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東ウクライナのスラビャンスク市近郊の検問所でタイヤが燃え盛っている
◆5月2日
ウクライナ暫定政府は東ウクライナ各都市への弾圧を軍隊の投入をしてまで開始したようだが、東ウクライナ各都市でのデモ隊のやっていることは、2月にEUが支援する反ヤヌコビッチ政府デモ隊がマイダン広場でやっていたことと同じである。しかしEUは今度は弾圧する暫定政府側を支援している。これが欧米のダブルスタンダードなのだ。
こういうことの行きつく先は、結局欧米側とロシア側の全面的な衝突ということにならないか?もっともそれこそが欧米側の意図するところだ、というのが、今回の記事の内容である。とすれば、欧米側の意図するような形でロシアがウクライナ情勢に軍事的に介入するとして、その結果が欧米側が意図するような結果になるかどうか?それこそが一番の問題なのかもしれない。
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●プーチンは何故アメリカの標的なのか? (その2)
http://www.globalresearch.ca/ukraine-russia-and-china-why-is-putin-in-washingtons-crosshairs/5379657
【4月29日 By Mike Whitney-Global Research】
これは全てアジアに軸足を置くということと帝国の将来のためである。それで、CIAと国務省がヤヌコビッチ大統領を追放するクーデターを起こし、オバマの願いを実践するアメリカの太鼓持ちと置き換えたのだ。更には、ペテン師首相のアルセニイ・ヤツェニュークが東ウクライナでキエフ当局に反対する非武装の活動家達に対する二つの反テロ弾圧を命令した理由である。またオバマ政権が現在の危機的状況に対し平和的解決を見つけようという建設的な対話をプーチンと持たなかった理由である。それが、アメリカが長引く内戦にロシアを巻き込もうとする理由である。その内戦でロシアは弱体化し、プーチンの評判は落ち、世論はアメリカとNATO側に付くようになるであろう。アメリカは達成されることになっていた目標を確実に達成する政策から舵を切るようなことをするであろうか?そのようなことをするわけはないのだ。
以下はantiwar.comからの抜粋である。
「ロシアからの情報によれば、プーチン大統領はオバマ大統領との対談をすべて停止し、現在の脅迫的、敵対的環境の中ではアメリカと対話はしないと語った、という。
プーチンとオバマはウクライナの件で3月と4月初めまでは日常的に電話での対談を行っていた。しかしプーチンは4月14日以降は直接話すことをしておらず、ロシアはこれ以上話す必要性はない、と言っている」(“Putin Halts Talks With White House Amid Sanctions Threats”, antiwar.com)
オバマと話しても何も得ることは無いのだ。プーチンは既にオバマが願っていることを知っている。オバマは戦争を欲している。だから、国務省とCIAはウクライナ政府を倒した。だから、CIA長官のジョン・ブレナンがキエフにクーデターの前日に現れたのであり、東ウクライナの親ロシア派に対する弾圧を命令したのだ。だから、バイデン副大統領が東ウクライナの親ロシア派に対する2回目の弾圧が始まる数時間前に現れたのだ。だから、ヤツェニュークが親ロシア派に対する攻撃を準備していたスラビャンスク市を包囲したのだ。それはアメリカが暴力的な混乱が自分の大いなる利益に資すると信じているからだ。そのような人間に話しても意味はないから、プーチンは対談をやめたのだ。
現在、オバマ政権はロシアに対する新しい制裁を課そうとしているが、EUのメンバー国は乗り気ではない。RTの報道によると以下のようだ。
「現在、EU諸国の間にはロシアに対する経済制裁についての合意が、それが必要かどうかも含めてなされていない」と、ヨーロッパの外交筋がイタール・タス通信に語った。
この外交官は匿名を条件に、ウクライナへの軍事介入ないしはウクライナにおけるロシア軍が秘密裡に侵入しているという反駁できない確かな証拠があれば、EUの経済制裁が決まるであろう、という。今のところ、キエフ当局もアメリカもロシアの工作員がウクライナに介入したという言いがかりについては、決定的なものはなく、ないしは単なる誤った情報である。
4月27日、RIAノーボスチ通信は、東ウクライナのスラビャンスク市郊外でで大規模な軍備増強がなされていることを示す衛星写真を発表した。
ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣は、ウクライナ軍の大規模な軍備増強と軍事演習、それにNATO諸国への追加の軍の展開は、ロシアをしてやはり軍事演習という形で応酬することを余儀なくさせた。もしもキエフ当局が抗議する者たちに対する弾圧を重火器を使用してエスカレートさせれば、ロシアは流血を停止させるためにロシアも軍事力を行使する権利を有する、と言っている。プーチンは繰り返し、もしもウクライナのロシア系住民が殺害されれば、それに応酬すると述べてきた。それが最後の一線だ。ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は同じメッセージを、先週のロシア・トゥデイのソフィア・シュバルツナゼとのインタビューで繰り返し語っていた。いつもは柔らかい語り口のラブロフは、ウクライナにおけるヤツェニュークの弾圧を非難し「犯罪的」だと語り、ロシア系住民に対する襲撃はロシアに対する攻撃である、と警告している。
この声明は一般市民に対する暴力的弾圧があればロシアは介入する準備をしていることを示唆する、ロシア軍のウクライナ国境付近での動きによって確認できる。ロシアのイタール・タス通信によれば、「セルゲイ・ショイグ国防大臣は、今現在、戦術大隊グループがウクライナとの国境沿いで演習を始めた、と語った」という。更に航空機は国境付近で行動シミュレーションを行うことになろう、という。
これでお分かりになるであろう:これはオバマの挑発がプーチンを争いに巻き込もうとしていることになるだろう。しかし、事態はオバマがそうなると考えているようになるだろうか?プーチンはアメリカの脚本通りに動くであろうか、そしてアメリカが資金援助している準軍事的ゲリラとネオナチによって東ウクライナで狙い撃ちされるままにするであろうか?あるいは、彼は例えば、キエフの暫定政府を電撃作戦で一掃し、紛争を鎮めるために国際平和維持軍を招請し、自分らも国境の内側の安全地帯に撤退するというような、別の手段を隠し持っているであろうか?
戦略がどのようなものであれ、事態が動くまではそう長いことはないであろう。もしもヤツェニュークの軍がスラビャンスクを攻撃すれば、プーチンは戦車を送って、そうなれば、もう事態は新たな段階に入ることになるであろう。
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