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ウクライナの政治に介入したアメリカのジョン・マケイン上院議員
◆12月24日
ウクライナでも反ロシア感情の強い、ガリシア地方の人々がウクライナのマイダン(広場)に集まっている群衆の大半だという。キエフ市の住民は却ってこれらの地方からやってきたガリシア人が騒動を起こすのを迷惑がっているという。この騒動の中にアメリカの上院議員や国務副長官がやってきて、反ヤヌコビッチで親欧米のスピーチなどの政治活動を勝手におこなって、民衆を扇動してきた。
これは日本の沖縄あたりに中国の政治局員がやってきて、沖縄独立を集まった群衆に叫ぶようなものである。これを許したウクライナ政府もどうかしているとは思うが、厚顔破廉恥にもそういうことをするアメリカの議員もどうかしている。
琵琶湖に外来種の魚を放った者がいて、その外来種が強い繁殖力があり肉食系とかでどんどん増えてしまい、今やその魚が琵琶湖を席捲するようなところに来ている、という話があった。琵琶湖は琵琶湖の生態系があり、それは長年培われてきたものである。そこに異なる生態系からの存在が入れば、その存在にもよるが、琵琶湖のように急速に今までの生態系が破壊されていくこともあるのだ。
これは人間界に置き換えれば、いわゆるグローバリゼーションと言われるものと似ている現象である。それぞれの民族や国家が長年、伝統的に培ってきた生き方なり生活の仕方が、外来の「肉食系」で強い繁殖力を持つ存在が入ってきて、破壊してしまう、というケースが多々見られる。破壊された後にのさばるのはその「外来種」である。
昔であれば、それは即物理的な支配となってであろう。青銅器しか知らない民族に鉄器を持つ民族が襲い掛かれば、青銅器しか知らない民族は支配されてしまう。鉄砲を知らない民族に鉄砲を持つ民族が襲えばやはり支配されるであろう。日本が植民地時代、スペインやポルトガルに支配されなかったのも、種子島から伝わった鉄砲をいち早く自国で生産できたからだ。あっという間に日本が鉄砲を一番多く持っている民族になっていた。
だから、自国を守るためには、簡単に外来種を入れてはいけない、という鉄則があるのだ。今は経済的植民地時代でもあるのだ。だから、入れるとすれば、規制を設けることが必要である。そして入れるにしても、少しずつ入れるべきである。そうして長い時間をかけて、外来種を受け入れても大丈夫な体制なり力量を持ってから、自由に入れるなどすればいい。それをグローバリゼーションと言って、直ぐにも何でも規制なしに入れることが善のように言う者は、売国奴である。
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●ウクライナ騒動で起きたこと (その2)
http://www.thetruthseeker.co.uk/?p=86819
【12月20日 By Israel Shamir-Truth Seeker】
ブルトン人のように、ガリシア人は熱狂的な民族主義者で、ウクライナ精神の旗手である。何世紀も続いたポーランドとオーストリアの支配下で、またユダヤ人が経済的に支配的な中で、彼等は強烈な反ユダヤであり反ポーランドであった。そして彼等の隣人のポーランドとユダヤの民族浄化に絡んで、彼等のアイデンティティーは第二次世界大戦中はヒトラーを支持することに現れた。大戦後は、親ナチスのガリシア人SS戦士らはアメリカ情報機関によって採用され、ソ連に対するゲリラ部隊として再武装された。彼等の前の二つの憎悪に反ロシア精神が加わった。そして1956年まで「森林戦争」を戦い、冷戦時の関係は雪解けになっても継続した。
ウクライナが独立した1991年後は、国家形成の伝統が無い中、ウクライナの独立を願った唯一の民族としてガリシア人は「真のウクライナ人」として称賛された。彼等の言語は新しい民族公用語の基本として使用され、彼等の伝統は国家レベルのものになった。ガリシア人は2004年のオレンジ革命時には重要な役割を果たした。しかしながら2004年、多くのキエフの人々もまた西欧同盟国と新しい未来に憧れユシュチェンコを支持したのだ。2013年の今、マイダンに対するキエフの人々の支持は低い。そして人々は侵入した群集による混乱状態に不満の声を挙げている:樹から落下する、ベンチを燃やす、建物を台無しにする、多くの生物学的排泄物など。それでもキエフは多くのNGOの根拠地だ;知識人らはアメリカやECから寛大な援助を受けている。かつての仲間意識はこの首府では常に健在である。
人口が多く産業地帯となっているウクライナの東部と南東部にとっては、ECと連合することは無条件でノーである。彼等は石炭、鋼鉄、機械類、自動車、ミサイル、戦車、航空機を産出する。西欧の輸入品は、EC高官が認めるように、ウクライナの産業を直ちに抹殺してしまいかねないのだ。産業発展の模範とは言いがたいポーランドでさえ、ウクライナ人に向かって、技術的なものは我々がやるから、あなた方は農業に投資した方が良い、というあつかましさを持っていた。これは行うより言うほうが簡単だ:ECはウクライナ製品はヨーロッパでは販売し消費するには適さないとする規制を多く持っている。ウクライナの専門家は、ECとの連合に入った場合の損失は200億から1500億ユーロになると見ている。
ガリシア人にとっては、この連合は良い事である。マイダンの演説者は若者等に向かって、「儲けられるところに行け」と呼びかけた。彼等は二つの方法で収入を得る:欧米の旅行者に対し一泊朝食付きの部屋を提供し、ポーランドとドイツでメイドや使用人として働くことだ。彼等はビザ・フリーでヨーロッパにいけること、またそこそこの収入を得ることを希望した。一方、どこも彼等にビザ免除を与えるところはなかった。イギリス人はポーランド人がイギリスに殺到したので、EC離脱を考慮している;ウクライナ人が更にやって来るとなれば、イギリスとしてはたまったものではないだろう。誰かが負担することには寛大なアメリカ人だけが、ECに対しウクライナ人に対するビザ請求を免除するよう要請した。
マイダンで騒動が続く中、欧米は使者とか閣僚、議員などを送り、マイダンの群集を励ました。ヤヌコビッチ大統領の辞任を要請し、親西欧的政府を樹立するよう革命を呼びかけた。マケイン上院議員はマイダンに行き、扇動的スピーチを行った。ECはヤヌコビッチのことを、多くの国民が彼に反対するデモを行ったから、「違法」だと宣言した。しかし何百万人ものフランス人が彼等の大統領に反対するデモを行った時、あるいはウォール街占拠の時、それが暴力的に解散させられた時、誰もフランス政府やアメリカ大統領のことを、正当性を失ったとは言わない・・・・
アメリカの国務副長官のビクトリア・ヌーランドはデモ隊の人々とビスケットを分けあって、「ヨーロッパの大義」のため、さもなくば仕事が困難になるとして、オリガルヒ(新興財閥)に支援を要請した。ウクライナのオリガルヒは大変金持ちで、彼等は東西の狭間にあるウクライナの今の現状をよしとしている。彼等はウクライナが関税同盟に参加するようになれば、ロシアの会社が彼等の資産を身包み剥ぎ取るだろうと恐れている。そして彼等は、ECと競争するだけの力量はないことを知っている。しかしヌーランドに押されて、彼等はEC側になびくところに来ている。
ヤヌコビッチは大きな問題の渦中にあった。デフォルトは急速に近づいていた。彼は親欧米の民衆に悩まされていたし、自分の支持者である東部と南東部の人々をいらいらさせた。ウクライナは大混乱に陥りそうだった。極右の民族主義者党であるスバボーダ(自由)は、1945年以来ヨーロッパに出てきたナチスに一番近い存在であろうが、権力を得ようとした。ECの政治家らはウクライナに圧力を掛けているとしてロシアを非難した;ロシアのミサイルが突然、ベルリンに数分で到達できる距離にあるロシアの最西端の領土内に現れた。ロシア軍は「武装解除第一撃」のアメリカの戦略を議論していた。緊張は非常に高かったのだ。
-その3に続く-
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