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ゴラン高原でのイスラエルの軍事演習(5月5日)

◆5月23日

 シリアの紛争で、隣国イスラエルにも飛ばっちりが行っているようで、シリアとイスラエルの間で国境を越えた砲撃などが散発的にあるようだ。これが本格的な紛争になどに発展しなければいいのだが、と思わざるを得ない。

 シリアもイスラエルがシリアの内乱に絡んでいることを知っているから、イスラエルに対する敵意は以前に比べても高まっているはずだ。それにヒズボラ向けの武器だと主張しシリア領内の軍事拠点を空爆し、多くの兵士を殺していることもあるから、イスラエルに対して、理由があれば、砲弾を撃ち込んでもみたくなるであろう。

 イスラエルはしかし、シリアにはロシアのプーチンがしっかりと付いていることを知っているから、シリアと本格的な戦争をする気は無いであろう。あくまで、黒幕に徹し武装ゲリラに対する武器の支援や軍事顧問を送るなどの間接的支援だけで済まそうとするはずだ。

 唯一困るのは、現場での砲撃の応酬がエスカレートしていくことだ。両国の首脳が事態を掌握し、これ以上事態が悪化しないよう、コントロールすることに徹底するべきであろう。

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●イスラエル・シリア:国境沿いで撃ち合い
http://rt.com/news/israel-fires-shots-syria-560/
【5月21日 Russia Today】

 イスラエル軍は、シリア国境沿いの標的に「報復のための」射撃を行ったが、これに対し、シリア側もゴラン高原に駐車中のイスラエル軍車両を破壊した、と主張した。これは今週三回目となる国境での撃ち合いである、とイスラエルのメディが報じた。

 イスラエル軍がロシア・トゥデイ(RT)に示した映像には、イスラエル側の射撃に対してお返しとしてのシリア側からの射撃の様子が映し出されていた。

 イスラエル軍は、シリア軍がゴラン高原に駐車してあったイスラエル軍用車両に損害を与えた後で、イスラエル軍が「正確な報復射撃」を行ったと語った。

 シリア軍が報復としてイスラエルの車両を標的として成功裏に破壊したとテレビで声明を発表した後、「我が軍は、イスラエルの車両と車内の一切のものを破壊した...この車両は休戦ラインを超え、解放されたシリア領内であるビル・アジャム村に向かって移動していたものである」と語った。

 これはシリア政府がイスラエル領内に対する射撃を認めた初めてのことになる。

 イスラエル政府はこの主張を否定し、イスラエル軍のラジオ放送は、20日の出来事は今週起きた国境越えでの撃ち合いで三度目のものだとし、軍はこの問題を憂慮すべき出来事と考えている、と語った。

  イスラエルの参謀総長のベニー・ガンツ中将はシリアのアサド大統領に対する警告を発し、シリアの指導者は、もしも更なる攻撃がイスラエル軍に対し成される場合には、「その結果に責任をとらねばならない」と語った。

 国境越えの撃ち合いという出来事は、シリア内乱が継続する中、ここ数ヶ月で頻繁に起きるようになっている。

 シリア内部の紛争による射撃は断続的にゴラン高原で起きている。これに対しイスラエルは突発的出来事としてきた。しかしながら、イスラエルは時に撃ち込まれる弾丸や稀には迫撃砲弾に対する報復の射撃をしてきている。

 イスラエルが行ったとされている5月初旬の空爆はシリア領内の軍事拠点を攻撃したもので、数十人の兵士が殺害された。

 イスラエルはこの攻撃に関する公式見解は述べてないが、シリア経由でレバノンの敵が武器を取得する可能性がある場合にはいかなる手段も辞さないということは語った。

 ロシアのプーチン大統領は一週間前にイスラエルのネタニヤフ首相と会談を持ち、二年間継続しているシリアの紛争が継続すれば、この地域にとって「災厄的結果」をもたらすことになろう、という点で意見の一致を見た。

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イスラエルの軍用車両がシリアの反政府武装ゲリラたちの拠点で発見された

◆5月22日

 昨日の記事で示したシリア軍の攻撃作戦で、イスラエル製の軍用車両が発見されたようだ。イスラエルがこのシリアの紛争に絡んでいる事は確かであるが、その証拠ともいえる物件が発見されたことになる。

 以前では、イスラエル製砲弾が発見されている。いずれにしても、まだ武器の支援と言う段階であり、実際的なイスラエル軍の介入とは言いがたい。シリア軍の攻勢が続けば、武装ゲリラたちは更に追い込まれていくことになろう。そのままならば、全土が落ち着きを取り戻すのも時間の問題となるだろう。

 シリア問題は、欧米・イスラエル・トルコ、湾岸アラブ諸国(サウジ、カタール)などが組んで、シリアのアサド政権を転覆させようとする陰謀であったが、アサド政権がシリア人一般大衆から相当の支持を集めてきていた為、挫折しようとしている。しかしこの陰謀で、多くの人が命を落とし、また更に多くの人が難民となって隣国へ逃れている。何の為の陰謀か、と鋭く問われるべき時がやってこなければならないであろう。

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●イスラエル軍がシリアの反政府勢力側に潜んでいる?
http://www.globalresearch.ca/covert-israeli-forces-inside-syria-within-rebel-ranks-israeli-military-vehicle-seized/5335769
【5月20日 Global Research】

 メディアの報じるところでは、シリア領内のアル・クセイル付近で捕獲した軍用車両がイスラエルのものであることを確認したという。

 この車両ライセンス・プレートはイスラエル軍のものであり、黒の背景にサディ文字がある。

 アル・クサイルはレバノンとの国境沿いにある北方の戦略的都市である。ここは反政府側に占領されていたが19日、シリア軍によって奪還された。

 アル・クサイルは、レバノン国境からホムスへいたる高速道路をコントロールすることができる場所である。この国境の町から武器や傭兵がシリア領内に入っていくのである。

 SANA(シリア国営通信社)によれば、確認されて無いメディア情報として:「武装テロリストがアル・クサイルで使用していたイスラエルの軍用車両の捕獲は、イスラエルがシリアに対する侵略を正当化する根拠のない主張を論駁するものとなるし、イスラエルがシリアの紛争に軍と情報機関の両方で介入していることを証明するものとなる」、という。

 「情報筋は、イスラエル軍の武装テロリストに対する支援は、カタール、トルコ、イスラエルがシリアに対する侵略をしていることを証明していること、またその介入は同じ作戦室を通してなされていることを示している。

 この情報筋は、イスラエル軍のシリア領内のテロリズム支援は、イスラエルが組織立ったテロリズム政策を適用していることを示すものであると指摘し、世界はこのようなテロリズムと対峙すべきであるとを強調している

 この情報筋は、イスラエルの軍用車両、偵察およびジャミング装置が捕獲されたことで問題となるべきは、さまざまな名称の武装テロ組織は、イスラエル、カタール、トルコが導く単一組織のための単なる出先グループである、ということだ、と語った」(SANA, May 20, 2013)

 プレスTVによれば、レバノンのアル・マヤデエン・テレビは19日、捕獲した車両のビデオを放映した。

 この報道では、軍服、盗聴装置、ジャミング装置などが車両内で発見されたというが、それらは放映しなかった。

 シリア軍は外国が支援している民兵からホムスのアル・クサイルの50%を奪還した後、その町の治安を取り戻した。

 政府軍は、この作戦の最中に二人の民兵を殺害したと語った。

 シリア軍が作戦を続行しているので、いまだに激しい戦闘が継続しているが、多くの民兵らが武器を捨てて町から逃走している。

 シリア軍は数週間の戦闘の後19日、全方角からこの戦略的な都市に突入した。

 シリア軍は、イスラエル製ロケットを捕獲した武器の中に発見したと語った。

 車両に関しては確認する必要があるだろう。イスラエルの軍用車両の捕獲それ自体がイスラエル軍の介入を証明するものとはならない。

 イスラエルの登録された車両がイスラエル軍によって秘密作戦で使用されるということは通常はないことだ。

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シリア紛争で政府軍が攻勢

◆5月21日

 5月9日号「シリア軍:南部の戦略的拠点都市の奪還に成功」で示したように、シリアでは政府軍が反政府武装勢力に対する攻勢を続けている。今回も、そのシリア政府軍の攻勢が続いていることを示す記事である。

 地上ではこのようにシリア政府軍が攻勢を続け、反政府ゲリラの拠点を次々に攻撃、殲滅していっている。また海上にはロシアの太平洋艦隊も地中海入りし、暗黙の牽制を掛け、さらにロシアの供給した世界最高の対空ミサイルS-300が配備されるようになれば、外部からシリアを攻撃することも困難になってくる。

 その結果、シリア問題はロシアのプーチン大統領が当初から強調してきたように、「対話」による解決を目指す方向に向かうことになるであろう。また、それが最善の方策なのだ。

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●シリア政府軍:反政府武装ゲリラに対する大規模攻勢
http://en.rian.ru/world/20130519/181238931/Syrian-Army-Opens-Offensive-Against-Rebels---Lebanese-TV.html
【5月19日 RIA Novosti】

 シリア軍は19日、四ヵ所で反政府武装ゲリラに対する大掛かりな攻勢に打って出た、とレバノンのテレビ局であるアル・マヤディンが報じた。

 シリア政府軍は、ホムス地区のアル・クサイル、ハマ地区、ダマスカス近郊、南部のレバノン国境地帯のデラアで攻撃を行った。この攻撃はレバノンのテレビ局の報道によれば、専門家によればかつて無い規模のものだった、という。

 アル・クサイルに対する攻撃では、アサド政権の同盟勢力であるレバノンのヒズボラの民兵らも参加した、とアルジャジーラが報じた。アサド大統領はメディアのインタビューをあまり受けつけないが19日、シリア軍が外国の支援を受けているという点を否定した。

 攻撃は大規模な砲撃で開始されたので、シリアの反政府武装ゲリラは数百人の規模で損害を出した、とシリアとレバノンのメディアが報じた。市民らは「安全回廊」を通って、町の西方へ避難した、とアル・マヤディンは報じた。

 レバノンの国営通信社は、シリアからのロケット攻撃はレバノンの北方の町であるヘルメルに到達したと報じた。この町は国境のすぐ内側にある町だ。死傷者などは報告されていない。

 シリア軍は反政府武装勢力に対する攻撃作戦をダマスカス東方および北方で続行中である。バースでは、政府軍は反政府武装ゲリラ50名を殺害、この地域を奪還したとアル・マヤディンは報じた。

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ロシアの駆逐艦アドミラル・パンテレイェフ

◆5月20日

 ロシアの太平洋艦隊が地中海に数十年ぶりに入ったようだ。キプロスに寄港するようだが、キプロスの直ぐ南にはシリアがある。当然今回のこのロシア艦隊の動きは、シリア問題を視野に入れた動きであることは論を待たない。

 このブログではつとに指摘してきたことであるが、プーチンがロシアの大統領である限り、ロシアがシリアを見捨てるようなことはないであろう。シリアの地上ではシリア政府軍が反政府武装ゲリラたちを駆逐しつつある情勢であるため、武装ゲリラたちが焦ってきて、誘拐を含むさまざまな動きをし始めており、またそれに応えるように、欧米・湾岸アラブ諸国、トルコやイスラエルなどが、動きを活発化させている。

 その欧米側の動きを牽制するのが、このロシアの太平洋艦隊の地中海入りである。シリアの事はシリア人に任せるべき、という明確なスタンスを持ってシリア問題に対処してきたロシアのプーチンは、このシリア問題に対して欧米諸国などが軍事的に介入のそぶりを示しただけで、即反応できる態勢を整えた、ということになるのであろう。
 
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●ロシア太平洋艦隊の艦船が初めて地中海へ
http://www.zerohedge.com/news/2013-05-16/russian-pacific-fleet-warships-enter-mediterranean-first-time-decades
【5月17日 Tyler Durden — Zero Hedge】

 先に我々はアメリカが公式にイスラエルに強襲艦を送り海兵隊を上陸させたということを報じた。この件では、アメリカ海軍は「いかなる世界の出来事と関連もなく、またはなんらかの反応からの動きでも無い」ということを明言した。

 このアメリカの言い訳のような内容を読んで疑惑の念を持つのは、我々だけではなさそうで、ロシアもまたそう捉える国である。そして、歴史的な出来事として、ロシア太平洋艦隊が、数十年振りにスエズ運河を通過し、地中海に入りキプロスのリマソル港に寄港しつつある。これはアメリカとイスラエルがシリア国境沿いに軍を集結させていることに対する十代な警告となる。ロシアは、イスラエル「国防」軍が標的訓練でシリアを使用したことに対して黙って見ている事はしないぞ、という姿勢を見せようとしている。「機動部隊は成功裏にスエズ運河を通過し、地中海に入った。太平洋艦隊がこの海域に入るのは数十年ぶりのことである」と、ロマン・マルトフ一等船長は語った。

 この部隊は駆逐艦アドミラル・パンテレイェフ、水陸両用戦闘艦ペレスベトとアドミラル・ネベルスコイ、タンカーのペチャンガ、それにサルベージ・救出タグボートのフォティイ・クリュロフが3月19日にウラジオストックを出港し地中海部隊に合流することになっている。

 この機動部隊は現在は、大型対潜水艦艦船のセベルモルスク、フリゲート艦のヤロスラーブ・ムドゥリ、サルベージ・救出タグボートのアルタイとSB-921、それに北海・バルチック艦隊のタンカーのレナ、更には黒海艦隊から参加しているロプチャ級上陸用艦船であるアゾフで編成されている。・・・以下略

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超巨大太陽フレアーが地球に到達すると・・・

◆5月17日

 去年2012年の同日、つまり5月17日号の「白頭山大噴火とスーパーフレア」で、「NASAは2013年5月に巨大太陽フレアの発生を予測しているが、それがスーパーフレアつまり伊勢氏の言う『超巨大太陽フレア』であった場合、どうなるであろうか?」と書いたが、以下のように、大型のフレアーが何回か発生している。

 実は4月の半ばに、太陽の裏側から巨大太陽フレアーが出たとも言われていたのだ。その直径は太陽の数倍はあったと言われているので、それが去年のこの日に懸念として示した、超巨大太陽フレアーであった可能性がある。幸い、地球に向かうものではなかったのだ

 しかし、この5月中はまだまだ安心はしておれない。今後、どのようになるか分からないからだ。太陽あっての地球上の生命活動であり、人類歴史であることを忘れてはならない。その太陽から出る超巨大フレアーが地球方向で出たら、地球上の生命体がどうなるか、分からないのだ。ただただ、そのフレアーが地球に向かわないことを願うばかり、という儚い存在が地球上の人間を含めた生命体である。

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●太陽フレアで通信障害…2週間程度は影響注意
読売新聞 2013年05月17日07時25分
 情報通信研究機構は16日、太陽の表面で13~15日にかけて発生した大型の爆発現象(フレア)によって、東京、北海道、沖縄などで短波を使った航空、漁業無線の通信に障害があったと発表した。

 地球に影響があるフレアは、今後2週間程度発生する可能性があるため、同機構では注意を呼びかけている。フレアは13日からの3日間で計4回発生、通常の100倍以上の強いエックス線が生じた。その結果、日本上空で通信障害を伴う「デリンジャー現象」が起きたという。

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