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ロシアの人権問題指摘にいらだつサウジアラビアの国旗

◆7月17日

 ロシアの人権委員がサウジアラビアの油田地帯に住んでいる少数派のシーア派住民が弾圧されていることの是正をサウジ政府に指摘したことで、サウジ政府がロシアを非難している。

 これはサウジ外務省が示唆しているように、シーア派のシリアがスンニー派のサウジアラビアから資金援助を受けているスンニー派武装テロリストによって内戦状態に引きずり込まれていることに対する、カウンターパンチであろう

 ブログ子は実はなぜこのことをロシアやイランがもっと早くやらなかったのだろう、といぶかっているほどである。攻撃は最大の防御。シリアは理不尽な紛争を起こされている。起こしているほう、つまりサウジやカタールなどの湾岸君主国家の方が、シリアなどとは比べ物にならないほど非人道的・非人権的国家なのだ。だからそこを突っつけば、彼らもすねに傷持つ存在だから、影響は大きいはずである。

 このロシアの本気度を知ってか、オバマ政権はシリアの反政府武装勢力に対する支援を11月の大統領選挙が終わるまでは、一切しない、と決めたようだ。以下のテレグラフ紙が報じている

 サウジにもカタールにも反政府勢力は存在している。この勢力に対して、対岸のイランとロシアが本格的に「支援」でも始めたら、ペルシャ湾は本当に戦場になってしまう。オバマ政権にとってはペルシャ湾で何かが起きて、ホルムズ海峡の封鎖というような事態でも生じたら、後に引けなくなり本当に戦争になってしまう。

 しかし、常にこのROCKWAY EXPRESSで指摘してきたように、オバマの本音は、戦争勢力の圧力をかわしながら、戦争勢力の「勢力」を削ぎたいのである。しかもロシアの本気度を考えれば、ここでシリア反政府勢力への際限なき支援は危険と判断したものと思われる。エジプトのようにムスリム同胞団系の政府がシリアに出来ることも願ってはいないこともある。

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●サウジ国内のシーア派弾圧を指摘したロシアにサウジ政府が反発
http://en.ria.ru/world/20120715/174617165.html
【7月15日 RIA Novosti】

 サウジアラビアはロシア外務省人権委員のコンスタンチン・ドルゴフのサウジアラビア東部の紛争に関する指摘を、「敵意のあるもの」と見ていると、SPA国営通信が15日、報じた。

 ドルゴフは今週外務省のウェブサイトに掲載した声明の中で、大多数がスンニー派の国内で、サウジアラビア政府はシーア派の人々の平和的集会、表現の自由などの権利を保証すべきである、と語った。彼はまた、集会に対する弾圧は、「サウジアラビアの市民社会の調和と安定にネガティブな影響を及ぼすであろう」、と考えている。

 「サウジアラビア王国はこの声明を敵意あるものとして非難する。王国はロシアの人権委員に、王国が国家の法、主権、独立を遵守すべく努力し、ロシア自体の紛争の解決を図るロシアの内政も含む、他の国家の内政に干渉することなきよう努めていることを思い起こしてもらいたいと考えている」と、SPA通信はサウジ外務省の声明を引用して報じた。

 サウジアラビアの石油埋蔵地帯に住んでいるシーア派の大きな抗議デモが今週再び生じた。このデモはシーア派の指導者であるシェイフ・ニムル・アル・ニムルが逮捕され、負傷し彼の二人の助手が殺された後に起きた。

 サウジ外務省は、ロシアの人権委員の指摘はシリアの紛争から注意を逸らすことを狙ったものでないことを希望する、と語った。

 アムネスティー・インターナショナルの情報によれば、サウジアラビアの東部地方で2011年2月に500人ほどが集会参加の嫌疑で逮捕されている、という。この集会に対する弾圧で6人が殺害されている。

 デモ隊は民主的改革を要求し、シーア派に対する差別を終わらせ、拘留されているデモ参加者らを解放することを要求している。一方サウジ政府はデモ参加者らを、紛争を起こそうとし、警察に手向かい、外部勢力のために活動しているとして非難した。


●アメリカ政府:シリア反政府勢力への支援は大統領選が終わるまでやらない
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/northamerica/usa/9404452/US-refuses-to-help-Syrian-rebels-until-after-election.html
【7月16日 Peter Foster-London Telegraph】


アメリカ政府はシリア反政府勢力への武器支援を停止

 オバマ政権は欧米同盟国とシリアの反政府勢力に対して、シリア問題に対して介入することは11月の大統領選が終了するまでは何もできない、と警告したという。

 アサド政権転覆を狙って支援を求めているシリアの反政府勢力からの押し寄せる怒りにもかかわらず、ホワイトハウスは一切の彼らの要求する重火器と情報支援の要望を拒絶した。

 ワシントンのシリアの(反政府)ロビー・グループは数週間前までは、オバマ政権が対戦車・対空ミサイル供給を了承するのでは、という期待を表明していたが、いまや彼らはアメリカ政府によって「現実的な状況」を受け入れさせられた。

 自由シリア軍の政治組織であるシリア支援グループ(SSG)が最近、1000基のRPG-29対戦車ミサイル、500基のSAM-7ロケット、750丁の23mm機関銃、そのほかにもボディーアーマーと衛星電話機などを米高官に提出し要請していた。彼らはシリア政府と戦うということで、武装戦士用に600万ドルの資金を要請していた。これら一切の要求が拒絶された。・・・以下略

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ロンドンオリンピック・メインスタジアム

◆7月16日

 今回のロンドン・オリンピックにイギリス軍がミサイルまで持ち出して警戒に当たるようだ。それに特殊部隊では生物化学兵器使用を前提とした訓練までやっている様子である。

 オリンピックのロゴマークが2012という数字をデフォルメしてZiONにしている、あるいはZiONをデフォルメして2012に見せかけてるといわれてきており、シオニストとその背後で操る勢力が今回のオリンピックをすでに手中にしてこのゲームを彼らのアジェンダ推進のために利用するだろう、と言われてきた。


ZiONがデフォルメされ2012のように見せかけている

 もしも彼らのシナリオ通りにことが進められれば、大きなテロ事件がおき、シリアないしはイランがそのテロの下手人とされ、欧米・イスラエル側が戦争を仕掛ける正当性を得ることになるだろう

 そのような愚行が再演されるようでは、人類はこの地球上に住まわせてもらえる資格を失いかねない。経済問題、洪水、旱魃、地震、津波、原発事故、超強風、その他がこれから地球を襲う際、あまりに人類が愚かであれば、そのまま滅亡への道を進むことになろう。したがって、なんとしてでも、このような愚行は再演してはならないのだ。

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●ロンドン・オリンピックで自作自演テロは起きるか?
http://eyreinternational.wordpress.com/2012/07/14/could-we-witness-a-major-false-flag-at-the-london-olympics/
【7月13日 Peter Eyre】

 オリンピックゲームが間近に迫っているが、イギリス軍は会場周辺に飛行禁止空域を設定する措置を取ろうとしている。

 この飛行禁止空域を設定することは必須の条件と考えられているため、地区の住民は戦略的な位置にある自分たちのアパートの屋上にミサイルが設置されるのを阻止することが出来なかった。

 誰かが「オリンピックに動員されるイギリス兵はアフガンよりも多い・・・」、と言ったように、続けてこう言う、「もしも中国がこのような大量の軍の動員無しにオリンピックゲームを開催できたのならば、イギリスはなぜ、屋根の上にミサイルを設置したり、化学戦に対する訓練などを行って、オリンピック・ゲームを全面的な戦場のようにするのだろうか?」

 ブライアン・フェイ中佐は、「無人機はバックパックの中に入れることができる。あらゆるサイズがある。それが有毒なものを積んでリモコンで操作されることだって考えられる」と語った。

 SAS(英陸軍特殊部隊)は最近、対炭疽菌緊急訓練を行った。軍がロンドンのあちこちに見られる。予防措置としていくつかのアパートの屋上にミサイルが設置されている。リーパー無人機がミサイルの照準を合わせることを支援するため展開されている。

 わがシオニストに支配されたメディアの典型的な思考態度を示すレポートを先月発見した。AP通信6月28日付け記事である。このユニークな共同作業は、アメリカの9月11日同時多発テロとイギリスの2005年の自爆テロ以来、両者が直面してきた共通の脅威に根ざしている。

 イスラム教徒のテログループの主要な標的になることで、イギリスはアフガンとイラクにおいてはアメリカのもっとも近い同盟国である。そして2006年の大西洋航路の航空機爆破計画を含む最近の何十ものテロ計画は、イギリス国内にいる、その内100万人ほどはパキスタンとつながりのある相当数のイスラム教徒によって企てられたものである。 

 付け加えることは、上記の出来事はすべて、「自作自演」であり、いかなるイスラム教徒のグループによっても遂行されてはいない。これは欧米側の計画であり、「テロとの戦争」を維持するためで、実際はイスラム・グループからのいかなく脅威もないし、アルカイダは彼らの作った虚構である。

 われわれの政府と軍によって提示されたこのような巨大ヒステリ-のことを聞いたことがあるだろうか? そして一体全体これはなんなんだ、と尋ねるべきではないだろうか?

 これは、9月11日同時多発テロのような規模の事件が起きることを想定すべきなのだろうか、そしてそうならば、そのような攻撃を仕掛ける者は誰なのだろうか?

 われわれはヨーロッパでは生物兵器の研究は長い間停止したままであると、また他の国々ではそのようが研究は続けられてきたと信じ込まされてきている。ポートンダウンの施設では生物化学戦争の研究が続けられていて、この施設がイラクが生物化学計画を進める支援をし、それをイラクがクルド人やイラン・イラク戦争時にイランに対して使用したと私は考えている。

 もしも「自作自演テロ」がロンドンで起きたとしてどのような攻撃かを言うことは困難であるが、ブライアン・フェイ少佐の言うのを聞けば、生物化学兵器が問題となることは明らかだという。しかし他方、核が絡むことも言われている。

 今のようなサイズの軍や警備会社の動員は、彼らが相当大きなテロを考えていることを窺わせるが、オリンピック・スタジアム周辺にミサイル防衛システムを設置するのは筋の通らないことのように見える。

 たとえばボーイング747型機のような大型航空機が「飛行禁止空域」に侵入し、それでミサイル攻撃を受け、ロンドンの上空でばらばらに飛散する、といったことを想像できるか、ということだ。そんなことになれば残骸が落下するロンドンの街の破壊による死者の数はとてつもない数になることは誰でもわかることだろう。

 オリンピックの警備を請け負うG4Sにアクセスしたベン・フェロウという内部告発者の、以下にあるような暴露情報はかなり衝撃的だと思う。

 彼は、このG4S社に関する恐ろしい話を聞いたので、そこで働けるよう申請書を提出したという。ベンはなんとか会社に入ることが出来たが、そこで災害のカタログを発見したのだ。

 彼は、ありうるロンドン退避のための糧食が社内に作られていて、また約20万個のプラスチックの棺が、テロ攻撃が起きた場合に予想される最初の死者のために準備されていると語っているのだ。

 フェロウは、オリンピック・ゲームに関してネガティブなものは一切報道管制が敷かれていることと明言し、「自作自演テロ」の見出しなどはイギリスのメディアには出ない、と語った。

 ベンは実際、「ロンドンの歴史上、決定的瞬間」と彼が描写するあるイベントにオリンピック後に巻き込まれると忠告された。それで彼は、当然のごとくパラ・オリンピック期間中のことかと考えた。すると彼は、オリンピックとは関係ない、他のことだと忠告された、という。

 彼の懸念することは、ほぼ10万人になる軍がオリンピック施設周辺に張り付くことで、これほどの軍がなぜ展開するのか理解できない、ということである。

 何がおきても、イスラエルの秘密機関(モサド)とCIAは再度介入するだろうことは間違いないことで、その際、テロの下手人と非難されるのは、存在しなイスラム教のテロリスト・グループであろう。そのグループがシリアやイランと関係するものだとなれば、欧米側はこのシリアないしはイランを指弾して、この「自作自演テロ」を戦争の正当化に使うであろう。

 われわれはそのようなイベントが起きないことを願うのみである・・・しかしながら、欧米側の過去のやり口を見ると、このようなイベントが起きる可能性はかなり高く、とりわけシリアとイランに対し彼らが懸命に活動している事情を見ればそう言える。

 われわれに出来ることと言えば、イベントが起きるのを待ち、起きれば観察し、高度に報道管制が敷かれているメディアが最初に何を言うか注意し、真実には程遠い、標的とされたグループがどんなに早く非難されるのかを注意深く観察することだ。

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作戦後押収された武装テロリストらの武器

◆7月14日

 シリアでまた大量の死者が出た、ということで、それをシリア政府のした虐殺行為だと欧米メディア(と勿論日本メディア)が発表したが、実際はシリア政府軍による武装テログループ拠点への攻撃で、大量のテロリストが殺害されたことと、その拠点には誘拐されていた市民が殺害されていたのが、発見された、というのが真相のようだ。

 以下のサイトでも、欧米主流メディアの情報筋が得たいのしれない存在からの情報を事実としてニュースに仕立てあげ、それがコピーにつぐコピーで拡大生産されて世界に拡散されている、と指摘している。
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=31893

 それによると、CNNで以下のように報じているという:「ハマ市の活動家はCNNに対して、トレイムセ市にいる住民の目撃者は彼らに対して電話で、シリア軍が全面的攻撃を戦車と大砲で囲まれた市内にいる自由シリア軍に対して行った」とし、それが200名以上の市民の殺害につながったというのだ。

 この記事の問題点は、CNNが得たこの情報は、電話でハマ市にいる「活動家」に伝えられ、その「活動家」がそれをCNNに伝えた、という曖昧な情報をさも事実のように発表していることであり、しかも死んだ人間を「市民」として「武装テロリスト」とは言っていないことであり、その武装テロリストがこのトレイムセ市の住民を多く誘拐し既に殺害している事実を伝えていないことである。

 産経の記事では、軍の攻撃後「アラウィ派の民兵「シャッビーハ」が村を襲撃し、多くの住民を処刑した」と報じている。そして「住民のほとんどは、反体制派の主体である多数派のスンニ派である」と言っている。

 この記事の問題は、「反体制派側によれば」と、さも反体制派側の情報が信頼できるかのような前提で記事を出している点であり、また反体制派とスンニー派がさも同じことを意味するかのような書き方をし、トレイセムでの殺害された者たちがスンニー派の者たちだから、犯人はアラウィ派のアサド政府軍であり、親政府系の民兵だ、としていることだ。

 これ、すべて間違いである。既にシリアの問題は、世界的ユダヤ系主流メディアが事実と反対のことを情報として世界に流し、それをそのまま受け取る日本などの二流メディアが更にその嘘を拡大再生産している、という点にあることをずっとこのROCKWAY EXPRESSでは指摘してきた。今回もそのシナリオ通りの展開となっている。

 武器を取って政府軍に反抗する者たちは、反乱者となるから、当然政府軍は鎮圧をする。トレイセムの町が武装テロリストによって乗っ取られ、その救出のための今回の作戦で、特にテロリストの拠点地域に対して攻撃をし、市の解放作戦を実行したのが真相である。その後、その拠点には武装テロリストに従順でなかった市民らが既に殺されているのを政府軍が発見したのである。その事実の詳細を一切無視して、政府軍が市民を200人以上虐殺した、と報じたのが欧米ユダヤ系主流メディアである。

 国連の潘基文事務総長は、安保理など国連加盟国に対し「集団的な断固とした措置を求める」との声明を出した、と相変わらず欧米側の情報のシナリオ通りの動きをして、お馬鹿ぶりを発揮している。このままではこの狂った世界はもうしばらく続きそうである。しかしそう長いことはない、と思いたいし、そう思われる。2012年も後半に入り、世界の天変地異と経済悪化がいよいよ顕著になりだしているからだ。


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●シリア軍:武装テログループに大打撃を与えた作戦実行
http://www.sana.sy/eng/21/2012/07/13/431278.htm
【7月13日 SANA】

 軍情報筋は13日、ハマ地区のアル・トレイムセ市に対し12日朝、軍部隊が「精密な作戦」を行った、と語った。その目的は、そこが武装テログループの集合場所であり、また彼らの指導者らの居場所であり市民を誘拐し拷問する際に後方基地となっている場所のため、そこを壊滅状態に追いやることであった。

 この作戦は、このアル・トレイムセ市の住民からの嘆願に対する対応としてなされたものだ、とこの軍情報筋は語った。アル・トレイムセ市は、武装テログループの様々な犯罪行為に晒されてきていた。その犯罪の中には殺害、住居の爆破なども含まれる。

 この作戦はモニター活動と正確な情報を市民の協力を受けながら検討した後に実行された。

 この武装テログループの拠点は破壊され、多くのテロリスト・メンバーがこの作戦で殺害されたと情報筋は語った。また大量の武器と書類も押収された。その中には一つのトルコ国籍も含む非シリア人のパスポートも含まれている。

 この軍情報筋は、押収した武器の中には、機関銃45丁、NATO狙撃銃13丁、RPGロケットランチャー9基、BKCマシンガン7丁、迫撃砲3基、手製ロケット3個、空気銃14丁、拳銃10丁、迫撃砲弾24発、RPG弾32発、機関銃弾倉53個、狙撃銃弾倉30個、爆弾8個、手りゅう弾10発、起爆装置150個、狙撃銃弾1500発、BKCマシンガン銃弾5000発、機関銃弾4200発、拳銃弾丸500発、ガスマスク7個、プリズム双眼鏡5個、無線衛星装置25機、シールド30個などで、その他にも爆発物を作る原料、爆発物、大量の火薬、TNTテンプレート、C4原料、軍装品、盗難車、登録免許などがある、と語った。


押収された武器


 この武装テログループへの作戦後、拠点を調べると誘拐されていた住民の多くの死体を発見したとこの情報筋は語った。

 情報筋は軍は市民の防衛のため、そして武装テロリストに対抗するため常に出動できる態勢にあり準備できていると強調した。

 またこの軍情報筋は武装テロリストの拠点のありかを特定してくれ軍に協力してくれた住民に対する感謝の念を表明した。

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アメリカのトウモロコシが死滅しつつある・・・

◆7月12日

 7月5日号の「記録的な暑さと旱魃で全米で不作の危機」の続編である。トウモロコシの受粉の季節が6月から7月初めと言われており、その期間に発生したアメリカの熱波と旱魃で受粉はうまく行っていないため、トウモロコシの収穫量は大きく減少しそうである。

 従ってその影響が様々な方面で出てくることになりそうだ。トウモロコシは家畜の餌でもあるから、畜産、酪農にも影響がでてくる。アメリカのトウモロコシを輸入している他国も困ることになる。食料品の価格上昇は避けられない

 これが言われてきた、「食料自給率」の問題と繋がってくる。アメリカは小麦をロシアから購入しようとしているらしいが、ロシアも洪水などでそんな余裕はない。日本も家畜の餌を始めとしてアメリカのトウモロコシを大量に輸入してきているから、大きな影響が出てくる。こういうことがあることを「想定」して、もっと早くから日本政府は「食料自給率」を上げておくべきだったのだ。お金を出せば買える、と考えてはいけない。お金を出しても買えなくなる時代がもうすぐそこまで来ているのである。
 
 従って今回のこの問題を契機として、日本は本腰を入れて食糧自給率向上に努めなければならない。これから起きる世界的な天変地異は、もう待ったなしの状況に来ていると考えるべきなのだ。

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●旱魃と熱波で全米のトウモロコシに壊滅的打撃
http://theeconomiccollapseblog.com/archives/the-corn-is-dying-all-over-america
【7月9日 The Economic Collapse】

 全米でトウモロコシが死滅しつつある。もしも旱魃が中部地帯で続けば、小麦と大豆が次にやられるだろう。何週間も続く厳しい暑さと極端に乾燥した状況のためアメリカのトウモロコシ生産者は全面的で壊滅的な状況に追いやられている。もしもすぐにも十分な降雨がなければ、多くの農業従事者は資金的に破産してしまうだろう。この季節はとりわけトウモロコシにとっては、受粉がなされる時なので重要な時期である。

 しかしかつてない暑さと極端に乾燥している状況で、この受粉がうまくいってない。日々事態は悪化している。トウモロコシの価格は6月14日から41%上昇している。これは驚くべき上昇率だ。我々はトウモロコシを直接にはそんなに食しないだろうが、いまどきはトウモロコシやコーンシロップはあらゆるものに使用されているのだ。アメリカでは加工食品の75%にトウモロコシが使用されている。従ってトウモロコシの価格の大幅な上昇はスーパーマーケットでその影響が出始めている。トウモロコシはまた家畜の餌に広く使用されている。もしもこの危機的状況が続けば、食肉と酪農製品の価格の上昇を見る事になるだろう。アメリカにおける食料品価格は既に着実な上昇を見せている。

 アメリカ中部の過去2ヶ月の気象状況は異常であった。以下はロサンジェルス・タイムズ紙の記事内容だ。
 「中西部が以前は極端に暑くはなかったというわけではないし、信じがたいほど乾燥してはなかった、と言うわけでもない。しかし中西部のこんなに広い範囲でこんなに熱くこんなに乾燥した時期がこんなに長期にわたって続くことは異常であり、とりわけ夏の始まりのこの時期にはそうである。今の熱波は1936年のものと比較されているが、まさに「適応不能」なのだ」と気象学者のジム・キーニーはロサンジェルス・タイムズ紙とのインタビューで答えた」

 トウモロコシは6月から7月初旬に受粉し育つ作物だ。それでこの時期がトウモロコシにとっては死活的に重要な時期なのだ。我々はのるかそるかの時期を迎えている。

 以下はAccuweather.comのサイトで語られている現状である・・・

 「熱あるいは乾燥した天候は作物にストレスとなるが、この両方が重なる事で受粉プロセスが滞ってしまう。これが起きると、わずかにしか、あるいは小さいもの、あるいは全然つけなくなってしまう」

 Accuweather.comの農業気象学者によれば、6週間で1インチ以下の降雨で、華氏100度かそれ以上の温度が重なればトウモロコシを育てることはできない、という。この状況が2012年7月4日の週を通して南部のトウモロコシ地帯で生じた。もしも受粉が起きなければ、トウモロコシ生産者は諦めるかもしれない。
 
 農業エコノミストのクリス・ハートの言葉を聴いてみよう・・・

 「受粉の問題は天候が回復してもどうしようもないことだ。やり直しは効かない。失敗したということだ」

 この時点では、インディアナ州の半分のトウモロコシが既に酷い状況になっている。日ごとトウモロコシの状況は悪化している。
 
 シカゴ・トリビューン紙の最近の記事が報じているように、多くの農業従事者は今のところ完全にお手上げ状態である・・・

 「シカゴの南西40マイルのところにある1300エーカーの土地で農業を営んでいるデイブ・ケステルは、どうしようもない、と言っている。『毎日畑に出ると同じ暑さと雲のない青空が広がっているのです』と彼は言う。『トウモロコシが枯れていくのを見るだけです。それに対して何もできないことは分かっていますが』

 アメリカは降雨が非常に少ないことで苦悩の中にある。アメリカ旱魃モニターによれば、殆どの州で旱魃状況が発生しているという・・・


アメリカの殆どが旱魃的状況にある

 このような旱魃状況は最近見た大量に発生した野火に対して主要な役割を果たしてきている。現在、旱魃を体験していないいくつかの北の州があるが、その他の地域は極端に乾燥している。 StanDeyo.comのサイトでは雨乞いをするべきだ、という記事が最近掲載された・・・

 「食料品店の製品の75%にトウモロコシが主要原料として使用されているため、食料品の価格は急騰することと思われる。トウモロコシは多くのファースト・フードの主要成分だ。トウモロコシはエタノールに入っているし、鶏の主要な食料の原料だ。これに加えて、トウモロコシは接着剤、アルミニウム、アスピリン、糊、化粧品、咳止めシロップ、乾電池、封筒、繊維ガラス、絶縁体、ゼラチンカプセル、インク、殺虫剤、ペンキ、ペニシリン、粉、絨毯、スタンプ、歯磨き粉、壁紙などに使われている。
 
 このような状況が食料品の価格に反映される前に、トウモロコシが使用されている製品を購入しておくことは重要な備えである。購入できる機会は狭くなるだろう。このような考え方は多くの農業エコノミストたちも共有している。
 ビジネス・ウィーク誌によれば、アメリカの食料価格の見通しは厳しいものである・・・

 「ハンバーガー、バター、卵、その他たんぱく質源の価格が、高いトウモロコシ価格のために上昇するのを人々が見れば、より多くの金が食料品バスケットのためにつぎ込まれることになる」とウェルス・ファーゴの農業エコノミストのマイケル・スワンソンは語った。「我々は天候が変わることを期待したが、だめだった」と述べた。

 残念だが、トウモロコシが全米で死滅しつつある、ということはアメリカだけの問題ではない。

 ビジネス・ウィーク誌は最近、アメリカのトウモロコシの運命は世界全体に影響を及ぼす、と指摘している。

 アイオワ州で雨が降らない時、デモイン市がいらいらしだすだけではない。アディスアベバから北京に至るまでの食料買い付け業者が皆、アメリカのトウモロコシの収穫に影響を受けるのだ。アメリカは作物の収穫が少なければ暴動が起きる時代の世界のパンかごなのだ。・・・以下略

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4日目に入ったシリア軍演習

◆7月11日

 シリア政権を倒すため欧米、湾岸君主国、トルコ、イスラエルが懸命に工作してきているが、今なおアサド政権は持ちこたえているばかりか、反政府勢力の実態は、シリア内の勢力は別として外部からゲリラ・テロ攻撃を繰り返している者たちは、ごろつきと表現すべき者たちで、これは一貫して伝えてきたことである。しかもお互いを不信し合っており、まとまらないままである。
 
 少なくとも去年の三月にテロ攻撃が始まる前のシリアには、穏やかな日常の生活があり、衛星放送から携帯電話まで広く普及し、街には徐々に欧米風のカフェとかブティックなどが増えてきて、あるいは少量ながら石油生産も始まって、希望に満ちていたのだ。

 今、欧米、湾岸君主国などが目論んでいるのはイラン包囲作戦と言える。イランと組むシリアやレバノンのヒズボラを叩いてシーア派勢力を壊滅させることで、イランを孤立化させ、最終的にイランのイスラム政権を打倒し、かつてのシャー政権の時のような親欧米政権を樹立させ、化石燃料に関する利権を再び獲得しよう、ということだ。それにイランはこの化石燃料の取引通貨を米ドル以外で行うようになっているから、なおさらこのイラン政権の打倒が必要、と見ている。

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●NATOの聖戦の代価として地獄が待っている
http://www.atimes.com/atimes/Middle_East/NG10Ak02.html
【7月10日 by Pepe Escobar-Asia Times】

アメリカのクリントン国務長官はシリアに対するアメリカの聖戦の屁理屈の弾薬を切らしてきているようだ。恐らく、これはNATOの戦争を国連安保理を介して行うことの無理から来ているのだ。あるいはこれはロシアのラブロフ外相に毎日のように朝食として食われてしまう苦しさからだろう。

 クリントンは「欧米勢力」とアラブの手先たち-NATOGCC一体型勢力で「国際社会」と言っている-に対して、「ロシアと中国は進展を阻んでいるのだからその代価を支払うことになることをはっきりさせよう」と、シリアの武力による政権交代について呼びかけた。

 分かりやすくいえば、これは、「我々の新しい戦争を阻止するならば、その落とし前をつけてもらうぞ」ということだ。 

 クレムリンと中南海(北京の中国政府の要人が住んでいる特別区域)の廊下で笑い声が響いているが、これはシリアの政権交代を力で起こそうとNATOGCCがいかに焦っているかを示している。またNATOの東側の中心国家であるトルコのエルドアン首相がシリアを攻撃したくとも、トルコ国民の世論が受け入れないのでうずうずしている時でもある。


■車爆弾旅行、どなたかいかが?
 
 アメリカ自体が、昨日までは欧米文明を破壊し巨大なイスラム帝国に変えようとしていた同じテロリストの一団が戦った聖戦から分岐したこの聖戦のために、どんな代価を支払っているかを吟味してみることは意味があるだろう。

 アメリカ、イギリス、フランスは二度にわたって国連安保理をひねくり回して新しい戦争を始めようと画策した。彼らはロシアと中国に阻止された。それでプランBで、国連を迂回してNATO戦争を開始することになった。問題はNATOは自衛能力を持つ国家を相手に非常に危険度の高い戦争をする肝が無く、資金もないことだ。

 プランCは、自由(とは程遠い)シリア軍(FSA)、これは傭兵とジハード戦士の混在軍、とシリア国民評議会(SNC)として知られている日和見主義者の亡命シリア人一派を使用して内戦を継続させることである。 

 このSNCは現在リビヤ型の飛行禁止空域をシリアに設定することを要請している。NATO戦争への近道となることだ。トルコもNATOに対して正式に飛行禁止空域を要請している。NATO司令官らは能力不足かもしれないが、彼らは大きな問題を起こすことについては多くの経験を持っている。彼らはこの飛行禁止空域設定の要請はにべも無く拒絶した。

 このSNC、とFSAは、これ以上非代表的ではないほど、非代表的な存在である。「シリアの友人」-ヒラリーとアラブの手下たちの中で-は民主的交代のための全国調整機関(NCB)の存在を殆ど認めていない。これはシリア内の主要な反政府運動体であり、13の主に左派、アラブ国粋主義者、クルド人の政党から構成されている。このNCBはいかなる形態の軍国化をも否定しFSAを完全に拒絶している。

 クルド人でイラクの外相であるホシャール・ゼバリは、アルカイダ系ののサラフィ派ジハード戦士がシリア内にぞろぞろと移動していると警告した。明らかにこの一団はアルカイダのイデオローグであるアイマン・ザワヒリの言葉に耳を傾けている;五ヶ月前、彼はイラク、ヨルダン、レバノン、トルコにいるジハード戦士らにシリア内での戦いの命令を発した。多くの者たちは、サウジアラビアとカタールによって与えられた武器を携行している。

 何ヶ月も前から誰でもアルカイダと繋がるアブドゥル・ベルハジのリビヤ・イスラム戦闘グループ(LIFG)がシリアで活動していることを知っているし、イラクのアルカイダの残党がダマスカスの車爆弾の下手人であることも知っている。

 ワッハビ派とサラフィ派ジハード戦士に浸透されたスンニー派により支配されたアサド後のシリアが引き起こす反動は、反ソ連のジハードが生み出した1980年代のアフガニスタンを香港のディズニーランドのように思わせるだろう。 


■元とルーブルでの支払いOK
 
 中国は、ヒラリーの焦りを銀行に行き着くまで笑っているだろう。サウド家は、オバマ政権がアラブ世界での民主主義にちょっかいを出していると見て、ますますそれに妄想的になっているので、中国は新型ミサイルをサウジに売り込むことに精を出している。

 欧米が聖戦騒ぎをしている間、中国の国営企業は中東、北アフリカ、南米全体から商品を狂ったように買い集め、また戦略的備蓄用に希土(レア・アース)を積み上げている。中国は世界の希土の97%以上を生産している。この希土はiPadからミサイルまであらゆるものに使用されているものだ。

 国連を迂回しNATOを世界的ロボコップとする妄想のための、その他の「支払うべき代価」としての副作用は不可避である。シリアに対する聖戦はイラン攻略のための途中下車である、ということを忘れるべきではない。たとえば、海洋保険の新システムは、新しい国際交易メカニズムも同様に、欧米の支配を迂回するかたちで生まれ出ようとしているようなのだ。

 それでも、最も重要な要素はロシアと中国とが一致して進めている、ペトロダラーを使用しないで取引の決済をする世界的エネルギー市場を再編成する動きである。

 それでアメリカはイランをSWIFT(国際銀行間通信協会)から切り離したのだ。イランの中央銀行はカウンターパンチを繰り出した;我々と取引をしたいのならば、米ドル以外のいかなる通貨も使用できる、あるいは金でも支払いできる。

 これが聖戦における聖杯である、シリアではない;一つだけ、イランの石油とガスの支払いにユーロを受け取る;その他では金だ。この上にロシアと中国の支援がある。

 木の実の殻の中;全ての聖戦シンドロームは世界的準備通貨としての米ドルの終焉を加速させる。そしてそれが起きる時、「アメリカの春」が来るのだろうか? あるいはアメリカのエリートたちは、ロシアと中国に代価を支払わせるだけの肝と力があるのだろうか?

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