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地中海のシリア沖に向かったロシアの巡洋艦モスクワ

◆1月14日

 シリア問題を扱うジュネーブにおける米ロの会談は合意無しで終わった。それぞれが自分たちの主張すべきを主張した格好である。しかし、両者が会談することでこのシリア問題が結局は大国同士の代理戦争である、ということを世界に示したことになった。

 外交的な会談が進められる一方で、軍事的な行動も並行して行われるのが国際政治というもので、この機会にロシアはシリア沖で大規模な海軍の演習を行おうとしている。

 すでにこのブログで何回か指摘してきたことだが、プーチン大統領は欧米側がリビヤを攻撃しカダフィ政権を崩壊させたことを教訓とし、シリアはなんとしてでも守護する意思を持っているから、この機会にシリア沖での海軍演習を行うことで、それを示したことになった。

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●シリア沖で海軍演習を行うロシア
http://www.thetruthseeker.co.uk/?p=63500
【1月11日 Truth Seeker】

 ロシアの艦隊がシリア沖での演習のため地中海東部に向かっている。この艦隊は黒海とバルチック海の艦隊から成っていて、巡洋艦モスクワが旗艦となっている。2000名の乗員、16基の対艦ミサイル、64基の対空ミサイル、その他大砲、対潜水艦兵器を装備した1万1280トンのモスクワは黒海艦隊の旗艦である。このロシア軍艦はマルタを11日出港し目的地に向かったと言われている。

 イワン・ブドゥノフ補給艦がキプロスのラルナカで既にモスクワに燃料補給と水・食料の供給を済ませた。

 ロシア国防省は11日、海上での昼夜兼行の補給作戦を実施し、対潜水艦演習を行うことになっている、と発表した。

 更に国防省は、この演習は緊急時における乗員の対応と準備態勢のレベルをテストすることが目的である、と語った。この演習はソ連解体後行われた海軍演習として最も広範囲にわたるものとなった。実際に何十年ぶりかで全ロシア海軍が地中海と黒海で大規模な演習を行うこととなった。

 ロシア国防大臣がはっきり言ったわけではないが、この演習は明らかにメッセージを発信する意味がある。海軍の威容を示すことは、シリア問題に対し欧米が介入することを阻止せんとする明らかなロシアの意図を示すものだ。欧米のシリアに対する軍事行動に対し対処する意思を示すことで、ロシアは必要ならば軍事力を使用するぞと、言わずもがなで警告を発したのだ。

 もしもアサド大統領が政権を去るようなことがあれば、ロシアはその影響力において相当な打撃となる。ロシアの威信が傷つけられるだけでなく、この地域における同盟国や枢要な関係を失いかねないだろう。

 ロシアはシリアのタルトスに小規模な海軍施設を維持しているが、これはソ連時代から続く唯一の外国における海軍基地であり、地中海と連携するに重要な拠点となっている。

 この演習の背後に秘められた暗黙のシグナルを強調するために、シリア問題のための11日に行われた会談は合意無しに終わった。シリア問題で両サイドを支援する立場にあるロシアもアメリカも、ジュネーブでの会談で合意に至らなかった。

 それでロシアはイランもそうであるが、成すべきことがあるのだ。他方、欧米側はイスラエルを除いて、アサドが政権から去って失うものは何も無い。欧米側が、我々が計算には入れていないイスラエルの介入も一緒にして、ロシアのシグナルを理解し、それに応えるよう願いたいものだ。

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