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現代化が進んでいるロシア軍
◆4月24日
4月22日号「戦術的効果:ロシア軍の目を見張る現代化」で、ロシア軍とりわけその特殊部隊であるスペツナズが現代装備を身に着けていることなどが語られたが、今日はそのロシア軍の現代化にドイツが貢献している、という記事である。今回のウクライナ問題で明らかになったロシア軍の変貌に欧米側がかなり衝撃を受けていることが、このような似た記事が書かれることでも理解できる。
ウクライナにおけるロシアの動きが欧米側を出し抜いたことは日本でも注目されている様子がある。ある識者も「軍事作戦というものを少しでもかじっている者には1日で作戦完了とは驚きですね。クリミアは全体が軍関係の都市で軍事施設が非常に多いところです。セバストーポリは中でも昔要塞のあったところで軍の中枢施設が集中していて警戒も厳重です。メディア制圧に何百カ所、各軍事施設を正確に把握してそこに必要な武装兵力の制圧配置するなんて作業は、とてつもない緻密さが要求されます。クリミアではネットも完全に押さえ込まれています。ロシアの民兵作戦は大成功でした」と語っている(余命3年時事日記「時事放談会 ウクライナ問題」)。
上記の識者の理解が正しいかどうかは分からないが、いずれにしてもクリミアがたいした紛争もないまま、今はロシア領になっている事実を見れば、ロシアの作戦が成功したことだけは確かである。だから特殊部隊の装備だけが素晴らしくなったのではなく、その用兵というか作戦の立て方そのものが現代化され洗練されている、と言える。犠牲少なく目的を達成する・・・孫子の兵法でもある。
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●ドイツがロシア軍の現代化を支援
http://www.thedailybeast.com/articles/2014/04/22/germany-helped-prep-russia-for-war-u-s-sources-say.html#url=/articles/2014/04/22/germany-helped-prep-russia-for-war-u-s-sources-say.html
【4月23日 Josh Rog1n — The Daily Beast】
過去数年間、NATO諸国はロシア軍の革命的な現代化に寄与してきた。今、ロシア軍の訓練をなしてきたドイツのディフェンス・コントラクター(防衛システムの開発と製造に関する請負業者)に関する問題が出てきた。
ロシアの特殊作戦部隊が最新技術を駆使し劇的に改善された作戦で、しかもアメリカの情報機関関連でもまだ見たことの無い、多くのオペレーショナル・セキュリティー(作戦遂行上の安全管理等の措置)でクリミアに侵攻したことに世界は衝撃を受けた。
ワシントンでは政府と議会指導部は、いかにしてロシアの特殊作戦部隊がそんなに素晴らしく、早く、誰も気づかない内に凄い状況になったのか訝っている。ロシアは欧米側からどれほどの援助を受けたのかと疑問を呈している者たちがいる。
例えば2011年、ドイツのディフェンス・コントラクターであるラインメタル社はロシアの南西にあるムリノに1億4000万ドルの模擬戦闘訓練所の建設契約を結んだ。ここでは毎年、3万人のロシア戦闘部隊に訓練を施す事になっている。施設は正式には今年後半でなければ完成しない計画になっているが、アメリカ高官は、ドイツはロシア部隊を何年間も訓練してきたと考えている。
ラインメタルはこの計画をクリミア侵攻以後も止めず、先月末にドイツ政府が最終的に停止した。しかしアメリカ政府内でこの問題を追っていた者たちは、ドイツのこのロシアとの契約を快く思わない者たちがいる。彼等は訓練の中には、現在ウクライナ内外で成されているような特殊作戦のようなものも含まれいたと懸念している。
「ドイツの会社が直接的にロシア軍の、しかもウクライナに対する攻撃の最中にも、訓練をし援助していたというのは遺憾である」と、デイリー・ビーストに対し上院議員の一人が語った。「アメリカ政府はNATO同盟国に対し、今はロシアがクリミアを含むウクライナから撤退するまでは軍事的かかわりは持たないよう呼びかけるべきだ」と語った。
議会調査局によれば、ラインメタルのパートナーはロシア国営のオボロンセルビス(国防サービス)社である。訓練所は、ドイツのブンデスヴェールによって使用されていたものをモデルとしたもので、「この種類では世界で最も進んだシステム」であった。ラインメタルは、今度の契約は、「ロシア軍部隊の装備の現代化の計画に関する」より多くのプロジェクトの先駆けになると見ていた。
アメリカ高官は過去を振り返って、個人的な怒りを表明し、ロシア軍とのドイツのかかわりについて失望を表した。決定的な証拠が出てくるかは疑問だが、ロシア軍、とりわけグルジアへの2008年の侵攻という大規模作戦以降の特殊作戦部隊の改善を見つめている。アメリカ高官は、ドイツのここ数年間の訓練のいくつかは、GRU (ロシア参謀本部情報機関)スペツナズに対して施されたと考えている。このスペツナズは特殊作戦部隊で、マークされずにクリミアに移動し、現在も東ウクライナで問題を起こしている。
「みんな怒っている」とアメリカ情報機関高官の一人はデイリー・ビーストに語った。「ペンタゴン内部の噂では、訓練はスペツナズ向けだった」と述べた。
ラインメタルはコメントへの要求に応えなかった。
ロシアはNATO諸国、とりわけドイツとは緊密な経済関係を結んでいる。推測では、2013年にドイツは500億ドルに近い輸出をロシアにしている。ドイツの何十万でなければ何万もの職がロシアとの貿易に依存しているのだ。
NATOメンバー国の軍隊はロシアの軍隊と何年も関わってきた。例えばロシアはドイツとアメリカと合同軍事演習をやってきている。アメリカはアフガニスタンで使用するため、ロシアからヘリコプターを購入している。またロシアはNATOの装備がロシア領内を通過することを許している。
議会調査局は、「ラインメタルの軍訓練所建設は、ドイツとロシアの間の拡大防衛相互協力という文脈の中で見られかねない」とそのレポートの中で書いている。「ドイツ政府が訓練所を建設することを承認したことは、軍事訓練とパートナー国と合同軍事演習を推進するドイツの長期的政策に即しているように見える」と語っている。
しかし議員らの中には、ラインメタルの契約は、オバマ大統領がロシアと「リセット」政策を宣言した後、ディフェンス・コントラクトを結ぶためロシアに向かったNATO諸国のいくつかの国の一つの例に過ぎないと見ている者たちがいる。議員等はフランスが強襲揚陸艦のミストラルをロシア海軍に売却することを阻止しようとした。イタリアが装甲兵員輸送車をロシアに売却したことを不愉快に思っている議員達もいる。
上院議員の側近の一人は、ラインメタルの貢献の一つは、ロシア軍とスペツナズに対し、装備の質を向上させたことだ、と語った。レポートは、ロシア軍部隊はウクライナ内と国境に集結している両方の部隊が、新式の通信機、防弾チョッキ、個人用武器、弾薬を身につけている事を示している。これら全体は、ウクライナ軍に対して戦術的な大きなアドバンテージとなっている。
防衛のトップの高官らは、ロシア軍は最近革命的に改善されたことを認めている。今月、海軍中将で、統合参謀本部の戦略計画政策局局長のフランク・パンドルフェは、議会公聴会で、最近ロシアは、「訓練、合同作戦、部隊移動、情報支援、部隊の戦術的投入などを「調整しシンクロさせる」地域司令部を創設し、ここで、「不意の演習」と考えられるもの、ないしは軍事訓練任務が即座に命令される、と証言した。
この証言でパンドルフェは、ロシアは特殊作戦部隊と情報・サイバー戦により大きな重要性を与えていると語った。専門家らはロシア軍のドクトリンは過去数年かの間に劇的に改善され、現代化に向かうロシアの計画と高度に訓練を受けた特殊部隊の即応体制に焦点を絞ってロシアが動きだしたと語った。しかし欧米では、このレポートは良く読まれていないし理解もされていない。
ロシアはまた従来型の戦争による脅威よりも、彼等の考える欧米の侵略に直面する不安定な国家にいるロシア人の保護の必要性に目を向けるようドクトリンを変えた。
「2008年のグルジアの事件からの教訓を実行に移すというだけではなく、異なる作戦のための根拠を与えている」と元情報機関のロシア専門家で、現在はブルッキングス研究所に勤めるフィオラ・ヒルは語った。「我々はこのことにもっと注意を払うべきであった。長いことこれらについての兆候が示されていたが、我々はそれを正しく扱ってこなかったのだ」と彼は語った。
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