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シリア戦争からの撤退を決めたカタールのタミーム・ビン・ハマド首長

◆12月16日
 
 シリア戦争において、湾岸アラブ諸国の一方の立役者として反政府勢力を支援してきたカタールが、サウジと袂を分かち、平和的解決を目指すことを決定したようだ。以下の記事では、トルコと共同でシリア戦争から撤退を決定した、とある。

 このようにシリアの戦争は、シリア政府とシリア軍が反政府勢力のゲリラ攻撃によく対処し、強靭な抵抗力を示すことで長期化し、特にアルカイダ系の過激派が反政府勢力の主要勢力であった自由シリア軍と敵対するような活動を強化することで、複雑な様相を呈するようになり、政府軍は漁夫の利を得るように、各戦線で勝利を挙げ、反政府勢力側を追撃するようになっている。

 特にシリアと国境を接するトルコは、シリア内のクルド人組織がシリア政府側について反政府勢力と戦闘を始めているし、シリアに流入する過激派がシリア政府軍に追われてトルコ領内に逆流してきており、治安問題化しはじめたことなどもあって、シリア戦争に対するスタンスを変えて、今カタールと共同で撤退を決めたようだ。

 このようにして中東では欧米諸国とイランとの和解、シリア戦争におけるトルコとカタールの撤退、欧米側のシリア攻撃の可能性の低下などで、12月10日号「軍事専門家:サウジのバンダル王子のシリアでの戦争は失敗に終わる」で示されたように、サウジアラビアはシリア戦争で反政府勢力を支援し続ければ、最後には、「そして誰もいなくなった」となり、悪しき政権はその足元から崩壊していく可能性が高まったと言えるだろう。

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●シリア戦争:カタールはサウジと袂を分かち戦争から手を引く
http://en.alalam.ir/news/1544806
【12月15日 ALALAM】

 カタールとトルコはシリア政府転覆を目指したシリア戦争では最初の最大の支援国であったが、この戦争の別の作者であるサウジアラビアと袂を分かったことは大きな変化である、と新しい記事が報じた。

 いわゆる自由シリア軍(FSA)が2年前に脚光を浴びるようになったが、この組織に対する主なる支援者はカタールとトルコであった。FSAはアサド政権の転覆を目指す主要な勢力であった、とアル・モニターが報じた。

 主にアルカイダ系過激派がこのFSAに銃を向けるようになったという、この武装組織が直面している問題を引用しつつ「今日、FSAはその最悪の日々を送っている」と記事は報じている。

 アル・モニターは、シリア紛争で反政府側を支援してきたあるアラブの国の高官の話として、最近の変化の主な理由は、「シリアだけでなく、中東全体の為にも、シリア問題の政治的決着が最良の選択肢であるという決定の後、トルコ・カタールがシリアの泥沼からの撤退というこの統一的決定をしたことにある」という。

 匿名を条件に語ったこの情報筋は、カタールの前王はシリアのアサド大統領と良好な関係を築いており、彼の夫人たちは友人であった、と語ったという。カタールのアル・ジャジーラ通信も、シリアで紛争の起きた当初は反アサドの報道はしていなかった。

 しかしカタールは、紛争のはじめにアサドが議会で行ったスピーチがカタールにとって歓迎されない内容であったために反政府側を支援するようになった。

 シリアでのほぼ3年になる血みどろの戦いの後、12万以上の人間が殺害され、シリアにはアルカイダが台頭してきたことは、カタールとトルコにとっては、更に悪いことが起きるという明確な示唆となった:「エジプトでムスリム同胞団が倒れたことで、中東では多くの変化が現れた;あたかもこの地域の主要な同盟国がその報復を受けるべき、という決定がなされたかのようで、シリアではこれはハッキリしている」とこの情報筋は語った。

 「全く違ったアジェンダを持っているアルカイダ系は言うに及ばず、サウジアラビアに支援されているグループはシリア政府軍と戦う以上にFSAと戦っている」と語った。

 カタールの前首長が引退した時、政策を見直す内部の決定があった。「カタールは小さな国家であるが大いなる可能性を秘めている」とこの情報筋は語った。

 「優先事項、開発とビジネスあるいは政策などを決める必要性というものがある。圧倒的に必要なことは優先事項を決めることだ」という。この情報筋は、この時期、「主要な中東の強国の支援、そしてシリアがどうなるか分からないというある一定の結論に到達した後に、この決定がなされた。カタールはシリア国民の側に立つ。また彼等を支援し続ける。しかし、この紛争の平和的終結を促進することにより尽力するだろう、と」

 カタールはシリア戦争では最大の資金援助国であった。これは2011年の改革運動を支援するという形で始まったが、欧米と地域の諸国の介入によって大規模な紛争へと変わってしまった。

 フィナンシャル・タイムズ紙は5月、カタール政府はシリアの反政府運動に対し30億ドル以上の支援を行ったことを暴露したが、その当時サウジアラビアは資金的には二番目の支援国であった。

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