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米露首脳会談が行われるクレムリン


◆7月4日

 6日から訪露するオバマ大統領が、ロシア首脳陣に向けて、「米露関係に対する冷戦時代型の取り組みは時代遅れ、と理解することが重要」と語った、という。
 このブログでも今後、米露は、特にロシアのプーチン首相とオバマ大統領が健在であれば、両国家が一緒になって世界の新時代を切り開く可能性がある、と指摘してきたが、上記のオバマ大統領のロシアに向けたメッセージが端的にそれを示している。我々日本人も含めて、米露冷戦時代の観点はもう古い、ということを知らねばならない。新しい人間が出てきているということは、また同時に新しい国家が生まれつつあると言うことにもなる。今米露(だけではないが)にはそのような新しい指導者が生まれてきているのだ。

 ロシアがまだまだ態度において固いのは、今までのアメリカの態度に問題があったからだ。アメリカは2001年同時多発テロを契機として、アフガン、イラクへと侵攻。同時に中央アジア諸国へ、軍事基地などの建設で進出してきたし、東欧へのNATOの拡大とミサイル防衛システム設置計画などで、地政学が語るところの「リムランド」から「ハートランド」への包囲網を縮めてきたからだ。

 しかしアメリカはオバマ政権となってから、その政策は様変わりしてきている。ブッシュ政権時代に進出した地帯から撤退の意向を示し、一部(イラク)撤退を実現しつつある。またブッシュ時代、悪の枢軸とか、テロ支援国家などどレッテルを張り敵視してきた国家に対し、より柔軟な姿勢で対応しようとしてきている。イラン、シリアなどだ。

 今回、オバマ政権はアフガンで増派、その麻薬生産拠点を制圧しつつある。以前のこのブログで示したように、この麻薬生産は、実はタリバンが政権を握っていた時代には途絶えていたのだが、ブッシュ政権がタリバン政権を倒し、カルザイ政権を打ち立ててから急速にケシ栽培が増え、再び世界一の生産国となってしまった経緯がある(5月12日号参照)。
 論理的に考えれば、誰がアフガンをアヘン生産世界一にしたか、ということの結論が分かるはずだ。そしてアメリカのCIAが麻薬ルートを握っているだろう、という点を考慮すれば、今度のアフガンでの米軍の意図と、そのための物資の自国領通過をロシアが認めたことの意義も分かるはずだ。
 
 そして今度の米露の新核軍縮交渉だ。簡単に言えば、ロシア首脳とアメリカ首脳の思惑は徐々にではあるが、一致しつつある、ということ。
 CIAの闇の資金源となっている世界的な麻薬生産・販売ルートの壊滅問題はロシアにとっても他人事ではなく、ロシアの辺境部分で起きているテロ活動などの資金源とも見られていて、アメリカと同じようにその源を叩きたいのであるから、アメリカのアフガン戦略を側面から支援すべき、という判断になっておかしくない。オバマ政権もCIAの闇の資金源を断とうとしていることは間違いないだろう(以前も書いたようにオバマ政権とCIAは、ある部分で敵対関係になっているということになる)。
 これは、要するに、ロシア側にとってはオバマ大統領の人物を信用するか否か、と言う点が焦点でもあるのだ。そしてロシア首脳部はオバマ大統領の人物を信頼し始めている、ということになる。 従って、今回の米露首脳会談はそれをある程度確定的なものにする重要な機会となるだろう。またこの機会を契機として、米露新時代が始まる、と見てほぼ間違いないだろう。


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●米露、新核軍縮条約で合意へ…弾頭削減数など
【7月4日 読売新聞】
 米露両国の政府高官が明らかにした。アフガニスタン安定化に向けた協力強化でも一致する模様で、今回の首脳会談は、米露が国際的な脅威に共同で対処する姿勢をアピールする場となりそうだ。
 メドベージェフ大統領は2日、ブログを通じ「ロシアと米国の協力関係に新たなページを開こうとする願いが具体的な成果を生み、両国と世界に利益をもたらすことを期待している」と表明し、6日に予定される首脳会談の成果に自信を示した。
 最大の焦点である核軍縮条約についてプリホジコ大統領補佐官(外交担当)は3日、「首脳が署名する共同コミュニケには、保有する弾頭数か、削減する弾頭の数が記されるだろう」と述べ、核弾頭の具体的な削減数で合意できる見通しを示した。
 ロシアの安全保障問題の専門家は、「両首脳は弾頭数では1500個程度で合意する可能性が高い。文書の形で発表される」と予測する。2002年調印のモスクワ条約は、1700~2200個への削減をうたっており、一層の核軍縮が進むことになる。


●ロシア、軍事物資の領内通過を承認へ 米軍のアフガン軍事作戦
【7月4日 CNN】
 クレムリンのパブロフ報道官は3日、米国がアフガニスタンで進める軍事作戦で、軍事物資のロシア領内の通過を認める方針であることを明らかにした。ロシア政府はこれまで非軍事物資の輸送だけを認める考えを示していた。
 同報道官によると、軍事物資通過の合意は、6日からロシアを訪問するオバマ米大統領とロシアのメドベージェフ大統領との首脳会談で打ち出される方向にある。
 オバマ大統領は、アフガニスタンをテロとの戦いの主戦場と位置付け、2万1000人の増派も発表している。一方、ロシアではアフガンから流出する麻薬問題が国内で深刻となっており、テロ対策も重要課題となっている。アフガンの安定は米ロにそれぞれの利益をもたらすものとなっている。
 メドベージェフ大統領は2日、動画ブログへの投稿で、米国との関係が「実質的に冷戦時代と並ぶ水準まで」冷え込んだとした上で、改善に向けて役割を担う用意がロシア側にあると首脳会談への期待を表明している。


●<オバマ大統領>「冷戦型は時代遅れ」 6日から露訪問
【7月3日 毎日新聞】
 オバマ米大統領は2日、AP通信のインタビューに応じ、ロシアのプーチン首相について「米露関係に対する冷戦時代型の取り組みは時代遅れ、と理解することが重要」と語った。大統領は6日からのロシア訪問中、メドベージェフ大統領に加え、プーチン首相とも会談。両国関係の「リセット」には、冷戦型の思考を引きずる首相への直談判が必要とみているようだ。
 大統領は「プーチン首相は今もロシアで多大な影響力がある」と指摘。メドベージェフ大統領は、新たな米露関係の必要性を理解しているとする一方、プーチン首相は「片足は古い交渉方法、もう片足は新しい方法に置いている」と表現した。核不拡散などで米露が協力するには、ロシアの両首脳が歩調を合わせる必要があることも強調した。
 北朝鮮問題について大統領は、北朝鮮が挑発行為を続けた場合でも、国際社会の一致した対応は可能とする一方、「責任ある行動を開始するためのドアは開けている」として、北朝鮮に交渉に戻るよう呼び掛けた。
 イランの核問題に関しては、「大統領選後にイランで起きたことを踏まえると、(解決が)より難しくなった」と言及。イランが1~5年以内に核兵器を取得する可能性が指摘されている点については、「そうした事態に至らないような方法を考えている」と述べるにとどまった。
 またイランや北朝鮮問題への対処でロシアと中国が障壁になっているかとの問いには「よい協力ができている」と否定した。


●米軍のタリバン掃討作戦、鍵を握るアヘンの存在
【7月4日 ロイター】
 米軍はアフガニスタンで開始したイスラム武装勢力タリバンの掃討作戦で、世界最大のケシ(アヘンの原料)栽培地であるヘルマンド川下流地域をほぼ制圧した。アフガンの麻薬栽培やアヘン貿易をコントロールすることは、対タリバン戦の鍵を握る要素となっている。
 ◎ケシの栽培面積とアヘン生産量
 国連の統計によると、世界で生産されるアヘンのうち、アフガニスタン産は93%を占める。2008年のアフガニスタンのケシ栽培面積は15万7000へクタールと、2007年の19万3000ヘクタールから19%減少。しかし、収穫自体は高水準だったため、アヘン生産量は前年比6%減にとどまった。
 国連薬物犯罪事務所(UNDOC)の調査によると、2008年のアフガンから他国へのアヘン輸出額は34億ドル。アヘン価格の下落もあり、2007年の40億ドルから減少した。
 ◎アヘンとタリバンの関係
 タリバンは資金面を主にアヘン貿易に依存している。ケシ栽培量やアヘン生産量が減少し、取引価格も下落したが、UNDOCはタリバンなどの「反政府勢力」が、依然として「麻薬取引から莫大な資金」を得ていると指摘する。
 UNDOCのアントニオ・マリア・コスタ事務局長はさらに、タリバンが抱えているアヘンの在庫にも注意すべきだと指摘。2008年の報告書で同事務局長は「過去何年もアフガンのアヘン生産量は世界の需要量を上回ってきた」とした上で、供給過剰でもアヘン価格が大崩れしなかったのは、タリバンが在庫を積み上げているからにほかならないとの見方を示している。
 ◎タリバン掃討作戦への影響
 アフガン駐留米軍のスタンレー・マクリスタル司令官が率いるタリバン掃討作戦にとって、アヘン問題の解決が重要課題であることは間違いない。マクリスタル司令官を含む米軍幹部は、アフガニスタンでの新たな作戦は、現地で普通に生活する市民の信頼や支持を得ることが大事だと話す。
 一方、現地の農家がケシ栽培によって手にできる収入は頭の痛い問題。ケシ栽培を禁止するなどして農家の生活の糧を奪えば、タリバン掃討に向けて彼らの協力を得るのは非常に難しいものになるだろう。
 アフガン農家の総収入に占めるケシ栽培からの収入の比率は、2007年には10対1だったが、2008年には干ばつの影響もあって3対1まで高まっている。
 ◎ケシ撲滅の見直し
 オバマ政権でアフガニスタン・パキスタンを担当するリチャード・ホルブルック特別代表は先の主要8カ国(G8)外相会合で、ケシ栽培の撲滅方針を見直すと表明。「ケシの収穫に対する西側のやり方は間違いだった。タリバンに何も打撃を与えられなかった一方、農家の仕事を奪ってしまった」と述べた。
 ケシ栽培撲滅はコストがかかるだけでなく、危険も伴う。UNODCによれば、2008年にはケシ撲滅に関わった人のうち、警察官を中心に少なくとも78人が殺害された。
 ケシ撲滅を支持する人たちも、このことが幅広い麻薬対策のほんの一部に過ぎず、農家がケシ以外の代替作物を栽培できる場合にのみ実行できると認める。
 ホルブルック特別代表は、今後は原料側を抑えるのではなく、麻薬や薬物の追跡や押収に集中するとしている。
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