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ペトレイアス(左端)とジル・ケリー(左から3人目)

◆11月27日

 ブッシュの時にも不正選挙があったことはほぼ明らかにされているが、今回も共和党のロムニー陣営は何とかしてホワイトハウスを手にする為にその類のことをしたようだ。ただし、それは失敗に終わったらしい。

 清教徒たちが作ってきたアメリカ合衆国では、不倫問題は常に政治家の落とし穴であり、それがためハニーポットといわれる色仕掛けをする女スパイが要所要所で仕事をしている様子が分かる。勿論これはアメリカに限ったことではなく、以下の記事にあるように近代ではヨーロッパのマタ・ハリ事件やキーラー嬢事件が有名だ。

 タープレイが言っているごろつき集団の元締めまでこの問題が行くのか、イグナチウスが言っているように、ほどほどのところで打ち止めにすべきなのか、まだこの事件の行方は分からない。とことん行くとなると、タープレイが示唆しているように、9月11日同時多発テロの黒幕から、記事中にもある、核巡航ミサイル事件の黒幕などが、全世界に公式的に明らかにされるところまでいくかもしれない。タープレイはこのごろつき集団こそが、エスタブリッシュメントだといっているのだから、そうなれば、アメリカ中がひっくり返ってしまうであろう。

 このROCKWAY EXPRESSでは、オバマが再選されれば、彼はやりたいことを本格的にやろうとするだろう、と指摘してきた。ひょっとすると、今回のこの事件を端緒として、そのような方向に行くのかも知れない。ただし、やはり今までのところ、単なるセックス・スキャンダルという話で終わっているから、そのままその線で行く可能性の方が強いようだ。
 
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●ワシントンでのクーデタと反クーデタ (3)
http://www.presstv.ir/detail/2012/11/19/273240/coup-and-countercoup-in-washington/
【11月19日 Webster Tarpley-Press TV】

■マタ・ハリ
 
 マタ・ハリのやり方は、フランス人将校たちを誘惑し、彼らの持つ秘密情報をドイツに送る、というものだった。ペトレイアス辞任劇のカバーストーリーには、ポーラ・ブロードウェルとの情事が含まれている。彼女は「オール・イン:ペトレイアス将軍の教育」という将軍の伝記を書くことでアフガンにいるペトレイアスと親密になった。ブロードウェルは統合特殊作戦コマンドでの経験を持つ軍事情報部の中佐で、複数の証言によれば、アラビア語を解する、という。

 彼女は、トップシークレットにアクセスできる許可「と、それ以上も」持っている、と語っている。彼女はオバマのホワイトハウスとカール・ローブと共に親しく交流してきた。こういったあらゆる事を見れば、彼女が知っていたかどうかは別として、ペトレイアスを落し入れるために利用されていたのであり、彼女はその意味で成功したのだ。彼らの情事がFBIの知るところとなった時、そして共和党議員らにそれが漏洩された時、彼はオバマを引き立てた情報界のドンであるジェームズ・クラッパーに辞任するよう告げられたのだ。

 ジル・ケリーと彼女の双子の姉妹であるナタリー・カワムは情報界の花である。彼女らはペトレイアスとアレンをハエ捕り紙に引き寄せることに集中した。


■ごろつき集団は弱体化したが終わってはいない

 アメリカのごろつき集団は2001年9月11日以来、際立って活動的であった。この事件には彼らの関与が強く示唆されていた。2007年の春、チェイニー副大統領はごろつき集団のためにシリアへの攻撃を行うよう議論していた。2007年の8月と9月に、核巡航ミサイル6基を搭載したB-52爆撃機がごろつき集団によってハイジャックされ、北ダコタからたぶん中東での爆撃のミッションの途中と思われるルイジアナに飛ばされた。このB-52はルイジアナのバークスデール空軍基地に到着した。数ヵ月後、ロバート・ゲイツ国防長官はマイケル・W・ワイン空軍長官とマイケル・モスレイ空軍参謀長を核兵器のお粗末な管理のため解雇した。ジェームズ・R・シュレシンガーの特別委員会が核の安全性についてと、恐らくは誰を解雇すべきについて吟味した。情報通の専門家らにとっては、これでごろつき集団に対する突破口が開かれたのだ。

 2009年のクリスマスの日、ナイジェリア人のムタラブがデトロイト上空で民間機を爆破しようとした。1月の最初の週に、MSNBCのリチャード・ウォルフェは、連邦の高官らがムタラブの工作が封じられることを阻止しようとしたとオバマのホワイトハウスが結論付けた、と報じた。彼らはオバマ政権にダメージを与えたかったからだ。更にその後、パトリック・ケネディ国務次官は下院委員会に国務省はムタラブのビザを取り消すことを望んでいたが、ナイジェリア人の自爆犯は尾行されているからという口実の下、別の連邦の機関によって阻止された、と告げた。オバマ政権は臆病にもこの件についての公開捜査から手を引いたので、このごろつき集団は今度、ベンガジで再びやらかしたのだ。(この件についてはTarpley.netに書かれている)


■ORCA:親ロムニー派の不正投票が表面化しない理由
 
 情報界と軍関係者のこんなに多くのロムニー支援者のパージは、コンピューター操作による共和党の不正選挙が多くの州で表面化しないことの理由を説明していることになるだろう。タッグ・ロムニーと彼の取り巻き、その多くはベイン・キャピタルの投資家たちが20州ほどの投票マシーンの管理権を悪名高く手に入れていた。オハイオ州もそれに入る。選挙を強奪する計画を台無しにしたものは何か?おそらく、この作戦は都合よく時宜にかなった、そしてごろつき集団内の情報・軍関係者で親ロムニー派の者たちを標的にした捜査によって台無しにされ、失敗したのだ。

 この回答は、明らかにORCAの失敗と関係しているだろう。これはロムニーのデータマイニングとデータマネージメント操作のことで、共和党ボランティアが票をかっさらうのを助けるようになっていたものだ。しかし、11月13日にZDNetのデイビッド・ゲウィルツが書いているように、ORCA(シャチ)は「モリを打ち込まれた。岸に乗り上げてしまった。ばたついた。日なたの中で死んだ。失敗だ」。それでロムニーの支援者らがホワイトハウスを手にする希望は打ち砕かれたのだ。

 現在のスキャンダルは尋常ならざることで、それはこのごろつき集団ないしはアメリカの影の政府に光を当てることになったからだ。このトピックはマスメディアには厳重にタブーとされていたことだ。それ故、情報界に精通していると言われるワシントン・ポストのデイビッド・イグナチウスは、打ち止めにする時期だと既に警告を発している。イグナチウスは警告して、日光は「間違った環境下では毒」になる、と言っている。

 「何故、それが危険かということを理解するために、『クルーシブル』と『歴史の教訓』を取り上げよう」とイグナチウスは締めくくっている。別の言い方をすれば、ごろつき集団の一切、つまりエスタブリッシュメントの一切を巻き込む恐れが出る前に、パージを打ち切る次期だ、というのだ。愛国的市民と平和を望む人々は反対に、この暴露が継続して成されることを期待している。

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ペトレイアスと不倫相手とされるポーラ・ブロードウェル

◆11月27日

 タカ派の将軍たちの多くがパージの対象になったようだ。そのため、イスラエルのネタニヤフ首相は計画通りのイラン攻撃はしにくくなったようだ、とタープレイは指摘している。

 オバマ大統領が再選されることをこのROCKWAY EXPRESSでは望んでいたことを示してきたが、その理由はロムニーが大統領になれば、イラン攻撃が実施される可能性が高まるからであった。その読みは、今回のこのタープレイの指摘を見れば、正鵠を得たものであったことがわかる。

 今後、このオバマ政権は中東をどのようにしていくのかが注目される。現在シリア問題があるが、この問題の拡大を目指すのか、逆に今回のパージを節目として、方向転換し、アルカイダ系テロリストの攻撃にさらされているシリアのアサド政権を維持する方向になるのか、注目したい。 

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●ワシントンでのクーデタと反クーデタ (2)
http://www.presstv.ir/detail/2012/11/19/273240/coup-and-countercoup-in-washington/
【11月19日 Webster Tarpley-Press TV】

■長いナイフの夜 
 
 オバマ陣営に対する米軍将校のキーとなるメンバーの嫌悪はペトレイアスの友人のコメントを通して示されている。それは戦争屋のスタンレイ・マクリストール将軍で、彼は2010年6月に解雇されている。ペトレイアスに加えて、以下の将校らが、辞任あるいはスキャンダルに巻き込まれたり捜査対象になっている。

 ジョン・R・アレン海兵隊大将は今、トラブルの渦中にある。アフガンのアメリカ軍司令官のアレンはスタボリディス提督に代わってNATO軍総司令官になるはずだった。しかし、オバマはこの指名を保留にしている。アレンは不適切な関係をフロリダのタンパのホステスで社交界に出入りしていたジル・ケリーと持っていたことで非難されている。彼女はレバノンのカワム家の出である。ケリー夫人は中央軍のマクディル空軍基地の将校たちの社交サークルにたくみに取り入っていたのだ。

 アレンとペトレイアスは両者ともども、ケリーの双子の姉妹の件で、判事に手紙を書いていた。何人かの証言によれば、アレンは3万ページないしは3万通の電子メールをここ数年間でケリーに送ったという。アレンはそれを否定しているが、手書き文書は残っている。

 アメリカ・アフリカ軍司令官のカーター・ハム将軍は、ベンガジ領事館での襲撃時にそれを阻止するため軍を派遣することを怠った。パネッタ国防長官は10月18日、ハム将軍は解雇されるだろうと発表した。ハムは自発的に退役する決意をした、と公的に言われている。

 ジェームズ・G・スタボリディス提督は、個人的生活における贅沢な支出のため海軍長官レイ・マバスに公的に叱責されている。その中には、フランスでの宴会も含まれる。

 (その他の将校等:ウィリアム・E・キップ・ワードっ将軍、パトリック・J・オレイリー中将、チャック・ガオエッテ海軍少将、ジェフリー・シンクレアー准将、ジョセフ・E・ダーラク司令官、クリストファー・E・クバシク元ロッキード・マーチン社会長)

 もとより、現在の時点でこういったケースのどれほどが真実であるのか、何人がホワイト・ハウスを標的とした工作に関与していたのか、知ることはできない。 

 大統領選後の木曜日、パネッタ国防長官は統合参謀本部議長のマーチン・デンムシー将軍に上級将校たちの不適切な行動の広範囲な再調査を命じた。一般大衆は、この再調査は主に、姦通、セクハラ、横領、その他の類のことと考えるだろう。しかし、実際は、2012年9月・10月の親ロムニー派のクーデタ工作に関わった将校たちのパージであるらしい。

 これらの人々が取り除かれることで、イスラエルのネタニヤフが計画したようなイラン攻撃を行うことは困難になったと考えられる。それで彼はガザでの小規模戦争を始めることを、米・英・イスラエルの戦争グループを安定化させる方法として仕方なく選択したのである。このごろつき集団は、今や傷ついた獣となり、より一層危険な存在になったと考えるべきである。   (3)に続く

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スキャンダルで辞任したデイビッド・ペトレイアス将軍

◆11月26日

 アメリカ権力構造の内部では、外部のものには知られない方法で権力闘争が行われていて、その一旦が今回のペトレイアス将軍のスキャンダルとして表面化したという。

 対イランに関して、あるいはそれは一つの切り口であって、要はアメリカを再度ブッシュ時代のような戦争屋国家へと戻すことを願うネオコンを中心とするタカ派連中が、オバマ追い落としのために仕掛けたのが、リビヤのベンガジでの米大使殺害事件だったという。

 長編なので、3回に分けて掲載することにする。

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●ワシントンでのクーデタと反クーデタ (1)
http://www.presstv.ir/detail/2012/11/19/273240/coup-and-countercoup-in-washington/
【11月19日 Webster Tarpley – Press TV】

 今年、ある将軍たちのグループは、リビアのベンガジでの事件を起こすことで、そしてそれを大統領選の騒ぎの中で進めることで冷たいクーデタのサインとして、恐らくはコンピュータ関連の不正選挙を利用して、オバマを引き摺り下ろし、ミット・ロムニーを大統領にさせることが出来ると考えていた。しかし、彼らの計画は予定通りには行かなかった。

 政治家らは時には将軍たちのパージをする。フランスの秘密部隊(OAS)が1961年4月、アルジェリアでその独立を阻止しようとして反乱を起こした時、ドゴール大統領は何人かの将軍たちとその他の将校らを牢獄に送らざるを得なかった。オバマ政権とその取り巻きは、オバマの位置をロムニーに与える為に不正な工作をした何人かの情報・軍事関係高官を解雇したようだ。
 この解雇劇は、大衆の前にはソープオペラ風セックス・スキャンダルの装いで示された。これは実際の権力のメカニズムを大衆の目から隠すことを狙ったものだ。アメリカ軍のこの解雇されたグループはイラクやアフガンでの植民地戦争の拡大を望んでいた者たちであり、またイラン攻撃にも賛成していた者たちであった。


■ペトレイアス将軍:イランとの戦争を望んでいたネオコン
 
 最も劇的な没落劇はデイビッド・ペトレイアス将軍の例だ。CIA長官でもあった彼はイランとの早期の戦争を推奨していた人物の一人だ。その他のごろつきたちが続いている。その結果は、ごろつきネットワークあるいは見えない政府の一部が、何を目撃しているかということを理解できる十分な知識を持つ者たちによって見られるようになった、という珍しい機会になったということだ。しかし今回はほんの表面を削った程度である。

 ロムニー支援者らはネオコンであり、ブッシュ時代の生き残りであり、情報関連者の中のモルモン・マフィアのメンバーたちだ。オバマ支援者らは、ブレジンスキー・ナイ系のソフトパワーグループであり、イラン戦争に反対する軍関係者たちだ。ネオコンと反動的モルモン教徒らは侵略的戦争と在庫一掃爆撃をアメリカの外交政策として再開したがっている。彼らは無人機や暗殺を好むが、中東にアメリカの十分な通常戦力を維持しておきたいと望んでいる。

 親オバマグループは大掛かりな介入は避けたいと思っている。彼らはサイバー戦争、無人機、暗殺、爆撃、特殊部隊による襲撃、経済制裁の形での経済戦争、技術面での禁輸などを望んでいる。彼らがシリアのような国家を破壊したい場合は、アメリカの直接的介入とか爆撃を好まず、トルコとかアルカイダネットワークのような代理者を利用し両者ともども弱体化させることを狙っている。それ以上に、彼らはカラー革命を好み、ソフトパワーによる政権転覆を望んでいる。

 ベンガジの領事館は通常では相当な軍事力が備えられてあるCIAの持ち場であった。スティーブンス大使はCIAとの間に強いコネクションがあり、ベンガジ・デルナ・トブルク回廊の、アルカイダと繋がるテロリストとの関係を持っていた。彼らをアメリカはシリア攻撃に使用している。彼のトルコの外交官との最後の会話は明らかにこの件での会話だった。 

 スティーブンスとその他の者たちは、イスラム戦士との関係は友好的だったため恐れることは何もないと考えていた。スティーブンスを殺害した時の襲撃はスフィヤン・クムという、何年かガンタナモに収容されていたが、後にカダフィを倒す為のCIAの工作員となった人物の配下の勢力によって成された。近くにいたCIAの軍事グループはCIAの司令組織によって動かないよう命じられていた。

 反乱軍の指揮をとるためCIAの工作員であったヒフター将軍を助ける為、2011年の夏ヨウネス将軍を暗殺した別のCIAの工作部隊である2月17日マルチール旅団は、追加の警備のための契約をしていたが、これもまた介入しなかった。
 ペトレイアス将軍はその夜は映画鑑賞に出ていた。9月14日、ペトレイアスは情報委員会に対して、ベンガジ事件は突発的なものであり、示威行為が暴動に発展したものだ、とした。

 これがスーザン・ライスがテレビで9月中旬に語った流れである。オバマ政権はどんな場合であってもリビヤをアルカイダに引き渡したという事実を隠蔽することに熱心であった。ベンガジ事件のゴールはオバマに疵をつけることで、CIAはペトレイアスによって指揮されていた。

 ペトレイアスは2011年9月6日にCIAにやって来た。一月以内にイランのクァッズがワシントンのサウジ大使の暗殺を計画しているという馬鹿げた非難という形でイランに対する挑発行為が成された。情報世界の専門家であるデイビッド・イグナチウスは当時、この信じがたい工作物語が信用された理由は、「CIA(ペトレイアスのこと)と他の情報機関は、情報提供者からの、クァッズとイラン革命防衛隊を示唆する「おいしい情報」を立証する情報を集めていたという事実のためである。

 実際は、この情報提供者は、麻薬取締局かムジャヒディン・エハルク(MEK)という、アメリカによってイラクに維持されている反イランのテロリストたちである。このMEKは国務省のテロ組織から除外される恩恵をうけている。この工作のゴールは、NATOとイランとの間の緊張を解く外交的解決への道を頓挫させることにあった。

 ワシントンでは、ネオコンのペトレイアスは常にベトレイ・アス(我々を裏切る)将軍と考えられていた。ブッシュの軍閥将軍であり、イラク戦争の指揮官であった。彼は民間のタカ派ネオコンのお気に入りで、アフガンとイラクでの失敗の後、ネオコンは彼を権力に返り咲く乗り物と見ていたのだ。
 ペトレイアスのネオコンの案内人はフレデリック・カガンとマックス・ブーツであった。オバマは常にペトレイアスが大統領選に出ることを恐れていた。そしてロムニーが指名を獲得した時は、ペトレイアスが副大統領候補になることを恐れた。

 1941年12月6日の夜、ルーズベルト大統領にダメージが与えられるとして、真珠湾攻撃が起きることを願っていたので、いくつかの口実の下、都合よくグループの外部に留まっていたジョージ・マーシャル将軍のように、ペトレイアスはベンガジ攻撃の時はカナダ大使館のアレゴ映画館にベン・アフレックと一緒に映画鑑賞のために出かけていた。この映画はイランでの1979年のCIAの工作を扱ったものだった。  (2)に続く

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感謝祭で晩餐が無料で配られる

◆11月22日

 アメリカでは低・無収入家庭にフードスタンプという食料購入券を与えているが、今度の感謝祭(11月第4木曜日:今日)の晩餐にそのフードスタンプを使用するアメリカ人の数は過去最多になるようだ。簡単に言えば、アメリカにはまともに食えない人々が4000万人以上いる、ということなのだ。

 つまり、アメリカの経済問題は少しも改善されていない、ということが分かる。これは4年前のリーマンショック以来、変わっていない、ということだ。世界最大の消費国家であるアメリカの経済が立ち直っておらず、むしろ悪化し続けているのだから、ましてそこにもってきてヨーロッパもその後を追っている格好であるから、世界経済が好転するということは当分考えられない、ということをしらねばならないだろう。

 この傾向の行き着く先は、一昨日の記事にあるように、世界経済の破綻、という状況である。一旦これが起きて、その混乱の中から、過去の反省を踏まえた新しい世界経済が構築されていくことになるだろう。そのような世界を見据えて、日本はその混乱を乗り越えることの出来る政権を生み出さねばならないのが今回の選挙である。

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●感謝祭でフードスタンプを使用するアメリカ人は過去最多数
http://www.usnews.com/news/blogs/washington-whispers/2012/11/20/more-americans-will-use-food-stamps-for-thanksgiving-this-year-than-ever-before
【11月20日 By Elizabeth Flock】

  サンライト・ファウンデイションという非営利団体によれば、感謝祭の晩餐を買う為にフードスタンプを使用するアメリカ人が過去最多になりそうである、という。

 フードスタンプ・チャレンジという団体は、フードスタンプを受ける人は一食に1.25ドルの予算を持っていると見積もっている。別の言い方をすれば、フードスタンプに頼っている家庭は、一人の全食事を一杯のコーヒーの値段より少ない金で買わねばならない、ということだ。

 低・無収入家庭におけるフードスタンプの使用は4年前にアメリカの金融システムが崩壊して以来急上昇している。農務省によれば、補助栄養援助プログラム(Supplemental Nutrition Assistance Program:SNAP)ないしはフードスタンプ・プログラムは2007年以来70%増加した、という。そしてエコノミストは失業問題が改善しなければ、使用数は減少することはないだろうと警告している。

 経済政策研究所によれば、今回の感謝祭では4220万人のアメリカ人がフードスタンプを使用するだろう、という。この数は、カリフォルニア州とコネチカット州を合わせた人口にほぼ匹敵する。

 何百万人ものアメリカ人に食料を供給することは、決してたやすいことではない。SNAPプログラムのコストは昨年720億ドルに達し、議会予算局によれば、これは過去最高である。

 こういったコストは議会における主要な論戦源になっている。この問題は今年の夏、ファーム・ビルとして知られるいくつかの法律の制定を立ち往生させた。それはフードスタンプにいくら支出するべきかで合意できなかったからだ。国の食料政策を方向付けるファーム・ビルはその予算の80%をフードスタンプ・プログラムに充てている。

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シリアの紛争はクルド人の参加で複雑な様相を呈し始めた・・・

◆11月21日

 トルコ国境付近で、シリアの反政府勢力側の自由シリア軍とクルド人勢力との間で武力衝突が起きたという。シリアのクルド人らはシリア政府からも武器の供給を受けており、ある面シリアのクルド人はシリア政府と共同でシリアの反政府勢力と、それを支援するトルコと戦っていることになる。

 このクルド人はトルコには1140~1500万人ほどいるといわれている。クルド人全体の半分くらいの勢力だ。この勢力が「独立」を視野に入れて、トルコと本格的な戦闘でも始めようものなら、トルコ政府もゆっくりとシリアの反政府勢力の支援などしておれなくなり、自国の治安と安全保障が最大の懸念材料になるであろう。

 しかし既にサイは投げられた格好だ。つまりシリア政府と共闘しているクルド人組織の民主統一党はトルコのクルド労働者党(PKK)と連携を強めている。恐らく彼らも今度が彼らの独立の最後のチャンスと見て、このシリア問題を最大限に利用し、トルコ、シリア、イラク、イランにまたがるクルド人の大同団結をはかり、最大の勢力が存在するトルコ内にクルド人国家の樹立を目指す動きを強めるはずである。

 シリア政府は既にこのクルド人に治安権限を一部委譲しているのを見ても分かるように、クルド人に対する譲歩をしてでも徹底して反政府勢力と、そしてそれを支援するトルコと戦う決意でいることが分かる。これからこのクルド人問題がシリア問題以上に大きな問題としてこの中東に浮上してくる可能性が高まりだしている。その一番の影響を受けるのが、シリアの反政府勢力を支援したトルコである。

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●シリアの反政府勢力がクルド人勢力と衝突
http://www.aljazeera.com/news/middleeast/2012/11/2012111917551517843.html
【11月20日 ALJAZEERA】

 シリアの反政府勢力は武装クルド人勢力とトルコ国境付近で衝突した。シリアの北東部における民族的多様性がもたらす権力闘争の新たな火種が持ち上がったという一つの兆候である。

 19日にアラブ人とクルド人の人口を抱える国境の町であるラス・アルアイン町で衝突は起きた。この町は11月8日にスンニー派の反乱勢力によって、その後は政府軍の爆撃によって荒廃させられたところである。

 避難民によれば、衝突は自由シリア軍(FSA)とクルド人との間で起きたという。これはシリアのクルド人の政党である民主統一党(PYD)と繋がるクルド人勢力である。この民主統一党はトルコのクルド人分離主義者と連携している組織である。

 イギリスに基盤を置くシリア人権監視団体は、少なくとも4人のクルド人リーダーが負傷し、反政府勢力側の狙撃手によってラス・アルアインのクルド人評議会委員長のアベド・カリルが撃たれて死んだと言う。

 「負傷者がでたのは、クルド人保護部隊に属する検問所に対する攻撃を行った際の結果である」と、語った。

 住民の中には、クルド人戦士は自由シリア軍兵士がいる住居に対する攻撃をした、と語る者がいる。またラス・アルアインの親PYD地区にはこの自由シリア軍戦士らに対し抵抗する者たちがいるという。

 ・・・以下略

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