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米軍地上部隊の代替部隊をシリアの反政府グループで編成したいペンタゴン


◆10月7日

 アメリカは「イスラム国(=ISIS)を殲滅することを目指して、シリアのアサド政権に反対する反政府勢力の内、信頼できる穏健派などを中心に訓練や武器、資金などを与えて、アメリカ軍に代わる代替部隊を編成しようとしているようだが、一体どのグループを信頼して訓練すればよいのか、分かりかねている、という。

 この前提が間違っている。アサド政権を支援し、アサドの軍を支援してイスラム国に対処すべきなのだ。自由シリア軍以外はみなイスラム主義過激派であり、アメリカがテロとの戦争でテロ組織としているアルカイダの流れを汲むグループであるから、そのようなテロ組織に資金と武器、訓練を与えることは国内法から言っても矛盾なのだ。

 また自由シリア軍は実際は全く力なく、多くがイスラム主義過激派に併呑されたか、傀儡的存在となっている。これは既にこのブログの9月29日号『誰が「イスラム首長国」を作り上げたか? (その2)』などで指摘したとおりだ。自由シリア軍に武器や資金を与えれば、それが過激派に流れて行くのだ。だから結論はハッキリしていて、アメリカはシリア政府とシリア軍と共闘すべき、ということが正解である。しかしユダヤ勢力に支配されているアメリカはシリア政府と共闘することは、永遠に出来ないのかもしれない。


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●ペンタゴンはどのシリア反政府勢力を訓練すべきか決定不能状態
http://rt.com/usa/193592-pentagon-syria-rebel-forces/
【10月6日 Russia Today】

 6日の情報では、イスラム国と言われるグループによるシリアのコバニ町の攻略が間近いという。ガーディアン紙は、ペンタゴンがこのイスラム国に対する対応で次の段階に進むには程遠い状況であることを暴露した。

 数週間に渡ってのアメリカの高官らの警告にも関わらず、ISISとして知られるグループは中東とアメリカおよびその同盟国の安全保障に対し高い危険性を示している中で、ペンタゴンの代表者らはイギリスの新聞紙に、この暴力的な民兵に対抗する訓練された軍を組織する努力はまだ足りていない、ということを認めた。

 アメリカ国防総省とオバマ大統領は、政府が資金、訓練、装備をシリアにおける穏健派の反政府勢力に与える取り組みを承認するよう、議会を先月説得することに成功した。これは中東の全部の都市を掌握せんとするISISの作戦に反ISIS勢力が対抗できるようにするものだ。

 しかしながらペンタゴンのスポークスマンはガーディアン紙の6日の記事に対し、これらの反政府勢力のどのグループが正確に主導的なグループかまだ判断がつきかねている、と語った。

 「この計画をどのグループが主導するか、という決定はまだなされていない」と、ペンタゴンのスポークスパーソンであるエリサ・スミスはガーディアン紙に語った。

 6日の記事を書いたアメリカのジャーナリストのスペンサー・アッカーマンは、「ペンタゴンは軍を構成するに十分に能力があり、かつ信頼できるグループはどのグループかを決める問題で、担当官を派遣する必要がある」と報じた。

 「訓練のための選別がなされれば、そのグループは特殊作戦のベテランであるマイケル・ナガタ少将が率いることになるであろう。穏健派とされている自由シリア軍はこの代替勢力の核となることが期待されている」とアッカーマンは語った。

 「しかしシリアにあるISISの基地の外でISISと戦う5000名に近い兵力を配備したいペンタゴンは、いくつもあるその殆どがイスラム主義過激派の反政府勢力グループのどのグループがアメリカの資金、重火器、それにナガタ将軍の訓練を受けるに相応しい者たちか、まだ決定していない。アメリカの公式の推定ではISISの戦力は2万から多くて3万1000名という」

 アメリカの議員たちは、武器と資金をいわゆるイスラム国の兵力の4分の1でしかない民兵の手に渡すという計画を承認したに過ぎない。しかしながら先月下旬、ペンタゴン高官たちは記者会見の最中に、ISISの民兵らに対抗するため1万5000名からなる歩兵部隊の訓練をする必要があると認めた。

 「これは簡単なことでも、また短期の取り組みでもないだろう」と、チャック・ヘーゲル国防長官は記者団に語った。「我々は始めたばかりである」と語った。

 数週間が経過して、ガーディアン紙は、アメリカの努力はこういった計画の準備段階で殆ど進展が見られていないこと、またアメリカが主導する作戦でISISに対抗することにどのグループが実際に実行するであろうかということを決める点で暗礁に乗り上げている、と報じている。

 「我々は全面的に吟味し、計画の始めだけでなく継続してモニタリングをするつもりだ」と、匿名希望のペンタゴン高官がアッカーマンに語った。

 しかしながらアメリカでは、外国のグループに急いで武器を渡すことを問題視する者たちがいる。もしもアメリカが訓練した反政府勢力がシリアのアサド政権に対して使用することを決めたら、どうするつもりか、という点が問題とされた。

 「私は我々が武装させた人々と未来のある時点で戦う羽目になることには我慢できない」と、ミック・マルバニー(共和党・南カロライナ)はタイム誌に最近語った。「勝利というものの定義を私に納得できる形で示した者は誰もいない」と彼は語った。

 CNNは先月、アサド政権に反対する各種グループの中から20人以上のシリア人指揮官が、ペンタゴンの計画している反ISIS作戦に参加することに合意した、と報じた。

 「我々はこの問題をその根源的原因のところで対処する必要がある:アサド、彼を支持するギャングたち、そしてISISである。これらが全てのシリア人が対処する三つの問題だ」と、シリア国民連合のスポークスマンであるハリド・サレはCNNに語った。

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9月22日、シリアの精油施設が欧米軍によって空爆された

◆10月2日

 欧米勢力が一部のアラブ勢力と共にシリアでの空爆を実施しているが、既にシリアの精油所が空爆の標的となったように、彼等は裏ではグルになっているISILの本当の軍事的損害を出す事を狙って空爆を実施しているのではなく、却って、シリアのインフラを破壊することを狙いとしていると、米海軍の退役軍人が指摘した。

 やはりこのブログで以前より指摘してきたように、欧米側特にアメリカはネオコンなどユダヤ勢力の戦争屋によって、ユダヤ・イスラエルの敵である存在、すなわちシリアやイラクなどの弱体化作戦を大国アメリカやイギリスの軍事力を使役させて実行している、ということになる。

 このような作戦がいよいよ本格化し、またシリア領内に「飛行禁止空域」がシリア政府の了解なしに設定されるような場合、繰り返すがシリアを支援してきたロシアやイランなどの勢力も看過することは無いであろう。

 これはつまりシリア・イラクを中心としての米ロの代理戦争という形になり、そうであれば、作戦上、地球上の何処でも突然戦場になる可能性が出てくるであろうし、そうなればそれを人は「第三次世界大戦」と呼ぶようになるのに時間はかからなくなるであろう。人類が地上に棲息できる資格が問われている時代に入ってきている。大自然の怒りが爆発すれば人類の戦争など吹っ飛んでしまうのに・・・

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●米軍のシリア空爆はテロリスト殲滅よりインフラ破壊が目的
http://presstv.com/detail/2014/09/30/380612/no-military-value-in-us-syria-targets/
【9月30日 Press TV】

 アメリカのシリアにおける空爆はしばしば「軍事的無価値」の反政府勢力側民兵を標的にしているが、実際はシリアのインフラが標的になっている、と米海兵隊退役軍人が指摘した。

 ミシガン大学Ph.Dのアラン・サブロスキーはプレスTVとの電話インタビューに答えて、先週から始まっている米主導の同盟軍によるシリアの空爆についてコメントした。

 「何が起きているのかと言えば、彼等が選択している空爆の標的は、多くの場合、ISISその他の反政府勢力にとって軍事的無価値なものであり、実際は戦闘終了後にシリア政府が手にすることになるであろうインフラを破壊するといのが狙いである」、とサブロスキーは語った。

 アメリカは「シリア内の経済的産業的インフラに対するダメージを与えることで、戦闘後にシリア政府が弱体化し、更なる攻撃にたいし脆弱になる」よう意図している。

 米陸軍戦争大学卒業生のサブロスキーは、戦争はアメリカでは、「政治、公共、社会的環境の通常の出来事」になっており、アメリカは「今や継続的戦争の14年目に入っている」ということを国際社会が理解することが重要である、と指摘した。

 「これはその他の諸国にとってはきわめて危険な事である」と彼は強調した。

 アメリカはISILに対する空爆を開始したが、それはこの民兵らによってアメリカの権益に脅威が出始めたからである。

 ISILのテロリストは最初はシリア政府の弱体化のためヨルダンで2012年にCIAによって訓練をうけ、シリアの北部の広い地域を支配している。ISILは6月にイラクに戦士を送り、広い地域を支配下に置いた。

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シリア空爆に向かう米空軍のF-15 ストライク・イーグル

◆10月1日

 アメリカの統合参謀本部議長のマーチン・デンプシー将軍は、シリアに地上部隊を投入したいと主張しているようだ。しかも、シリア空軍がこれ以上空爆できないように、飛行禁止空域を設定しようとしている、という。これはトルコのエルドアン首相も主張していることだ。

 シリア内の反政府勢力に対し、資金、武器、訓練などを与えて支援してきたのは、欧米、イスラエル、トルコ、それに湾岸アラブ諸国でスンニー派の国家である、とずっと主張してきたように、アメリカはISILの生みの親であり、今尚彼等を支援してる国家である。

 一方ではISILに対する空爆をしながら、この通り結局は本当にダメージを与えるシリア空軍の空爆を邪魔しよう、というのが彼等の狙いだと分かる。このような国際法を無視したアメリカのやり方は、ロシアの堪忍袋の緒を切らせるかもしれない。

 もしもシリアに飛行禁止空域が欧米側のごり押しで作られたら、ロシアは黙っていないであろう。イランに入ってでもロシアもISIL空爆に参加するかもしれない。勿論シリア空軍の支援のためだ。だからオバマ大統領がこの地上部隊投入と飛行禁止空域設定のデンプシー議長の提案を拒絶する事が必要だが、オバマにそれができるのか?

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●米統合参謀本部議長:なんとしてでもシリアに地上部隊の投入を!
http://en.alalam.ir/news/1635950
【9月27日 ALALAM】

 アメリカの統合参謀本部議長のマーチン・デンプシー将軍は27日、ISILとの終わりの見えない戦争に対し地上軍を投入する可能性についての先日のコメントを撤回することを拒否し、「どんなことをしても」たとえそれが地上部隊を投入することになるとしても、ISILを崩壊せしめるためにはやりたい、と主張した。

 チャック・ヘーゲル国防長官と共同のペンタゴンのブリーフィング・ルームでの記者会見でデンプシーは、以下のように語った:私は提案するつもりだ。大統領は私にISILの撃滅の使命を与えた。そこで私は彼にISILの撃滅するために何をするかという提案をするつもりだ。

 オバマ大統領は繰り返し地上部隊投入は避けてきた。しかしデンプシーはISILの撃滅についての提案をするよう言われていた、と主張し、そのためには大規模な地上部隊が必要となることを知っている、と言う。

 彼は大統領との間に齟齬がないよう多少妥協的になろうとして、この部隊はアメリカ人を含むものではなく、イラク人、クルド人、穏健派シリア人を含むものであろう、と主張した。

 将軍はシリア東部に1万2000人から1万5000人の兵力が必要となると語って、シリアの反政府勢力グループに、彼等がアメリカ国防総省が訓練を与えるという期待を抱かせるように見えた。議会によって承認されたこの計画は、一年以内に5000人からなる兵力を作る事を目指す。

 更に、国防総省は、シリア軍が空爆が出来なくなるよう、シリア北東部に「飛行禁止空域」を設定する可能性を考えていると言っている、とプレスTVが報じた。

 トルコは外国から支援を受けている民兵と市民を保護するために、トルコ・シリアの国境沿いに緩衝地帯を設定するようアメリカに要求している。

 アメリカとその同盟国は22日以来、ISILテロリスト・グループに空爆を継続的にしてきている;しかしペンタゴンは同じ地域でシリア軍が反政府勢力に空爆をすることを妨害する決定をするかもしれないことを示唆している。

 このISILテロリストはシリア政府の不安定化と、シリア北東部の広い地域を支配するため、最初2012年にヨルダンでCIAによって訓練された者たちだ。ISILはその戦士らを6月にイラクに投入し、彼等は二つの国の国境に広がる地域をすばやく支配した。

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カザフ系中国人のイスラム首長国戦士(中央)

◆9月29日

 欧米社会が「穏健なグループ」として支援してきたいわゆる「自由シリア軍(FSA)」は実質的には過激派グループに吸収合併された格好になっているから、欧米社会がこのFSAに対し支援をしても、それは結局は過激派を利するだけになる。

 この過激派の「イスラム首長国」がシリアとイラクを制すれば、イスラエルと衝突する可能性があり、その際はイスラエルが勝利するであろう。すると追われた「イスラム首長国」のメンバーらはその指導者らに率いられて、ロシアのチェチェンや中国のウィグル地区に入って、そこに活路を見出す動きをするようになるだろう。まあ、それがネオコン戦争屋らの狙いだとこの記事は言いたいわけだが。

 これで世界のイスラムの過激派が全てNATOに敵対する中ロに集中し、またイスラエルはその領土をシリアとイラクにまで拡大し、彼等が長らく夢想した「大イスラエル」を実現することになる。これがユダヤ人ネオコン一味の戦争計画、ということになるようだ。

 しかしシナリオがこのように進めば、中国はどうか分からないが、ロシアは核を使用してでも、欧米NATOの戦争屋と対決する姿勢を固めるであろう。それは実際に各種の核兵器が使用される、第三次世界大戦の到来となる。今、世界はそのような危険な領域に近づいているといえよう。

 
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●誰が「イスラム首長国」を作り上げたか? (その2)
http://www.voltairenet.org/article185364.html
【9月22日 by Thierry Meyssan ? Voltairenet.org】

 
 聖戦主義者の別のカテゴリーが台頭してきている:中国人だ。6月以来、アメリカとトルコは数百人の中国人戦士と彼等の家族をシリア北方へ移送した。その内の何人かは直ぐに将校となった。彼等は殆どがウイグル人で、中華人民共和国人であるがスンニー派でトルコ語を語る

 したがって、結局「イスラム首長国」は作戦をロシアと中国へ拡大することになるだろうということは自明のことだ。この両国が究極の標的なのだ。

 我々はNATOの広告キャンペーンを間違いなく見ることになるだろう:彼等の航空機の作戦で聖戦主義者をイラクから追い出し、デイル・エズ・ゾルに定着させることになるだろう。CIAは資金、武器、弾薬、情報を「革命的シリア穏健派」のFSAに提供することだろう。ついで彼等は2013年5月以来のケースのように、「イスラム首長国」の旗の下に装いを変えるだろう。

 当時、マケイン上院議員はFSAの参謀長に会う為に不法にシリアに来た。会合を証明するため配られた写真からすれば、参謀にはアブ・ユセフなる人物も含まれているが、彼はアメリカ国務省から公式にはアブ・ドゥという名前で捜査されている人物で現在の(イスラム首長国の)カリフ・イブラヒムである。従って、同一人物が穏健派のFSAの指導者であり、また過激派の「イスラム首長国」の指導者でもあるのだ。


ジョン・マケイン上院議員とFSA指導者。左端イブラヒム・アル・バドリ。
イブラヒムの隣の二人目はサリム・イドリス

 この情報と一緒に、7月14日シリアのバシャール・ジャアファリ国連大使が安全保障理事会に提出したドキュメントの本当の価値が分かる。これはFSAの司令官のサリム・イドリスから送られた2014年1月17日付けの手紙である。それには以下のようにある:「本官は貴官に対しここに、参謀総長より東部革命軍事評議会指導者に送られたこの弾薬は、合意された内容に従って分配されねばならないとお伝えするものである:三分の二はエル・ヌスラ戦線の指導者らに、残り三分の一はイラクとレバントのイスラム首長国と戦っている軍と革命分子らに分配されること。我々は正式に指導者等の間で署名され合意された質と量の弾薬を分配してくれたことに感謝するものである。これにて我々はトルコとフランスのパートナーにこの件を報告することが可能となった」。

 言い換えれば、NATOの二つのメンバー国であるトルコとフランスが、「イスラム首長国」と戦う事ができるように、弾薬をそれぞれ、3分の2はアル・ヌスラ戦線(国連安保理ではアルカイダのメンバーグループとして識別されている)に、3分の1はFSAに分配されるべく送ったということである。そしてにこのFSAの指導者はイスラム首長国の指導者の一人なのだ。実際、FSAは地上からは姿を消してしまったので、3分の2はアルカイダに、3分の1が「イスラム首長国」へ、となる

 この二種類の役割のカラクリで、NATOは聖戦主義者と戦うと主張しながら、シリアに対抗するこの聖戦主義者を支援し続けることになるのだ。

 しかしながら、NATOが同盟国であるサウジアラビアを含むアラブ世界に混乱を定着させる時、この「イスラム首長国」を二つの大国であるロシアと中国に向けさせることになるだろう。だからこそこれら二つの国は今すぐにも介入し、NATOによって訓練されアラブ世界に設立された私設の軍を、芽の内に刈り取るべきである。ロシアと中国は暫くすれば自分達の領内で彼等と向かい合う羽目に陥るであろう。

(了)

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グルジア軍情報部軍曹のタルカン・バチラシュビリはイスラム首長国の指導者の一人に
アブ・オマール・アル・シシャニとして登場

◆9月25日

 「イスラム国」ないしは「イスラム首長国」はアラブ各国からの外国人で構成されたグループで、最初は「イラクのアルカイダ」というグループだったという。それが「イラクとレバントのイスラム首長国」となり、今ではそれが「イスラム首長国」と称している。それでも大多数はアラブ人だ。

 しかしこのグループの指揮官としてロシアのチェチェン人や中国のウィグル人らが入ってきているという。戦士はアラブ人で指揮官はチェチェン人やウィグル人であるから、やがてはこのグループの矛先がロシアと中国に向けられる、というのが、以下の記事で語られている。要するにBRICSを形成しドル支配体制に対抗する中ロを弱体化させるのが狙いだというのだ。

 
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●誰が「イスラム首長国」を作り上げたか? (その1)
http://www.voltairenet.org/article185364.html
【9月22日 by Thierry Meyssan – Voltairenet.org】

 「イスラム首長国」は最初はアラブ人が基本になっていると言われた。この組織はアメリカの侵略者ではなく、イラクのシーア派政権と戦っていた「イラクのアルカイダ」から出てきた。それが「イラクのイスラム首長国」となり、「イラクとレバントのイスラム首長国」となった。

 2007年10月、シンジャー付近で米軍はこの組織の外国人メンバーの606件の記録を取得した。この記録はウェスト・ポイントの陸軍士官学校からの専門家によって仕分けられ吟味された。 

 しかしながら、この記録を取得した数日後、エミール・アル・バグダディは彼の組織には200名の戦士しかおらず、全員イラク人だと語った。この嘘はシリアの他のテロ組織と比較されるものだ。彼等は外国人戦士は少数だと言うが、シリア軍ではこの3年間でシリアで戦闘に参加した外国人聖戦主義者は25万人になると推測している。

 更には、カリフ・イブラヒム(エミール・アル・バクダディの新しい名前)は、彼の組織は殆どが外国人によって構成され、シリアの領土はもはやシリア人のためのものではなく、またイラクの領土もイラク人のものではなく、それは彼の聖戦主義過激派テロリストのものだと主張している。

 シンジャーで取得された記録によれば、「イラクのイスラム首長国」の外国人メンバーの41%はサウジアラビア人で、18.8%はリビヤ人、たったの8.2%がシリア人となっている。

 これらの数字が各国の人口と比較すれば、リビヤ人はサウジアラビア人よりも2倍の戦士を、またシリア人より5倍の戦士を供給していることになる。

 シリア人聖戦主義者に限れば、その出身地は全土に散らばっているが、34.3%はデイル・エズ・ゾル市からきている。そこはラッカの「イスラム首長国」の撤退以来、カリフ国(=イスラム首長国)の首府になっている。

 シリアでは、デイル・エズ・ゾルは部族を形成しているスンニー派の人々が殆どで、他にはクルド人とアルメニア人の少数派がいる。しかしながら、今に至るまで、アメリカはアフガン、イラク、リビヤを破壊してきているが、それは、これらの諸国では、人々が部族を形成しているところである。

 この観点からすると、この3年間を概観すれば一般的にはシリア北東部、特にデイル・エズ・ゾルは、潜在的に占領される可能性があるが、その他の地域は別だろう。
 
 この2週間、マグレブの将校たちを粛清が襲っている。それで8月25日にラッカ空港を奪取したチュニジア人は不服従のため逮捕され、裁判にかけられ上官によって処刑された。「イスラム首長国」とは、グルジアの諜報機関によって供給されたチェチェンの将校を昇進させアラブの戦士を従わせる存在なのだ。


             その2に続く

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