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イアン・コーウィ氏

◆5月22日

 金価格は1オンス1000ドル以下にはならない、と既に去年の9月13日号で示した。それ以来事態はそのように推移している。
 そして今回の高騰である。現在その反動で下げてきているが、それでも1オンス1000ドルを割ることは暫くはもう望めないであろう。

 以下のように、今後金価格は1オンス2000ドルから3000ドルにまで上昇すると見る専門家もいる。極端な場合はそれが5000ドルから6000ドルにでもなることもあり得るだろう。その時は紙幣というものの価値が失われている時ともいえる状態の時だ。それがつまり、資本主義体制そのものの崩壊の時ということになる。

 
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金価格は5年内に2倍の1オンス3000ドルにも
http://blogs.telegraph.co.uk/finance/ianmcowie/100005777/gold-price-could-double-to-3000-in-five-years/
【5月19日 By Ian Cowie】

 米・英その他各国政府が過剰な負債の負担を軽減するためインフレ策に入るのではないかという恐れから金に資金が流れている。ファンド・マネージャーたちの中には、金価格は5年内に1オンス3000ドルになると予想する者もいる。
 先進国の中で過剰な負債を抱えている政府は、国家財政の中に空いたブラックホールのような赤字の埋めあわせを支出カットや増税を押し付けることで行おうとしている。その両方がイギリスの6月22日の緊急予算で予定されているが、両方とも評判は良くない。

 しかし金利をインフレ率より低く維持し、通貨に負担を軽減させるのも実際の負債を軽減させる方法だ。政治家がこれが一番害が少ない選択肢だと考えるのも理解できる。

 預金者の資金の購買力を侵食することで見えないように資産を奪っていくことは、路上での暴動を引き起こす危険性という点では支出カットより少ないと思われる。その理由は、インフレは年配者には打撃となるが、若人に対する打撃は失業の方だからだ。

 政府は自国通貨の価値を簡単に下げることができるが、金を作り出すことはもっと難しい。この事実は今週、記録的な4億8400万ドルの金の先物取引への資金の流れを促した。

 しかしながら、貴金属投資は一方通行ではなく、20日には値下がりし1オンス1200ドル以下になったのは、投資家の中に金価格のバブルの不安定さのために利益確定売りをした者が出たからだ。

 MアンドGグローバル・ベーシック・ファンドのグラハム・フレンチ・マネージャーの信念は不動だ。彼は、「ソブリン・リスクが上昇するというシナリオがある中、政府財政は大規模な形で拡大しているのと、中央銀行はシステマチックに紙幣の価値を下げているため、セーフヘブンとして、また安定した実物の通貨としての金の価値は暫くは上昇するしかないはず」と語った。

 「この背景があるため、金価格は既に上昇している今のレベルを超えてまだ上昇する余地がある。1オンス2000ドルあるいは3000ドルにまで上昇してもおかしくはない」

 フレンチ氏の戦略は、新興市場で売られる物は次の5年間で下げるだろうが、新興市場が買う物の価格は上昇する、という信念をベースにしている。その説明は、過重に負債を負っている先進国の需要は抑制されたままであるが、負債を抱えない多くの新興市場の消費者の需要は拡大するというものだ。

   シュローダー・プライベート銀行のルパート・ロビンソン・チーフエグゼキュティブは、「金の最終市場であるインドや中国における厳しい金融引き締めや強いドルといったことを含む逆風にも拘わらず金はどの通貨でも記録的な高値にある」と語った。

 「現在の経済環境下ではどんなクライアント・ポートフォリオでも金は必須となっている。金利は歴史的な底値にある。中央銀行はシステムを救済している。我々は過剰な量的緩和がなされているのを見ている。通貨の価値は下げられている。そして各国政府は資金ショート状態にある」

 「何事でもまっすぐ上昇するということはない。金が過剰に買われ、短期に見れば過度に注目され過ぎているというサインは出ている。しかし、長期的に見れば、金は保有するによいアセットであると考える。5年以内に1オンス2000ドルには簡単に到達するだろう」

 ブラックロック・ナチュラル・リソーシス・チームのリチャード・デイビスは、「金は不安定の時代には常に求められる。今週も例外ではない」と語った。

 「長引くギリシャ危機に対する懸念、世界経済の成長における不確実性、そして決定的な内容ではなかったイギリスの選挙結果などは、株式市場の不安定さをもたらしている。危機回避を求めて投資家らは価値の保存先として金を見ている」

 「アジアと中東では金塊に人気がある。これらの地域の投資家は、このアセット・クラスに資金を投入し続けている」

 「インフレと合わせてみれば、1980年の1オンス850ドルの最高値から見て、金はまだまだである。この値は現在の基準から見れば、1オンス2200ドル以上である」

 ブイオン・ヴォルト・ドット・コムのアドリアン・アシュは、「インフレだけが上昇の要因ではない。実質金利というやつが問題なのだ。もし現金がインフレを超えるほどならば、誰も金など買わない」

 「現金が毎年価値を失うし生産的なほかの選択肢、例えば債権、株、不動産などが同じく投資家の期待を裏切るならば、金が投資対象になるだろう」

 「現金は積極的に価値を下げられている、それはイギリスだけのことではない。ユーロ圏の危機は最新の原動力なだけだ。10年にわたる金の上昇傾向に内在しているのは、貯蓄しても何回も裏切られたという経験だ」

 金が基本的に注目される理由は、政府の介入があってもあまり影響を受けない価値の保存方法だということだ。

 MアンドGのフレンチ氏は、「アイルランドの偉大な劇作家のジョージ・バーナード・ショーは、『金の自然的な安定性か、政府メンバーの自然的な安定性と知性のどちらかを選択しなければならないのだが、これら紳士諸君への当然の敬意を持って言わせてもらえば、資本主義システムが継続する限りは、金に投票するようアドバイスをしたい』」と述べている。

 「私も、この点についてはバーナード・ショーに組するね」

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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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