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スラビャンスクの検問所を襲撃した時、捕獲された襲撃者の武器
◆4月21日
オバマ大統領がジュネーブ合意はロシアの今までの様子だと破られそうだ、と早くから語っていたが、確かに破られてしまったが、それは欧米が支援する暫定政府側の違反もあったことを示すのが以下の記事である。極右ネオナチのライト・セクターの要員が火器による襲撃事件を起こし、5人の死者が出た。
ウクライナの問題のそもそもが、この極右ネオナチの国粋主義者らが、暴力を使用してのクーデターを起こし、非民主的に「政権交代」「政権転覆」を図ったところから始まっている。その極右暴力主義的な、いわばかつてのナチスの「突撃隊」的な役割を演じている、このようなネオナチ・グループを取り締まらなければ、東ウクライナで建物を占拠している親ロシア系の住民も、間違いなく、武装を解く事も建物からの撤退もしないであろう。
「先ず隗より始めよ」と言われるとおりである。「率先垂範」とも言われる。キエフの暫定政府がまずは、その極右のごろつきどもから武器を取り上げねば、東ウクライナで建物を占拠し、武装している親ロシア勢力側も武装を解くことはありえない。
結局、ウクライナはどちらも市民の武装を解く事はできないであろうから、このままじりじりと東ウクライナでは、占拠した状態が継続し、そこに「暫定政府」ができてくるであろう。そしてその暫定政府が住民投票を実施し、ロシア編入を決議したら、ロシアは編入するかもしれない。あるいは独立国が出来るかもしれない。つまり、ウクライナの分裂である。
それら全ては、一番最初に、ヤヌコビッチ政権を暴力的なクーデターで追放したことが原因であり、更にロシア系住民が職を失うように、ロシア語を国語の地位から追い出した決定を「暫定政権」が行った事が原因である。そのように一方の住民に不利になるようなことを決めるような政府に誰がついていくものか、ということになるのは当然の帰結である。そのような差別的政府に反旗を翻す側には一定の道理がある。だから、ウクライナは分裂することになるだろう、というのは、必然的な流れなのであり、またそれが住民にとっても幸せなことなのだ。
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●ウクライナの「イースター休戦」は失敗:検問所での襲撃で5人死亡
http://rt.com/news/slavyansk-checkpoint-shooting-killed-640/
【4月20日 Russia Today】
反政府勢力が支配している東ウクライナにあるスラビャンスク市で、発砲事件が起きて5人の死者がでた。5人の内訳は、三人が反政府の抗議者で、二人は襲撃者であり、この襲撃者はライト・セクターの者たちと考えられている。
この死亡事件は、スラビャンスク市郊外に設けられた検問所で、夜間に襲撃事件がおきたためである。四台の車両が検問所に差し掛かり、検問所に詰めていた要員に向かって銃を発射することで、二人を殺害、何人かも深刻な負傷をした。
「彼等はハイビームヘッドランプを付けて接近してきた。我々の仲間が彼等に近づき、我々に光を当てるなと頼み、IDを示すよう要請し、検問のためにトランクを開けるよう言った。すると彼等は突撃銃を窓から出して撃ったので、彼は倒れた」と目撃者のヴラジミールはRTに語った。
何人か逃げようとした者たちも後ろから撃たれたと付け加えた。一人は病院で頭の傷のため死亡した、と医者が確認している。他の二人は治療の最中である。
この検問所はバットなどを持った26人の市民が詰めていた。火器を持っていないのは、キエフの暫定政府と抗議者グループの責任者の両者によって発表された、いわゆる事態沈静化のための「イースター停戦」のためであった。
犠牲者の一人であるセルゲイ・ルデンコ(53歳)は、バスの運転手であったと彼の妻がRIAノーボスチに語った。彼はスラビャンスクに近い村に住んでいて、二人の成人した息子らと一緒にイースターの晩は検問所に詰めていたのだ。
市民が殺害されたので、火器を持った20人の抗議者らが市内からやってきた。彼等は襲撃者に向かって発砲し、彼等の内の二人を殺害し、残りは逃走した。5人の襲撃者らは反撃する勢力によって負傷した、と抗議者グループの責任者であるヴァチスラブ・ポノマリエフは語った。
ドネツク州の内務大臣は、発砲事件があったことを明言したが、死者の二人はスラビャンスクの住人で、一人は襲撃者だという、三人の死者の情報しかないと語った。襲撃者の身元はこれから調べると彼は語った。
抗議者らは4台の襲撃者の車の内2台を捕獲した。これらの車両は銃撃で損傷し、住民が殺害されたことで怒った抗議者らによって火がつけられた。
20日遅く、抗議者らは捕まえた襲撃者の一人がライト・セクターの者であることを明かした。
「この若い男はグループを失い、スラビャンスクからヒッチハイクでハリコフ方面に逃走しようとしていた」と、自警団の一人がRIAノーボスチに対して語った。このライト・セクターの男性は22歳だ。彼は、ヴィニツヤからキエフに来て、そこでライト・セクターのメンバーになったと語った。
ライト・セクターの標章のメダリオン(円形浮き彫り)も見つかっているが、これは極右国粋運動が襲撃に加わったことを示唆している。
ライト・セクターのメダリオンも押収された
ライト・セクターのスポークスマンであるアルテム・スコロパドスキーはスラビャンスク襲撃事件にライト・セクターが関与していることを否定した。・・・・以下略
●東ウクライナ:極右ネオナチ勢力のライト・セクターの襲撃で死者
http://www.globalresearch.ca/eastern-ukraine-right-sector-attack-in-slavyansk-results-in-deadly-shootout/5378460
【4月20日 Global Research】
ロシア政府は20日に起きた武器を使用したスラビャンスク市での事件で、極右のライト・セクターの民兵らの襲撃で一般市民が死亡するという事態に憤りを覚える、とロシアの外務省が語った。
「ロシア側は、国粋主義者と過激派を武装解除することに消極的なキエフの暫定政府の姿勢を示すような、民兵による挑発行為に憤っている」とロシア外務省が声明で語った。
「ジュネーブで4月17日にロシア、アメリカ、EU、ウクライナの四者が、一切の暴力行為、脅し、挑発行為を控えるという最終声明に署名した後に悲劇が起きたことは驚くべきことだ。ロシア側は東ウクライナでの事態の沈静化に関するウクライナ政府側のコミットメントの厳格な実施を要請する」と、インターファックスが外務省が語ったと報じた。
「東ウクライナの停戦は、20日スラビャンスクで破られた。いわゆるライト・セクターと言われるグループによって一般市民が襲撃された結果、死者が出た。襲撃者の車両が捕獲され、その中には武器、地域の航空写真、ライト・セクターの装備品などが見つかった」と声明は指摘した。
ウクライナに関するジュネーブ合意は即刻、実施されるべきだ、というのがロシアのラブロフ外相のアメリカのケリー国務長官に向けたメッセージの内容だ。
ラブロフは、主要政治グループと地域が参加する新憲法に関する全国的対話と非暴力を約束したジュネーブ・コミュニケのウクライナ政府による即時の完全な実行の必要性を指摘した、と声明で語った。
会談の結果を受けて、ラブロフ外相がウクライナ政府に対し、合意条項の実施を促したという声明をロシア外務省が出した、とRIAが報じた。
アメリカのケリー国務長官は、ウクライナに関するジュネーブ・コミュニケについてロシアのラブロフ外相と20日朝、電話で会談し、これからの数日間がこの合意事項実施の成否が決まる時だと強調した。
「ケリーは、次の数日間は全ての関係者にとって、この声明の条項を実施する重要な時期であり、全ての不法な武装グループは武装解除されるべきであり、全ての不法に占拠された建物は正当な持ち主に返還されねばならないことを明らかにした」と声明は語っている。
ラブロフとケリーは、ウクライナの緊張を緩和する面での強力を継続すること、紛争で混乱しているウクライナに対する国際的な援助に関して議論を継続することで合意した。この電話会談はアメリカ側からなされた、とロシア外務省のフェイス・ブックの声明が指摘した。・・・・以下略
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