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イスラム主義過激派のISIL(=ISIS、IS「イスラム国」)
◆9月16日
シリアを何とか空爆し、アサド政権を弱体化させ転覆したい欧米NATO諸国は、イスラム国を創設することで、シリア内部に欧米の「敵」を生み出し、もってその敵に対する攻撃を実施することを口実に、シリア領内で空爆を実施しシリア政府軍に対する攻撃をも可能にするところまでこぎつけた。これは高度な戦略であり、非常に狡猾な戦略と言える。このようなことを考え付くのはイスラエルのモサドとかアメリカのCIAなど謀略を専門とする者たちであろう。
中東からのニュースでは、アメリカとこのISISあるいはISILと言われ、最近ではイスラム国と言われている勢力との繋がり、協調関係などを指摘する記事が出ている。昔のオサマ・ビン・ラディンの持っていた役割と同じである。
例えば、「アメリカ人活動家:ISILは米製武器を使用している」という見出しの記事がある。(http://en.alalam.ir/news/1632070)その記事ではISILのテロリストは2012年頃ヨルダンでCIAによって訓練を受け、殆どの彼等の武器もアメリカが渡している、と指摘している。
アメリカの軍用車がISILで使用されている
この記事の他にも、イスラム国戦士による「斬首」事件で米英がシリアの空爆を正当化しようとしている、と指摘する記事がある。「アメリカは「ISIS空爆」を反政府勢力の防空とシリア政府軍攻撃に利用する」(http://www.globalresearch.ca/us-will-use-isis-airstrikes-in-syria-as-aircover-for-rebels-hit-syrian-military-targets/5401641)
ユダヤ系の欧米の主流メディアは、イスラエルの利益の視点から、米英その他欧米諸国や湾岸アラブ諸国がシリアで空爆を実施するよう煽っている。イスラエルにしてみれば、イスラエルに敵対するシリアを弱体化させるため、ISISなどの勢力を支援し、できればアサド政権を転覆させたい。また世界各国からイスラム主義者を集めてシリアやイラクで戦闘させ、それで彼等が死んでくれれば、それだけイスラム主義過激派が減少し、かつイスラエルと敵対するシリアが弱体化し転覆すればイスラエルの安全保障が高まることになるのだ。
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●ロシア・イラン:アメリカのシリアでの空爆は中東全体を戦火に投げ込む
http://www.thetruthseeker.co.uk/?p=104093
【9月15日 News Brief】
アメリカのケリー国務長官は13日、イスラム主義の民兵の脅威に関する会議にイランが参加することは、「適切」ではないだろう、と語った。今週パリで開催されるこの会議は、シリアとイラクで支配地域を維持する民兵にどう対処するかを議論することになっている。
「この環境と、この時期では、いくつかの理由で適切ではない」とケリーは、イランが招待されない理由について説明する際に語った。しかしながら、イランが除外されたその理由については説明しなかった。
我々は、一つの理由として、イスラム主義民兵に対抗する各国からなる連合を組むアメリカの計画を、イランが面倒なものにするかもしれないからだ、ということを我々は指摘したい。
というのも、パリの会議に参加することで、イランの代表団はアメリカが実際はイスラム国(=ISIS、ISIL)を支援していることを暴露するかもしれないからだ。
これは単なる予想ではない。14日、イランのモハマド・レザ・ナクディ将軍は記者団に以下のように語った:「アメリカは中東での陰謀を推進するためISILを創設した」(http://en.trend.az/iran/politics/2311606.html)
こういう考え方は彼一人ではない。イランでは少なくとも、アメリカとその湾岸の同盟国は、イスラム国に武器を与え、訓練を施し、資金を提供してきた、と広く信じられている。
決定的なことは、オバマのイスラム主義民兵に対する戦略にはアサドの軍との協力は含まれていないことだ。多くの民兵らがシリアを基地として使用し、またアサドの軍隊はここ数年間に渡って彼等と戦闘をしてきているにもかかわらずだ。
他の者たちが指摘しているように、オバマ大統領の戦略は、結局のところアサド政権を弱体化するかもしれず、それが狙いかもしれないのだ。
13日、イランの高級将校たちはアメリカは、イスラム国戦士と戦闘するフリをして、シリアのアサドの「正当な政権の転覆」を図っている、と非難した。
イランの最高安全保障委員会委員長のアリ・シャムハニは、アメリカは「シリアのテロリストが正当なアサド政権を転覆することを狙って、彼等を支援し武器を与えている枢要な役割から世界の目をそらそうとしている」と語った。(http://www.timesofisrael.com/iran-accuses-us-of-violating-sovereignty-in-anti-is-fight/#!)
イラン国会議長のアリ・ラリジャニは、アメリカに対しシリアで空爆を実施する件で警告した。
「アメリカは中東で火遊びをしているが、イスラム国に対する戦闘と称してシリアを攻撃することはできない」とラリジャニは語った。
彼は更に、アメリカは、「中東の諸国を攻撃するようなことがあれば、誰もこの中東をコントロールできなくなるだろう。導火線に火がついてしまう・・・」
イランとロシアはアメリカに対し、シリアに空爆を実施する件で警告を発し、ロシアはそのことを、「主権の恐るべき侵害である」と指摘した。
最近起きているイスラム国民兵による「斬首」問題は、この地域でなされている事の一部であろう。事実か芝居か、多くは芝居と考えているが、斬首事件は欧米の民衆のイスラム国の脅威に対する懸念を強めた。
それで欧米のシリアのイスラム国に対する攻撃を正当化するため必要な根拠を提供したのだ。
不幸なことには、イスラム国は意図した標的ではなく、イスラム主義民兵は単なる口実であることだ。パトリック・ヘニングソンが説明しているように、実際の攻撃対象はシリアのアサド政権そのもので、このような攻撃が実施されたら、更にずっと大きな紛争が急速に始まるかもしれない。
欧米勢力は欧米が支援するシリアの反政府勢力によって実施された自作自演作戦(化学兵器使用の事件)で全面戦争を始めようとしたことがあった。
この攻撃はアサドの軍隊が実施したという主張はすぐさま誤りだということが暴露され、欧米のシリア攻撃の動きは頓挫した。今再び欧米は新しい角度からの攻撃を試みている。そしてパトリック・ヘニングソンが説明しているように、ずっと大きな紛争が起きるかも知れない時点に差し掛かっている。
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