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シリア人監督による、サウジアラビア創建者であるイブン・サウドの映画がシリアで上映

◆12月17日

 映画「アラビアのロレンス」で主役を演じた俳優のピーター・オトゥールが14日、81歳で亡くなった。この「アラビアのロレンス」はイギリスの将校が工作員としてオスマン帝国からのアラブ人の独立を条件として、アラブの協力を取り付け活躍する物語であったが、以下の記事は、同時期アラビア半島の支配者となったイブン・サウドの台頭を描いた映画についてである。 

 サウジアラビアなどが反政府側に武器や資金を供給するために戦争が長引いているシリアで、シリア人監督がそのサウジアラビアの創建者を描いた映画ということで、内容は当然というか、良心的な人物として描かれてはおらず、悪辣で残忍な人物として描かれているようだが、監督はこれは歴史的事実を描いたものとしている。

 日本などでは、石油の貿易などの関係から、サウジアラビアからの圧力というか要請で、この映画が上映されるということはないだろうが、ビデオくらいは入ってくるかもしれない。今のこの世の権力者の中には、当然悪辣で残忍であればこそ、力を得たものもいるはずだ。しかしそのような存在が永続する事は歴史的には皆無であるから、時間の経過と共に消えていくことであろう。サウジ王国もその創建者や今の相続者らがその類の者たちかどうかは、時間の経過で分かることである。

 ともあれ、長期の戦争で疲弊しているシリアではあるが、それでも映画を製作しそれを首都で上映し、挙国一致的な機運を盛り上げていこうという意気込みは感じられる。今度の戦争とこの映画で、シリアとサウジアラビアとの間には深い溝が出来たことになる。またこの映画を契機として、サウジアラビアの国づくりの実態を知った人々がサウジの現実に嫌気を差し、改革に向けて動き出す事も考えられる。

※なお、この映画の予告編サイトは以下で見られる
http://www.youtube.com/watch?v=DVBmNaKuT28
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●映画「砂漠の王」はサウジ王の歴史的事実を描いている
http://en.alalam.ir/news/1544778
【12月15日 ALALAM】

 サウジアラビアからの公開禁止の要請があったにも関わらず、シリアはダマスカスで長らく公開が待たれていた映画、「砂漠の王」の上映を開始した。

 有名なシリア人監督のナジダト・アンズールの監督によるこの「砂漠の王」は、サウジ王国の創設者であるイブン・サウドが、クウェートの部族長からアラビア半島の支配者に成るまでの物語である。

 この映画はイブン・サウドをイギリスの駒で、悪辣で残忍な戦争屋として描いている。

 この映画はサウジアラビアから国の創建者に対し無礼な内容であるとして、辛らつな批判を引き出した。

 アンズールはアルアラム紙に対し15日、「我々は歴史的事実を描いているのであり、歴史を歪めてはいない」と語った。

 サウジアラビアは、アブドゥルアジズ王に対し大いに無礼であると考えこの映画に怒りを表している。

 今週初め、タラル・ビン・アブドゥルアジズ王子はアンズールのことを、「ジハード・アル・ニカー監督」と呼び、彼の映画は「芸術作品のくず入れに即刻投げ入れられるだろう」と語った。

 王子はツィッターで友人に、シリアのアサド大統領にシリアでの上映を禁止するよう告げるよう頼んだ。シリアはサウジアラビアが支援する反政府勢力との血みどろの戦いで苦悩してきている国だ。

 サウジの王子は、「シリアに対して成したアブドゥル・アジズ・アル・サウドの全てのよき事と、シリア政府と諸国が忘れえぬこと」のために、アサドが上映禁止を命令することを希望すると書いた。

 11月30日に行われたレバノンのアル・アクバール紙とのインタビューで、アサド大統領はシリアでの戦争は、サウジアラビアが武器を供給することを停止し、民兵たちへの支援を停止すれば終結するものである、と語った。

 サウジアラビアは、カタールとトルコと共に、シリア戦争で反政府勢力側を支援してきた最強国の一つであった。反政府勢力支援で彼等は数十億ドルを費やした。

 サウジアラビアの情報機関長のバンダル王子は多くの者たちによって、シリアに対する戦争を引っ張っている主要人物の一人であると見られている。

 3年近いこの戦争で、国連の行った統計によれば、約12万6000人の生命が奪われ数百万人が移動した、と言われている。

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シリア戦争からの撤退を決めたカタールのタミーム・ビン・ハマド首長

◆12月16日
 
 シリア戦争において、湾岸アラブ諸国の一方の立役者として反政府勢力を支援してきたカタールが、サウジと袂を分かち、平和的解決を目指すことを決定したようだ。以下の記事では、トルコと共同でシリア戦争から撤退を決定した、とある。

 このようにシリアの戦争は、シリア政府とシリア軍が反政府勢力のゲリラ攻撃によく対処し、強靭な抵抗力を示すことで長期化し、特にアルカイダ系の過激派が反政府勢力の主要勢力であった自由シリア軍と敵対するような活動を強化することで、複雑な様相を呈するようになり、政府軍は漁夫の利を得るように、各戦線で勝利を挙げ、反政府勢力側を追撃するようになっている。

 特にシリアと国境を接するトルコは、シリア内のクルド人組織がシリア政府側について反政府勢力と戦闘を始めているし、シリアに流入する過激派がシリア政府軍に追われてトルコ領内に逆流してきており、治安問題化しはじめたことなどもあって、シリア戦争に対するスタンスを変えて、今カタールと共同で撤退を決めたようだ。

 このようにして中東では欧米諸国とイランとの和解、シリア戦争におけるトルコとカタールの撤退、欧米側のシリア攻撃の可能性の低下などで、12月10日号「軍事専門家:サウジのバンダル王子のシリアでの戦争は失敗に終わる」で示されたように、サウジアラビアはシリア戦争で反政府勢力を支援し続ければ、最後には、「そして誰もいなくなった」となり、悪しき政権はその足元から崩壊していく可能性が高まったと言えるだろう。

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●シリア戦争:カタールはサウジと袂を分かち戦争から手を引く
http://en.alalam.ir/news/1544806
【12月15日 ALALAM】

 カタールとトルコはシリア政府転覆を目指したシリア戦争では最初の最大の支援国であったが、この戦争の別の作者であるサウジアラビアと袂を分かったことは大きな変化である、と新しい記事が報じた。

 いわゆる自由シリア軍(FSA)が2年前に脚光を浴びるようになったが、この組織に対する主なる支援者はカタールとトルコであった。FSAはアサド政権の転覆を目指す主要な勢力であった、とアル・モニターが報じた。

 主にアルカイダ系過激派がこのFSAに銃を向けるようになったという、この武装組織が直面している問題を引用しつつ「今日、FSAはその最悪の日々を送っている」と記事は報じている。

 アル・モニターは、シリア紛争で反政府側を支援してきたあるアラブの国の高官の話として、最近の変化の主な理由は、「シリアだけでなく、中東全体の為にも、シリア問題の政治的決着が最良の選択肢であるという決定の後、トルコ・カタールがシリアの泥沼からの撤退というこの統一的決定をしたことにある」という。

 匿名を条件に語ったこの情報筋は、カタールの前王はシリアのアサド大統領と良好な関係を築いており、彼の夫人たちは友人であった、と語ったという。カタールのアル・ジャジーラ通信も、シリアで紛争の起きた当初は反アサドの報道はしていなかった。

 しかしカタールは、紛争のはじめにアサドが議会で行ったスピーチがカタールにとって歓迎されない内容であったために反政府側を支援するようになった。

 シリアでのほぼ3年になる血みどろの戦いの後、12万以上の人間が殺害され、シリアにはアルカイダが台頭してきたことは、カタールとトルコにとっては、更に悪いことが起きるという明確な示唆となった:「エジプトでムスリム同胞団が倒れたことで、中東では多くの変化が現れた;あたかもこの地域の主要な同盟国がその報復を受けるべき、という決定がなされたかのようで、シリアではこれはハッキリしている」とこの情報筋は語った。

 「全く違ったアジェンダを持っているアルカイダ系は言うに及ばず、サウジアラビアに支援されているグループはシリア政府軍と戦う以上にFSAと戦っている」と語った。

 カタールの前首長が引退した時、政策を見直す内部の決定があった。「カタールは小さな国家であるが大いなる可能性を秘めている」とこの情報筋は語った。

 「優先事項、開発とビジネスあるいは政策などを決める必要性というものがある。圧倒的に必要なことは優先事項を決めることだ」という。この情報筋は、この時期、「主要な中東の強国の支援、そしてシリアがどうなるか分からないというある一定の結論に到達した後に、この決定がなされた。カタールはシリア国民の側に立つ。また彼等を支援し続ける。しかし、この紛争の平和的終結を促進することにより尽力するだろう、と」

 カタールはシリア戦争では最大の資金援助国であった。これは2011年の改革運動を支援するという形で始まったが、欧米と地域の諸国の介入によって大規模な紛争へと変わってしまった。

 フィナンシャル・タイムズ紙は5月、カタール政府はシリアの反政府運動に対し30億ドル以上の支援を行ったことを暴露したが、その当時サウジアラビアは資金的には二番目の支援国であった。

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シリア政府軍の進撃を伝えるPRESSTV

◆12月12日

 このところシリア内戦において、政府軍の進撃がめざましいようだ。散発的に車爆弾テロなどが起きているが、戦線では政府軍が反政府勢力を駆逐しているようだ。

 チュニジアやエジプトなど、またリビヤなどでも、反政府側の勝利は早ければ3ヶ月で、遅くても1年もしないで結果は出ていたが、ことシリアに限っては、膨大な数の外国人傭兵というか、テロリストらがシリア国内に侵入各地でテロ活動を進めてきているが、シリア政府は倒れないし、シリア軍は崩壊しない。

 その理由は、少数派とはいえアラウィ派が中核となっている政府や軍がシリア国民の広範囲な支持を獲得しているからであり、またその理由は相当に公平な政治をしてきたからに他ならないからだ。少数派であればこそ、他の少数派に対する配慮もされてきたし、多数派のスンニー派の意見を尊重する姿勢を保ってきたからだ。

 そのアサド政権が現在、イスラエルを狼狽させるほどの強靭さを示し、外国から進入してきているテロリストらを追撃、次々と拠点を奪い、奪還地域を拡大し続けている。同時にこのテロリスト等に対する支援は、欧米からもトルコからも途絶え始めていて、今は湾岸アラブ諸国が中心であり、それにイスラエルが軍事や工作面で支援している程度である。

 湾岸アラブ諸国とは、王制であり独裁政権の最たるものであり、この地球上に取り残された最後の前近代的異物であるが、それらの諸国が、「民主主義」を標榜しているといわれる反政府勢力を支援し、また、これも国内に人種差別の存在するイスラエルとが野合して、シリアを攻め立てているのである。どれほど矛盾した構図であろうことか。

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●アサド大統領の成功に狼狽するイスラエル
http://presstv.com/detail/2013/12/11/339427/israel-panicking-over-assad-success/
【12月12日 PRESSTV】

 イスラエル政権は、シリアのアサド大統領が外国の支援する民兵に対する戦いで成功していることに狼狽している、とアナリストがプレスTVに語った。

 「和平が開始したので、イスラエルは狼狽している。彼等はシリアのアサド政府の成功に狼狽している・・・」と、ケビン・バレットは11日、インタビューの中で語った。

 彼は、シオニスト政権は、現在のシリアの「ひどい紛争」に対する「交渉が穏便に終わること」は見たくないのだ、と語った。

 バレットはシオニスト達は、「シリアの不安定化の第一番目の黒幕だ」と語った。

 「我々が見ることになるのは、国際的な監視による選挙を可能にする平和的な合意で、私はアサドは出場するであろうし、勝利する可能性が高い」とアナリストは語った。

 バレットは、イスラエルはサウジアラビアとシリアの不安定化を共謀し、ダマスカスで反政府デモを工作してきた、と語った。

 「このために大金が投じられたし、デモがセットされアサド政府がそれに反応すれば、過剰な反応を、サウジによる何十億ドルの資金で前もって準備されていた不安定化のキャンペーンが、イスラエルの指導もあって、シリアを分裂させる働きを行った」と彼は語った。

 10日、シリア軍はレバノン国境に近いところにある重要な都市を反政府勢力側から奪還した、という。

 シリア軍はダマスカス北方のカラムン地域を確保するため数週間に渡って民兵と戦っている。

 シリア軍は最近一掃作戦を国中で成功裏に実施し、民兵側に大損害を与えてきている。

 シリアは2011年3月以来、破滅的な紛争に巻き込まれてきた。欧米勢力と中東の彼等の同盟勢力が、特にカタール、サウジアラビア、トルコ、が、シリア内で活動している民兵達を支援しているといわれている。

 国連によれば10万人以上が死亡、780万人が移動を余儀なくされている、という。

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アルカイダ系テロリストによる化学兵器攻撃で多数の死者が

◆12月11日

 ピューリツァー賞受賞者のセイモア・ハーシュが、シリアで化学兵器が使用され、それはアサド政権が行ったもので、アサド大統領の指令でなされた、とする欧米の主張に対し、アメリカが情報の隠蔽を行ったと指摘している。

 根性のあるジャーナリストはたった一人で権力と向き合う事があるが、彼もその一人のようだ。このブログでは一貫してシリアの化学兵器攻撃は反政府側のテロリストが行ったと指摘してきた。しかもその化学兵器はサウジアラビアのバンダル王子から供給されたものだ、とも指摘した。

 イラクに大量破壊兵器が存在すると偽りの主張をし、イラクを悪の国家に仕立て上げ、問答無用でイラクに侵攻した米英であったが、結局その軍事行動の理由であった大量破壊兵器は存在せず、それに対し、謝罪もしないままほったらかしなのが米英のやり方である。今尚、イラクでは凄惨なテロ事件が起きているが、これもそれも米英の侵略行為でサダム・フセインの政権が崩壊したためにおきた政治的混乱状況が継続しているためである。

 今また、シリアで化学兵器を使用したのが、アルカイダ系テロリストであると天下に知れ渡っても、シリアの政治的混乱状況は既に数万人の死者と数百万人の難民を生み出している。このような混乱状況を生み出した元凶は許すべからざる者たちである。

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●セイモア・ハーシュ爆弾発表:アルカイダの化学兵器攻撃をオバマは隠蔽
http://www.thewire.com/national/2013/12/seymour-hersh-alleges-obama-administration-lied-syria-gas-attack/355899/
【12月8日 Adrian Lee — The Wire】

 ピューリツァー賞受賞者のセイモア・ハーシュは再び爆弾発表をした。オバマ大統領は、数百人が死亡したと言われたシリアのサリンガス攻撃をシリアのアサド大統領が行ったと語ったが、それはアメリカ国民に対しては誠実ではない態度と言える。

 9月初旬、ケリー国務長官は、アサド大統領の指令で神経ガス攻撃が行われたという証拠を持っていると語った。「我々はアサド政権に責任があることを知っている」と、オバマ大統領はこの問題が明らかになって数日後に国民に向かって語った。彼はこのことが、軍事介入を考慮することになる「レッド・ライン」を越えさせたと語った。

 しかし、8日に出版された本の中で、有名なハーシュは、情報と軍の高官らの会話を引用して、アメリカがつまみ食い的(チェリー・ピッキング的)に情報を操作した、と語った。

 元情報関係高官は、オバマ政権は大統領が、攻撃の後に得られた情報をあたかも、攻撃が成されているその時に獲得し分析されたかのように見せられるように、時系列を変更したと私に語った。この歪曲は、1964年のトンキン湾事件を思い起こさせると彼は語った。当時ジョンソン政権は、北ベトナムの早期の爆撃を正当化するため情報の時系列を逆にしたことがあった。この同じ高官は、軍と情報関連の官僚機構内には大きなフラストレーションがあったと語った。彼等は手を掲げて「この男にはどうすればいいんだ」「ホワイトハウスにいる彼と彼の取り巻きは情報をいいように変えている」というのだ。

 このオバマ政権はシリアの反政府グループのアル・ヌスラに関する情報を隠蔽した。5月にはアル・ヌスラのメンバーがサリンガスを製造し使用する事ができることがわかって、それは緊急的な脅威と見られたが、それでもサリンの攻撃において考慮されることがなかった。
 ハーシュは、6月のトップシークレットが国防情報局副長官宛に送られたこと、その内容がアル・ヌスラがサリンを獲得し使用したかもしれない、というものだったことを引用した。しかし国家情報長官オフィスも国防情報局も、その問題の書類を特有のコードを指摘しても発見できなかった。

 アメリカの国連大使であるサマンサ・パワーは記者会見で、「アサド政権のみがサリンを保有しているということを指摘することが非常に重要な点だ。そして反政府側がサリンを保有しているという証拠は持っていない」と語った。

 高度に機密性の高いアル・ヌスラに関する報告がパワー女史のオフィスにまで届いていたかは分からないが、彼女のコメントはこの政府に一貫してあった姿勢を反映していた。

 オバマ政権はこの化学兵器攻撃については、シリア市民が知るのとほぼ同じ速さで知っていた。ハーシュは、このサリンガス攻撃にまつわる当時の状況の徹底的な毎日のブリーフィングでは、攻撃のビデオと写真がインターネットで出回っていたのにシリアについての言及はなかった、と言う。彼は、シリア軍が整備した化学兵器施設で、2012年12月サリンが製造されているのをシリアのセンサーシステムがを示したことが、暴露されたことがあったとつけ加えた。それがシミュレーションかどうかはハッキリしないが、オバマ大統領はシリアに対して、サリンガスを使用することは「受け入れられない」と警告した。

 「もしも、昨年12月にセンサーが示したことが、大統領がシリアに対して、『やめろ』と言うほど重要ならば、何故大統領は同じ警告を3ヶ月前の8月のガス攻撃の時に出さなかったのか?」

 メディアはこの攻撃についての国連の報告に対する反応で、確証バイアス(社会心理学における用語で、個人の先入観に基づいて他者を観察し、自分に都合のいい情報だけを集めて、それにより自己の先入観を補強するという現象)に屈服した。その報告は、使用された兵器は、330mmロケット砲に「暗示的に一致」したと言っている。MITのセオドア・ポストル教授とその他の弾薬に詳しい専門家らは後になって写真を見て、それが即席で現地で製造されたもので、シリア軍の武器庫にあるものとは一致しないと語り、更に、この兵器が発射されたといわれるシリア軍の基地から9kmの距離を飛翔したとは思われない、と語った。

 ポストル教授と仲間のリチャード・M・ロイドは、8月21日の二週間後に分析結果を公表した。その中で、彼等は前に予想されたものよりずっと大きいサリンの荷重の運搬に使用されたロケットを正確に割り出した。タイムズ紙はポストルとロイドのことを「兵器の指導的専門家」と紹介して、その分析結果を報じた。この二人のロケットの飛翔経路と射程に関する後ほどなされた研究は、前のタイムズ紙の記事とは矛盾するものであったが、先週新聞社に電子メールで送信されたが、それは今のところ報じられていない。

 国連の決議はアメリカの軍事介入の機会を失わせたが、もしもこの主張が示されたら、その影響は大きかったであろう。これは実際はなかったイラクの大量破壊兵器について、その証拠があると主張したジョージ・W・ブッシュの残したものが深く傷を残していることを思い起こさせる。ハーシュはこの主張の深刻さについて彼自身で、「このチェリー・ピッキングはイラク戦争を正当化したプロセスと似ている」と示唆している。

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領土外に軍隊を創設してでも、シリア打倒に狂うか? サウジアラビアのバンダル王子

◆12月10日

 サウジアラビアの情報機関の長官であるバンダル王子が煽ってきたシリア内戦で、サウジが支援している反政府武装グループがシリア政府軍に追撃され、次々と敗北を記していることで、バンダル王子が窮地に追い込まれているようだ。

 そこで彼は「ムハマド軍」と言う領土外の軍隊を創設し、それを使用してシリアやイエメンで軍事作戦を進める計画がある、という。つまり金の力で傭兵を軍隊並みに訓練し、最新武器を与えて、正式な部隊として投入する、ということのようだ。

 彼のことをこのブログでは害虫のような存在と形容したが、金の力で問答無用の戦争を仕掛ける悪党である。一昨日のブログでは、彼も変化してきたかのように書いたが、どうもそれは見せかけだけのようで、本音はあくまでもシーア派政権であるシリア政権の打倒のようだ。急進派、過激派と言われる者たちは、一種の狂気に駆られた存在だから、つける薬はないようだ。猪突猛進して滅びるに任せるしかないらしい。

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●軍事専門家:サウジのバンダル王子のシリアでの戦争は失敗に終わる
http://english.farsnews.com/newstext.aspx?nn=13920918000684
【12月10日 FARS News Agency】

 軍事専門家らは、サウジアラビアの情報局長官であるダンダル王子が、彼の民兵軍がシリアの各地、とりわけ東部ゴウタで大敗を記したことで、窮地に追い込まれていると見ている。

 「東部ゴウタ地区は完全に政府軍の手に落ちた。これはシリアでの戦争で権力の移行を実現するため何千人ものテロリストを雇い、シリアに送り込んだバンダル王子にとっては手痛い打撃である」と、軍事アナリストで戦略家のモハマド・ファリド・イッサはFNAに対して9日、語った。
 
 彼は、全ての政治アナリストが、バンダル王子の敗北は彼を失望させたと考えていると語った。そして、サウジの情報局長官(バンダル王子)は、自分の動きがどのような結果をもたらすかを考慮しないまま、中東全体を脅迫していると語った。

 「シリアでの戦争を反政府武装組織側に有利な形で終わらせることは、ミッション・インポシブルになった:従って、バンダル王子に残された道は・・・シリア政府をできるだけ弱体化させることだ」とイッサは語った。

 先月、バンダル王子はサウジアラビアの領土外部隊を指揮してシリアとイエメンでのテロ活動を指導する課も知れないということを示唆する情報があった。

 このサウジの「ムハマド軍」という名称の領土外部隊が設立され、兵士らは特別な訓練を受けている最中で、完全武装がなされていると、アル・ライ・アル・アム通信のウェブサイトで報じられた。

 バンダル王子と彼の兄弟で国防副大臣のサルマン・ビン・スルタンがこの「ムハマド軍」の設立を監督している。サウジ政府はこのムハマド軍の設立と、ヨルダンでの訓練の為に数十億ドルの予算を組んでいる。

 ムハマド軍はシリアでのサウジアラビアの攻撃部隊であり、またイエメンのアル・ハウシ運動に対する戦いのために展開されることになるだろう、と言われている。このアル・ハウシ運動は北イェメンのダマジ地区でサラフィ・グループと戦っているが、サウジアラビアはこのサラフィ・グループを支援している。

 ロンドンの軍事情報筋は、ムハマド軍は5万の兵士で構成され、25万名にまで増加するかもしれない、と語った。またこのムハマド軍の司令部はロンドンに置かれるであろうという。

 シリア国民連合の議長のアハメド・アル・ジェルバが最初にこのサウジアラビアの計画を暴露した人物だ。彼は8月8日の声明で、サウジアラビアはシリア領土外で軍を形成するだろうと語った。

 一方欧米筋では、サウジアラビアは外国からの脅威に直面した際には、サウジの後ろ盾になるように、パキスタンに変わってエジプトを立てて、軍のバックアップにしようと計画していると暴露した。 

 サウジはまたエジプトの国防大臣のアブデルファタ・アル・シシ少将に対する資金援助を計画していると、この情報筋は語った。

 欧米筋は、アル・シシ少将はリヤドのミリタリー・アタシェ時代、サウジの軍関係者らと良い関係を持っていた、と語った。

 「アル・シシの、ミサイルとミグ29戦闘機の購入におけるサウジアラビアに対する最近の傾斜は、アメリカがエジプトに対し軍事援助を停止した後に、サウジアラビアが彼を説得した結果である」と、この情報筋は語った。

 以前の記事では、サウジアラビアのスパイの頭で、元在ワシントン・サウジ大使は、アメリカ高官らにシリア戦争を開始するよう強く迫っていたと暴露した。

 サウジアラビアは、「シリアでの欠くことのできないパートナー」であり、アメリカの考え方に相当の影響を与える存在であると、8月の終わりにアメリカの高官の一人がウォール・ストリート・ジャーナル紙に語った。

 バンダル王子は、8年間いたアメリカの首都から去ったが、サウジ大使として5人はくだらないアメリカ大統領に対し、少なからず影響力を行使した。その彼は、シリアに対する戦争のバランスを傾けようとする欧米による戦いで中心軸として台頭してきた。

 叔父の王に昨年、サウジ総合情報局長官に指名されたバンダル王子は何ヶ月も、シリア政権転覆をもたらすため、武器や訓練をシリアにいる民兵たちに与えることを含めて、国際的支援を獲得するため集中的に努力した。

 シリア政府によって化学兵器が使用されたといわれる問題で、サウジアラビアは厳しい対処が成されるべきとしたが、これはサウジの長期的な目標であった。そのメッセージは現在のサウジ大使でバンダルの子分であるアデル・アル・ジュベイルによってオバマ大統領に伝えられた。

 2月、シリア政府によってサリン・ガスが使用されたと欧米に警鐘を鳴らしたのはバンダル王子の情報機関であった。実際は後から、反政府側がガスを使用したことが証明された。

 ロシアのプーチン大統領にアサド支援を止めるよう説得しようと8月にクレムリンを訪問したのは失敗だったと報じられたが、バンダル王子は欧米に対しては大きな影響力を維持している。これは彼のワシントン滞在時に培われたものだ。彼の最近の外遊は、ロンドンとパリへのもので高官らと意見交換をした。

 大使としてバンダルはまだ消えてない跡を残した。彼の声はアメリカの2003年のイラク侵略を煽った最大の声であった。

 シリア問題ではアメリカのホワイトハウスと議会に何ヶ月も圧力をかけることで、ゆっくりとその成果が出てきている。CIAは、シリアとの国境に近いヨルダン内の軍事基地で、昨年以来バンダル王子と直接一緒に民兵に対する訓練を行っていると考えられている。

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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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