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イランの新式ミサイルであるデーラビー・ミサイル

◆7月10日

 第三世界の諸国が自国の軍備を整えようとすると、つい欧米・中ロなどの優秀な兵器を購入するという形になるが、イランはイスラム革命以来、欧米からの兵器購入が困難になったこともあり、独自の兵器を開発してきた。

 今回も新式兵器が披露されたが、欧米諸国の兵器と比べても遜色のない質の高いもののようだ。これもアメリカやイスラエルが常に、「軍事的オプションはテーブルにある」、とずっと言ってきたお陰であろうか。

 しかも今度の新式ミサイルは対戦車兵器としても使用可能というから、イランをイラクのように占領しようとする勢力に対して有効な兵器といえるし、イランはそのような事態をも想定している、ということであろう。イラクを欧米が占領する、と10年も前に見抜いた人物がいるというイランだから、自国の占領を目論む勢力の存在も見抜いているのであろう。

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●イランは敵と対戦する備えをしている
http://www.thetruthseeker.co.uk/?p=52095
【7月7日 The Truthseeker】

 この何年かイランはアメリカとイスラエルからの脅威に直面して、着実に防衛力を強化してきた。今までのところ両国ともイランを攻撃していないが、それをアナリストたちはイランの国内の防衛産業の発展が一つの抑止力になってきていたと考えている。

 シャー時代のイランは殆ど全面的にその軍備を欧米に依存していたが、イスラム革命はそれを全部変えてしまった。イスラム革命後の制裁措置でイランは独自の防衛産業を発展させ、今やその軍備の多くを自前で賄うようになった。

 様々な種類のミサイルの中には非常に質の高いものがあり、それに戦車、装甲車、ジェット戦闘機、攻撃ヘり、レーダーシステム、それに駆逐艦などは最近イランが実戦配備した。

 最新の兵器が7日、対機甲ミサイル生産ラインが公開され紹介された。アハマド・ヴァヒディ国防相がデーラビー・ミサイルの生産ラインの開所式を行った。このミサイルは、装甲車、低空飛行航空機、小型艦船に対して有効である。

 ヴァヒディはこのミサイルの「誘導システム」はいかなる種類の電子的妨害にも特別に耐性が強いと語った。またこのミサイルは「持ち運べて肩にかついで発射」できるので、「対戦車」戦闘にも有効だと語った。

 この生産ラインの稼動開始は、数日前に始まっていたミサイルテストの後に行われた。このミサイルテストでは複数のイラン独自に開発したミサイルがイラン中央部の標的に向けて発射された。この標的はアメリカのこの地域における基地を模したものだ。

 このデーラビー・ミサイルは大量破壊兵器ではないが、イランの兵器技術開発の新しい段階を示すものである。イランの最高指導者であるアヤトラ・ハメネイ師は核兵器を「罪」と表現したが、通常兵器技術として少なくとも、イランはいくつかの斬新なものを持っているかもしれない、と思わせるものがある。
 
 これは実際に起きる10年も前に欧米がイラクを侵略すると我々に警告を与えた同じ情報筋からのものだ。有名なサイキック能力を有する人物によれば、少なくとも戦場兵器技術の分野では、イランは多くの点で「欧米と比べて遜色ない」という。デーラビー・ミサイルの大量生産が始まったことで、イランの前線部隊には数ヶ月でこのミサイルが配備されることになるだろう。

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核兵器所有はアラーに対する道徳的罪とするハメネイ師

◆7月9日

 イラン攻撃については、アメリカ大統領選挙まではない(その後もない、と考えたい)、とするのがこのROCKWAY EXPRESSの見解であるが、それでも攻撃はもうすぐだ、とでも言わんばかりの情報も頻繁に出ている。そこで、なぜ、イランを攻撃しなければならないのか、という基本に帰ってイラン攻撃の欺瞞性を、アメリカの正統保守派の論客である、パトリック・ブキャナンが記している。

 イラン攻撃の圧力の総本家は元アメリカ大統領の、ジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュであろう。彼は今88歳になっているはずだが、この彼が存命中はアメリカは戦争への機運が弱まる事はないであろう。従ってオバマ大統領とクリントン長官も、その圧力の中で流されながら、内心では平和への道を模索中、と考えるべきである。

 日本の首相も同じで、首相になるとこの「圧力」というものが懸かってくるようで、これは首相にならないと分からないもののようだ。アメリカ大統領も同じで、それで殺されないようにその圧力に迎合するような動きもしつつ、頃を見計らう必要が出てくる。しかし、時は流れるから、いつかは変化が必ずやってくる。それは恐らくはアメリカ大統領選挙後のことになるだろう。それまではなんとかイランやシリア攻撃をしないで戦争への圧力をかわしながら過ごすことがオバマ大統領の使命である。

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●イラン錯乱症候群
http://www.informationclearinghouse.info/article31777.htm
【7月6日 Patrick Buchanan – Information Clearing House】

 イランは原子爆弾製造を目指しているわけではない。原爆保有は意味の無い事であり危険であり、彼らの知性と宗教的観点からは大罪なのだ。

 最高指導者のアヤトラ・アリ・ハメネイ師は2月、イランが原子兵器を持つ事はアラーに対する道徳的罪となる、と宣言した。

 2007年に宣言され2011年に確認されたアメリカのインテリ界の判断もやはり、イランは核兵器製造のいかなる計画も放棄した、というものだ。

 アヤトラは嘘をついているのだろうか? アメリカのインテリ界全体は間違っているというのだろうか?

 ウランを5%に濃縮しているイランのナタンツの計画、そして兵器級以下である20%にまで濃縮しているフォルドウの計画は、国連の恒常的な監視下にある。イランは欧米側が核医薬品のためのアイソトープの供給といくつかの制裁の解除があればウランの20%濃縮を停止する、と言っているのだ。

 アメリカの回答は「不同意」。イランは濃縮を完全にそして無期限的に放棄すべきだ、というのだ。

 これが交渉の壁となっている問題だ。イランは核不拡散条約の署名国として、平和目的でのウラン濃縮の権利を保有している。これがあるから、イラン国民は政府を支持している。

 この手詰まり状態が戦争の原因になるべきであろうか?

 イランが低濃度の核燃料を秘密の計画で濃縮し兵器級のものにしようとしたとしたらどうであろう。このプロセスに数ヶ月を要するだろう。そしてイランは起爆装置を製造しテストする必要があるが、その際には世界はそれを数時間で知ることになろう。イランはそれからこの装置を兵器にしなければならないだろう。

 この全体のプロセスは1年以上の期間を要し、恐らくは数年になるだろう。我々はその問題を知るようになるので、彼らが核兵器を作り出すずっと前に、軍事オプションを実行する時間があることになる。

 数百発の核兵器を所有しているイスラエルは恐らくは我々より前にこのイランの計画を知るだろう。そしてイランのことを我々より恐れているので、イランが核兵器を所有することを妨げるために必要なことを躊躇することなく実行することだろう。

 こう言われている:アハマディネジャド大統領は精神異常的狂信者でイスラエルを地図から抹消すると脅した人物だ。したがって彼が核兵器製造に接近することを許してはならない、と。

 しかし、アハマディネジャドが何年か前に何を言おうと、またそれが議論されているとしても、彼は軍を支配しているわけではなく、戦争を決断する立場になく、しかも彼は来年の7月には大統領職を辞し学界に戻ることとになっているのだ。

 アメリカはアハマディネジャドを恐れているというのか?

 では、今週の新聞などに描かれていたような、アメリカがイランと戦争することを正当化するような決定的な脅威というものがどこにあるというのだろうか?

 フィナンシャル・タイムズ紙のギデオン・ラチマンはイランに対する強迫観念は可能性としての脅威に比べてはるかに巨大である、と言っている。

 パキスタンは恐らくは100発ほどの核爆弾を所有しているし、今も製造している。そしてこの国の反アメリカ主義はイランに比べればもっと激しいものだ。彼は以下のように書いている:

 「パキスタンは核技術を北朝鮮、リビア、イランに供給した。パキスタンは1999年にはインドとの間に、核戦争を始めそうになったことがあった。ビン・ラディンは何年にも渡ってパキスタン内に住んでいた。そしてパキスタンの部族が支配する地域はアルカイダの最も重要な基地となっている」

 「パキスタンは2008年164人が殺されたムンバイのテロ攻撃の時の基地であった。パキスタン政府はこの攻撃を非難はしたが、テロリストらがパキスタン情報部とつながりがあったという強力な証拠が存在している。もしも、ムンバイ攻撃がイランからなされたとしたら、欧米は「国家が支援したテロ」だと叫んだであろう。

 パキスタン人の10人の内7人はアメリカを敵と見ている。そしてオバマによって進められている無人機による攻撃は多くの無辜のパキスタン人の命を奪っており、彼らの敵対意識を増大させている。、

 しかしながらアメリカの航空機と軍艦はパキスタンではなくペルシャ湾に向かっており、44名の上院議員が大統領に対してイランとの対話を止め、制裁を更に強め、戦争準備をするよう要求している。

 その間、イランはイスラエルとアメリカの基地を叩く事のできるミサイルのテストをして、ミサイル艇艦隊はペルシャ湾で演習をやっている。

 オットー・フォン・ビスマルクは、予防戦争とは死の恐怖から自殺をするようなものだ、と言っている。我々アメリカ人はそれでも不必要な戦争をやるのであろうか?

 1959年、アイゼンハウァーはブダペストの屠殺屋と言われたフルシチョフをアメリカに10日間招待した。1972年、ニクソンは北京を訪れて1000万人の中国人と韓国内で数万人のアメリカ人の死者の責任者である毛沢東と乾杯し話し合った。レーガンは「悪の帝国」の支配者らとの対話を常に模索していた。

 イランはこのグループとは全く違うし、このグループによるといわれている犯罪も犯しておらず、アメリカに対しても実際的あるいは潜在的脅威ではないのだ。

 レーガンがレイキャヴィークでやったように、普通の関係に戻る代わりに核兵器には手を出さないと言う検証できる保証をするようイランの指導者らと話し合える政治家はいないのか?

 我々がスターリンや毛沢東とゆっくり対話をすることができたならば、アヤトラやアハマディネジャドとはできないのか? この問題は我々にはまとめられないとでもいうのだろうか?

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◆7月7日

 殺虫剤をまけば、害虫だけでなく、ミツバチのような益虫まで殺してしまう。これは人間の病気と免疫力、薬との関連にも言えることだ。近代・現代医学は医薬品の大量投入のようなことが行われているが、そのためにかえって当人の免疫力が低下し、病気が進化ないしは治らない、という状況が起きている。最終的に病気を乗り越えるものは、当人の免疫力であるから、薬に頼りすぎる、という姿勢は改められねばならないのと同じで、作物に対する農薬の大量投入は、作物の免疫力を弱め、花粉媒介者であるミツバチなどの大量死を招き、反対に根切り虫のような存在が耐性を増加させてしまうのだから、改められねばならないだろう。

 
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●アメリカ全土にわたる鳥と蜂の減少 -2-
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=31699
【7月6日 by F. William Engdahl】 (部分訳)

■EPAの腐敗

 アメリカで環境に対して危険性を含むような化学製品を承認・禁止の責任を持つ部局は環境保護庁(EPA)である。2003年に、庁の科学者らの警告で、EPAはドイツのバイエルAGと日本の武田薬品に特許のあるクロチアニディンと呼ばれるネオニコチノイドにライセンスを与えた。これはポンチョ( Poncho)という名称で売られている。これは即座にアメリカのトウモロコシ畑8800万エーカーに対して使用された。それ以来、100万以上の蜂の巣の死滅が中西部のトウモロコシ畑で起きたという衝撃的な事実が報告されたのだ。

 EPAは当時、EPAの科学者らがクロチアニディンは「接触あるいは経口摂取の際、蜂に強い毒性を持つもの」であるとし、「土壌と地下水内での動きが容易で、池や水流、その他の野原に侵入し、そこで野生の草木に吸収されるようになる」ことで、蜂その他の昆虫、例えば蝶などを死滅させるようになる、と指摘していたのだが、バイエルにライセンスを与えたのだ。この警告は、2005年9月28日のEPAメモから漏れたものである。これはEFED(Environmental Fate and Effects Division)のクロチアニディンに対するERA(Environmental Risk Assessment)を要約したもので、「(クロチアニディン)は蜂に対しては薬品の散布後、数日間は毒性を維持している」と言っていたのだ。「ミツバチの中で、この毒物は幼虫に対して致命的ないしは準致命的影響を与え、女王蜂に対しては生殖面で致命的ないしは準致命的影響を与える」と言うことだ。

 EPAの科学者らは、これはバイエルの他のガウチョという名称で販売されている、ニコチノイドであるイミダクロプリド剤より数倍も毒性が強いと判断している。ガウチョは「蜂に対してはDDTより7000倍毒性が強い」のだ。アメリカでは1972年に11のDDTが、動物と人間に対する毒性効果に関する数多くの研究がなされた後に禁止となった。

 今年1月、農務省が重要な新しいレポートを出した。これはミツバチ研究所のジェフリー・ペティス指導下の科学者らによるもので、その研究調査内容は、ドイツの科学雑誌、ナチュール・ヴィッセンシャフテン誌に掲載されたが、衝撃的である:「このペティスの研究では、ネオニコチノイドに晒された蜂と晒されなかった蜂の慎重な実験の結果、致死量以下のイミダクロプリドに晒された蜂群と個々のミツバチの腸内寄生虫のノゼマの胞子生産との間に相互作用があったことが明らかになった」というものだ。
 更には、「この結果は、農薬のネガティブな影響の可能性を評価するために用いられている現在の方法は不十分であることを示唆している。これは農薬に低度に晒されることと病原体負荷との間に複雑で予期せぬ相互作用があることを指摘する最初の研究ではない・・・我々は増大する病原体への感染度合いを試験プロトコルに組み入れる、新しい農薬テスト基準が考え出されるべきと提案する。
 最後に、我々は上記のような農薬と病原体との間の微妙な相互作用が、ミツバチ群の世界的に増加している死滅現象に対する主要な原因だと考えている」と述べている。

 高名なオランダの毒物学者であるヘンク・テネッケス博士は、バイエルからのクレームとは違い、毒性のある農薬が散布されたトウモロコシ畑近くに生息する蜂はネオニコチノイドに成長期の全期間を通して晒されているし、この毒素は蓄積する、と報告している。博士は、「蜂はこのような化学物およびその他のいくつかの農薬に、採餌期間中晒されている。春には極端に高いレベルのクロチアニディンとチアメトキサムが、トウモロコシ種の植え付けの時にできるプランター・エグゾースト・マテリアルの中に発見された。我々はネオニコチノイドを、植え付けされてない土地も含めて、サンプル採取した土壌の中に発見している」と語っている。 


■バイエルAGとネオニコチノイド

 2011年初頭に、国連環境計画(UNEP)は世界中の蜂の死亡率に関するレポートを発行した。バイエルのネオニコチノイドのポンチョとガウチョはいくつかの動物に対しては脅威であるとされている。

 この国連のレポートによれば、「種子粉衣に使用されるような全身性殺虫剤は、根から植物全体に行き渡り花にまで到達するが、それため非対象の花粉媒介者を慢性的に毒素に晒すことになる可能性を持つことになる。さまざまな研究から、イミダクロプリド、クロチアニディン、チアメトキサム、その他の関連する成分が、ネコ、魚、ネズミ、ウサギ、小鳥、ミミズなどにとっては高い毒性を持つことが明らかになった。研究所の調査は、そのような化学物資は方向感覚の喪失、記憶障害、脳代謝を引き起こし、大量死の原因となることを明らかにした」という。

 しかし、バイエルAGは、毒性のあるネオニコチノイドの生産を自主的に停止する兆候を何も示さなかった。・・・略


■EUの多くの国が禁止

 アメリカとは違い、EUのいくつかの国は、薬品製造会社からのテストと安全性を保証するレポートを拒否して、ネオニコチノイドの使用を禁止している。ドイツのある作物調査研究所では、死んだミツバチのサンプルを集めて死の原因はクロチアニディンであると断定したケースがある。・・・略  

 バイエルの本家のあるドイツでは、政府が2009年以来バイエルのネオニコチノイドを禁止している。フランスとイタリアは似たような禁止をしている。イタリアでは政府が、この禁止により、蜂の個体数は戻っており、それで製薬会社からのプレッシャーにも拘わらず、禁止措置を維持している。…以下略 

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ミツバチが減ってきている・・・

◆7月6日

 一昨日、昨日に続いて3日連続で自然現象を扱うことになった。ミツバチがいなくなった、という話がかなり以前から言われてきている。その原因がどうも農薬にあるらしいと言われてきた。蜂だけでなく鳥の数も減ってきている。農薬がその原因だとなると、どういうことになるか、と言えば、我々の知らないところで行っていた花粉媒介の仕事をやってくれる存在がいなくなり、その結果農作物が壊滅してしまうことなるので、即、人類の生存が脅かされる、ということになる。

 今からでもこの農薬に頼る農業を見直し、できる限り農薬使用をやめていくことが必要なのだ。一昨日の記事はその農薬問題を一部指摘したものであるが、農薬に耐性を持つ根切り虫が、急速に繁殖している事実があると同時に、花粉媒介を実践しているミツバチはその農薬のために死滅に向かている、という皮肉な現実があることを見れば、農薬使用停止しか人間が取るべき方法は残されていないだろう。自然現象の奥には「神の声」がある、と考えるべきである。

 以前日本ではオタマジャクシが空から降ってくるような現象が起きたが、どうもあれも農薬に汚染されたオタマジャクシを呑みこんだ鳥が、これは体に悪いとばかり、空中で吐き出した結果、と指摘する声がある。呑みこんだオタマジャクシを吐き出すほどなのだから、鳥のエサ自体がこのように農薬で減少している、となれば鳥自体の数が減少するのもうなづける。これ全て、農薬が原因だ。

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●アメリカ全土にわたる鳥と蜂の減少 -1-
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=31699
【7月6日 by F. William Engdahl】 -部分訳-

鳥と蜂は殆どの人々にとっては自然の一部として当たり前のこととしている。若い人々に対する人間の誕生の過程を説明するために「鳥と蜂に関する教え」という表現は、なにかの間違いというわけではない。蜂と鳥は我々の惑星では生命の重要な局面に貢献している。農務省による研究では、「我々の食事の3分の1は直接的ないしは間接的に昆虫受粉植物に依存している」と言っている。

 ミツバチは農作物の最も重要な花粉媒介者だ。ミツバチは100の作物の内70以上の花粉媒介を行うが、これは世界の食糧供給量の90%になる。彼らは殆どの果物と野菜の花粉媒介を行う、リンゴ、オレンジ、イチゴ、玉ねぎ、ニンジンなどだ。養蜂ミツバチの個体数はこの50年で増加したが、蜂群個体数はヨーロッパと北アメリカでは大幅に減少している。同時に昆虫に受粉を依存している作物は増加している。この現象は蜂群崩壊症候群(CCD)という奇妙な名称を付けられている。これはある要素が原因であろうということを示している。厳格な科学的研究で主要な原因を指摘している:2004年頃から使用されている高度に毒性の強い農薬の使用である。

 もしもEU、アメリカその他の諸国の政府がある種の化学的農薬の使用を全面的に使用禁止にしなければ、ミツバチが過去のものになるだけではない。人類の生存そのものの根底を揺るがすような状況に直面することになるかもしれないのだ。直接の脅威は、毒性の高い化学成分のネオニコチノイドを含む農薬がもたらす。ネオニコチノイドはニコチンと化学的に似た殺虫剤グループである。これは昆虫の中枢神経系に作用する。しかしミツバチと小鳥にも作用するのだ。最近は新生児の脳の発育にも影響を与えるかもしれない、という証拠が出てきている。

 5、6年前、世界中とりわけアメリカ以外の地から、それからEU諸国から、特にイギリスから、蜂群全体が消滅するという情報が出てくるようになった。2004年以来、アメリカ全土で100万を超える蜂の巣が死滅し、25の州の養蜂家らは蜂群崩壊症候群と呼ばれるレポートを出している。2009年の冬、イギリスに存在した蜂の巣の5分の1が失われた。これは自然で起きる確率の2倍である。政府当局は、これを神秘的現象と言った。またアメリカでは広く使用されているネオニコチノイドを使ったバイエルのクロチアニディンについての環境保護庁(EPA)のファクトシートが以下のように警告している:

 「トウモロコシとセイヨウアブラナ(カノーラ)用のクロチアニディンが鳥に対して急性毒性リスクとなることがデータから言える。しかしながら事前評価からは処理された種子の経口摂取で非絶滅危惧および絶滅危惧種の小鳥に対し慢性毒性リスクとなること、そして非絶滅危惧・絶滅危惧種の哺乳動物に対して急性・慢性毒性リスクとなることがが示される」   

■警戒を要するイギリスの結果

 イギリスの民間研究機関であるバグライフ、そしてソイル・アソシエイションは、蜂の死滅の原因を特定するためのテストを行った。彼らは蜂の数の減少は部分的にはネオニコチノイドと言う農薬類によることを発見した。ネオニコチノイドは、「全身性」化学物で植物の細胞にまで入り込むことで昆虫を殺すものだ。イギリスではセイヨウアブラナのような作物、それに鉢植えの生産に広く使用されている。

 ネオニコチノイドはイギリスではチヌークを含む製品、セイヨウアブラナや Bayer UK 720に、鉢植えの生産に使用され、これが庭園と住宅に入り込むようになる。新しい調査では詳細に、最も総合的な一群のピアレビュー調査をネオニコチノイド使用の可能な限り長期の影響を吟味した。彼らの結論は、ネオニコチノイド系農薬は蜂の健康とライフサイクルを長期に渡ってその神経系に影響を与えることで損なう、というものだった。このレポートは、「ネオニコチノイドは現在の蜂の減少に相当な影響を与えていると思われる。またこれはその他の無脊椎動物の減少にも影響を与えているであろうと思われる」と指摘している。この機関はネオニコチノイドを含むすべての農薬の全面的禁止を呼びかけている。

 イギリスのソイル・アソシエイション会長のピーター・メルチェットは記者会見で、農薬が花粉媒介昆虫の減少を引き起こしていること、数百万ポンドの農業を危機に晒していると語った。
 
 「イギリスはEU内では農薬の安全性に対しもっとも緊張感に欠ける対応をしていることで悪名が高い:バグライフのレポートは、これがイギリスの農業に必須の花粉媒介活動を危機に陥らせていることを示している」と指摘している。

 確かに2012年3月に、イギリスの環境省の科学主任のサー・ロバート・ワトソンは、政府はイギリスでのネオニコチノイド使用許可を再検討していると発表した。ワトソンはイギリスの新聞に対して、「我々はスターリング大学、フランス、そして二か月前に出てきたアメリカの研究に注目している。我々は現在のイギリスが正しいかどうかを見るため、詳細な事実を見ていかねばならない。私はこれを非常に念を入れて再検討して見たい」と語った。
                                         -2- に続く

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熱波と旱魃で作物にダメージ

◆7月5日

 日本が梅雨のため大雨で被害が出ている最中、アメリカ中西部では熱波旱魃で作物がダメージを受け、価格が高騰しだしているようだ。野火にやられているコロラド州では64の郡の内62の郡が連邦災害救助法の対象になったようだ。昨日の記事では根切り虫がトウモロコシを食い散らかしている話だったが、今日は熱波と旱魃でやられている、ということで、自然の猛威というものに対してなすすべを持たない人間の姿が改めて浮き彫りにされている。

 既に、このような事、つまり、暑さ、旱魃、野火、不作etcについては、このブログで速くから指摘してきたが、それがいよいよ実際に起こり始めている、ということだろう。天変地異なのだ。これは人間の意識とのかかわりが深い、と伊勢白山道は指摘している

 特に旱魃に関しては、最近も面白い記事を掲載していた。7月3日掲載の「とても大切な話」というタイトルの記事である。アフリカのドゴン族とワニと降雨の関係の話である。霊的に見れば意味があり、そのメカニズムは機能する、というのである。現代の知識人でオカルトを理解しない、できない者には、信じられない話であろう。この記事の中で伊勢氏は「つまり、ドゴン族が水を呼ぶ話には、地球を再生させるための大きなヒントが在るのです」と言っている。

 アメリカはこれから今までの所業の反射、つまり蒔いた種を刈り取るようなことが起きてくる。これはアメリカだけではない、すべての国家、民族、個人もそうなのだ。自然に対して感謝と畏敬の念で接するかどうか、が大変重要な時代に入りつつある、ということ。

伊勢白山道ブログ7月3日「とても大切な話」

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●記録的な暑さと旱魃で全米で不作の危機
http://endoftheamericandream.com/archives/what-happens-if-record-heat-and-crippling-drought-cause-widespread-crop-failures-throughout-the-united-states
【7月4日 Michael Snyder-The American Dream】

 パニックに陥るには早すぎるが、天候がすぐにも変化しなければ、今年の夏は全米で作物の不作を予期せざるを得なくなるだろう。記録的な暑さと旱魃は作物を台無しにしている事は間違いない。残念ながらこの未曾有の熱波はそのまま続きそうだし、記録的な気温はアメリカ中部地帯を焦がしている。

 実際先週だけで2000箇所以上で高温記録に達したり破られている。それだけでなく、降雨量が少ない為、全米で旱魃の状況が出ている。気温が高いまま維持され雨が降らなければ、農業と牧畜業者は大変なことになるだろう。アメリカの作物が不作、ということになったらどうなるだろうか?

 トウモロコシにとっては決定的な時期である。今が受粉の時であり、降雨が決定的に重要である。以下は最近掲載されたインターネットのウェブサイトの記事である。

 インディアナ州のいくつかの地域ではこれと言った降雨のないまま1ヶ月になる。そして重要な受粉時期が始まっているか、始まろうとしているので、大規模な不作に見舞われる農業従事者が出そうである。

 農務省は今年トウモロコシの豊作を期待していたが、その予想は急速に変更されている。農務省ではトウモロコシ畑の22%が酷い状況にあると言っている。そしてその数字は現在の天候が変わらなければ、大幅に上昇すると見ている。

 悲しい事に、ある地域のトウモロコシは永久的にダメージを受けたとワシントン・ポスト紙は報じている・・・

 ある生産者らは既に、いまが受粉の時期のトウモロコシがダメージを受けた、と報告している。他の地域ではトウモロコシがダメージを受けたので、降雨があってもだめだろうと、テレベントDTNアナリストのジョン・サノーは言っている。

 あるいはトウモロコシの供給が何年も見なかったような率に落ち込んでいる。以下はcroplife.comからの情報である。  

 トウモロコシの供給は1996年以来最速で減少している。中西部の熱波が世界最大の収穫に3年連続でダメージを与えている。

 ブルームバーグは備蓄量は6月1日で恐らく31億6800万ブッシェル(8047万メートルトン)で3月1日から47%減少している、という。

 これは何を意味するか、と言えば、食料品価格が高騰するということだ。先月、トウモロコシ価格は27%上昇した。

 小麦の価格も同じく高騰している。「9月小麦粉」の価格は6月初頭以来26%上昇した。

 事態が改善される見込みはあるのだろうか?
 
 残念ながら、事態はこの時点ではかなり酷い。ワシントン・ポスト紙によれば、これからの発育期の展望は大変不吉なものだという・・・

 「旱魃の状況からして、さらに状況が悪化する可能性が高い。それに旱魃が酷くなる可能性が非常に高い」と、気象学者のマシュー・ローゼンクランスは語った。「天候を見ていると、その地域に降雨がある可能性は低い」

 カンサス州のアームストロング農場のオーナーでオペレーターのジェイ・アームストロングは、ダメージを受けた地区を自家用機で訪れたが、通常のレベルに比べてダメージの状況はずっと酷い、という印象を受けた。

 「一年でこの時期は、インディアナ州とかイリノイ州のようなところでは一面の緑野が広がっているのを見れる」とアームストロングは語った。「裸の地面を見たよ。思ったことは、市場はこれから起きることを知らない、ということだ」と語った。 

 この言葉は恐ろしい響きを持っている。

 誰も「大規模な不作」とか、「市場はこれから起きることを知らない」と言うようなことは聞きたくないはずだ。

 牧場経営者はこの暑さと乾燥した気候のために完璧にやられている。以下は私の記事に寄せられたコメントである。

 「6月27日、ワイオミングのトリントンのオークションで2248頭が一日で売られました。通常は数百頭くらいです。何が起きたのかと言うと、牧畜業者は価格が高い内に売ろうとしているのです。それに彼らは秋口には干し草の価格が高くなることを知っています。ワイオミングの牧畜業者がここに来て干し草を求めているのを見ていますよ。つまり、こういうことです:昨夜、父と一緒に草刈地に行った時、父は昨年の量の3分の1でも干し草を収穫できれば御の字だと言ったのです。二つ目に、私は飼料とミネラル供給ビジネスで仕事をしていますが、穀物飼料価格は天井知らずです。ある者はミネラル・乳汁分泌サプリメントの仕事をします。フッター派の居住区にある日行ったところ、彼らは羊の餌用に25トンの醸造かすを買っていました。我々より南のところでは乾燥しています。我々のところもそうなりつつあります。人々はトウモロコシを見つけようと必死です。私たちの穀物倉庫にあるのが最後のものです。ミネラルとサプリメントについてですが、牛たちは栄養の少ない草をはんでいます。それに育てる子牛がいます。水分がすくないからミルクを作れないので、牧畜業者は母牛がミルクを出せるようミネラルとサプリメントを買わねばならないのです。売り上げは記録的です。つまり、今年は我々は深刻な問題に直面しているということです。そして私たちのような小規模な生産者はどうやってこの問題を乗り越えられるのか、ということです」


 このような状況が継続するとなると、トウモロコシと小麦の値段は更に上昇するだけでなく、肉の値段も高騰する、ということだ。経済全体が悪化している最中に、そして何百万もの世帯が食うや食わずの生活をしている時に、このようなニュースはまことに歓迎されざるニュースなのだ。

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