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シリアへの軍事介入の可能性を語るイギリスのサー・デイビッド・リチャーズ将軍

◆11月12日

 イギリスの将軍がシリアに対する軍事介入の可能性に言及したようだ。もとより国連安保理ではロシアと中国が反対するから、国連のお墨付きのないものになり、今すぐには出来ないことも明らかである。

 しかし情報通のジャーナリストの一人は、今回のこの将軍の発表は、反政府勢力に対するリップサービスであろう、とも指摘している。一気にアサドを退陣に追い込めるかと読んだ欧米側の目論見も、なかなか展望が開かれない為、少し活気付けようという意図からの発言だ、というのだ。

 それもあるだろうし、将軍の一人が軍事介入の可能性を語ることで、その反応を見る、ということもあるかもしれない。例えばフランスがそれに反応し、あのリビヤの時のようにシリアに対しても軍事介入をイギリスと連携して行うようなことを考える者たちが出てくることも考えられる。

 しかし来年になれば、ヨーロッパ全体は経済・金融面での混乱が拡大し、シリアに対する軍事介入などをやっておれない状況に陥っていくであろう。またオバマ政権は、二期目となって今年までの動きとは異なる動きを始める可能性があるだろう。イスラム社会との和解に向けた動きの本格化である。これは主にイランを相手にしての話だが、イランの同盟国であるシリアとの和解も含まれるはずである。

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●イギリス人将校:数ヶ月以内にシリアに介入できる
http://rt.com/news/syria-uk-military-intervention-468/
【11月11日 

 イギリスの最長老将校がBBCのインタビューで11日、人道的見地から見てのシリアの状況が悪化すれば、イギリスは「限定的」な部隊派遣の計画を持っている、と語った。

 国防軍参謀長サー・デイビッド・リチャーズ将軍の発言は、イギリスがシリアに何らかの形で軍事介入することを準備している、という最も深刻な警告である。

 これは、イギリスの政策がシリアの反政府勢力を支援し組織立てるということから、本格的な軍事介入の方向にシフトしたことを思わせるものである。

 「この冬の状況は、より一層悪化すると思うし、そのため軍事介入への要請が強まると思う」と、リチャーズ将軍はBBCのアンドリュー・マール・ショウで語った。

 「他の私と似た位置にある人々の中にあって、我々が軍を派遣できるように継続的にこれらの選択肢を常に練り直すことは、私の務めである」と彼は語った。

 国防大臣のフィリップ・ハモンドは11日、BBCのサンデー・ポリティクスの中のインタビューで、イギリスは軍事介入の選択肢を除外したことはないと追認したが、イギリスはシリアのアサド政権を非難する国連安保理決議を勝ち取れるよう、ロシアと中国の反対を乗り越えることに集中しているところだ。

 「今の段階では、我々は軍事的な介入をする法的根拠を持ってはいない。この点は首相が常に指摘する点であり、法的位置づけ、実際的な軍事介入のあり方のチェックなど、これらすべての選択肢を吟味していくだろう」と語った。

 しかしながら、イギリスの主なる関心事は、シリアにおける問題が隣国のレバノン、トルコ、ヨルダンなどに飛び火しないようにする点にある

 リチャーズ将軍は、イギリス軍を隣国に駐留させることもありうる、と指摘した。

 「彼らは我々の同盟国である。我々は小規模の軍をそこで展開しているが、何らかの災害が起きた場合にはそれに対処できるよう準備を進めているところだ」と語った。

 しかしながら、ポリティクス・ファースト誌の編集員のマーカス・パパドポウロスは、ロシア・トゥデイに対して、イギリスの発表をそんなに深刻に捉える必要はないと考えている、と語った。

 「これはシリアの欧米の代理勢力である反政府民兵たちを力づけようと意図されたものだ。同時にアサド政府を脅すことも含まれているし、長期に渡る血みどろの戦いを続けてきているシリア軍の戦意の喪失も狙ったものだ」と彼は語った。

 イギリスが考えているその他の選択肢は、2011年ヨーロッパ連合の制裁措置の改定であり、それは「人道的」理由から武器を反政府勢力側に供給することを認める内容のものだ。

 デイビッド・キャメロンは、外国から軍事支援を受けることを禁止している禁輸を終了させたいと願っている。キャメロンはまたアメリカがシリアの反政府勢力をもっと支援するよう圧力を掛けたがっているし、もし可能ならば、イギリスがシリアの反政府勢力側に直接武器を供給することを願っている。

 難民の「安全地帯」もまた考慮されているが、シリア上空に飛行禁止空域をっ設定する計画はない。飛行禁止空域なしに、難民のための「安全地帯」を確保することは殆ど不可能なことである。 

 イギリスは既にアフガンに軍を派遣しているが、陸軍と違って、海軍と空軍は予算削減に直面しているので、いかなる軍事的介入でも、アメリカの支援が必要である。

 イギリスの世論はどんな軍事介入に対しても断固反対のようだ。出来るだけ早くアフガンから軍を撤退させたいと願うイギリス人の数は、多くの政治家も含め、数を増している。国内では緊縮財政と不安定な経済のため余裕がなくなっている同盟国にとっては、どんな形であっても新たな軍事介入は受け入れがたいものとなっている。

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警備隊と衝突するシーア派のデモ隊

◆11月8日

 一方ではシーア派に属するシリアのアラウィ派のアサド政権に対する反乱騒動があれば、他方このバーレーンでは少数派のスンニー派で支配者の君主と彼の政府に対する反乱がある。要するに、これはイスラム教内部の宗派抗争でもあるのだ。

 一方ではシーア派の本山の立場にあるイランと、そのイランと同盟関係にあるシリア、シリアが支援するレバノンのヒズボラ組織がシーア派陣営にあるとすれば、他方、イランとはペルシャ湾を隔てて敵対する格好となるサウジアラビアとその他の湾岸アラブ君主国がスンニー派陣営としてある。

 何処でもある組織の分派同士というものは相容れない不倶戴天の敵となることが多い。このスンニー派とシーア派の宗教戦争的様相も例外ではない。ただし、面白いことは、シリアのアサド大統領はスンニー派の女性であるアスマさんと結婚しているのだ。二人にとってはシーア派とスンニー派の宗派抗争で血を流す戦いなどあって欲しくないはずであり、アサド大統領も妻の宗派であるスンニー派を敵視してきたのではなく、権力構造にたくみに取り入れ、いわばバランスのとれた政治をしてきたのだ。

 反対にバーレーンでは人口の70%を占めるのがシーア派であり、君主政体の核となるスンニー派の王家の者たちは数百人に過ぎないにもかかわらず、イギリスの支援を受けてこの200年間バーレーンを支配してきたのだが、ここにきてとうとうシーア派住民が立ち上がりつつある、というのが現状だ。これから間違いなくバーレーンの君主政体は崩壊の道を辿ることになるだろう。

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●バーレーン:反対派メンバーの市民権剥奪
http://rt.com/news/bahrain-revokes-citizenship-opposition-114/
【11月7日 Russia Today】

 バーレーン政府は31人の反対派メンバーの市民権を安全保障上の脅威のため剥奪した、と内務大臣が語った。この声明発表は、5日に起きた2人の死亡者をだした爆弾事件の4人の容疑者の逮捕と同時的に行われた。

 この4人とは反対派の有名な指導者たちを含む:ロンドンに本拠を置くバー連人の政治活動家でバーレーン自由運動メンバーのサアエド・シェハビ博士、元国会議員のジャラル・ファイルーズ、バーレーンの反対派グループの中でも有名なハク運動の指導者のハサン・ムシャイマである。

 彼らの市民権は、市民権法第十条に違反したとして剥奪された。この条項は国家の安全保障に対して脅威や損害をもたらす個人の市民権は剥奪させられるとしてある。

 バーレーンはまた6日、五つの爆弾事件に絡んで4人の容疑者を勾留していると発表した。首都マナマで起きたこの事件で二人が死亡した。 

 バーレーン公共治安部長はレバノンのシーア派ヒズボラ民兵がこの事件を起こしたとして非難した。
 
「彼らのテロ行為は、彼らがバーレーンの国外で訓練されていたことを証明している」と、バーレーン通信はサミラ・イブラヒム情報大臣の言葉として報じた。「ヒズボラがやったという証拠は明らかだ」と大臣は語った。

 大臣は、反対派グループはイランの最高指導者であるアヤトラ・アリ・ハメネイ師の方針に従った戦術を適用している、と語り、親イラン系テレビ局をバーレーン内での紛争を支援しているとして非難した。

 バーレーンはシーア派のイランのことを、いくつかの騒動を教唆しているとして非難したが、イランはそれを否定している。ヒズボラも同様、バーレーン内の事柄に介入していることを否定した。ただしヒズボラはバーレーンを支配しているスンニー派の君主政体をこの危機を操っているとして批判してきている。

 バーレーンはアメリカの第五艦隊の本拠地である。アメリカの同盟者でスンニー派支配の政府は、親民主主義的で大部分がシーア派の反政府運動を弾圧することに躍起となっている。

 湾岸強力評議会(GCC)の中で最強国でイランの主なる敵であるサウジ・アラビアはバーレーン王を民衆の反乱から強烈に支援し、サウジ軍をバーレーンに派遣したことがあった。

 2011年2月から始まった反乱以来、バーレーン警察は残虐な方法で対応してきており、深夜にシーア派の家屋に押し入る、囚人の医療を拒否する、検問所で勾留者を叩くなどの行為で非難されてきている。

 3000人ほどが逮捕され、少なくとも5人が拷問で拘留中に死亡している。2012年4月までに80人以上が反乱で死亡している。

 先月、バーレーンのブローガーの1人は、支配しているこの君主政体を侮辱したかどで6ヶ月の懲役を言い渡された。別の4人はツィッターで王を侮辱したかどで逮捕された。

 10月には、バーレーン法廷は「不法なデモに参加」したために3年間の懲役を言い渡された人権運動家のナビール・ラジャブの判決停止の訴えを却下した。

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シリアの反政府勢力グループ内で抗争が拡大している

◆11月7日

 昔、日本には反政府勢力として共産党に反発する左翼学生グループが作った極左グループが闊歩していた時期があった。その極左グループ内も更にいくつもの派に分かれて内ゲバと称する、内部抗争をしていた。ゲバとはゲバルトというドイツ語の縮小形のつもりであり、暴力を意味し、主に角材を武器としての暴力沙汰であり、死人も沢山出た。殆どヤクザの抗争と変わらなかったのだ。その抗争で死ななかった者たちの何人かが民主党などに生息している。

 現在、シリアで行われている政府軍と反政府勢力との戦いは、武器こそ角材などという生易しいものではなく、本格的な武器を使用しての抗争だが、ここにきて主導権を誰が握るかという話し合いが行われている最中にも、実際的に有利な地点を確保しようと、反政府勢力グループ同士での抗争が激化してきている、と言う情報がでてきたのだ。

 これを見ても分かるように、シリアの反政府勢力グループの活動は、シリア国民のための「アラブの春」的解放運動ではなく、湾岸アラブ君主国などに支援されたアルカイダ系テロリストらが、アサド政権に不満を持つ者たちと組んで政権転覆を暴力的に行おうとする活動であり、しかもそれぞれのグループが主導権を握ろうとして、ついに内部抗争まで始めた、という状況なのだ。

 なんでもそうであるが、ある目標を目指す活動体が内部抗争を始め殺し合いを始めれば、当初の目標達成はおぼつかないばかりか、結局はその活動体自体が崩壊していくことになるのである。そのような活動体を支援している湾岸アラブ君主国やトルコ、欧米も、そのとばっちりを受けることになるだろう。見ていれば、分かることだ。

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●国境検問所の争奪戦を行うシリアの反政府勢力グループ
http://news.antiwar.com/2012/11/05/syrian-rebels-fighting-each-other-over-border-crossing/
by Jason Ditz, November 05, 2012

 トルコがシリアの反政府勢力グループを公的に支援しているので、国境検問所は政府軍と反政府勢力グループとの間で激しく争奪戦が行われてきたが、いくつかの検問所は反政府勢力側が支配してきた。

 従って国境での戦闘は何も新しい話ではないのだが、トルコ高官は本日、バブ・アルサラメの検問所では政府軍との戦いではなく、二つの反政府勢力グループ同士の戦いが進められているという情報に接し驚かされた。

 どのグループが戦っているのか、ということははっきりしないが、キリスにある難民キャンプに繋がる検問所はどのグループにとっても重要な検問所で、この検問所を通してどのグループが武器を手に入れることができ、どのグループができなくなるかが決められる地点なのだ。

 この戦いは、枢要なグループの傘下に指導的位置を与えることを決める重要な会議が行われている最中に成されている。最終的には、反政府勢力内での位置は、カタールで行われている交渉の席上でというよりか、戦いの戦場で決められることになりそうだ。



●シリア反政府グループ内に激しい対立
http://www.foxnews.com/world/2012/11/04/syria-dissident-trying-to-forge-new-opposition-leadership-says-it-would-win/

 11月4日、シリア反政府グループ会議で激しい対立の構図が浮き彫りにされた。この会議は国際社会の支援が容易になるためには、もっと統合された指導部的主体が必要であるため、それを生み出そうという会議である。

 主なる反政府勢力グループであるシリア国民評議会(SNC)は、アメリカが支援するこの指導部擁立の計画に噛み付いた。自分たち以外の勢力にも指導部入りする余地を残している、という観点からだ。しかし、国際的圧力が加わった為、このSNCは、新しい指導チーム内にSNSの影響力をもっと残せるのならば交渉に応じる用意があると示唆した。・・・以下略

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ギリシャで緊縮財政に抗議するデモ

◆11月6日

 ヨーロッパの国債危機の解決にはまだまだ時間が必要のようで、ユーロ圏最大の経済規模を誇るドイツでも製造業部門などに収縮現象が出てきているという。ドイツのメルケル首相はこの危機の回復には最低5年はかかる、と言っている。

 ヨーロッパががたがたしているので、そのヨーロッパに輸出している中国や韓国などもその影響をもろに受け、同時に中国などは自国のバブルの崩壊があるから、2013年は世界全体が経済・金融問題で2008年のリーマンショック以上の問題を抱える可能性が高まっている。

 わずかな望みは、ギリシャでも自国周辺の石油や天然ガスなどの資源開発に積極的になり出していることと、アメリカもシェールガス革命で新しいブームの広がりが期待されていることだ。ただしこのシェールガスも環境破壊問題が絡んでいるため、長期的な展望がどこまで可能か、議論の分かれるところだ。日本では日本海側のメタンハイドレードや希少金属、あるいは新たな油田の発見などが期待されている。

 しかし全体的に見れば、その影響はまだまだわずかであり、ヨーロッパでは今後スペインやイタリア、フランスなども問題が顕在化し、世界全体では2013年は、今年以上の混乱が予想されると考えるべきだろう。

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●ヨーロッパ連合の景気後退は悪化している
http://www.examiner.com/article/eu-recession
【11月3日 Examiner.com】

ヨーロッパで最大の経済規模のドイツは製造部門で8ヶ月連続の収縮を見せた。フランスの指数は1ヶ月を除く15ヶ月間ですべての分野で減少を示した。

 キャピタル・エコノミクスのエコノミストであるベン・メイはユーロ圏のコア・エコノミーの状況は悪化していると語った。

 「コア・エコノミーの中ではペリフェリを景気後退から引っ張り出すというよりか、コアがペリフェリの後を追って景気後退に陥りそうに見える」と彼は語った。

 スペインは、ヨーロッパ連合によって救済される次の国家になりそうで、下降のペースは速まりだしている。イタリアでも事情は同じである。ユーロ圏内の失業率は新記録を打ち立てつつある。スペインでもギリシャでも4人に1人以上が失業状態にある。 

 17ヶ国で1849万人が失業状態にあり、先月は14万6000人がそれに加わったと10月31日、 Eurostat(ヨーロッパ統計)が語った。

 青年層の失業率は、25歳以下で23.3%で一年前の21%より上昇している。

 青年層におけるこの高く上昇し続ける失業率は、ヨーロッパ中央銀行が現行の記録的な0.75%から金利を下げるよう働くことと思われる。第三4半期には恐らくは景気後退に陥っているだろう、アナリストは語った。 

 しかしヨーロッパ中央銀行による刺激の希望に対して、ブリュッセルその他のユーロ圏の政府は、雇用創出の計画の前に、今後暫くは状況は悪化するという予想にも関わらず、経費削減を行った。

 ユーロ圏の最大の経済国の収縮する成長状況はヨーロッパ中央銀行に今後数ヶ月で更なる金融緩和政策を促し金利を0.5%に削減すことになりそうだと、11月1日のロイターの調査は示した。

 第四4半期には17カ国のブロックの経済は殆ど間違いなく景気後退に陥っているであろうし、今年の減少を取り戻すのには、来年も弱々しい成長しか期待できないため、2014年まで待たねばならないであろう。

 ヨーロッパはその国債危機問題を来年も引きずるため、世界経済でも最大の重荷として留まると思われる。先月、ユーロ圏は、製造業とサービス業部門共に2009年6月以来、最速で下落し、減少傾向に拍車が掛かった。

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イランの秘密兵器?であるホルムズ海峡

◆11月1日

 一昨日の記事ではイランの無人攻撃機に関するものを掲載したが、今日はイランの軍事力全般に関するものの内、イラン独自開発の兵器関連を中心とした記事を掲載することになった。

 これらを見ると、イランの兵器は欧米のそれと肩を並べるような性能を持つものが多く、アメリカやソ連、ロシアから供給された兵器をも自分たちがメンテナンスを行い、更に改良を加えたりして現役である兵器が多い。

 3000年の歴史を誇るペルシャの末裔としてのイランが、それなりの軍事力を保有していることを侮ってはならないだろう。イスラエルがイランを単独で相手として戦えば、イランに歯が立たない、とジョンソンとウォルターは書いている。

 従ってイスラエルに残っているのは核爆弾だけだが、そこまでする必要がないことは明確である。要はイスラエルがイランを攻撃しなければ、イランからイスラエルを攻撃することはない、ということを理解すればいいだけである。

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●増強されるイラン軍事力
http://www.thetruthseeker.co.uk/?p=59263
【10月30日 Robert Johnson & Walter Hickey– Business Insider】

 イランは54万5000人の兵力を有し、いくつかの最も進んだ軍事テクノロジーを持っている。多くはアメリカが与えたものである。

 これは革命前のイランが中東ではアメリカのキーとなる同盟国であった時に与えられたものだ。イランは自身の軍産複合体を発展させ、維持し、最新式の物に切り替えつつある。そしてそれに成功しつつあるのだ。

 従って彼らの核計画を無視することで、イランが扱っている軍備すべてを矮小化してみることになる。 

 数十年になる国連の禁輸とソ連とアメリカの技術がごろごろしていることを考えれば、イランが独自の兵器システム構築に躍起になっていることが分かるだろう。以下にそれらを示すことにする。
 

◆The AH-1J シーコブラ

 
 アメリカは202機のこの種のヘリコプターを1975年から78年の間にイランに売却した。現在はほぼ50機が使用されている。イランはイラン・イラク戦争でヘリコプターを使用していたことが、話題になった。
 AH-1Wは似た機種で、海兵隊の攻撃ヘリコプターでは画期的なものとされている。この攻撃ヘリは二人乗りで、最高速度は219mph、高度1万500フィートまで上昇できる。長さは53フィートある。
 イランは更に、AH-1Jからパンハ2091を製造している。性能は知られていない。

 
◆RIM-66地対空ミサイル
 

 アメリカによってデザインされた海軍用ミサイルシステムで、複数の国に輸出された。1967年から配備されているレイセオン製のこの誘導ミサイルシステムは音速の3.5倍で飛翔し、90海里の射程を持つ。長さは15フィートある。イラン海軍はこのシステムをいくつかのミサイル艇と艦隊に搭載している。


◆S-300ミサイルシステム
 
 
 このシステムは確認されていないが、イランはこのシステムを保有していると主張し、その情報筋は信頼できそうだ。もしイランがこれを保有しているとなると問題は大きい。イランはロシアといくつかのこのシステムについての契約をしたと主張しているが、ロシアははっきり否定している。 

 彼らはいくつかをカダフィから得たかもしれない。あるいはクロアチアやべラルース、ロシアのどこかから得たかもしれない。イランはババル373システムを開発したと言っているが、これは彼らが言うにはS-300と同様の性能を持っているという。

 NATOはこのシステムをS-10グラジエーターと呼んでいる。1970年代にソ連が開発し継続的に改良が加えられ2011年に製造が終了するまで続いた。これは現役の対空システムとしては最も性能的にすぐれたものの一つである。

 弾道ミサイルを迎撃するようデザインされたバリエーションも存在する。このレーダーシステムは一遍に100の標的を探知し同時に12の標的を攻撃することができる。

 23フィートのミサイルは2トンの重量があり56~93マイルの射程を持つ。音速の6倍の速度で飛翔する。このシステムは実戦に使用されたことはなかったが、NATOはその時のための訓練をしてきた。


◆BGM-71 TOW
 
 
 この対戦車ミサイルは、アメリカ・イランの歴史である部分を形成するものだ。レイセオンが製造し1970年に配備されたこの対戦車ミサイルは3750mの射程を持つ。このミサイルは2003年、サダム・フセインの息子のウデイとクァセイを殺害した襲撃の際にアメリカ軍が使用したことがある。

 後にイラン・コントラ事件となる取引で、イランはアメリカからこのミサイルを受けることになった。アメリカはこのミサイルを2000機イランに供給した。 

 イランはこのTOWシステムを彼ら自身の対戦車ミサイルのトゥーファン開発に利用した。これは2006年のレバノン戦争の時ヒズボラが使用したと言われている。


◆ツフィクァル戦車
 
 
 イランは国内生産技術を開発する努力を大いにしてきた。このツフィクァル戦車は彼らが今までに成し遂げたものの中で最高傑作の一つである。重量41トン、長さ23フィートである。名称は預言者モハメドの義理の息子の名前から取っている。イランのシャヒド・コラー・ドゥーズ産業が生産している。12.5cm戦車砲と2機の機関銃をを搭載している。時速43マイルで走行できる。


◆F-14 トムキャット
  
アメリカはイランがF-14 トムキャットを手に入れたことを知っている。結局我々が彼らに売却したのだ。イラン空軍はF-14の2飛行中隊を持っている。これはシャーの時代に手に入れたものだ。

 イランが保有しているのはF-14Aで、初飛行は1970年の12月だ。イランには79機供給されて、リバースエンジニアリングのお陰で59機がまだ現役である。この迎撃機は戦闘機、巡航ミサイル、爆撃機と対戦するようデザインされている。


◆キロ級潜水艦
 
 
 イラン海軍はソ連から供給された作戦用潜水艦を保有している。イランは3隻のキロ級潜水艦を保有しているが、この潜水艦は300mの深さまで潜水でき、45日間補給なしに航行できる。この潜水艦はディーゼル発電で70mの長さがある。イラン海軍は他の国に依存しないで、艦船の維持と修理を行える、ということが分かっている。これらの潜水艦はホルムズ海峡の支配を維持するために決定的に重要である。  


◆MiG-29 戦闘機
 
 
 この戦闘機はロシア軍で現役である。1600機以上が製造された。最高速度マッハ2.25で1900マイルほどの航続距離を持つ。30mmカノン砲を搭載しおよそ4トンの武装が可能だ。これは6基の空対空ミサイルを含む。この戦闘機はジェネラル・ダイナミクスのF-16に対抗するよう企画されたものだ。イランは25機保有している。


◆カラール無人機
 
 
 この戦闘無人機は2010年に発表されたが、詳細はいまだ不明だ。国営テレビはこのカラールとは、「打撃者」ということで、航続距離は620マイルで、250kの精密誘導爆弾2発を投下できると言っている。時速は560マイルあり長さは13フィートで、イランのアハマディネジャド大統領はこのジェット機について、「人類の敵にとって死のメッセンジャーである」と述べた。


◆ラアド対空ミサイル


◆アバビル-T
 

 イランは軍事的にはイスラエル単独で相手にできる相手ではない。
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