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時代の先読み
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日本の進むべき道
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我々の心構え
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鉄条網の張られたマナマの真珠広場
◆2月21日
中東問題の専門家であるロバート・フィスクが、今アラブ・イスラム国家で起きている反乱・革命は、宗教的なというよりか、大衆的な騒乱であり革命であると指摘している。
このブログでも指摘したように、これは「草莽の民」による本当の反乱であり、革命である。フィスクの見解と同じである。つまり、一般民衆が、仕事がない、人間らしい生活ができない、明日食うパンが買えない、という現実的な問題が基底にあるのだ。
確かフランス革命も「パンが買えない」ということで婦人達のデモが始まりだったといわれているし、ロシア革命でも同じである。ようするに最終的には、人間は食えなくなれば、暴れるしかないのだ。だから為政者はいかに大衆に仕事を与え、食わせていくか、ということが一番重要なことになるのである。
ところでアラブ社会をそのような社会にしたのが、欧米の金融資本を中心とするグローバリズムの動きであったが故に、この運動は同時に反欧米にならざるを得ないのだ。そしてその欧米を金融の力で操っているのが、ユダヤ系の者たちであるが故、結局この運動は反ユダヤ・反イスラエルとならざるを得ないのである。
人々は目覚めだしているのであり、覚醒しだしているだから、独裁的・圧政的な政治を行ってきた国は全てこの反乱の飛び火を恐れねばならない。
既にチュニジアとエジプトで、政権転覆の実績を積んだのだから、他の国の同じアラブ・イスラム教徒の民衆が自分達の国でできないはずはない、という自信や確信を持つことができるであろう。従ってこの動きはちょっとやそっとでは静まらないと思われる。
そして最終的には、これが例えば中国の新疆ウイグル地区などのイスラム教徒にまで拡大するかもしれないし、欧米社会でも同じく始まる可能性がある。
ようするにフィスクは中東地域の地殻変動だと言っているが、中東地域だけに限定されたままで終わらないで、世界的に拡大する可能性があるのだ。
★「最後の鐘がなる・・・収奪者が収奪される・・・」 マルクスが言ったような「資本主義の最後の鐘」だけではない。あらゆる圧制・搾取の型に対する反乱である。そしてそれは直接的な圧制・搾取に対する反乱から間接的な圧制・搾取に対する反乱へと拡大していく可能性がある。
日本では河村名古屋市長が始めた反乱も同じ型である。ただずっと穏やかな反乱であり革命の仕方なだけである。だから彼は草莽の民の一人であり、草莽の民の心が分かる政治家であろう。
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●民衆の反乱であり、宗派間の抗争ではない
http://www.independent.co.uk/opinion/commentators/fisk/robert-fisk-these-are-secular-popular-revolts-ndash-yet-everyone-is-blaming-religion-2220134.html
【2月20日 Robert Fisk - The Independent】
エジプトのムバラクはエジプト革命の背後にはイスラム主義者がいたと非難した。チュニジアのベン・アリは同じようなことを言っていた。ヨルダンのアブドラ国王は、暗い邪悪なアルカイダ、ムスリム同胞団、イスラム主義者の策略がアラブ世界で起きている民衆反乱の背後にあると思っている。昨日はバハレーン当局は、バハレーンでのシーア派の反乱の背後に血塗られたヒズボラの手が伸びていたことを発見したと思った。ヒズボラを知るには、イランの動向を見よ。一体どうして風変わりで非民主主義的ではあるがしっかりとした教育を受けた人々らがこのような間違った見解を持つようになるものなのか? 世俗的な民衆の暴動に直面して、バハレーンは事態を正しく理解できずに、急進的イスラム教徒を非難した。かつてのイランのシャーも逆の似たような間違いを犯した。イスラム教徒の反乱に遭遇して彼は共産主義者を非難したのだ。
オバマやクリントンはもっと奇妙な宙返りを行った。民主主義勢力の側に立つべきであった時に中東の「安定」した独裁政権を支持してきながら、欧米の欺瞞性に全く幻滅していたアラブの民衆が立ち上がった時に、彼らはアメリカが自分達の側につくことなど願ってもいなかったのだが、その民主主義を要求するアラブの民衆の声をアメリカは支持したのだ。「アメリカ人はムバラクの下、30年間我々の国に干渉してきた。ムバラク政権を支持し彼の兵士に装備を与えてきたのだ」と、エジプト人学生は先週タハリール広場で自分に語ってくれた。今や、アメリカ人が我々の側で干渉してくれるのならば、歓迎するよ」。先週末、バハレーンで同じような声を聞いた。「アメリカ人が訓練したバハレーンの兵士がアメリカ製の戦車からアメリカ製の武器で我々を撃っているのだ」。一人の衛生兵が18日語っていた。「そして今やオバマは我々の側につきたがっている」。
過去2ヶ月の出来事と、反体制アラブ反乱の精神は、イスラムの首長をではなく尊厳と公正を求めるもので、我々の歴史書にずっと書き留められることだろう。そしてイスラムの最も厳格な信者らの失敗は今後何十年も議論されるであろう。ムバラク政権崩壊前に撮影された最近のアルカイダの映像には、エジプトでイスラムが勝利する必要性があることが強調されていた:ところが一週間前に世俗の勢力、愛国主義者、イスラム教徒、クリスチャンなどの男女はビン・ラディン株式会社の支援なしで、あの老人を追放したのだ。更に奇妙なのはイランの反応である。イランの最高指導者はエジプト人の成功はイスラムの勝利だと信じきっていたのだ。アルカイダとイラン、そして彼らの最も忌み嫌う敵である反イスラムのアラブの独裁者達だけが、大衆の反乱ないしは親民主主義の抗議運動を行う者たちの背後に宗教があったと信じていることにほっとさせられる。
自国の民主主義リーダーたちを処刑すると脅しながら、イラン・イスラム共和国はエジプトの民主主義を称賛していたのは、いかにもひどい皮肉である。
ということでイスラム主義者の偉大な週、ということではないのだ。勿論、注意すべき点はある。恥辱と恐怖の中にあった彼らの人生を窒息させてきた、そして欧米が支援してきた独裁政治の覆いを剥ぎ取ろうとしたアラブの何百万人ものデモ隊参加者らはイスラム教徒であることは間違いないのだ。そして欧米の「クリスチャン」と違って、イスラム教徒は、自分達の信仰を失ってはいない。ムバラクの殺し屋警察の石と棍棒の下で、「神は偉大なり」と叫びながら彼らは反撃を開始した。それはこれこそがまぎれも無く彼らにとっての「聖戦」だったからだ。宗教戦争ではなく公正・正義のための戦いである。「神は偉大なり」と公正を要求することは完全に同じことである。それは、不正に対する戦いはコーランの正に精神なのだから。
バハレーンでは、我々は特別のケースを見る。シーア派の多数派が、親国王派であるスンニー派によって支配されている。シリアは、バハレーン型のために同様な問題が生じるだろう。多数派であるスンニー派が、少数派であるアラウィ-派(シーア派)によって支配されているからだ。確かに少なくとも欧米社会は、バハレーンのハマド国王に対する支援をしているので、バハレーンにはクウェートも同様だが、議会がある、と指摘することはできるだろう。こいつは嘆かわしくも古くろくでもないもので、1973年から75年まで存在したが、憲法を無視して解散させられた後、「改革」のパッケージの一部として2001年に再び作られたのだ。しかしこの新しい議会は、最初の議会より更に非代議制的なものになってしまっている。反対派の政治家らは、国家治安部隊によっていじめられ、議会の選挙区は勝手に改悪させられ、少数派のスンニー派が支配できるようになっている。例えば、2006年と2010年、シーア派の中心となる党は40議席の内、18議席を獲得したに過ぎない。全くそこでは、はっきりと北アイルランドのアルスターの例を、バハレーンにおけるスンニー派の展望にみることができる。多くの者たちが、彼らはシーア派の群集が彼らの家を焼き、自分達を殺すのでは、と恐れている、と語った。
一切のこういったものは変わらざるを得ない。国家権力の統制は効果的であるように法令化されねばならない。また平和的な抗議に実弾を使用することは、停止されねばならない。ひとたびアラブ人が恐れというものを克服すれば、北アイルランドのカトリック教徒がアルスター王立国家警察の残虐性に直面しながら要求した市民権を請求することができたのだ。結局、英国はユニオニスト支配を放棄せざるを得なくなり、IRA(アイルランド共和国軍)に権力をプロテスタントと共同で握るようにさせざるを得なくなったのだ。状況は全く同じではない。バハレーン政府は反対派には「テロリスト」がいる、という主張を擁護するため、とてもIRAの主要な武器とはなりえない拳銃と剣の写真を示したが、シーア派は民兵を持っていないのだ。
言うまでもないが、世俗的闘争と同じように宗派が存在している。治安部隊は宗派間の暴力沙汰を阻止するために抗議運動を抑圧せざるを得ない、と国王が言った時、彼はその問題を無意識的に認めたのだ。この宗派間の闘争をサウジアラビアは悪い意味で全て問題について見る見方としているが、それをバハレーンでは反対派の抑圧をすることに利用している。サウジアラビアのシーア派はバハレーンにいる同派が政権を転覆したら傲慢になるかもしれない。そうすると、我々はイランのシーア派の指導部が自慢する声を聞くようになるかもしれない。
しかし、相互に影響しあうこれらの騒乱は、中東という枠組み内で起きている事柄という単純な見方をするべきではない。32年間権力の座にあるサレ大統領に対するイエメンの暴動は民主的運動ではあるが、部族的なものでもあり、反対派が銃器を使用し出すのに時間は掛からないかもしれない。イエメンは相当に武器が行き渡っている国であり、部族は自分達の旗を持ち民族主義者があちこちにいる。そして今度はリビアが動き出した。
カダフィは相当に風変わりな人物で、彼のグリーンブック理論は非常識な内容で、彼の支配はいかにも残酷なものなので、彼は倒される寸前のファラオのようなものだ。彼のベルルスコーニに対する媚や、トニー・ブレアーに対する鼻につくようなお世辞、そのブレアーの外務大臣だったジャック・ストローはリビア人のおかしな政治的手腕を称賛したが、そういうことがカダフィを救済することにはならないだろう。アイゼンハワー大統領よりも多い勲章を付けて、頬のたるみを整形しつつ、この破滅した男は彼の支配に挑戦する自国民に対して、恐ろしい罰を与えると脅かしている。
リビアに関して思い出す二つの事柄:イエメンのように、そこは酷い国だということ;イタリアのファシストの君主に反抗した時、解放のための荒っぽい戦争を始めたところだ。信じがたい勇気をもつ勇敢な指導者は絞首刑の縄に直面した。カダフィが変わり者だとしても、リビア人が愚かだということにはならない。
だから、これは中東の政治的、社会的、文化的世界の地殻変動なのだ。この動きは多くの悲劇を生み出すかもしれないし、多くの希望を醸成するかもしれないし、更に多くの血が流れるかもしれない。全ての分析やばかばかしい「専門家」らが衛星放送のチャンネルを支配しているシンクタンクの見解は無視したほうがいいかもしれない。もしも、チェコが自由を獲得できたとしたら、エジプト人が出来ないわけはなかろう。ヨーロッパで独裁者とその政権が転覆されたのならば、同様にアラブ社会でもできるだろう。最初はファシスト、次にコミュニストだった。アラブのイスラム教徒の間で同じことができておかしくない。そして暫くは、宗教問題を絡ませない事だ。
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演説するリブニ党首
◆2月18日
イスラエルが行くべき道を2月14日号「ムバラクがいない今、イスラエルのイラン攻撃はない」で示した。
今がイスラエルの最後のチャンスであると、イスラエルの野党の党首、ツィピ・リブニが意欲的になっている。チュニジアやエジプト、その他のアラブ諸国での動きに中東の未来を察知しての動きかと思われる。
指摘したように、アメリカのオバマ大統領はイスラエルの好戦的・武断的・ネオコン的な動きに批判的であり、パレスチナとの和平達成を真剣に願っている。また中東で独裁的政権を維持してきた親米国家元首らは、今次々と民衆の蜂起にあってムバラクの二の舞になるかもしれないとパニックに陥っている。
そしてこの中東のアラブ・イスラム教徒の蜂起は、グローバリズムの流れの中で国家の冨を外国に売って懐を富ましてきた権力の地位にある者たちと、ユダヤ系も含む欧米の金融勢力に対する反発と、アメリカやイスラエルがアラブあるいはイスラム教徒の権利を踏みにじる暴虐を繰り返し、それを無視してきた為政者に対する反発もその理由にある。
従って、蜂起が革命となり、現政権が転覆した後にできる新政権はどれも反欧米であり、反イスラエルとならざるを得ない。これは誰にでも分かることであり、イスラエルの政治家ならより一層、骨身に感じることだろう。
従って、今後中東各国の状況がどこまで進展するか分からないとしても、体勢としては、イスラエルに不利な状況が出来することは間違いないのだから、今からでもイスラエルはその好戦的・武断的・ネオコン的姿勢を改め、パレスチナとの和平達成を実現していかねば、ぐずぐずしていれば、時間切れになることだろう。
リブニはそれをいち早く察知している人物のようだが、なにせこの彼女が外相だった時にあのガザ侵攻作戦が発動されたことを忘れるわけにはいかない。彼女はある意味、戦争犯罪人なのだ。父母がイルグンの戦闘員だったというから血は争えないと言えよう。
それでもがちがちのシオニストのネタニヤフよりかは、パレスチナ人にとっては話の分かる人物のようだ。イスラエルもこのアラブの革命を前にして「変化」を余儀なくされている。またそれしか、彼らの生き残る道はない。
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●リブニ党首:パレスチナ人との和平のイスラエルの最後のチャンス
http://blogs.telegraph.co.uk/news/juliankossoff/100075554/tzipi-livni-israels-last-chance-for-peace-with-the-palestinians/
【2月18日 Julian Kossoff-The Telegrapf】
「パレスチナ・ペイパーズ」は、ガーディアン紙とアル・ジャジーラ紙が公表した漏洩された記事で、イスラエル・パレスチナ和平交渉に関連する内容だ。それには、パレスチナの代表団がイスラエルの代表者の前で、従順で臆病な様子だったことが記されている。しかし、予知不能の中東という地域のお陰で、面白い動きが起きている。
西岸の指導者らの位置を危うくするのではなく、メディアの非難は彼らが一層団結するように仕向けた。この漏洩記事のその他の良い点は、ツィピ・リブニの評判を高めるところにある。カディマ党の党首で、ネタニヤフと「イスラエルのミロシェビッチ」であるリーバーマンの代わりになれる人物と言われている。
秘密の情報では彼女がイスラエルの人々にとって信頼できる交渉の達人であったということが示された。その信頼はパレスチナ人のチームの者たちにも及び、イスラエルの指導者として彼らが話ができる相手として公に称賛している。
「彼女は、タフ・ネゴシエーターではあるが、我々の問題を理解しようと努力してくれた」と一人が語った。「彼女は合意に達したいと願っている。しかしネタニヤフは願っていない。彼女はなされるべき事柄をなすことができる」
リブニは目を見張るような政治的なキャリアーがある。イルグンの戦士の娘(彼女の父親は列車強盗の罪でイギリスによって刑務所に入れられた)で、熱心なシオニストとして育てられた。彼女は今や、パレスチナ人との和平交渉の最後の最良の人物として歴史に残るかどうかの敷居の上に立っている。
不器用でぶっきらぼうと思われていたが、今や彼女は世論調査にも支えられ自信にみちて活動している。カディマ党の支持が増大し、変革のための連立を組むに十分な議席を議会で獲得できる予想が出ているのだ。
イスラエルの総選挙でリブニが勝利すれば、中東のグレートゲームは再び動き出すだろう;ネタニヤフ首相に対しては諦めてしまっていて、またエジプト問題で頭が一杯のオバマ大統領が、最近の評価が上昇気味なのを利用して2012年の2期目を勝ち取れば戦略的な要素は画期的な調和をもつことになる。
しかし時間の推移がこのような政治的推測をひっくり返すこともある。例えば西岸問題の専門家らは、パレスチナ人が我慢できずに爆発すると考えている。エジプトやチュニジアの抗議運動に鼓舞された大衆運動が起き、今後12ヶ月以内にイスラエル軍との衝突が起きるだろうと見ている。その反面、イスラエル右翼問題の専門家らは、リブニを完全に追放する機会が来たと喜んでいる。
しかし、政治活動の動きの中で、リブニは今週、ヘルズリアでの会議に張り切って乗り込んできた。
人を鼓舞するような演説の中で、彼女は宣言をした:「いつまで我々は世界に向かって平和を欲していると訴え続けるつもりなのか? 西岸を軍が統制しているのにいつまで我々だけが中東で唯一の民主主義だと主張し続けるつもりなのか? 我々はこのようなリンボ(地獄の辺土= 《地獄と天国の間にあり,キリスト教以前の正しい人,洗礼を受けなかった小児,異教徒,白痴者の霊魂の住む所》)に住むことはできないし、我々は中東全体のための岐路に立っている。イスラエルはイニシアティブを掴んだ時は強い。変化が必要だ。彼らのためではなく我々のためにである」
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ムバラク辞任の報に歓喜の声をあげるエジプト市民
◆2月12日
エジプトに民主化革命が起き、その第1段階が成功した。
このブログの2月1日号で以下のように記した。
「エジプト大統領の二人の息子家族らが、金や外貨を持ってロンドンに脱出し、サウジアラビアは自国に矛先が回る事を避けるためか、ムバラク大統領の緊急時の避難地になることを拒否したようだ。反面イスラエルが亡命を受け入れると言っている。
事態がここまでくると、やはりムバラクは腹を固めざるを得ないであろう。既に軍は無防備のデモ隊には武器を使用しないと言明しているというから、デモ隊のムバラク退陣要求の声はおさまることはないだろう。
となれば、時間の経過と共に事態はますます悲惨な状況に追い込まれ、その責任からもムバラクは退陣せざるを得ないはずだ。その際、ムバラク自身の身の振り方がどうなるか、という問題がある。彼が早期に退陣を表明し、引退表明した場合、エジプトに留まれば、後から間違いなく起きる裁判で有罪判決となり、老後を刑務所ですごす羽目になるだろう。それを避けるためには他国へ亡命せざるを得ないのだが、受け入れ国が絞られる」
今、粘りに粘ったムバラクもとうとう音を上げて、大統領辞任となった。これは本当の真の革命である。既に1月28日号で記したように、「CIA主導の偽の『民主革命』とは違う、草莽の人々の本当の反乱である」と書いたとおりである。
このエジプト革命に対して、アメリカの姿勢を見ると、一貫してこの動きを支持してきていることが分かる。ここに実はオバマ大統領の意向が反映されている、と見るべきであろう。
オバマは確かにユダヤ勢力の支援で上院議員になり、かつ大統領にまでなった。彼の首席補佐官は、イスラエル・アメリカの二重国籍を持つ、ラーム・エマニュエルであった。オバマは「ユダヤ人コミュニティに対する親密度が恐らくは私が上院議員になれた理由だ」(2月3日号)と自覚をしていることは確かであろう。
しかし2月3日号の記事を書いたペイバック博士が考えているように、オバマもまた「ユダヤの下僕」である、と判断すべきか、と言うと、このブログではそう見ない。
オバマが大統領だからといって、即座に自分のやりたい様にやったら、ケネディの二の舞になったであろう。だから、生き延びながら、そろりそろりと事を進めていく必要があるのだ。その絶妙のバランスをオバマは取っているに過ぎない。
ウクライナやグルジアの「民主化」がCIA主導でなされたのと違い、今回のエジプトの「民主化」の革命は草莽の民衆の真の革命であり、だから決してアメリカの要請、あるいは資金で始まったものではないにもかかわらず、オバマの姿勢は一貫してこの動きを支持するものだったことを見れば、オバマが実は、このようなエジプト国民の側に立っている、ということが理解できるのだ。ムバラクがエジプトにおけるアメリカの利権の保護者であるにもかかわらず、である。
エジプト国民の願いは、パレスチナの同胞を支援することにあり、イスラエルの蛮行をエジプト国家として糾弾し、そのイスラエルのシオニスト的好戦的武断的姿勢を改善してもらう点にある。そして勿論、パレスチナ国家の「真」の独立を達成させることにある。
そしてオバマ大統領の狙いも願いもそこにある。
従って、次にできるエジプトの新政府は、今までのムバラク体制下で進められてきた「親」イスラエル姿勢の抜本的改善を進めるであろう。つまり、パレスチナ人の人権を無視するようなイスラエルの姿勢が改まらなければ、イスラエルとの外交関係を変更する、ということである。
その可能性があることを知って、オバマ大統領は始めから今回のエジプト民衆の動きを支持してきた。そしてそれは、「民主化」という大義名分があるゆえ誰も反対できないのだ。CIA主導でないから、つまりこの民主化運動ではアメリカ(ユダヤ)の傀儡政権が生まれそうにないから支持できない、とは誰も言えないのだ。アメリカやヨーロッパにいるユダヤ人たちも、悔しいけれども文句を言えないのである。
従って、今回のチュニジアやエジプトの民主化革命を論理上、支持せざるを得ないし、それを一貫して支持してきたオバマ大統領を誰も非難できないのである。
しかし、この革命が成就するために、数百人もの犠牲者が出たことを忘れてはならない。CIA主導の革命ならば、多くのヒーローやヒロインのニュースなどが世界に飛び交っていたはずなのだ。しかしこのエジプト革命では無名のヒーロー、ヒロインがその尊い命を革命の最中に落としていった。
こうして、これからの世界では、1月19日号に書いたように、
「最後の鐘がなる・・・収奪者が収奪されていく」動きがますます、進んでいくのである。
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●<エジプト>政権崩壊、ネットで連帯 新たな民衆革命の姿
「2月12日 毎日新聞」
「私たちは生まれ変わった」「エジプトは自由だ」。ムバラク大統領の辞任が発表された11日午後6時過ぎ、デモの中心であるカイロのタハリール広場では辞任情報が携帯メールでまたたく間に広がり、広場は地鳴りのような歓喜の声に包まれた。思想信条、階層も関係なく見知らぬ同士が抱き合い、喜びのあまり泣き崩れる人もいる。ネットや携帯でつながった「ゆるやかな連帯」が独裁体制を打ち倒す、新しい民衆革命の姿がそこにはあった。
イスラム教の休日である11日は同広場でも金曜礼拝があり、朝から多くの市民がつめかけた。夕日が傾いてもその数は減らない。あたりが暗くなったころ大統領の進退に関する声明が出るとのうわさが流れ、デモ参加者は携帯電話で受信したテレビニュースの映像やメールをのぞき込む。
「辞任したぞ」。スレイマン副大統領の声明発表の映像を映す携帯を幾重もの人の輪が取り囲む。「ファラオ(エジプト王、独裁者)は倒された」。「生まれて初めて自由を感じた」。人々は喜びを爆発させた。あちこちで太鼓や笛が鳴り出した。大小無数の3色の国旗がはためく。
ネットや携帯メールで辞任を自宅で知った市民も広場に駆けつける。ナイル川にかかる橋は人であふれかえった。広場入り口では若者らが「エジプト、エジプト」と声をかけ市民を迎え入れる。顔に国旗のペイントをした子供も多い。「今日を一生忘れないために家族で来た」と電器店経営、アハドさん(47)は声を弾ませる。
西洋的な最新ファッションの女性から、ニカブ(目だけ露出したかぶりもの)を着用したイスラム教を重んじる保守的な女性まで、広場に集まった人は実に多種多様だ。あちこちで若者が何か叫び出すと、中高年たちが耳を傾け笑顔で声援を送る。それをカップルや家族連れが見守る。
けが人を無償で治療した医師や看護師のボランティア、泊まり込みのデモ参加者のために食べ物を差し入れ、掃除を買って出た市民。参加者は互助会まで作り18日間の戦いを耐え抜いた。大規模な流血もなく市民の多様な連帯で成し遂げられたさわやかな政変劇を、白色をイメージし「ホワイト革命」と欧米では呼び始めている。
「エジプト人よ、胸を張ろう」「エジプトを再建しよう」。あちこちで掲げられたスローガンが明日への希望を表している。デモに毎日のように参加したカイロの金融関連会社勤務、ムハマド・モクシさん(35)は「何度も波があり、ジェットコースターのような18日間だった。でも未来を信じてよかった」と話す。その笑顔に疲れは見えない。
●ムバラク大統領失脚、イスラエルに衝撃
【2月12日 読売新聞】
イスラエルは、同国との平和条約(1979年)を順守してきたムバラク大統領の辞任に衝撃を受けている。
イスラエル政府高官は11日夜、本紙に「平和条約は両国にとって重要で、中東の安定化を保障するものだ」と述べ、今後もエジプト政府は同条約を堅持すべきだと強調した。しかし、「今後の政権がどのような性質になるのか、現時点で予測することは不可能だ」とも述べ、両国関係が極めて不安定な状況に陥ったことを認めた。
イスラエルはムバラク氏退陣で、今後、エジプトのイスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」が台頭し、条約破棄を求める世論が高まることを最も警戒している。親米穏健派の中核的存在だったムバラク氏の失脚で、中東でイランやシリアなどの反米、反イスラエル勢力が勢いを増すのは避けられず、イスラエルは安全保障政策の見直しを迫られそうだ。
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3日、カイロ市内でにらみ合いが続く大統領の支持者(左)と反体制派
=読売新聞・小西太郎撮影
◆2月3日
中東の騒乱と革命が世界に飛び火する可能性、とりわけ中国やアメリカについて言及した(1月28日号、31日号)。可能性はある。同じように虐げられた民が存在しているからだ。
しかしアメリカは、表面上は「民主主義国家」であり、教科書的には、その代表国家でさえある。従って、その「民主主義国家」で、「民主化」がどうして起きるのか、ということになる。要するに、そこには、長期の独裁者による独裁政権というものが、表面上は見当たらないのだから、民主化の旗を振っても奇妙なことになるわけだ。
確かにアメリカの頂点には合衆国大統領が存在し、その地位は4年ごとの「選挙」で交替する。議会の議員も同様で同じく「民主的」な選挙で選出されている。だから、チュニジアやエジプトとはわけが違うとなろう。これが狡猾さというものである。
実は、以下の記事にあるように、大統領も議会の議員も、ある勢力によって支配されている、となれば、事態はやはりチュニジアやエジプトとそう変わらないのである。ただチュニジアやエジプトの例は直接的な独裁者による独裁政治であり、アメリカの例は、間接的な金権勢力による間接的な独裁政治なのだ。
このことを普通のアメリカ人がどれだけ骨身にこたえるように理解しているか否かということで、アメリカにも中東のような騒乱・革命がおきるか否かが決まることになるだろう。
しかし普通のアメリカ人は時間のある限り、ポップコーンをほおばりながら、テレビでフットボールを観戦するという時間の過し方をする者が多いようだから、インドとインドネシアの区別さえつかないかもしれず、そうなるととても、上記のような支配のための仕組みを理解している者の数は限られるだろう。また多少でも感じても、それは人種差別的偏見だからよくない、と自らを戒めてしまう傾向になるだろう。これも支配者らの計画通りなのだが。
従って、中東の騒乱・革命がすぐアメリカなどに飛び火する可能性はまだ少なく、時期尚早と考えるべきであろう。ただし、それはいつまでも起きない、ということではない。半年後、1年後あるいは数年後は事情は違ってくるから、その時には現実化する可能性が出てくるだろう。
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●チュニス・カイロ・・・ウォール街?・・・ワシントン?
http://www.thetruthseeker.co.uk/?p=19179
【2月1日 By Dr. Payback】
チュニス・カイロ・・・ウォール街?・・・ワシントン?
ここでも起きるのか?
北アフリカでは、無責任で自己中で、金で買われた圧制者が民衆の暴動の中で打ち負かされている。金持ちだが腐敗したエリートらの資金で運営されている無責任な政府のおかげですっかり貧乏になった人々が立ち上がったのだ。この二人の指導者は、アメリカの「テロとの戦争」における「枢要な同盟者」であり、従って真の民主主義に敵対する者たちであり、アラブとイスラム教徒の民族自決に対する反対者たちである。
チュニジアの独裁者だったベン・アリは、1987年に終身大統領となった。彼はいくつかの「選挙」で常に90%以上の得票を得た。彼は自分の国を略奪し、スイス銀行の彼の家族の口座に冨を積み上げ、貧困にあえぐ民衆の中で豪奢な生活を送った。彼は欧米の「友人」であり、実際はイスラム教徒に対する戦争であるアメリカの「テロとの戦争」の枢要な同盟者であった。しかし民衆はとうとう裁きを彼に与えた。
自国民の敵であり裏切り者であるエジプトのムバラクは、アメリカからの毎年15億ドルもの気前のいい「援助」によってのみ生き残ってこれた。その代わりにアメリカの傀儡(かいらい)となって自国民の願いを無視し、自国に隣接するガザの無辜の人々を殲滅することを援助することでアメリカ・イスラエルの利益を確保してきた。
ドイツ語で言うところのユーデンクネヒト、つまり「ユダヤ人の下僕」である。しかし民衆は彼に裁きを与えた。
◆ここでも起きるであろうか?
考えてみよ:ウォール街は、ユダヤ・アメリカン・シオニスト勢力の頂点である。ヘッジファンドのマネージャーは毎年文字通り50億ドルを稼いでいる。その反面、4300万人ものアメリカ人はフードスタンプでようよう生きている。労働者の半分は、週500ドル以下の収入しかない。6人に1人のアメリカ人が、対貧困計画のリストに載っている。ほぼ85%の人々が自分らの仕事を嫌っていて職を変えたいと願っているが出来ないでいる。最裕福の1%の人々が全収入額の24%を得ている。ゴールドマンサックスの3万人の雇用者の所得総額は昨年は114億ドル、一人平均で77万ドルとなった。
ユダヤ人コミュニティーに関する主要な活動とあらゆる主要な決定がなされるのがワシントンである。どこにでもいて何百万ドルもの大金を平気にキャンペーン資金に注ぐ事のできるユダヤ・ロビーが主権を握っているのがワシントンだ。文字通り議会の90%以上がAIPAC(アメリカ・イスラエル公共問題委員会)、ユダヤ人大統領評議会、それにシオニストの金の前に額ずいている:2年前のガザでの殺戮の期間、435人の下院議員の内390人(89.7%)がイスラエル支持の投票をした。民主党と共和党、両者とも同罪である。
オバマ大統領はユダヤ人の友人である。彼は「ユダヤ人コミュニティに対する親密度が恐らくは私が上院議員になれた理由だ」と語ったことがあった。自称シオニストのジョー・バイデンが副大統領に選ばれた。オバマは、「アメリカがイスラエルと疎遠になることを待っているとしたら、幻滅するだろう」と言った。犯罪者、アパルトヘイト、違法国家から疎遠になることを神は禁じたのだ。イスラエルの安全保障は「神聖」であると「イスラエルの真の友人」であるオバマは考えている。オバマもまたユーデンクネヒトで、ユダヤ人の奴隷である。
議会の535人のミリオネアー達の90%が、ユダヤ人の資金援助を受けユダヤ人の命令に従っている。議会の民主党員も共和党員も同じで、永遠に続く「テロとの戦争」を支持している。しかしこの「テロとの戦争」とは、他でもない、イスラエルの敵に対する戦争、ということなのだ。この戦争は、毎年アメリカに1兆ドルもの支出を余儀なくさせている戦争だ。そして実際に歳入の40%が軍事・安全保障関連費用として支出される。
600万人いるユダヤ系アメリカ人は、3億1000万人のアメリカ人に対して圧倒的かつ決定的な影響力を及ぼしている。これは民主主義の基本的な事実であり、小学4年生ならば分かることだ。そして疑いないことである。ユダヤ系アメリカ人の大多数は多寡に拘わらず自分達の特権を享受している。ユダヤ系が支配的な機関では直接的だ:政府、メディア、娯楽産業、金融、医療産業、法曹界、学界などだ。間接的には、その他の多くの領域でそうである。広告業界や銀行業界が支援し、さらにこれに都合のよい法的支援がある。「普通のユダヤ人」でさえ、ADL(名誉毀損防止同盟)に電話を入れて隣人や同僚に対する不満を訴え、陰でユダヤ人の利益を守る為動くのだ。
◆ここでも起きるであろうか?
考えてみよ:決意した怒りに燃えるアメリカ人が丁度チュニジア人やエジプト人のように何千人も通りに出てウォール街やペンシルベニア通りに向かったらどうであろうか? マンハッタンの豪華なホテルの窓ガラスを割ったり、金もちの豪邸を焼き払って、払い戻しを要求したら、公正を要請したらどうであろうか?
憲法に保証されている武器を持って、彼らが数千、数万となってきたらどうであろうか?数千人のチュニジア人やエジプト人は武器は全く持っていなかったが政府を倒したのだから、武器を持ったアメリカ人が数千人が集まったらできないだろうか?
もしも、「秩序を守るため」言い換えれば、金持ちや権力者らによる支配を取り戻すためにきた国家警察が命令を無視したらどうであろうか、反抗する者たちの輪に加わり、彼らの持つ武器を彼らの犯罪者であるボスたちに向けたらどうであろうか?
もしも、国家警察が失敗した仕事をやるように軍が召集された時、兵士らも自分達の同僚や仲間を逮捕したり殺せという命令を拒否し、このようなショーを運営しているこれら小さな独裁者やユーデンクネヒトに武器を向けたらどうであろうか? ワシントンから戦車が来て自らの運命を決める為、ペンシルベニア通りを下ってホワイトハウスに向かって発砲したらどうであろうか?
もしも人々が自らの運命を決めるようになりだしたらどうであろうか? 自分達の生活と生活手段を裕福な少数派であるシオニストやユダヤ人に奪われることを拒否したらどうであろうか? しかもこのユダヤ人は、いくら裕福になっても、いくら権力を手にしても満足しない輩たちなのだ。
1千万人のチュニジア人はユダヤの下僕からの自由を要求することができた。7千万人のエジプト人は同じくユダヤ人の奴隷からの自由を求めている。だとすれば、3億人のアメリカ人にできないわけはなかろう?
世界中のアラブとイスラム教徒は我々の尊敬を勝ち取った。何十年に渡ってユダヤ・シオニストの嘘でたらめに我慢してきた。彼らは「急進的イスラム教徒(ユダヤの下僕になることを拒否する者たちだ)」と「イスラム系テロリスト(基本的人権を守ろうとして戦う者たちだ)」いう馬鹿げたレッテルに耐えてきた。アメリカのプロパガンダとアメリカの爆弾が、何年にも渡って彼らの頭上に降り注いだ。しかし彼らは降伏はしなかった。時がやってきて、彼らは自らの自由を要求しそれを勝ち取った。
ここでも起きるであろうか?
想像してみればいい
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エジプト軍は無防備な民衆に武器の使用をしないと言明
◆2月1日
エジプト大統領の二人の息子家族らが、金や外貨を持ってロンドンに脱出し、サウジアラビアは自国に矛先が回る事を避けるためか、ムバラク大統領の緊急時の避難地になることを拒否したようだ。反面イスラエルが亡命を受け入れると言っている。
事態がここまでくると、やはりムバラクは腹を固めざるを得ないであろう。既に軍は無防備のデモ隊には武器を使用しないと言明しているというから、デモ隊のムバラク退陣要求の声はおさまることはないだろう。
となれば、時間の経過と共に事態はますます悲惨な状況に追い込まれ、その責任からもムバラクは退陣せざるを得ないはずだ。その際、ムバラク自身の身の振り方がどうなるか、という問題がある。彼が早期に退陣を表明し、引退表明した場合、エジプトに留まれば、後から間違いなく起きる裁判で有罪判決となり、老後を刑務所ですごす羽目になるだろう。それを避けるためには他国へ亡命せざるを得ないのだが、受け入れ国が絞られる。
まさかイスラエルには行けないだろうから、アメリカとかイギリスの援助を受けての亡命劇が始まるのではないか。既にイスラエルの大使館員家族らはヘリコプターでエジプトを脱出し、空路イスラエルに入ったというが、ムバラクも軍の援助で、ようやくエジプト脱出という事態になるかもしれない。
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●イスラエルはムバラクの亡命受け入れを了承
ムバラクの二人の息子家族はロンドン到着
http://kavkazcenter.com/eng/content/2011/01/29/13412.shtml
【1月31日 Kavkaz Center】
欧米メディアの報じるところでは、ムバラク大統領の二人の息子である、ガマル氏とアアラ氏は家族と共にロンドンに到着したという。
また、イスラエルはエジプト大統領のムバラク氏を受け入れる用意があると述べた。これはイスラエル駐在エジプト大使館からの話としてアルジャジーラが報じた。
このアルジャジーラのテレビ放送によれば、サウジアラビアはエジプトから緊急避難してくる場合のムバラク氏の受け入れは拒否したという。
アルジャジーラによればイギリスのエジプト人コミュニティー代表の話として、ムバラク氏の二人の息子のガマル氏とアアラ氏は、既にロンドンに到着しているという。
先に、欧米メディアは46歳のガマル・ムバラク氏は金や外貨を持って家族と共にカイロを出発したと報じていた。
しかし後ほどその情報をエジプトの指導部が否定した。ガマル・ムバラク氏は与党の国民民主党の政治局局長である。最近まで、多くの人々は父親の死後は彼が大統領になると考えていた。
また、ガマル・ムバラク氏はオランダに出発したと報じたところもあった。イランのメディアはイスラエルのテレビの10チャンネルでこの情報を流していたと報じた。
現在、カイロでは市街中心地にあるタハリル広場で大規模な集会が行われている。少なく見積もっても5万人が集結していると思われている。デモ隊は軍に向かって手を振り兵士らと言葉を交わしている。
デモと行進は平穏な中に進められている。多くの人々は昨日の暴動の後片付けをしている。それで、人々は自分たちが暴徒ではなく、文明化した社会の一員であるという事を示そうとしている、と人々は考えているという。
以前、1000人ほどのデモ隊がカイロにある内務省のビルディング内に突入しようと図った、とアルジャジーラが1月29日に語った。その突入の際に、アルジャジーラによれば3人のデモ隊員が殺されたという。
エジプト軍参謀総長は訪問予定を繰り上げてワシントンからカイロに帰還した。軍は無防備の民衆に対して武器の使用はしないと言明している。
軍と政権との間にはデモ隊に対する対処の仕方で深刻な齟齬が存在しているという情報がある。
エジプトの高等学校では今回のこの出来事のため試験が延期された。最新の犠牲者の数は、100人を越えている。
南エジプトに位置するルクソールの国民民主党の本部をデモ隊が焼き払ったという情報がある。暴徒を鎮めるため戦車が出動した。
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