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シリアでの戦闘

◆8月27日

 シリアのアサド大統領がイランの国会議員と話している内容がある。その中で大統領は不退転の決意を示している。その下のロバート・フィスクの記事によっても、反政府勢力の多くが非シリア人であることが指摘されている。このことはこのROCKWAY EXPRESSでは先刻承知のことだ。

 激しい戦いであるが、シリア政府も軍もよく戦っている。そしてこれは昨日のことだが、初めて日本のテレビで、シリア国営テレビのクルーが戦場を取材している姿の映像を放映していたのを見た。一方的に反政府勢力の方から流れてくる情報ばかり流していた日本のテレビ局が、シリア政府の側から取られた映像を流したのだ。

 以下のロバート・フィスクの記事でも、シリア国営テレビ放送が戦場の様子をかなり詳細にそのまま加工しないで流している様子を語っている。ともすれば、日本のテレビ局などは、シリアのような独裁国家で客観的な情報など流すわけがない、というような頭から馬鹿にする風潮がありそうだが、真実はまったくその反対で、湾岸諸国のアルジャジーラやアルアラビア、それにBBCとかCNNなどという欧米のメディアの方が、頭からいかさまの情報を流しているのである。

 シリアの攻防は人類史の分水嶺とでも言っても言いすぎではないだろう。人類がどこまで愚かなのかが試されているのが、このシリアの攻防である。アサド政権が崩壊するようなことがあれば、人類の未来は良くない・・・というより悲惨なものになりかねないだろう。

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●アサド大統領:シリアは「外国の陰謀」を打破するだろう
http://www.presstv.ir/detail/2012/08/26/258291/syria-will-defeat-foreign-conspiracy/
【8月26日 PressTV】

 「シリア国民はこの陰謀が遂げられることを許すことはないであろうし、その陰謀をいかなるコストがかかっても粉砕することだろう」と26日、イラン国会の安全保障・外交委員会委員長のアラエディン・ボロウジェレディとダマスカスでの会談でアサド大統領は語った。

 大統領は、「外国勢力はこの中東での計画を完遂するためにシリアを標的としてきている」と付け加えて語った。

 「欧米の協力関係がいかに親密であろうとも、そして中東のいくつかの国がシリアに対してその姿勢を改めるよう説得を試みてはいるが、シリア政府はそのレジスタンス戦略を継続し、国家の正当な権利を擁護するであろう」と大統領は指摘した。

 シリア大統領は、シリアはその基本的スタンスを変更することはせず、また欧米とその同盟諸国の陰謀は失敗するだろう、と強調した。

 ボロウジェレディは、シリアの安泰はイランの安泰であり、両国は共通の利害を持っている、と語った。 

 彼は、イランがシリア政府とシリア国家をあらゆるレベルで常に支援することを強調し、シリアが現在陥っている危機を克服するためにできることに対してはイランは何でもやるつもりであると語った。 

 イランの外務省スポークスマンのラミン・メフマンパラストは25日、イランは昨年の8月にイランのテヘランで行われた非同盟運動の会議の期間中に、シリアの危機の解決に向けた提案を提出する予定だと語った。

 イランのアクバール・サレヒ外相は25日、イランのシリア紛争解決のためのイニシアティブは国連・アラブ連盟特使のコフィ・アナンの6か条和平計画を基礎としていると語った。

 シリアは2011年3月以来紛争に見舞われてきていて、治安部隊兵士を含む多くの人々が殺されてきた。

 欧米と反政府勢力は殺戮をシリア政府によるものとして非難しているが、シリア政府は無法者、破壊者ら、反乱者らがこの殺戮の下手人であると非難し、それは外国による工作である、と非難している。



■シリアの非内戦(uncivil war)
http://www.independent.co.uk/opinion/commentators/fisk/robert-fisk-the-bloody-truth-about-syrias-uncivil-war-8081386.html
【8月26日 By Robert Fisk The Independent】(部分訳)

 アサド政権転覆を図る者たちは彼らの火力と残虐な戦術でシリア政府軍を驚愕させている。

 自由シリア軍による先月始まったダマスカスへの激しい攻撃の数時間後、シリアの新情報大臣のオムラン・ズビは記者団に向かってこう言った。「あなた方はこのダマスカスで何をしているのか?」「兵士らと共に外に出よ!」と叫んでいた。そしてその日の内に、アサド大統領の写真とシリア軍の写真が、実際の生の戦闘の映像に置き換わっていた。「我々はここを掃討した」と疲れているが怒りに満ちている将校が言った。「それでこれから残りの奴らを蹴散らしにいく」と。かつてないほどの、シリア軍が1973年、ゴラン高原のオブザーバトリー・リッヂを襲撃した時でもこのように、かくもリアルな映像がテレビで放映されたことはなかった。

 ダマスカスでの戦闘はマヘール・アサドの第四師団が行った。このアサド大統領の弟に忠誠を誓う兵士らに情け容赦はなかった。「それは殲滅戦だった」と軍情報に詳しいシリア人が語ってくれた。「多くの死体を見れば、彼らはシリア人ではないのだ。彼らはエジプト人、ヨルダン人、パレスチナ人、トルコ人も、スーダン人も・・・」。彼はある場所で70遺体を数えた。42人が非アラブ人だ。自由シリア軍は自分たちはたったの20名の兵士を失っただけだと言った。そしえシリアは「外国人戦士」の数を強調していると非難した。「シリア兵は同じ仲間のシリア人を撃っているということを考えたがらない。彼らは外国人を撃っていると考えたほうが気が休まるのだ」とこの若い男は語った。

 シリア戦争における統計数字は常に議論の的だ。両者が自分たちの損失を低く見積もるし、また「殉死」の数を誇大にするからだ。我々は正確な数字を把握することはできないだろう。欧米では戦争犯罪人だと糾弾している高級将校や将軍らと接見して、一人の将校が残虐行為を行う民兵のシャヒバの存在を部分的に認めていった:「シャヒバというものは存在しない。それは想像上のものだ。実態は、ある地域を守るための自警団が存在しているということだ」と語った。

 ・・・

 欧米で言われている話と違い、武装した者たちがシリアの諸都市の通りに18ヶ月前から存在していた。確かにアラブの春が非武装のデモ隊で始まったのだが、一人のアルジャジーラのカメラマンが撮影したように、シリア兵に向かって武装した者たちがワディ・ハラクで攻撃したのが2011年5月のことだった。同じ月、シリアテレビは、デラアでカラシニコフで武装した男たちが非武装のデモ隊の近くにいるのをテープに収めた。

 デラアに入ったシリア軍将校と兵士らは、武装した敵に直面しているとは信じられなかった。「町の60%は一日で安全になった」とこの時の作戦を知っているシリア人が語った。「1100名の兵士が来た。以前にはなかったことだ。それは武装したグループが存在しているとは考えなかったから。しかし、残りの部分を解放するのに5日間かかり17名の兵士を狙撃兵のために失った」・・・略

 「ホムスでは、兵士らはビルの内部に立て篭もったが、彼らはロケット推進擲弾を、それこそ100発は食らった。あちこちで爆発物の爆発があった。それで我々は撤退した。総崩れになりそうだったから」。兵士らが撤退すると、彼らはビル全体を爆破してしまった。シリア軍兵士らは敵対する者たちの無慈悲さに度肝を抜かれるのだった。 ・・・略

 自由シリア軍がアレッポと共にダマスカスを攻撃した際、当局は彼らの最初の標的が砲兵学校であったことを知った。70名ちょっとの生徒らがなんとか援軍がくるまで持ちこたえていた。学校のすべての対空ミサイル要員はすばやくアレッポから送られてきた。それはイスラエルないしはNATOからの攻撃があった際、シリアの戦術ミサイル防衛を防御するためだといううわさが流れた。

 ・・・シリア軍将校への攻撃は緻密な計画でなされてきた:科学研究センターの科学者らが暗殺された。今年6月に空軍による攻撃が始まるずっと前の昨年中に、7名のパイロットらが殺害されている。迫撃砲に対抗して大砲を使用し出したのは今年に2月になってからだ、と軍では言っている。 

 政府にとっては状況は厳しいものだ。軍はアルカイダの要塞となっているイドリブが今回の戦争で最大の激戦地になるだろうと見ている。

 一般人のバスが捕獲され選択肢が示されたというケースが報告されている:捕らえられた者たちの親族が自由シリア軍に7000ポンド(45万シリアポンド)を支払うか、もしくは捕らえられた青年らは自由シリア軍に参加しなければならない、というものだ。アルクゥサイル近くの12000名のクリスチャンのいるラブレー村が人間の盾として反乱者らによって人質となった。軍はこの村を取り戻すのには損失が大きすぎる、と見ている。

 アサド政権は、いくらでも代替の戦士が出てくる、よく武装された無慈悲な敵と直面している。その敵を支援するイスラム主義者の支援者たちは欧米から支援されている。丁度1980年代にアフガンのソ連兵と戦うためにイスラム主義者のムジャヒディン戦士らが欧米によって育成され武器を支給されたようにだ。5万名の兵士と4000台の戦車でシリア軍はこの戦争に負けるわけにはいかないだろうが、勝てるのだろうか?

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