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イスラム主義過激派のISIL(=ISIS、IS「イスラム国」)

◆9月16日

 シリアを何とか空爆し、アサド政権を弱体化させ転覆したい欧米NATO諸国は、イスラム国を創設することで、シリア内部に欧米の「敵」を生み出し、もってその敵に対する攻撃を実施することを口実に、シリア領内で空爆を実施しシリア政府軍に対する攻撃をも可能にするところまでこぎつけた。これは高度な戦略であり、非常に狡猾な戦略と言える。このようなことを考え付くのはイスラエルのモサドとかアメリカのCIAなど謀略を専門とする者たちであろう。

 中東からのニュースでは、アメリカとこのISISあるいはISILと言われ、最近ではイスラム国と言われている勢力との繋がり、協調関係などを指摘する記事が出ている。昔のオサマ・ビン・ラディンの持っていた役割と同じである。

 例えば、「アメリカ人活動家:ISILは米製武器を使用している」という見出しの記事がある。(http://en.alalam.ir/news/1632070)その記事ではISILのテロリストは2012年頃ヨルダンでCIAによって訓練を受け、殆どの彼等の武器もアメリカが渡している、と指摘している。


アメリカの軍用車がISILで使用されている

 この記事の他にも、イスラム国戦士による「斬首」事件で米英がシリアの空爆を正当化しようとしている、と指摘する記事がある。「アメリカは「ISIS空爆」を反政府勢力の防空とシリア政府軍攻撃に利用する」(http://www.globalresearch.ca/us-will-use-isis-airstrikes-in-syria-as-aircover-for-rebels-hit-syrian-military-targets/5401641)

 ユダヤ系の欧米の主流メディアは、イスラエルの利益の視点から、米英その他欧米諸国や湾岸アラブ諸国がシリアで空爆を実施するよう煽っている。イスラエルにしてみれば、イスラエルに敵対するシリアを弱体化させるため、ISISなどの勢力を支援し、できればアサド政権を転覆させたい。また世界各国からイスラム主義者を集めてシリアやイラクで戦闘させ、それで彼等が死んでくれれば、それだけイスラム主義過激派が減少し、かつイスラエルと敵対するシリアが弱体化し転覆すればイスラエルの安全保障が高まることになるのだ。

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●ロシア・イラン:アメリカのシリアでの空爆は中東全体を戦火に投げ込む
http://www.thetruthseeker.co.uk/?p=104093
【9月15日 News Brief】

 アメリカのケリー国務長官は13日、イスラム主義の民兵の脅威に関する会議にイランが参加することは、「適切」ではないだろう、と語った。今週パリで開催されるこの会議は、シリアとイラクで支配地域を維持する民兵にどう対処するかを議論することになっている。

 「この環境と、この時期では、いくつかの理由で適切ではない」とケリーは、イランが招待されない理由について説明する際に語った。しかしながら、イランが除外されたその理由については説明しなかった。

 我々は、一つの理由として、イスラム主義民兵に対抗する各国からなる連合を組むアメリカの計画を、イランが面倒なものにするかもしれないからだ、ということを我々は指摘したい。

 というのも、パリの会議に参加することで、イランの代表団はアメリカが実際はイスラム国(=ISIS、ISIL)を支援していることを暴露するかもしれないからだ

 これは単なる予想ではない。14日、イランのモハマド・レザ・ナクディ将軍は記者団に以下のように語った:「アメリカは中東での陰謀を推進するためISILを創設した」(http://en.trend.az/iran/politics/2311606.html)

 こういう考え方は彼一人ではない。イランでは少なくとも、アメリカとその湾岸の同盟国は、イスラム国に武器を与え、訓練を施し、資金を提供してきた、と広く信じられている。

 決定的なことは、オバマのイスラム主義民兵に対する戦略にはアサドの軍との協力は含まれていないことだ。多くの民兵らがシリアを基地として使用し、またアサドの軍隊はここ数年間に渡って彼等と戦闘をしてきているにもかかわらずだ。

 他の者たちが指摘しているように、オバマ大統領の戦略は、結局のところアサド政権を弱体化するかもしれず、それが狙いかもしれないのだ。

 13日、イランの高級将校たちはアメリカは、イスラム国戦士と戦闘するフリをして、シリアのアサドの「正当な政権の転覆」を図っている、と非難した。

 イランの最高安全保障委員会委員長のアリ・シャムハニは、アメリカは「シリアのテロリストが正当なアサド政権を転覆することを狙って、彼等を支援し武器を与えている枢要な役割から世界の目をそらそうとしている」と語った。(http://www.timesofisrael.com/iran-accuses-us-of-violating-sovereignty-in-anti-is-fight/#!)

 イラン国会議長のアリ・ラリジャニは、アメリカに対しシリアで空爆を実施する件で警告した。

 「アメリカは中東で火遊びをしているが、イスラム国に対する戦闘と称してシリアを攻撃することはできない」とラリジャニは語った。

 彼は更に、アメリカは、「中東の諸国を攻撃するようなことがあれば、誰もこの中東をコントロールできなくなるだろう。導火線に火がついてしまう・・・

 イランとロシアはアメリカに対し、シリアに空爆を実施する件で警告を発し、ロシアはそのことを、「主権の恐るべき侵害である」と指摘した。

 最近起きているイスラム国民兵による「斬首」問題は、この地域でなされている事の一部であろう。事実か芝居か、多くは芝居と考えているが、斬首事件は欧米の民衆のイスラム国の脅威に対する懸念を強めた。

 それで欧米のシリアのイスラム国に対する攻撃を正当化するため必要な根拠を提供したのだ。

 不幸なことには、イスラム国は意図した標的ではなく、イスラム主義民兵は単なる口実であることだ。パトリック・ヘニングソンが説明しているように、実際の攻撃対象はシリアのアサド政権そのもので、このような攻撃が実施されたら、更にずっと大きな紛争が急速に始まるかもしれない。

 欧米勢力は欧米が支援するシリアの反政府勢力によって実施された自作自演作戦(化学兵器使用の事件)で全面戦争を始めようとしたことがあった。

 この攻撃はアサドの軍隊が実施したという主張はすぐさま誤りだということが暴露され、欧米のシリア攻撃の動きは頓挫した。今再び欧米は新しい角度からの攻撃を試みている。そしてパトリック・ヘニングソンが説明しているように、ずっと大きな紛争が起きるかも知れない時点に差し掛かっている。

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ISIS(=Is イスラム国)戦士によって最初に首切断の処刑をされたジェームズ・フォレイ

◆9月15日

 またジャーナリストがISISによって首を切断されたというニュースが出た。以前から本当に首を切断されて殺害されたのか疑わしいといわれてきていたのでいろいろインターネットサイトを調べてみたら、やはりいろいろあったが、一番説得力があるのは、首を切断しているその瞬間のビデオである。
 
 とにかく1回、2回・・・とナイフを首にあてて引いたり押したりしているわりには、全然血が見えない、流れない、噴出しない??? だから着ているものも血に汚れないまま・・・子供のチャンバラごっとと同じなのだ。

 「ア、こりゃ、お芝居ジャン!!」と即座に分かる内容である。


この映像はナイフを押したり引いたりした3回目の写真。血が全然見えない???
これが13回続いて、結局一滴の血も見えなければ、傷も見えず映像は暗くなって終わる

 で、その後、首を切断されたことになっている「死体」がうつ伏せになっている場面の写真が示されるが、肝心の首の部分はモザイクがかかって見えないから、本当に首が胴体から離れているのかどうか、確かめる事はできない。しかし周囲には血が全然見えないのだ。首の大動脈が切断されたのであるから、大量の血液が噴出し辺り一面は血の海のはずが、一滴も見えない・・・これは完全にお芝居をしたって言っているようなものだ。



 それに、そもそもが、これは本当に当人か?とも指摘されている。写真を見比べて見ると、別人ではないか、との疑念が湧いてくる。
 もっとも当人であってもおかしくないのは、例えばこのジェームズ・フォレイという最初に処刑されたと言われている男はUSAIDとの繋がりがあり、USAIDはCIAとの繋がりが取りざたされてきている組織だから、そのCIAのエージェントの可能性もあるからだ。だとすれば、こういった一連のパフォーマンスも可能であろう。



 それに、この処刑ビデオを見ていると、いろいろ疑問点が湧いてくる。

1.殺される直前の人間が、殺す側のISIISが望んだように(命令したように)、自国政府に対する恨み言を遺言みたいに素直にしゃべるであろうか、という点だ。どうせ殺されるのであるから、無言を貫くか、家族へのメッセージを叫ぶとか、神様ー!とか、あるいは横に立っているISISの男に対する恨みごととか、呪いとか、を叫ぶのではないだろうか? 何で従順にISISの男が喜ぶような(そしてアメリカやイギリス当局が内心しめしめと喜ぶような)ことを言うのだろうか? 反対に、それを言えば殺さない、と言われれば、何でもしゃべるであろう。

2.ずっと膝を立てているが、直ぐにも殺される人間が、命令されているとはいえ、そんな気力が続くであろうか?へなへなと地べたに座り込むというようなのが通常ではないだろうか?

3.ISISの男が首にナイフを当てても、全然暴れないでなすがまま・・・家畜であっても暴れるのを抑えて切るものだ。まして彼はサルグツワもされていないのであるから、首を切断しようとする男の、その手に噛み付くとか、腕に噛み付くとか、あるいは後ろに回されている手をなんとかして前にもってこようとするとか、暴れて抵抗する、というようなことがあってもよさそうだが、その気配が全然ない。

 しかもこれは3人の「殺害された」男性の全員に言えることで、全員が皆さん揃って、まるで禅寺のお坊さんみたいに、悟りきっちゃって、泰然として粛々と首を切られるまま・・・実にご立派な最後で・・・イヤ、ご立派過ぎるだろう。これは自分はお芝居をしているからで、本当に殺される事はない事が分かっているから、あのように全員が同じようなパフォーマンスをすることができるのだ。

 本当に殺されるとなれば、それぞれの人間の本性が現れて、いろいろな人間の最後が表現されるはずである。普通は、ガタガタ震えが止まらないようになるはずだ。そして涙を流して叫ぶようなのが出てきておかしくないのだ。しかしビデオの男達は3人が3人とも余りに静かであり、冷静にして沈着・・・少しも死を恐れる風でない。

 このように、ISISのこの首切断ホラームービーは、実際は、「お芝居」、というのが真相である。アメリカ政府やイギリス政府が、ISISに対して怒り狂って、このような残虐なテロリスト・グループは殲滅しなければならないとか言って、イラクやシリアに対する空爆を正当化しようという意図を持ったお芝居を全世界に配信したものだ。

 だからそれを知っているロシアは、空爆はシリア政府の同意無しには許されず、同意なしに空爆を実施すれば、それは侵略行為になり、国際法違反である、と指摘したのである。

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●ISISの首切断ビデオはお芝居
https://www.youtube.com/watch?v=60ql51LmBTA
【8月24日】

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欧米のシリア領内での空爆の欺瞞性について警告するロシアのラブロフ外相

◆9月11日

 アメリカ人ジャーナリストがイスラム国のテロリストによって首を切られ殺害された、とするビデオがYouTubeなどで配信され、それが口実ともなり、アメリカがシリア領内のイスラム国テロリストに対する空爆を、シリア政府の了承なしに実施する可能性が出てきた。

 これに対し、ロシアのラブロフ外相が、欧米はイスラム国テロリストに対する爆撃と称して、実際はシリア政府軍を狙い撃ちする可能性があると指摘し、あくまで一国の領土内での作戦は、その国の政府との合意や協調の下でなされるべきである、と警告している。

 正に筆者の考え方と一致することだ。これを当初から心配してきた。あのアメリカ人ジャーナリストの首切断のビデオなども、自作自演のお芝居だと指摘されている。以下の記事内で米国務省スポークスマンの語る、「アメリカ人の生命が危険に晒された時」という条件をクリヤーさせる為に行ったパフォーマンスである、と考えられるからだ。

 そのようにして世界を騙して空爆の正当性を獲得し、シリアのアサド政権転覆のため、シリア軍を空爆し弱体化させ、もってテロリストを支援強化し、形勢を逆転させようとするかもしれない。警戒しなければならない。

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●ロシア外相:ISISを口実に欧米はシリア軍を爆撃するかも
http://rt.com/news/186356-lavrov-syria-bombing-west/
【9月9日 Russia Today】

 欧米がシリア政府と調整しないままイスラム国を爆撃するとすれば、反ISIS同盟諸国はその機会をシリア政府軍への爆撃に利用するかもしれない、とロシアのラブロフ外相が語った。

 「シリア領土内での爆撃はイスラム国が支配している地区だけでなく、シリア政府軍もその弱体化を狙って爆撃されるかもしれない」と9日、ラブロフ外相は語った。

 そのような動きは中東と北アフリカへの紛争の大きな拡大に繋がる、とマリの外相との会談後の記者会見で9日、ラブロフ外相は語った。

 ロシア政府は欧米に対し国際法の遵守を訴えているし、爆撃行為などは国家の正当な政府の承認の下になされるべき、とラブロフは語った。 

 「このような問題ではどこの国であっても自国自体の計画を持つべきではない。統合され、共同の明瞭な行動がなされなければならない。このような方法であって始めて良い結果が得られる」と彼は語った。

 彼の声明はアメリカがイスラム国に対する攻撃をする計画を発表したすぐ後になされた。アメリカ軍は既にイラクで空爆を100回以上行ってきている。この空爆では相当な数のイスラム国の戦士を殺害したとアメリカ軍が語った、とAP通信が報じた。

 二人のジャーナリストの首が切られた後、オバマ大統領はシリア内のイスラム国に対する軍事攻撃を考慮している。この計画については10日になされる演説で発表されると期待されている。

 ロシアはアメリカと共同で対テロ活動をする用意があることを繰り返し語ってきた、とラブロフは語った。ジョン・ケリー国務長官はそれに対し、アメリカとロシア、それにこの地区の諸国が「テロの脅威を一掃することができるよう、利害の調整」を共同でするよう提案した、とラブロフは語った。

 「しかしながら、これは言葉以上のものではなかった」とラブロフは語った。

 ロシアは欧米諸国に対しイスラム国、アルカイダ、その他のイスラム戦線に連なったグループの脅威についてずっと警告を発してきた、とラブロフは語った。

 「我々は繰り返しアメリカ、EUそれにヨーロッパの指導的国家に対し、この脅威の大きさを理解するよう語ってきた。我々は国連にシリアにおけるイスラム主義者によるテロ攻撃を断固非難するよう呼びかけてきた。しかし、我々はアサド政権の政策がテロを惹起しているのだ、と告げられた。またテロ攻撃を非難することは、アサド大統領の辞任を要求することが伴って初めて可能だと言われた」とラブロフは語った。

 ロシアの見方では、これは「ダブルスタンダード」であり、テロリズムを正当化しようということなのだ。

 シリアの紛争までは、ロシアと欧米はテロリズムは「動機がなんであろうと」正当化されえないという点では一致していた、とラブロフは語った。しかし、シリアのケースでは、欧米は「その姿勢は従来とは異なり、二つの顔を使い分けている」のだ。テロリズムがリビヤから起こりそればレバノン、それからイラクへと拡大することでようやく欧米諸国はこのテロリズムの脅威に対処しなければならない、ということを理解した、とラブロフは語った。

 「ずっと遅れてこの点を認めながら、欧米諸国は、イラク領内でこの脅威は一掃されるべきだと、何らかの理由で考え、一方シリア領内では作戦を指揮する者たちの判断にまかせようと考えている」とラブロフは語った。

 アメリカはイラク領内のイスラム国戦士に対する空爆についてはイラク政府と合意した、とラブロフは語った。しかしながら、「噂では、シリア政府からはそのような空爆に対する要請はなされていない。それはアメリカが『アサドは辞任しその政権は転覆されるべきである』と主張しているからだ」と語った。

 ラブロフは、欧米、ロシアその他の諸国の共通の利害が関わる時は考え方の相違はないと語った:「テロリストの脅威は一掃されテロリストは掃討されるべきである」と彼は語った。

 8月初旬、アメリカ国務省スポークスマンのジェン・プサキがアメリカがシリア領内に対する空爆をシリア政府との合意なくして実施されることがあるかについてのコメントを要求された時、彼女は:「アメリカ人の生命が危険に晒された時、我々自身の利権を防衛することが議論になる時、シリア政権の承認を求めることはしない」と語った。彼女は更に、しかしながらそのような決断をするのはアメリカ大統領である、と語った。

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ガザ沖合いに眠るガス田

◆9月10日

 パレスチナ自治共和国では沖合いのガス田をイギリスの会社に売却することで40億ドルもの歳入を見込んでいたようだ。従って今度のイスラエルのヨルダンとの契約はそのパレスチナの希望を打ち砕くものとなった。ヨルダンはそのパレスチナの希望を砕く一翼を担ったことになる。同じアラブ人同士でありながら、本来ならば敵であるイスラエルと組んで、同胞を踏みにじった行為となる。

 イスラエルは法も無視し、力でことを進めていく勢力であり、ナチスとなんら変わらない性質を持っている。その人種差別主義もナチスに似ている。しかしこのことの故、イスラエルの命脈は付き始めているように思う。イスラエルから脱出したい、という国民の数は30%にも上るという。ハマスの自家製ロケットが射程を延ばして、どんどん主要都市に落下するような事態に国民も音を上げだしている。

 何度も書くようだが、イスラエルの存続はこのような武断政策を継続していてはおぼつかない。いつかはしっぺ返しを受ける。世界中にイスラエルの友人はいない。従って力で抑え込んでいても、その力がいつかは弱くなる時がやってくるのだから、その時は自分を助ける存在がこの世界にはいない、という事態を迎えるのだ。

 このような時、日本はユダヤ民族との歴史的な不思議なつながりから、正当で誠実かつ真実のユダヤ人だけは受け入れることになるだろう。今年イスラエルのネタニヤフ首相が日本を訪問したのも、深慮があってのことであろう。


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●イスラエル:パレスチナ人の天然ガスを盗みヨルダンに売却契約(その2)
http://www.globalresearch.ca/israel-steals-gazas-offshore-natural-gas-15-billion-deal-with-jordan/5399736
【9月6日 By Julie Levesque】  

 一つのことは確かだ。イスラエルを「ヨルダンの主なるエネルギー供給者」にする、そしてイスラエルを重要なエネルギー操作者とすることで「戦略的目標を達成することにその位置を利用する」存在にさせるこの新しい取引は、イスラエルのガザ攻撃の噂されている目的に新しい解釈を与える、ということだ。

 パレスチナ人のこのガス田が没収されたイスラエルの2007年の軍事侵攻の一年前、イスラエルの国防大臣と前イスラエル軍参謀総長のモシェ・ヤアロンは、「イスラエルは更なる天然ガス資源が必要である」と書いた。しかしながらパレスチナ人からガスを購入するということは、「イスラエルに対する資金テロに等しいこと」になりかねないと、またガスによる収入は、「より一層存立可能なパレスチナ国家を推し進める主要な力」にはなり得ないと主張した。彼の下記の声明は、イスラエルの軍事作戦とパレスチナの石油とガス資源との関係を明らかに示している:

 「ブリティッシュガスはパレスチナ経済の王冠の宝石になるはずだったし、イスラエルのエネルギー問題に対する回答の一部になるはずだった。イギリスのエネルギー分野の巨人である、現在ではBGグループと呼ばれる存在とそのパートナーであるマフムド・アッバスのパレスチナ当局と、民間会社のパレスチナ所有のコンソリデイティッド・コントラクタース・カンパニー(CCC)は、1兆4000億立方フィートほどになる大規模な天然ガス資源をイスラエルに売却するための交渉を進めている。このガス田はBGがガザ沖に2000年に発見したものだ。

 このガスの市場価格は40億ドルほどと見積もられている。従ってこのガスをイスラエルに売却することは、パレスチナ当局、ひいてはパレスチナ人民に億のドルがたなぼた的に舞い込むことになる。

 残念ながら、前イギリス首相のトニー・ブレイヤーを含むイギリスの評価である、ガザのガスは経済的により一層存立可能なパレスチナ国家の主要な推進役になりうる、というのは勘違いをしているのだ。イスラエルにパレスチナのガスを売却することでの収益は、貧困にあるパレスチナ人民を助けることにはなりそうもないのだ。

 イスラエルのためには、BGのガスの需要は既に悪い影響を与え始めている。イスラエルがガスを購入するのではとの展望は、オルメルト内閣に、ガザでのイスラエル国防軍の地上作戦を命令することを避けるよう影響を与える役割をしているかも知れない。

 確かにイスラエルは更なる天然ガス資源を必要としているし、一方パレスチナ人民は新しい歳入源を必要としている。しかしながら、過激派イスラムの砦と化したガザと、次にそうなる危険性のある西岸では、イスラエルの億のドルをパレスチナ当局の代わりに地方のあるいは国際的銀行口座に送金することは、イスラエル自体に対する資金テロに等しいことになりかねないだろう。従って、ガザのガスを購入する決定を、長い目で見た場合の安全保障面からの影響の観点から、緊急にこの問題を見直すことが必要である」(モシェ・ヤアロン:2007年10月19日)

 この宣言から理解されるべきことは、イスラエルはパレスチナ人に天然資源を開発することで存続可能な経済を保持することは許さない、ということである。「テロリストの脅威」とは、パレスチナを軍事占領下に置くための口実であり、その土地と資源を盗むためである。

 独立派の研究者はこういう軍事作戦やガザの不法な封鎖は実際、ガスと石油のためであると示唆してきた:

 今分かりだした事は、パレスチナに属するガス田を含む近隣のガス田をイスラエルのガス田として統合する、ということだ。

 エジプトからシナイ半島、そしてシリアに延びる東地中海沿岸全体は大きなガスと石油資源を含んでいる海域だということは、指摘されて置くべきだ。

                         -了-

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ガザ沖に存在する天然ガス田(赤丸)

◆9月9日

 イスラエルがガザ沖の海域にある天然ガスを取り出しヨルダンに売却する、という契約をヨルダン政府と交わしたようだ。これをパレスチナ側が取り出し売却するようなことになれば、パレスチナは豊かになり同時に軍事力も増大するので、イスラエルは絶対にそのようなことは許さないであろう。

 イスラエル自身も自分たちのエネルギーと水の確保に躍起となっているところだ。ヨルダン川の水量に依存できないイスラエルは、レバノン国内を流れ南部で地中海に注ぐリタニ川を奪取しようとして、第2次レバノン戦争を起こしたがヒズボラに撃退された。

 今もイラクでは「イスラム国」が石油地帯を占領しているが、イスラエルはその石油を受取っている。シリアの北部にも油田がありやはりイスラム国グループが占拠している。これもイスラエル向けに必要だからだ。

 このようにイスラエルはエネルギーと水をあらゆる手段を駆使して確保しようとしている。従ってパレスチナ、とりわけガザの存在は許しがたい、と言えよう。イスラエルはガザを徹底的に痛めつけることで、彼等が全員西岸に移住すれば、と願っているかも知れない。あるいは他の国に難民となって出て行くか・・・だから陸の孤島にし、兵糧攻めのようにじりじりと追い込んでいる。

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●イスラエル:パレスチナ人の天然ガスを盗みヨルダンに売却契約(その1)
http://www.globalresearch.ca/israel-steals-gazas-offshore-natural-gas-15-billion-deal-with-jordan/5399736
【9月6日 By Julie Lévesque】  

 ガザのパレスチナ人が毎日停電に苦しんでいる時、イスラエルはパレスチナ人の天然ガスを盗んで、それをヨルダンに横流しする重要な契約を結んだと、研究者が語った。

 パレスチナ人のエネルギー源を盗むだけでなく、イスラエルはガザにたった一つしかない発電所を最近の軍事侵攻で破壊した。

 7月29日RTは以下のように報じた:

 「イスラエル戦車の砲撃は、100万人以上がいるガザにたった一つしかない発電所の燃料庫を直撃し、発電所は操業停止を余儀なくされた。発電所のモハメド・アル・シャリフ所長は、『発電所は終わった』と語った」(RT、2014年7月29日)

 中東モニターは9月4日、了解覚書は「イスラエルとヨルダンの間で署名が交わされることになった。これはリバイアサンのガス田の天然ガスをイスラエルがヨルダンに15年間輸出するというもので、合計150億ドルの契約である」という内容であると報じた。(中東モニター、9月4日)

 2008年暮れから始まったイスラエルによる「鉛をぶち込め作戦」の爆撃と侵攻の際、「パレスチナのガス田は国際法を破って、事実上イスラエルによって没収されてしまった」ということを思いおこすだろう。この作戦の後、イスラエル政府は「イスラエル沿岸沖」の東地中海にリバイアサン天然ガス田があることを発見した、と発表した。

 当時はこのガス田は:「レバンテ海盆付近で発見された最も有望なガス田で、それは東地中海海域の8万3000平方キロをカバーする広さがある」と言われた。

 同じ場所にある2009年に発見されたタマル・ガス田と共に、イスラエルやヒューストン、その他のパートナー達にとってはエネルギー大豊作という様相を呈した。(グローバル・リサーチ、2013年12月30日)

 このガザのガス田は、拡大レバント領域の一部である。(マイケル・チョスドフスキー、「戦争と天然ガス:イスラエルの侵略とガザ沿岸のガス田」、グローバル・リサーチ、2009年1月8日)

 タイム・オブ・イスラエル誌は、この輸出は「イスラエルをヨルダンのための主なるエネルギー供給者にならせる」(マリサ・ニューマン、「イスラエルはヨルダンと150億ドルのガス取引に署名する」、2014年9月3日)

 イスラエルのビジネスニュースのアウトレットのグローブは、アメリカ国務省がイスラエルに「戦略的目標を達成させる位置を利用する」能力を与えることになる、この取引に署名するよう、両国を「支援した」と報じた。

 この取引はイスラエルの自然インフラ大臣と水資源大臣のシルバン・シャロームとアメリカ国務省の支援で実現された。

 アメリカ国務長官のジョン・ケリーの特使および国際問題調整者のアモス・ホッチステインはヨルダンにいて、署名式に臨む。シルバン・シャロームは署名がされる前にこの取引を承認することが要求される。

 この取引はイスラエルとヨルダンの経済的戦略的関係を著しく変化させる。イスラエルをエネルギー供給者と輸出者にさせ、そのことをイスラエルは戦略的目標を達成することに利用できることになる。

 中東モニター誌によれば、ヨルダンは先月、「ガザ沖のパレスチナ領海からの天然ガスをヨルダンに供給するという」推奨を承認した、という。

 「ヨルダン内閣は先月、パレスチナ当局との調整後、ヨルダンにガザ沖のパレスチナ領海で発見されたガス田からの天然ガスを供給するという、経済発展委員会の推奨する事柄を承認した

 パレスチナ人はガザ沖のガス田に利権を持っている。このガス田はガザ沖35kmにあり90年代の終わりに発見された。まだ何も抽出されていない」(中東モニター)。

 イスラエルとヨルダンの今度の取引は、上記の承認事案に障害となるのだろうか?

                 (その2に続く)

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