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自爆攻撃テロに遭ったロシアのボルゴグラード駅

 ロシアのボルゴグラードで二つの自爆テロ攻撃があり、少なくとも31人が死亡するという事件が起きた。

 12月5日号の「プーチン大統領:シリア・イラン問題でサウジ情報局長官と会談」で、このブログではサウジアラビアがロシアに対し、穏便な姿勢に変わったかのように記した。しかしそれは早とちりのようであった。会談の内容については、「It’s Putin vs Bandar Bush on the Syrian chessboard」(http://rt.com/op-edge/syria-putin-bandar-saudi-263/)にあるように、バンダル王子は下手に出ながら、そしてエジプトの軍事政権によるロシア製武器購入契約を餌としながら、プーチンを自分の思惑に導こうとしたのが、結局は失敗に終わったことで、逆にサウジアラビアはロシアに対する敵意を強化したことが考えられるからだ。

 バンダル王子の再度の申し出に対し、プーチン大統領はその時、以下のように返答したと言われる:反政府勢力は敗走しつつある。シリアの再建にサウジの資金は必要ない。ロシアと中国が請け負うであろう。ロシアとアメリカはサウジ支援の過激派は両国にとっても脅威であるという認識を共有している。更にプーチンは、以下のことを告げバンダルの姿勢をたしなめた:「宗派的扇動、およびテロリズムを支援することは、諸刃の剣である。それはサウジアラビア内部でも反応しサウジ自身でもコントロールできない勢いをつけるようになるであろう」と。

 この会談の数日後、自由シリア軍のサリム・イドリス将軍はバンダル王子の旅団と言われるイスラム戦線に司令部を明け渡しシリアを去りドーハに行ってしまったが、その時武器庫も明け渡したため、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦などから供給されていた、M79オサ・ロケットランチャー、RPG対戦車砲、14.5mm重機関銃、スティンガー・ミサイルでさえも、イスラム過激派の手に渡ったことになったようだ。

 サウジアラビアはパキスタンから核兵器を供給してもらうことも考慮していると言われている。ロシアが本格的な攻撃をサウジアラビアに仕掛けるようなことがあれば、自分達にも核兵器はあるぞ、というためであろうか?いずれにしても、ロシアのプーチン大統領は今年二回の会談を通し、今回のボルゴグラードでの襲撃事件の黒幕がサウジであり、バンダル王子であると考えているはずであるから、ロシアのサウジに対する、あるいは少なくともバンダル王子に対する怒りは頂点に達していることであろう。

 したがって、これから2月のソチ・オリンピックまでの期間、あるいはそれ以降、ロシアとサウジ、これにシリアやその周辺国、イランやイスラエル、そして当然アメリカ等が絡んだ紛争が勃発する危険性が高まったと言えよう。今年も静かに年の瀬を終えていくべきだったが、この自爆テロ事件で、世界はにわかに雲行きが怪しくなってきたようだ。


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●ボルゴグラード自爆テロはサウジアラビアのロシア攻撃の狼煙か?
http://www.propagandamatrix.com/articles/december2013/301213_saudi_threat.htm
【12月30日 By Paul Joseph Watson】


トロリーバスも自爆攻撃の標的になった

 ボルゴグラードで起きた駅構内とトロリーバスでの爆弾テロで少なくとも31人が死亡したことは、ロシアがシリアのアサド大統領を支援することから手を引かなければ、チェチェンのテロリストを使ってロシアを攻撃するかもしれない、というサウジアラビアの脅しになっている。

 最初の攻撃は29日の朝、ボルゴグラード駅構内で起き、17人の死者がでた。CCTVでの映像ではオレンジ色の炎が玄関ドア内に見られ、窓ガラスが割れて破片が通りに飛び出すのが見える。女性の自爆攻撃と見られている。

 二回目の攻撃はジェルジンスキー通りの市場に近い場所で起きた。通勤客で一杯のバス内で爆発し14人の死者が出た。

 どこのグループも声明は出していないが、北コーカサスからのイスラム主義者の仕業であるとの疑惑が直ぐに出た。彼等はロシア内で襲撃しやすい標的を頻繁に狙って襲撃していた。

 メディアは2月に行われるソチ・オリンピックに対する脅威について報じているが、8月にサウジアラビアのバンダル王子が表明した警告について詮索するところがない。バンダル王子は、もしもロシアがシリアのアサド大統領への支援を控えねば、サウジアラビアが仕切っているチェチェンのテロリストを使ってロシアを標的とする攻撃を活発にする、と脅したのだ。

 中東のアル・モニター通信による、この会談の時間中になされたコメントの内容によれば、バンダルはアサドから手を引くロシアについてプーチンに約束と脅しをいくつか行ったという。 

 「冬季オリンピックを守るという保証を与えることができる」とバンダルは語り、更に、「ゲームの治安にとって脅威となるチェチェン・グループは我々が仕切っている」と付け加えたようだ。

 バンダルは自分のことはアメリカが支持している、と語った。

 ソチ・オリンピックをチェチェン人が襲撃することのないようにするという、この「保証」は勿論やんわりとした脅しである。つまりロシアがもしもアサドから手を引かねば、テロリストがロシアを攻撃することになる、というわけだ。

 ロシアはアサドを切り捨てなかったし、アメリカのシリア攻撃は頓挫したことで、シリアの反政府勢力に肩入れしていたサウジが大いに落胆していると考えれば、ボルゴグラードの自爆テロ事件はバンダルが自分の脅迫を実行に移した証拠と考えておかしくはない。

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