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再び迫り来る金融危機?
◆7月21日
今週再び世界、特に欧米のソブリンデット問題が注目された。アメリカのデフォルトについて日本のテレビでも話題になり解説がされる場面があった。今までアメリカのデフォルトなど、一部の者たちしか話題にしなかった事柄であり、また話題にしたがらなかった。
しかし事態はとうとう話題にせざるを得ないほど現実味を帯びだしてきている。主流メディアもとうとう無視できなくなったわけだ。このブログでは、2008年の7月26日を開始日とし、一貫してこの問題に注目してきた。今それが現実となってきている。
これは単に世界の金融システムの崩壊、といった問題ではない。これは人類史的な意味合いを持つことだ。ようするに物欲を中心とする人生観が根底から問われている、ということである。物欲は満たしきれない、というより人間が本当に求めているものは、実は物ではない、ということが真実なのだ。これに気が付くかどうかが問題だ。
物は金で買えるから物欲中心ということならば、結局は金をいかに沢山保有するか、と言う問題に帰着する。金さえあれば一切が可能と考える人生観が金をいかに多くしかもできるだけ早く獲得することに精力を注いでそのシステムを構築してきたのが、現代社会であり金融資本主義社会である。
しかしその世界は今、崩壊の瀬戸際にある。もう誰もこれを止めることの出来る者はいない。できるのは、どれだけソフトランディングできるか、という程度の問題となる。しかもここに天変地異が加わる。これも誰も避ける事はできない。どれだけ大難を小難に、小難を無難にできるか、という程度の問題だ。
この金融バブルの破裂と天変地異が同時にやってきているのが今日の世界であり人類史の一瞬である。これを通して、人類は新しい人類として生まれ変わる必要性がある、ということが真相だ。
いずれにせよ、世界の金融システムは一旦は崩壊する。アメリカもヨーロッパも破裂するから、中国も中東も、そして日本も巻き込まれる。それに備えるべきだ。
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●世界の金融市場に危機が迫っている18のサイン
http://theeconomiccollapseblog.com/archives/18-signs-that-global-financial-markets-smell-blood-in-the-water
【7月19日 The Economic Collapse】
気配を感じるか? 世界の金融市場は混乱の中にある。銀行株は壊滅的だ。欧州ボンドの利回りは急上昇している。主要大企業は大規模なレイオフを発表している。世界全体の金融システムはもう一つの大きな危機に向かっている。だから我々は2008年の危機を再びみることになるのだろうか? 残念ながら、次の大きな金融危機が生じた場合には、2008年の時よりもっとひどいだろう。2008年中ごろではアメリカの国家債務は10兆ドル以下だった。今日では、それは14兆ドルを越えている。2008年では、ヨーロッパ連合内のどの国も金融崩壊の淵にあった国は存在してなかった。今日では、複数の国が危ない。今回は、もしも世界的な金融システムが崩壊し始めたら、世界中の大国の政府で何らかの支援を出来るような国は存在しない。だから現在おきていることは非常に危険なのだ。脆弱性のサインが広がるにつれ、空売り筋と投機屋たちが集まりだしている。彼らは金の臭いをかぎだしている。
2008年には、銀行株が下落を引っ張った。今日再びそれが起きているようだ。「大き過ぎて潰せない」銀行は、現在ますます非難されている。殆どの人々は銀行家らに対して同情していない。しかしもしも2008年のようなことが繰り返されれば、彼らは信用貸しを停止し再び大規模な救済を懇願することだろう。それは経済にとっていいことではない。
ヨーロッパでは、EUのソブリン・デット危機は日ごとに悪化しているように見える。PIIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン、アイルランド)の債権利回りは混乱しだしている。利回りが高まれば、危機はますます深まる。
その間、以前書いたように、世界の金融市場に沈痛ムードが漂っている。ペシミズムと不安が拡大している。空売り筋と投機筋は弱さの兆しがあればすぐ飛び掛るつもりだ。世界の投資家たちは非常に神経質になっている。
で、次は何がおきるのか? 誰も確かなことは分からない。しかし事態は確かに良くない。
以下は世界の金融市場に危機が迫っている18のサインである。
1.銀行株は完全に打たれている。バンク・オブ・アメリカは18日、52週来の下げを記録した。バンク・オブ・アメリカの株価は4%下落し9ドル61セントになった。
2.今年、バンク・オブ・アメリカ株は今までに27%の下げだ。
3.ブルームバーグはバンク・オブ・アメリカは保証資本を500億ドルに増額することが必要になるだろうと報じている。
4.ゴールドマンサックスとモルガンスタンレーの株価は2年来の安値にある。
5.シティグループ株価は18日2.5%下落した。
6.ムーディーズは最近、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルスファーゴの格付けを下げざるを得ないかもしれない、と警告した。
7.バークレーズキャピタル、ゴールドマンサックス、バンク・オブ・アメリカ、JPモルガン・チェース、モルガン・スタンレーは人員削減を考慮ないしは既にレイオフを行っている。
8.IMFのヨーロッパ副部長は、ギリシャの負債危機は「きわどいところに来ている」と語った。
9.ムーディーズはアイルランド国債の格付けをジャンク債並にした。
10.2年物ポルトガル国債の利回りは20%を越えている。アイルランドの2年物国債は23%を越えている。2年物ギリシャ国債は35%を越えた。
11.イタリアの最大の銀行の株価は18日6.4%下落した。
12.18日、10年物イタリア国債の利回りはユーロが採用され出してから最高値となった。
13.18日、スペインの10年物国債の利回りは同様にユーロ採用後の最高値となった。
14.ドイツの最大の銀行の株価は18日7%下落し、今月だけで22%の下落となった。
15.シティグループのチーフエコノミストのウィリアム・ブイターは、欧州中央銀行の直接的な介入がなければ、ソブリン・デフォルトの波がヨーロッパ中で湧き上がると語った。
「『欧州中央銀行』を除いて、複数のソブリン・デフォルトを止めることのできるものは存在しない:仕方のないことだ、それ以外の何物でもない」
16.シスコは人員の16%を削減すると発表した。
17.ボーダーズ・グループは残存している資産の全てを整理すると発表した。それは399店舗の閉鎖と1万700人の労働者が失職することを意味する。
18.大恐慌時には、多くの投資家らが資金のためのセーフへブンを求めた。18日、金価格は1オンス1600ドルを越えた。
これらは通常の金融事態ではない。世界の負債バブルは破裂し始めているのであり、また誰もこれから何が起きるか分からないのだ。勿論、これから世界中の金融当局がシステム保持のためのできるだけの策を講じていくことを我々は見る事だろう。しかし2008年に見たごとく、物事は非常に早くコントロールの手から抜け出すものである。
思い起こしてみよ、2008年の初めには、非常にわずかな人々のみがアメリカの最大級の金融機関が年末までに数千億ドルもの救済資金を願いでると考えたかもしれなかったのだ。
信頼が失われれば、ゲームは非常に早く変化する。エコノミストの大部分にとっては、2011年半ばでギリシャの2年物の国債利回りが35%を越えるとは考えられないことだっただろう。
しかし、今やそれが現実となっている。
世界の全体的金融システムは砂の上に築かれたカードの家なのだ。第二次世界大戦後のどの時期よりも現在は脆弱性をあらわにしている。ドミノの二つ三つが倒れれば、大規模な連鎖反応がおきるようになるだろう。
今日の世界の金融システムは安全を第一に考えてデザインされているわけではない。それは貪欲な人々によって出来るだけ多くの金をできるだけ早くせしめることができるようにデザインされたものだ。銀行家らは人類のより大きな幸福など気にしちゃいない。彼らが大事にしていることは、巨大な現金の山だ。
世界の金融市場には、多すぎるリスク、多すぎる負債、大きすぎるレバレッジがある。2008年のことは金融当局者らに対する目覚ましコールであったかも知れないと考えた者がいるかもしれないが、その時以来、意義のある改革は殆どなされてこなかった。
金融ニュースはますます悪くなるばかりだ。この金融システムは単純に持続不可能なのだ。それは根本的に健全でないものである。現実は、金融バブルは永遠に拡大し続けることはありえない、ということだ。やがてはそれは破裂するはずなのだ。
これからの数週間は、銀行株に注目しヨーロッパの債権の利回りを注視していくように。事態が安定化するかもしれない。次の金融崩壊の波は起きないかもしれない。世界の全体的な金融システムは大規模な爆発の瀬戸際には来ていないかもしれない。しかし、とにかく準備だけはしといた方が良いかもしれない。
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