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ユーロ問題を抱えるヨーロッパ連合
◆1月9日
ユーロが調子悪い。昨年の12月18日号の記事「ユーロの崩壊、死、その終焉」で示された傾向が今年に入ってからも止まない。このままでは本当にユーロ圏は金融内破しそうだ。
連日のように、ユーロが対ドル、勿論対円でも下げている。ヨーロッパの大銀行の株価にそれが直接響いている。 しかしドルだって似たような情況にあるから、ユーロもドルも信頼できないとなれば、日本円が一時的に基軸通貨の役割を担うことになるという専門家もいる。
既にこのブログでは2008年のリーマン・ショック以来、根本的な解決はされていないので、再び金融津波が襲ってくる、と繰り返してきた。事態は今や、その金融津波の第二波がいよいよやってきそうな事態になりつつある、ということだ。
築いた堤防や波避けを捨てて、津波の時にはとにかく高い所に逃げることが重要。そして津波が去るのをじっと待つしかない。これは金融でも言えることで、自分が持っている債権などは処分した方がよいだろう。このブログでは金(ゴールド)が上がる、としてきたが、そのゴールドでさえ、意味をあまり成さない事態にならないとも限らなくなるかもしれないから、あまりそれに依存し過ぎるのは良くないだろう。
自分が生き残る為には何が必要か? これを真剣に考え実行する時が迫っているといって過言ではない。要するに、食糧であり、エネルギーであり、生活必需品だ。
「金融資本主義の崩壊」、という事態をいろいろ想定してみるべきなのだ。債権など日本国債以外は、何にもならなくなることを想定すべきである。日本国債ならば、日本国がある限り、最低の保証はあるだろう。
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●悪夢のようにユーロが下げ始めた
http://theeconomiccollapseblog.com/archives/look-out-below-the-nightmarish-decline-of-the-euro-has-begun
【1月9日 The Economic Collapse】
ユーロは死につつある通貨だ。1月5日、ユーロの対ドルレートは2010年9月以来始めて、1.28ドルに下がった。去年の7月では1.45ドルだった。しかしこれは始まりに過ぎない。ユーロはもっと下げるだろう。今の時点で、デフォルトの危機にあるいくつかのヨーロッパの国々が存在し、ヨーロッパの金融システムは債務と有毒資産に溢れており、大方のヨーロッパの主要銀行は破綻したリーマン・ブラザースのようなレバレッジの掛け方をしているのだ。
殆どのアメリカ人は何が起きているのかというこの問題の深刻さを理解していない。ダウが1万2000ドル以上をキープし、いくつかのアメリカの経済指標がわずかに好転しているからといって、全てがうまく行っているわけではない。最近指摘したように、EUの経済規模はアメリカのより大きく、我々のものより大きな銀行システムを持っている。アメリカの銀行はヨーロッパのソブリン・デットとヨーロッパの銀行の負債に大きく関っている。もしもヨーロッパの金融システムが崩壊すれば、そしてユーロが急落すれば、それは世界全体を揺るがすことになる。
したがって、以下を良く見て、ユーロが下がって来ていること、そして更にもっと下がることを知ったほうが良い。ユーロが崩壊したら、以前のようではなくなる。
では、ユーロはどこまで下げるのだろう?
キャピタル・エコノミクスの専門家のジュリアン・ジェソップは、ユーロはかなり下げる、と予想している。
アメリカの最近の経済データの比較的強い傾向はドルを支えているが、我々はユーロ圏が深い長期の不況に向かっているのでこのドルの傾向が続くと考える。それ以上に、ユーロが生き残れるかどうか、という不信感がこの通貨の重しになっている。従って我々はユーロは今年の暮れには1.10ドルほどになっていると考える。
この件については以前書いたが、PIMCOのポートフォリオ・マネージメントの責任者はユーロはそれ以上に下げるだろうと見ている。
「ドルと等価になるというのはありうる事だ。分かりますか?」
1ドル=1ユーロ? そんなことあるわけない、とは考えないように。
しかしユーロが下げるということは問題の一部だ。問題は、ヨーロッパが金融崩壊の縁に追い詰められているということであり、それが2008年の金融危機を小さく見せるほどの事態にならないとも限らないということだ。
悲しい事に、殆どのアメリカ人はここ数日ヨーロッパで起きていることの意味が分からないままでいる。
■イタリアの最大の銀行のユニクレジットの株価は間違いなく崩壊しつつある。ユニクレジットの株価は4日、14%下落し、5日には17%下落した。
■その他のイタリアの主要銀行である、インテサ、サンパオロは5日、7.3%下落した。
■フランスの主要三銀行の株価は5日、少なくとも5%は下落している。
■ドイツ銀行でさえ、転げ落ちる岩のように下落している。コメルツバンクの株価は5日、4.5%、ドイチュバンクは5日、5・6%下落した。
■5年物のイタリア国債の利回りは、6%に戻り、10年物のイタリア国債は7%に戻った。ヨーロッパ中のアナリストは、イタリア国債の情況は利率がこのまま高値で留まれば持続不可である、と主張している。
■イタリアの若年層の失業率はかつてない高さを記録している。
これは心胆を寒からしめるものだ。しかしUSAトゥデイのトップの見出しは何か?
「企業主らは喫煙者に喫煙禁止命令」
その他のトップの見出しには以下のようなものがある・・・
「バーゲン・シーズンがタコベル、ピザハット、ウェンディーに」
「あなたの犬はあなたのことを理解していますか?」
こういうことがこの国でのニュースになることなのか?
ヨーロッパで歴史的規模の金融メルトダウンが起きている。そしてUSAトゥデイ紙の一面ではそれについてのニュースを何一つ見つけることが出来ないのだ。驚くべきことだ。
我々はテレビによる昏睡状態から目覚めてるべきだ。事態は世界の金融システムのためには非常にまずい情況になってきている。ユーロに対する信頼が今大きく損なわれている。外交問題評議会(CFR)でさえ、ユーロは失敗だったと認めている・・・
ユーロは今や失敗した実験通貨であったと認められるべきだろう。ユーロが導入された1999年からわずか12年でのこの失敗は何かの事故だとか、官僚主義のミスマネージメントの結果ということではなく、異質な国々からなるグループに単一通貨を押し付けた避けられない結果である。ユーロ導入による経済面での悪い結果が、いくつかの国のソブリン・デット危機やヨーロッパの主要銀行に見られる脆弱な情況、ユーロ圏全体における高い失業率、ユーロ圏諸国の多くが大きな貿易赤字を抱えている実情に現れている。CFRでさえサジを投げるのならば、ユーロに何が起きているのか分かろうというものだ。
これからの数年でユーロが破綻するかもしれない可能性が実際にある。クレジット・スイスの、定額所得リサーチ・グループのレポートが正しかったようだ・・・
「我々はユーロの終末に遭遇しているようだ。それを打開することは出来そうにも無く、ユーロ圏のソブリン・ボンド市場の閉鎖、そして最強の銀行でさえ起きるかもしれない取次ぎ騒ぎを避けるためには、恐らく1月中旬までに、何か尋常でないことでも起きる必要がありそうだ」
ヨーロッパの債務危機はますます悪化し続けている。ヨーロッパの指導者らがやってみたいかなる策も機能しなかった。我々はこの危機がメルトダウンする段階にますます近づいている。
以前書いたように、ヨーロッパに何が起きているかを理解するのに、天才である必要はない。方程式は簡単だ・・・
粗野な緊縮財政+有毒レベルの国債+上昇する利回り+金融システムに対する信頼感の欠如+大掛かりにレバレッジを利かせている銀行+大規模な信用収縮=歴史的規模の金融爆破(内破)
不幸にも、ヨーロッパで今起きていることは、アメリカでも結局は起きることだ。アメリカの債務は時限爆弾で、それは世界経済をいつか破壊することになるだろう。誰もいつその内破が起きるのかしらないが、誰もがそれがおきることは避けられないことを知っている。
ヨーロッパが金融的に分解すれば、我々自身の金融システムを大きく不安定化させるだろう。ヨーロッパで起きていることは、我々の「限定的回復」を「大規模な不況」に一夜の内に変えてしまいかねない。
従って、ユーロから目を離すべきではない。もしもユーロが下げ続ければ、世界経済にとっては全く悪い知らせである。不幸にも、真実は、ユーロの衰退は始まったばかりである、ということだ。
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