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危機の中のアメリカ
◆11月14日
アメリカが国際金融勢力、ここでは「オリガルヒ・少数独裁勢力」として語られている勢力に乗っ取られている現状に対し、それに唯々諾々と従うだけでは、我々は彼らの奴隷にされてしまう。事態の正確な把握は大切であるが、更にその次の手を考え、それに基づき新しい真の解決に向かって動き始めねばならない。
それは新しい共同体の創設である、という。国際金融勢力の影響をまともに受けない、自衛的・自助的な共同体の創設を各地で小規模な形で行っていくことが今や焦眉の急となってきているのが、アメリカの現状らしい。
今年から来年にかけて、アメリカ経済は更に袋小路に追い込まれていくだろう。そしてこのままでは社会騒擾が起きそうだ。それをも見越して新しい共同体の創設という問題が、既に幻想ではなく現実的視野に入ってきているのだ。
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●危機の中のアメリカ、次の手は?
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=21900
【11月13日 by Luke Hiken and Marti Hiken】
アメリカにおける2大政党システムの崩壊にどう対処していくか?世界中で起きているアメリカ・企業の戦争、赤字と国防支出、もたつく経済システム、増大する環境問題、仕事の海外流出etc、乗り越えねばならないことは山ほどあるようだが違う。変化は起こせるし起きるだろう。問題は:起きている変化を我々がどう利用できるかということと、それをみんなのためにどう我々が影響を与えていけるか、ということである。
第1に、我々が直面しているものとは何か?
1.国家の冨はわずかな徒党である企業幹部の手の中に集中してしまっている。このグループが両政党を支配し、アメリカ人が誰を「選出する」のかを決定している。多くの人々が「オリガルヒ」と呼んでいるこういった企業は以下にあげる業界のCEOによって所有されている:石油、保険、医薬品、農業、ウォール街と銀行業、軍・保安関連企業だ。これらのオリガルヒはこの国あるいはその他の国々で民主的でない権力に従うものたちである。
2.民主的で組織された組合運動、労働者階級の一枚岩は失われてから久しい。仕事や製造業を海外に移すことで、企業の欲深い操作に反対する大衆に対抗するためにオリガルヒは伝統的な基礎を破壊し危うくしてきた。これが合法的な反労働組合と労働者階級の非政治化運動の枠組内でなされてきた。現在このオリガルヒに対抗する声や力は存在しない。
3.オリガルヒは、アメリカ政府の全ての組織を支配下に置いている。議会は百万長者らによって構成されていて、金持ちたちの思惑に従う。裁判官はもはや考えられるいかなる民主的なプロセスによっても選出されてはおらず、宗教右派と検察権力機構が考えることができる、最右翼の狂信者によって構成されている。州と連邦政府の最高の法廷から出されてくる決定内容は、ロバート・ミューラーの「ヒトラーの司法」に描かれているように驚くほど圧制的である。
二大政党主義に関して行政の語る内容は、「企業の支配者に従え」というのが真の意味だ。ブッシュ政権とオバマ政権の政策の違いは取るに足らないものなのだ。
4.メディアはオリガルヒに支配され操作されている。国家にあるいは世界に起きている事柄について、透明性を正すようないかなる試みも訴追や暴力の抵抗に遭遇する。告発者とか独立系メディアは厳しい報復の脅威を受けながら公表している。
5.オリガルヒは非常な権力を持っているので、彼らの権力や冨に制限を加えんとするような試みに対してはそれを阻止する能力がある。ウォール街と銀行業界は、自由に略奪を続けている。また多くのアメリカ人は自分達の家、公共教育、ヘルス・ケアー、福祉などの大事なものを失ってしまった。超富豪らは、国家の冨を盗み、オリガルヒは我々がその金を取り戻すことを不可能にした。
6.中世で、それに世界中で見てきた貪欲な帝国主義を、もはやアメリカ政府あるいはペンタゴンは支配も確定もしていないが、装備を施され、財政的に支持され指揮されている傭兵が民間企業の利益によって動かされている。アメリカ大統領やペンタゴンが果たしてこのような傭兵部隊を雇ったり解雇したりする権威を持っているものかどうか、疑わしい。
この悲観的しかし現実的な現在の情況の外観がそうだとして、アメリカ人にとって国の冨や政治を取り戻すために可能である他の選択肢は何だろうか?
1.選挙プロセスに参加する
人々はオリガルヒによって支配されている二大政党システム内で、民主的プロセスが、平和的にまた公平に選挙プロセスを通して、変化というものがもたらされるという希望を持って組織することを試みることができる、すなわち、このフォーラム内で組織する可能性がまだ残されているという。そして、この国が向かっている破滅的なコースを停止させるに充分に早く起きるであろうと信じることができる人がいるが、そのような人々は誰でも、我々は彼らに向かってフォックス・ニュースを点けて、ワゴンを囲み、金を買い、それから我々ないしは敵の軍があなたの玄関口に到着するのを待てばよいのだと思う。
組織された労働者階級が、選挙民の9%以下しかいないのだが、選挙戦の駆け引きに重大な影響を与えることができると感じる人々がいる。 我々はそのような楽観主義には組しない。
2.代替の機関と団体を設立する
オリガルヒと関係する企業と機関との接触を避ける形で地方に組織することができる。代替機関と共同体、それに経済システムを企業の支配領域外に設立するようにできる。グリーン・ムーブメント、イエス・マガジン、グローバル・エクスチェンジ、その他の国中のグループは、帝国から分離し識別できる、レジスタンス運動を起こす希望と展望を持っている。こういった試みがいろいろな場所で成功しても、このようなグループのオリガルヒに対する意味のある対抗勢力を生み出す能力は、良くて小規模なものだろう。
おそらくは、このような公民権を奪われた人々のますます増大する運動は国中に拡大するようになれば、オリガルヒを追い出すことができるような新しいプレイヤーが出てくるだろう。このような非暴力的「革命」が、あるいはオリガルヒの協力を持ってなされるだろうという考え方は著者の夢想である。そうであるが、希望は永遠にわきあがるものだ。
3.国際的反対運動の支持
アメリカの覇権に反対した世界の国際的な勢力を求めることができる。アメリカの銀行によるドルの操作に反対すること、中東と世界でのアメリカの軍事的略奪に対する軽蔑、世界中で各国政府の民主的プロセスに対するアメリカ企業と傭兵の干渉への嫌悪などは、アメリカを世界中で最も嫌われる国にしている。オリガルヒを追放せんとするアメリカ人は、帝国に対抗する諸国を支援することができるし、こういった対抗する勢力にどんな形式にせよ法的支援を与えることができる。1960年代の成功は多くの場合、アメリカ人を鼓舞したベトナム人、キューバ人、その他の革命的闘争による国際的なリーダーシップに帰すことができる。
4.自衛的共同体の創造
アメリカの多くの地域で、人々はセフティーネットを提供する責任のある政府の機関の枠外に、資源を共有し、自衛について教えあい、共同の保健技術に従事し、共同体の生活必需品(食料、住宅、育児支援)etc を分配する 自助的グループを形成している。オリガルヒが全ての冨を自分達のためにキープしようと決意しているために、アメリカ人が戦い働いてきた、失業、メディケアー、社会保障、公共教育、医療サービス、退職その他の給付金を含むシステムを破壊しようと活発に動いてきている。上記にある共同体間の公式のコミュニケーションは殆どないのだが、そのようなネットワークを構築する可能性は確実に存在する。アルジェの戦いの映画の中で、フランスに支配される植民地政府に対するレジスタンス運動が法的・社会的・文化的代替物を作り出していた。公民権を奪われた人々が一体化しお互いを支援しあうこういう地域では、このアプローチは最も効果的であろう。
全てのこれらの代替物は可能であり現実的である。我々は意気消沈したり激情に駆られたり、また不活発であってもならない。我々は新しい解決策を求めねばならない。経済的に環境的に代替的な実現可能な新しい社会を求めるべきである。
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