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イラン大統領選挙----------イラン戦闘機

◆6月13日  

 イランの大統領選挙で、タカ派のアフマディネジャド大統領が再選されたことを受けてイスラエルの副外相が声明を出し、「増大するイランの脅威を何よりも示す結果だ」として、イラン核開発阻止の必要性を改めて強調した。

 当然イスラエルとしては、この結果が定着するのであれば、かねてよりのイランの原子力施設に対する攻撃を真剣に考慮する段階に入ってくることになる
 しかしイラン側もそれは想定済みなので、大掛かりな軍事演習を予定していて、イラン攻撃があれば、攻撃側が相当のダメージを受けるということを示そうとしている。

 この状況を前に、アメリカのオバマ政権がこれからもイランに対する「対話路線」を進めていくのか、という懸念が生じている。
 ここで誤解をしてならないのは、オバマ政権のスタンスは変わらない、ということだ。つまりオバマ大統領は、「核兵器開発」、例えば今回の北朝鮮のような「核実験」などの動きは認めないが、「原子力開発」はどの国家にもある権利である、と認めている、ということだ。したがって、今後もアメリカのイランに対するスタンスに変更はない、とみるべきであろう。
 これは改革派のムサビ元首相も「核問題で妥協はしない」と表明していたのだから、たとえムサビ氏が大統領になったとしても変わらないわけで、結局アメリカのイランに対するスタンスは変わる動機も道理もないのだ。

 すると、イスラエルとしては、今のうちにイランを叩くべき、という意見とそれは却ってイスラエルを窮地に追い込む、という意見とが対立し、いずれどちらかの選択をせざるを得ない状況に追い込まれるであろう。
 ここで我々が注意しなくてはならないのは、アメリカの支援のない状況下でのイラン攻撃はリスクが大きすぎるため、イスラエルの内部で、オバマ政権のスタンスを変更させようとする力が強くなるはずであり、それがどのような動きになるか、ということだ。
 当然考えられることは、オバマ大統領を亡き者にする、という、つまり「暗殺」の可能性が高まる、ということ。もう一つは、イランの工作だ、という「テロ事件」が起きて、再びアメリカの世論が「イラン攻撃やむなし」、という反イラン世論が盛り上げること、などである。

 最初の件は、もしそれがなされれば、副大統領のバイデン氏が臨時大統領になるわけで、氏はオバマ大統領ほどの信念の持ち主ではないから、AIPACなどイスラエル・ロビーの影響力に押されて、イラン攻撃に傾く可能性があるだろう。
 2番目の件だが、9・11事件のような大掛かりな工作はもはや無理か、と思われるのだが、それでも何らかの仕掛けをする可能性は皆無とは言えない。しかしそれがあってもオバマ大統領が健在であれば、おそらくアメリカがイラン攻撃、という事態にはならないだろう。

 結局、オバマ大統領が暗殺される場合のみ、イスラエルはアメリカをイラン攻撃に引き入れる可能性が高まるわけだが、オバマ大統領に対する暗殺は何回も既に試みられた、と一部で言われているのだが、すべて失敗に終わっているようで、以前書いたことがあるが、どうもオバマ氏には、「天運」がついているようなので、暗殺は成功しないであろう。

 したがって、イランが今後4年間もう一度アフマディネジャド大統領政権が継続する、というイスラエルにとっては悪夢のような事態になっても、イスラエルは大きな作戦はすることができず、結局オバマ大統領のいう「2国家共存」の路線を進むことになるだろう。


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●<イラン大統領選>現職圧勝、得票率62% 最終開票結果
【6月13日 毎日新聞】
 イラン内務省は13日、大統領選の最終開票結果を発表した。保守強硬派のアフマディネジャド大統領(得票率62.6%)が、最有力対抗馬の改革派、ムサビ元首相(同33.8%)に2倍近くの大差をつけて圧勝した。レザイ元革命防衛隊最高司令官は1.7%、カルビ元国会議長は0.9%にとどまった。投票率は前回(63%)を大幅に上回る84.7%。
 開票結果についてムサビ氏は声明で「敗北」は受け入れないと主張。「手品を見ているようだ。(開票作業に伴う)多くの明らかな不正は(イスラム)体制と国民を対立させ、体制を揺るがしかねない」と選管当局を厳しく非難しており、今後、混乱につながる恐れもある。
 一方、最高指導者ハメネイ師も声明を発表し「選ばれた者も選ばれなかった者も挑発的な態度と言葉を避けてほしい」と述べ、ムサビ氏に暗に選挙結果を受け入れるよう求めた。



●イラン大統領選:核開発巡る強硬姿勢変わらず 現職再選
【6月13日 毎日新聞】
 アフマディネジャド・イラン大統領が再選されたことで、核開発問題を巡るイランの強硬姿勢が変わることはなさそうだ。イランとの「直接対話」を表明したオバマ米政権がどのようなアプローチで臨んでくるか、注視するものとみられる。
 「イラン国民の権利を無視する書類には署名しない」。大統領は選挙戦中、核開発で妥協はあり得ないと改めて強調した。今月2日には、中部ナタンツのウラン濃縮施設で7000基の遠心分離機を稼働させていると表明。国際原子力機関(IAEA)によると、イランが製造した低濃縮ウランの総量は1.3トン。核爆弾1個分の原料に相当するという。
 だが、大統領は先の北朝鮮の核実験に触れ「イランは核兵器の製造、使用に反対している」と繰り返した。米国やイスラエルは「核兵器転用」を疑うが、IAEAは「その証拠はない」と指摘する。
 「イランの核問題は、米国がイランを敵視しているがゆえに起きている。問題解決は米国次第だ」。テヘランの外交筋はこう語り、イランが核拡散防止条約(NPT)に加盟し、IAEAの監視下で核開発を行い、核兵器開発の証拠がない以上、米国が「折れる」以外にないと主張する。
 イランは先月、ニューヨークでのNPT再検討会議で、核兵器の保有が確実視されているイスラエルを名指ししてこう訴えた。「米欧がNPT未加盟のテロ国家を支援し、NPT加盟国として核エネルギー開発を進めるイランを脅迫するのは二重基準だ」
 イランと冷たい関係が続いていたエジプトでさえ最近、「アラブ諸国にとって、イランの核の民生利用よりイスラエルの核の方が大きな懸念だ」(大統領報道官)と表明している。
 アフマディネジャド大統領の最有力対抗馬だった改革派のムサビ元首相も「核問題で妥協はしない」と表明するなど、核開発継続はイランの国是でもある。一方、イラクやアフガニスタンの治安改善を目指すオバマ政権にとって、両国と接するイランの協力は欠かせないだけに、核問題ではイランに妥協する以外にない、との見方が強まる可能性がある。


●イラン大統領の再選「脅威示す結果」とイスラエル
【6月13日 読売新聞】
 イスラエルのアヤロン副外相は13日、イランでアフマディネジャド大統領が再選されたことを受けて声明を出し、「増大するイランの脅威を何よりも示す結果だ」として、国際社会に対し、イラン核開発阻止の必要性を改めて強調した。
 イスラエルはイランの核を最大の脅威と見なしており、大統領が強硬路線を維持すれば、イランの核施設攻撃を求める国内論議が再燃しそうだ。
 右派主導政権を率いるネタニヤフ首相は、パレスチナ国家樹立を目指す和平案受け入れを迫るオバマ米政権に対し、イランの脅威を強調することで圧力をかわそうとしてきた。 イスラエルでは、オバマ政権がウラン濃縮の容認など対イラン政策転換を検討していることへの危機感が強く、むしろ、改革派勝利を警戒する声が強かった。
 イラン問題アナリストのメナシェ・アミール氏は、「(保守、改革の両派とも)核開発の野心は同じ。怖いのは、ハタミ大統領時代のように『改革派』を標榜(ひょうぼう)することで国際圧力を弱め、その陰で核開発を進めること。アフマディネジャド大統領の方が対応しやすい」と説明する。


●イラン:空軍の演習を計画
【6月12日 UPI】
http://www.upi.com/Emerging_Threats/2009/06/12/Iran-plans-air-force-maneuvers/UPI-98691244832588/

イラン空軍は、数週間以内に、1週間にわたる、迎撃・爆撃航程テストをペルシャ湾で行うと発表した
 イラン空軍司令官は、この作戦は迎撃航空機とイラン戦闘機が低空飛行テストを4段階で行うもので、ペルシャ湾とオマン湾で行うことになるだろう、と語った。・・・以下略

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