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イラクにアラブ部隊が駐留・展開する

◆12月12日

 イラクにISを育ててきた勢力が直接部隊を送り、表向きはISと戦うためと称し、実際はISを温存し、ISが一定の領域を確保するよう画策する動きが出てきたようだ。
 既にイラク北部にはトルコ軍が侵入していることはこのブログでも伝えたが、実は更にドイツやサウジの軍隊も入っている、という情報もあり、今回の話がその通りだとすれば、これらに加えてアラブ諸国からなる9万人の部隊と米軍1万がイラクに展開することになるということになる。

 ロシアが空爆を開始してから今まで攻勢だったIS勢力は劣勢になり、このままでは壊滅的になることを恐れた欧米・NATO陣営が、直接イラク領内に展開し、ISを保護する格好になりそうだ。すでにフランスやイギリス、アメリカなどNATO諸国が空爆を行っているが、彼らの軍用機は主に戦闘機であり、爆撃機ではない。これはNATO諸国はISに対して本格的に空爆をする気はなく、かえってロシアの爆撃をけん制する形になっている。

 このような事態を前にして、ロシアのプーチン大統領は以下のような厳しい命令を出している。「徹底的にやるよう命令する。ロシア軍と我々の地上のインフラに脅威となる存在は直ちに破壊されねばならない」(http://tass.ru/en/defense/843243)

 この命令は、表向きは欧米側とは共同でIS壊滅に向けて戦っていることになっているが、実際はISを育ててきたのは欧米、湾岸諸国、トルコ、イスラエルなどだから、彼らがどこまでISの壊滅に真剣であるかは疑わしく、ひょっとして彼らがロシア軍に対して、丁度トルコのように背中からロシア軍に発砲するような事態も考えられるので、そのことを勘案しながらいかなる存在であってもロシア軍にとって脅威となる存在ならば、直ちに破壊しなければならない、と言わざるを得ないのだ。

 これは第三次世界大戦に発展してもおかしくない情勢になりつつある、と言える。プーチン大統領は「50年前のレニングラードの通りで教わったことがある。もしも戦いが避けられないのであれば、先制攻撃をせよ」と語っている。彼はトルコの裏切りに今は耐えている、が、欧米側がそれをプーチンは結局NATO相手に戦争する気はない、ロシアは弱い、と間違った解釈をすれば、かれら欧米NATOは、窮鼠猫をかむ、ということわざを思い起こすべきである。



 世界の情勢がこのようでは、そして実際にアラブ諸国の部隊がイラクに展開し、ISの動きを保護するような動きになれば、プーチンの堪忍袋の緒が切れてもおかしくないであろう。2016年以降の世界の運命はただならぬものになろう。

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●アラブ諸国は9万人の部隊をISとの戦闘のためにイラクに派遣か?
http://tass.ru/en/world/842918

 約10万人の外国軍部隊、その内9万人はアラブ諸国からの部隊がイスラム国(IS)と戦闘をするためにイラク領内に展開することになるかもしれない、と政治家のハナン・アル・ファトラウィ氏が語ったとイラク通信社が伝えた。

 アル・ファトラウィ氏はこれらの情報は、アメリカの上院議員のジョン・マケイン氏とイラクのハイダー・アル・アバディ首相との会談後に確かな筋からの情報として得たと語った。この会談は11月27日にバグダッドの米・イラク統合作戦司令部で行われたという。

 「10万の外国人部隊は、9万人がサウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタールそれにヨルダンで、残りの1万人はアメリカからで、彼らはイラクの西部に駐留することになるだろう」とアル・ファトラウィ氏は語った。彼女は、「イラク首相はマケイン議員の声明内容に当惑を隠さなかったが、すべてはもう決められたことだと告げられた」と伝えた。・・・以下略


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トルコ軍がイラク領内に侵入

◆12月8日

 ●トルコ軍約900人がイラク北部のニネべ地区に侵入したという。イラク政府は48時間以内に撤退するようトルコ政府に強く要請し、応じなければ国連安保理に提訴すると言っている。トルコ政府はイラクの国防大臣の要請によって侵入した、と言っているが、イラクの国防大臣はそれを否定した。
(http://sputniknews.com/middleeast/20151207/1031357140/turkish-forces-nawfal.html)・(http://tass.ru/en/opinions/842112)

 ●これに対してイラク国会の国防安全保障委員会のハキム・アル・ザミリ委員長は、トルコの姿勢如何ではイラクはロシアに直接軍事介入することを要請するかもしれない、と語った。
(http://sputniknews.com/military/20151206/1031328700/iraq-turkey-military-intervention-forces-violation.html)

 ●またロシアはこの状況に対してカスピ海艦隊の演習を開始しトルコを牽制し始めた。この演習には50隻以上の艦船が参加しているという。
(http://sputniknews.com/military/20151207/1031351564/russia-caspian-drills.html)


 このようにトルコは今や表だってやりたい放題のことをやりだした観がある。これに対してロシアはとことんトルコに対抗するつもりのようだ。トルコが強気なのは背後に欧米(NATO)が控えているからだ。シリアに全面的に肩入れしているロシア軍の働きが目覚ましく、欧米側(欧米・トルコ・湾岸アラブ諸国・イスラエル)の様々な陰謀が暴かれだしているため、欧米側もだんだんとその本性を見せ始めている。
 たとえば、7日シリア政府はアメリカ軍がシリア政府側の施設を爆撃し、3人が死亡13人が負傷したとしてアメリカを非難した。このブログでは以前から一貫して言い続けてきていることだが、アメリカ軍の爆撃はISを標的にしていないのだ。彼らはシリアのインフラを破壊しているだけであり、時にはこのように直接シリア側(シリア軍・ロシア軍・ヒズボラ・イラク軍etc)に対する攻撃をしている。

ロシア国防省がトルコがISから石油を密輸している証拠を発表
https://www.youtube.com/watch?v=RIHfxiniUEI

◆12月4日

 トルコのエルドアン大統領はトルコがIS(イスラム国=ISIS=ISIL)から石油を密輸入している証拠があるならば辞任すると言ったが、ロシア国防省が動画や写真などでトルコがISから石油を密輸入している証拠を発表した。


■ISが支配するイラクの地域で3000台以上の石油タンクローリーが集積している




■IS支配地域から石油タンクローリーがトルコへ向かうルート




■トルコ国境の石油タンクローリー集積所に向かう車列




■集積所にはトルコ国旗がはためいている(真ん中の赤い旗、三日月マークがある)




 エルドアン大統領が辞任するのはこのトルコを影から支配する勢力にとっては想定内であり、やがて新しいトルコの指導者が決まるかもしれないが、その人物はエルドアンより更に強力な悪徳人物であろう。




TOS-1A多連装ロケット砲

◆10月17日

 ロシア軍は強烈な兵器をシリアに展開したようだ。以下の「Mail-Online」の記事によれば、それはTOS-1Aという多連装ロケット砲で、戦車の車体の上に搭載され、一撃で八つの街区を破壊できるほどだという。

 これがロシア空軍と共に進撃すればさすがの「イスラム国」もなす術がなく、兵力・兵器の増強が加速されない限り後退を余儀なくされるであろう。勿論都市に潜むことでゲリラ的活動はいつでも可能ではあるが、それでもシリア政権を脅かすほどの勢力を維持することは不可能になる、と思われる。

 ロシアのラブロフ外相によれば、欧米諸国はこの1年で2万5千回以上の空爆を実施し、それはイスラム国どころかシリア全体をも灰燼に帰すほどの破壊力のはずだが、イスラム国の勢力には殆ど変化がなかったと言って、欧米側の空爆のインチキ性を指摘していた。

 そこでロシアが乗り出し空爆を開始したところ、たちどころにイスラム国に数千もの逃亡者まで出るほどの成果を上げたため、サウジアラビアなどが急遽モスクワに飛んで行き、空爆を続ければ世界のスンニー派全体を敵に回すことになる、とロシアを牽制したが、プーチンはそれを一蹴した。

 ロシアはまたトルコ大使を呼び、イスラム国を支援し続ければ、「彼らと共に地獄に行くことになる」、と警告したと言われている。

 このようなロシアの姿勢を見てサウジアラビアの神職者らは「アサドとプーチンの軍隊を攻撃せよ」とイスラム教徒に呼びかけたためか、その直後に在シリアロシア大使館に向けてロケット弾が2発発射された。

 これらを見てもこのシリアにおける紛争は、もはや欧米・サウジなど湾岸諸国・トルコ・イスラエル対ロシア・イラン・シリア・イラク・クルド族という、主にスンニー派支援派とシーア派支援派という形での世界的対決の形になっていることが明確になった。

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●ロシア:TOS-1Aシステムをシリアに展開
http://www.dailymail.co.uk/news/article-3272872/Russia-prepares-rain-hellfire-ISIS-Putin-s-forces-deploy-Blazing-Sun-heavy-flamethrower-missile-launcher-Syria-capable-flattening-eight-city-blocks.html

 ロシアは「イスラム国」の頭上に地獄の業火を浴びせる準備を進めている。ロシア軍はシリアに対し、「灼熱の太陽」と言われる重火炎放射ミサイルを展開する。この兵器は八つの街区を更地にしてしまう能力がある。

 ロシアはTOS-1Aという兵器システムをシリアに展開したと言われている。この兵器は多連装ロケット砲で装甲(戦車)車体上に搭載されている。この兵器の特徴はサーモバリック(熱圧)兵器という点で、一撃で八つの街区を破壊できるというものだ。・・・以下略

◆10月10日

 シリアにロシア軍が介入、本格的に「イスラム国(IS、ISIS、ISIL)」に対する空爆を実施して1週間以上が経過した。

 今までの欧米側が行っていたISISに対する攻撃は中味のない、いわば見せかけだけの攻撃だったため、彼らの勢力の削減にどれほど効果的だったか疑問が残るが、今回ロシアが空爆を開始したことで、ISISの側では多大な損害を出し中には逃亡をはかる者たちも数千人に上る、と言われている。

 またこのことで中東全体の勢力地図が塗り替えられる状況になってきている。ロシアが支援するシリアだけでなく、そのシリアを支援してきたイランや同じくISISの攻撃を受けているイラクとの連携が強まり、彼らのこの地域に対する存在感が断然強まってきている。

 このブログでは長年に渡ってシリアにおける反政府運動なるものは欧米・湾岸アラブ諸国、トルコ、イスラエルなどが後押しして進められてきたこと、またイスラム国(=ISIS)の存在自体もアメリカの謀略で出て来たものであることを示してきたが、その謀略が頓挫、代わってロシアがシリア政府軍と共にこのISIS勢力を駆逐する状況が強まってきているのだ。

 中東情勢にこのように軍事介入するのはロシアとしてもここ暫くは無かったことであり、これもチュニジアから始まりエジプトまでの「アラブの春」は真正の民衆運動であったが、それ以後のリビヤとシリアにおける反政府運動は欧米が仕掛けた謀略であることで、ロシアが怒りを抱えていたが、とうとうこの段階になってシリアに軍事介入したことで、長年の怨みを晴らすものとなっている。

 従ってこのロシアを誰も制止することはできないであろう。暫くはロシアのなすがままとなるであろう。欧米側のロシア批判にも力は入らないし、それは当然なのだ。


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◆シリアにおけるロシアの反テロ作戦は中東情勢を変える
http://tass.ru/en/world/827192

●10月8日
 シリアでのロシアの反テロリズム戦闘への参加の動きは中東全体と世界の情勢を変えることになるだろうと6日、シリアのファイサル・メハド外務次官は語った。
 「シリアにおけるロシアのテロリズムに対する戦いへの参加は中東と世界に変化をもたらすことになるだろう」と国営テレビ放送でメハドは語った。

 シリアのファイサル・メハド外務次官は、アメリカ主導の国際的同盟勢力がこの戦闘を「不誠実」な形で進めていることが明確になった時点で、ロシアは反テロ作戦に参加することになった、と語った。

 「ロシア空軍の数日の空爆は、設立されて1年以上になる国際的同盟勢力が実施した空爆より以上の成果をもたらしている」と彼は語った。

 ロシア空軍は9月30日、シリアのアサド大統領の要請によりシリア内の「イスラム国」の標的に対するピンポイントの攻撃を開始した。この攻撃には最新式Su-34戦闘爆撃機、Su-24M,Su-25戦闘機など50機の航空機、ヘリコプターが参加している。


◆言葉より行動:ロシア軍はISの司令部、戦車、弾薬庫、などをたった1週間で破壊
https://www.rt.com/news/317922-syria-week-russian-op/

●10月7日
 シリアにいるテロリストにとっては厳しい1週間だった。ロシアは1週間で100回以上の空爆を実施し彼らの内部にパニック状態を引き起こしたと言われている。
  
 ロシアは9月30日、シリアでの空爆作戦を開始した。ロシア国防省によればこの作戦では120波に上る出撃で1週間で110カ所の標的を攻撃した、という。破壊された標的の内訳は以下の通り:

●装甲車     71台
●その他の車両   30台
●指令施設   19カ所
●交信施設    2カ所
●燃料・弾薬庫   23カ所
●簡易爆弾(IED)工場 6カ所
●大砲      数台
●練兵場     数カ所



■敗走するテロリスト

 この段階の作戦の目標は継続的空爆によるシリア政府軍に対する攻撃能力の削減であり、もってシリア軍に立て直しと攻勢に出る機会を与えることにある。古代遺跡のパルミラ近郊にあるラッカのISISの拠点からダマスカスの郊外に至るまで、ロシア軍の空爆の標的はシリア全土に渡っている。
 ロシア軍によれば、空爆作戦は反テロ勢力の士気をくじき、数千人が逃亡したという。

■トップガン

 ロシア戦闘機群は多様だ。中核はSu-24 爆撃機とSu-25支援戦闘機である。両機とも数十年前に設計されたが、シリア作戦のために最新の改良が加えられた。

 去年導入されたSu-34のような新式航空機も参加している。シリアはロシアの技術者にとって航空機のテスト場になっている。これらの航空機はテロリストが所有する対空兵器の射程からずっと離れた高度5000フィートから標的を攻撃する。

 空軍はこの作戦でいくつもの爆弾を使用している。高価で精密なレーザー誘導Kh-25Lや操縦可能のKAB250からBETAB-500バンカーバスター型爆弾、お手頃値段のFAB-500などがある。この多様性でロシアは必要に応じてピンポイントの正確さでコラテラル・ダメージ無しの攻撃ができる。


■管制センター

 ロシアの空爆は数か月前は放棄されていた空港であったラタキアからなされている。この空港は毎日数十回の出撃がなされ、地球上でも最新鋭戦闘機が最も終結している場所になっているが、同時にロシア人パイロットとその他要員のための宿営地である。シリア軍将兵も戦闘協力のためこの基地に存在している。

 偵察と空爆のための航空機に加え、この基地は防衛能力も豊富だ。Mil Mi-24はロシア軍航空機に対し携帯地対空ミサイル発射を試みる敵戦闘員を攻撃できる準備ができている。戦車やその他の装甲車群は特殊作戦軍と共に大規模な襲撃を撃退できる能力がある。

 パーンツィリ-S1防空システムとクラスカ-4電子戦システムは空域をカバーしている。ロシアの作戦を妨害しようとする第3者の可能性への対処だ。

■脅しとごまかし

 この空爆作戦はこれまで妙な問題があった。トルコはロシアが二度にわたって領空を侵犯したと言った。ロシアはこれに対し、そのような事態が生じないようにすると語った。NATO高官はロシアに対し、「受け入れがたい侵犯だ」と糾弾した。しかしトルコはそれ以上の非難は控えている。
 
 更に深刻な問題はロシアが欧米が支援している反政府勢力を標的にしている、というもの.。欧米諸国による非難で、この領域にいるCIA要員を殺害するかもしれない、というだ。

 ロシアはテロリストグループのみを標的にしていると強調、これら敵勢力がモスク、その他の民間施設を利用して自らの兵器を隠しロシアの攻撃を避けようとしていることを示した。そのような戦術は真に穏健な勢力ならば用いることのできないものだ、と国防省は記した。

 ロシアによる民間犠牲者の報告は今のところ信頼できる筋からは出ていない。ロシア軍による犠牲だとして示される映像や写真は多くの場合そうでないことが示されている。例えばロシアの作戦が始まる前のものなどがそうだ。

 国防省は意外にも攻撃とシリア駐屯ロシア軍へのアクセスの映像を配信してきた。軍はいつもながらの注意深い過ぎるほどの秘密性を考慮しながらもこの作戦をできるだけ透明性のあるものにしようとしている。

■次の段階

 シリアのISISとの1週間の戦闘後、ロシアは更に攻撃をエスカレートしようとしている。ロシア海軍は7日、カスピ海からシリア領内のテロリストの標的に向かって巡航ミサイルを数十発発射することでこの作戦を支援した。

 そしてイラクもイラク領土内のISISへの攻撃をロシアに要請するだろう。これでイラクのロシア、シリア、イランとの協調が深まることになる。


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