銀行がECBに対して流動資金を交換やその他のきわどい方法で支援してきたので、ECBは銀行の資金を援助することで破綻するのを防ぐことができていた。その見返りに、銀行は別の形の量的緩和であるユーロ圏の国の政府債を買っていた。そのような偽の骨董品では、どういう結果になるかを歴史を通して知っている本当のプロをだますことはできない。このカードゲームは最近ドイツやスイスの金や銀のコインを買いあさっている通常のヨーロッパ人をだますことはできない。ユーロは歴史になってしまったのだ。後は時間の問題だ。
 至上権の争奪戦は、ドルとゴールドの間で戦われている。その戦いでドルが勝てる見込みはない。

 我々が目撃しているのは、質への逃避である。かれこれこの50年間以上にわたって記述されてきたことだ。現在のところ、ユーロに関する限り、ゴミを入れるとゴミが出る、という状態だ。ECBとその他の中央銀行はジャンク債、有毒証券を買い込んでいるのだから、彼らの準備金の質がやはりジャンクである以外のものを期待できるであろうか?これは、ユーロ・ECBだけの問題ではなく、連邦準備銀行・ドルの問題でもある。だから、ゴールドを求めるざるを得ないわけだ。ゴールドに対して、ドルと同様あらゆる通貨が価値を低下させているのであるから、ユーロも当然下げている。ユーロ圏とアメリカの次のステップはずっと高いインフレであり恐らくハイパーインフレであろう。これは貿易発電所のドイツがその競争力を衰えさせることを意味する。彼らはビジネスで負けるようになり、利益も減少する。

流動性のゲームの一部は金融セクターを救うことだけではなく、ヨーロッパの株式市場が下げることを押しとどめるためでもある。アメリカの財務省とFEDとで大統領命令の「金融市場のための作業部会」がしたのと同じようなものだ。結果は高いインフレと、ヨーロッパで株式市場の高騰、ユーロが支配する全てのものの価値の下落、そして勿論ユーロ及び全ての通貨に対する金の価格の上昇である。
 民衆はこれを見ないし理解もしない。それがここで簡単な言い回しで何が起きているのかを説明する理由である。ヨーロッパでは、アメリカと同様、民衆がいかさまねずみ講の犠牲者だったということを発見するとまずいので、株式市場が下落することを何とか阻止しようとあらゆることがなされている。
このように、一切は見かけとは異なる内容を持っているのだ。

 金融・財政上のなりふり構わぬやり方の結果、我々は誰も逃れることのできない世界的な金融崩壊に見舞われている。更に悪いことは、この問題に金を注ぐこと以外には、誰も解決策を申し出た者がいないということだ。
 最初のこの問題を起こした張本人に資金が流されてきているのだ。アメリカとヨーロッパ両者は、彼らの政治権力が大いなる力と富を持つ人々によって背後でコントロールされているということを理解し始めたから、当然の結果としてゴールドはずっと上昇し続けているし、それを変える方法の一部は、殆ど全ての現職の者たちをその職から追放することにあるということを理解したからだ。
 この方法ならば少なくとも、当座はこれらのエリートたちのコントロールを無効にさせることになるのと、彼らの力の基盤を無能にさせることになる。これが成されれば、今の愚かしい法律の多くを変える法案を通すことができる。最初の課題は、企業から二つの帳簿を持つ能力を取り上げることと時価評価だ。そういった当然の動きは大きくて潰せない企業の問題から我々を解放するだろう。上院が行うことができなかったことだ。5月20日、アメリカ上院は金融改革法案を通過させると見られていたが、帳簿のごまかしに関してはそんなものは無かったかのように一言も語られなかった。そのような法案はあらゆる形の訴訟と刑事責任をもたらしかねない。記憶にある限りは、警察当局がこのような違法者に刑事訴訟を起こしたことがないことは、全く驚くべきことだ。一つの例として、数兆ドルが不動産関連で失われたが、いかなる企業も個人も詐欺行為で訴えられていないのだ。

 おかしいと思わないか? ファニー・メイとフレディ・マックが支払い不能だと7年前から我々は宣言している。彼らは納税者に引き取られたが、それでいて二つの企業の略奪に対する民事訴訟もない。

 中央銀行を支配しているイルミュニストは金融システムを取り返しのつかないほど貶(おとし)めた工程で、世界の前に自らの存在を暴露した。トークショーやインターネットは彼らが行っていることの一切を晒してしまうので、システムが崩壊すると、殆どの人々は誰の責任かを知ることになる。

 世界の銀行システムは支払い不能である。銀行は二重帳簿を持っている。マーク・トゥ・モデル(モデル準拠)、それに市場に出してはいない住宅用と商業用不動産の膨大な在庫を持っている。

 彼らの貸し出しは20%縮小し、しかもスリーA企業のみに対してだけだ。FEDは1兆7000億ドルの有毒CDOを買い込んだ。そしてFRBがネガティブなバランス・シートを示すためにはアセットの価値のため小さな調整だけが必要なのだ。
 我々はFASB(財務会計基準委員会)やBIS(国際決済銀行)は、マーク・トゥ・モデルをするがままにさせた時、また二重帳簿が保持されていた時、何を考えていたのかと思っている。これらの儲けや何十万という会社の金融状況は完全に詐欺的な内容になっている。
全てこれらのことは、流動性の緩和によって増幅されたか、何も解決することはない金を注入することで行われた。もしも新しい刺激策が実施されないで、FEDが流動性資金を供給しなければ、システムは崩壊するだろう。QEは終わっていない。流動資金はシステムの中にある。ただしある程度は不胎化されている。それが、公式のいんちきのCPI数字に係りなく、アメリカは相当なハイパーインフレになるだろう。間違ってはいけないのは、貨幣鋳造とインフレに終わる印刷機を通してFEDは別のバブルを作ったのだ。それがゴールドが上に向かう発射機になっている理由だ。

 銀行の破綻は72行になっている。これだと2010年末には、200以上おそらく300の銀行が破綻しているのを見るだろう。2000ほどの銀行が通貨の銀行検査官のコントロールの下にある。

 今年、700万の自宅所有者が自宅を失うことになる。下半期は大変なことになる。そして我々はこの状態が2012年の末まで続くことを見ることになるだろう、ラッキーならばだが。

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ロシアのS-300防空ミサイルシステム

◆5月23日

 イランが既に契約・支払済みのロシアの最新鋭防空システムS-300の操作訓練を、その引渡しを渋っているロシア内の基地で、ロシア軍から受けているとイスラエルの情報専門誌が報じた。デブカ・ファイルはイスラエルの情報筋と繋がるものなので、ディスインフォメーションの可能性があるが本当の可能性もある。

 ロシアのミハイル・マルゲロフ連邦外交委員会議長は、国際社会がイラン制裁を決定したとしても、それがロシアのS-300のイランへの引渡しを妨げるものではない、と発言しているのを見ても、本当であっておかしくない。

 更に、イランは(濃度3.5%)1.2トンの濃縮イランを隣国トルコに搬出し、外国が提供する製品加工されたウラン燃料(濃度20%)と交換することで、仲介したトルコ、ブラジルとの間で合意した。
 このようにイランの実質的譲歩がなされたこともあり、ロシアはまもなくS-300の引渡しを行うようになるのではないだろうか。

 このシステムが実際にイランへ引き渡され、実戦配備されれば、イスラエルがイランの核施設を空爆することには大きな危険が伴うことになり、ますますやりづらくなることになる。
 
 今年から来年に掛けて、世界経済はますます混乱度を深め、ギリシャや他のPIGS諸国だけでなく、欧米全体もソブリン・リスクに見舞われるような情勢になっていきそうなのだから、そうなればアメリカのイスラエルに対する経済的・軍事的支援も今までのようには行かなくなるであろう。

 従ってイスラエルが今までの武断的対パレスチナ政策を変更しなければ、今まで保持していた中東での優位を失う可能性が高まる中、そのままでは国家の存立も危うくなる。
 しかし反対にパレスチナ国家樹立に向けてそれを全面的に支援し、1967年の第3次中東戦争前の国境線に戻り、中東各国と平和条約を締結する方向に動けば、イスラエル自身の存続をも確保し、中東で生存が許されていくことになるだろう。それが今、イスラエル指導部が真剣に考慮すべき課題であろう。


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ロシア基地にてイラン・チームがS-300操作訓練
http://www.debka.com/article/8792/
【5月19日 DEBKAfile】

 アメリカの押す国連安保理のイラン制裁パッケージにロシアが参加した18日、イスラエルのデブカ・ファイルの軍事筋はイランの革命防衛隊要員がロシア軍基地でひそかにS-300の操作訓練を行っている、と報告した。このS-300は可能性としてあるアメリカないしはイスラエルからの攻撃を阻止する能力を持っている最新鋭防空システムである。

 国連筋は、軟化させられた今のイラン制裁動議案は、この兵器のイランへの出荷を明白に禁止はしていないことを明らかにしている。

 ロシアはオバマ大統領にプーチン首相が約束したように、このシステムのイランへの出荷を押し留めてきている。しかし、もしもこの兵器が引き渡される場合には、イランは既に訓練を終えこの兵器を操作できる要員を確保していることになる。

 イランやその他の同盟国と外交・軍事的絆を深める動きをしているロシアは、シリアにMiG-29戦闘機、パンツィール短距離防衛システム、装甲車を供給する合意をシリアとの間で最近している。

 アメリカとイスラエルはイラン革命防衛隊がS-300ミサイルの操作訓練をロシア軍基地で行っていることを5月初旬から知っていた。しかし5月9日、ペレス大統領がメドベージェフ・ロシア大統領との会談時にこの問題を取り上げた時、彼はイスラエルやその他のいかなる国家もロシアに対し、どの国に軍事的支援をするかを告げることはできない、と厳しく告げられたのだ。

 ニューヨークやモスクワにいるアメリカの外交官がロシア外交官に対して、兵器の操作訓練をしているということは、プーチン首相の約束があるにもかかわらず、兵器の引渡しが行われるということを意味しているのか、という問いかけに対し、沈黙を保ったままであった。

 5月11日、ホワイト・ハウスは核問題アドバイザーを記者会見の席に送り、以下のような声明を発表させた:「アメリカはロシアに対しイランに対する新型防空システムの引渡しが米露関係に深刻な影響を与えかねないことを明確に伝えてある」

 これは最大限に厳しいロシアに対するアメリカからの忠告である。今回、ロシア側は、同程度の厳しい論調で切り返した。メドベージェフ大統領に同行していたロシアのセルゲイ・ラブロフ外相はトルコのアンカラで、「ロシアはS-300の売却問題ではどこからもいかなるアドバイスも必要としていない」と語った。

 このような外交的なやり取りとも思えない張り合いはさて置いても、 ロシアがイランのミサイル要員の訓練を開始したという事実は、イランが防空システムが早期に引き渡されるだろうという希望を強めることになっている。
 イランは更に国連制裁草案から実質的な国際的武器禁輸項目拡大を削除するロシア・中国の提案が通ったことに勇気付けられた。削除される前の案ではこのS-300が含まれていたのだ。



イラン:低濃縮ウランの搬出 トルコ、ブラジルと合意
 【5月17日 毎日新聞】
 イランの核開発問題を巡り、イラン政府は17日、保有する濃縮ウラン(濃度3.5%)1.2トンを隣国トルコに搬出し、外国が提供する製品加工されたウラン燃料(濃度20%)と交換することで、仲介したトルコ、ブラジルとの間で合意した。1週間以内に国際原子力機関(IAEA)に正式に通知するという。

 イランは、米欧が主導する国連安保理の対イラン追加制裁圧力が強まる中、昨年10月以降の核交渉で拒んできた「国外搬出」を受け入れた形で、制裁回避につなげたい考えだ。

 一方、イラン原子力庁(サレヒ長官)は17日、今年2月に始めた濃縮度20%のウラン生産を継続すると明言。欧州主要国は相次ぎ「核問題の根本解決にならない」と疑念の声を上げ、制裁論議を続ける方針を示した。

 イランの説明によると、合意内容は、低濃縮ウラン1.2トンをトルコに持ち出し、IAEAの監視下で1年以内に、医療用アイソトープ生産用に加工されたウラン燃料120キロと交換する、というもの。モッタキ外相は「今回の合意が建設的な空気を生み、イランと米欧との新しい相互関係を開くことを望む」と語った。・・・略

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