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シリアの運命は?
◆6月8日
リビヤの紛争激化時には、ロシア大統領はメドベージェフで、彼はリビヤに対する軍事介入に対して拒否権を使用せずに棄権した。しかし今回のシリアの紛争時には、その「失敗」をロシアが繰り返すことは考えられない。プーチン大統領は、このブログでも何回も指摘してきたようにシリアに対しては断固、守護するつもりであり、欧米が国連を無視して軍事介入を決定する可能性に対抗して、自分たちの陣営の軍を動員できるよう具体的措置を取る決意でいる。
これが6月5日号で、「シリアのアサド政権がもしも倒れるような事があれば、それはロシアやイランも巻き込んだ大戦争に発展する可能性が大きくなるだろう。ロシアはシリアを断固として守るといっているのだから、NATOとの対決となってしまうのである」と指摘した意味である。
このROCKWAY EXPRESS のポリシーは一切が「是々非々」である。ロシアがかつてのソ連の支配国であったことや、シリアがそのソ連時代からの古い友好国であることをよく承知している。基本的には共産主義・社会主義的なものにはこのブログは反対である。理由は唯物論者ではないことと、共産主義運動に資金援助したのが欧米の金融資本勢力の者たちであったことを知っているからであり、この社会主義・共産主義運動でどれほどの人間が無慈悲に殺されてきたかよく承知しているからだ。今のロシアがこの欧米の金融資本主義者と対決し、またシリアのアサド政権がこの欧米金融資本勢力から謀略を仕掛けられていることを知っているので、その謀略に対しては反対せざるを得ないからだ。
欧米側の卑劣さは、シリア内の紛争の停戦が守られないことで、シリア政府をのみ非難し対戦している武装勢力に対しては何も言わない、というその偏向した姿勢にある。これは欧米が確信犯であることを示している。両者が同時に武器使用を止めねば休戦などはできないし、武装勢力は隙を見てはあらゆるテロ行為を継続しているのであるから、むしろ国民の生命・財産を守る政府の使命と役割から言っても、アサド政権は断固として武装勢力を殲滅しなければならない立場にある。それが政府というものであり、国軍というものだ。そうしなければ、今のリビヤのように悲惨な国になってしまうのであり、それはシリア国民の願いではない。
従ってこのシリア問題では、日本の同盟国のアメリカをはじめとする欧米・NATO国家・イスラエル側の方が平和の敵となり、武装勢力の駆逐・殲滅を目指し努力しているシリアのアサド政権、またそのアサド政権を支援するロシアは平和の友となるのだ。従って欧米・NATO側が今までの滅茶苦茶な論理を押し通し、どうしてもアサド政権を軍事攻撃しようとすれば、ロシア側のCSTOとの全面対決を覚悟せよ、というのが、プーチンのメッセージである。
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●プーチン大統領はシリアへの平和維持軍派遣を計画
http://www.voltairenet.org/Syria-Vladimir-Putin-contemplates
【6月3日 Voltaire Network】
プーチン大統領は、シリアが内戦に入ることを避けるために平和維持軍を同国に派遣することを考慮している。大統領は既に集団安全保障機構 (CSTO)事務局長のニコライ・ボルジューザにこの計画の実施を提案するよう要請した。この平和的行動は欧米によるNATOによる軍事介入に対抗するものである。
ボルジューザ事務局長はCSTOが「青い毛皮帽」の2万人の良く訓練された部隊を遅滞なくシリアに展開できることを直ちに明らかにした。CSTOはロシア、ベラルーシ、アルメニア、カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタン、タジキスタンで構成されている。
この部隊はシリア軍と武装勢力の仲裁をし、外国人戦士を拘留することになるだろう。アメリカの安保理常任代表のスーザン・ライスは国連の委任がなくてもシリアに対するNATOの軍事介入の可能性に言及した。プーチンはこのCSTOが国連安保理の付託のないまま彼らの平和維持軍が活動するかどうかについては言及しなかった。
●ベルギー外相:「シリア内戦状態」…平和維持軍派遣が必要
【毎日新聞 2012年06月06日】
ベルギーのレインデルス副首相兼外相は4日、10日からの来日を前に毎日新聞の取材に応じ、軍による市民への攻撃が続くシリア情勢について「内戦状態」と指摘、「暴力停止のために武装した停戦監視団を送るべきだ」と述べた。欧州連合(EU)では、フランスのオランド大統領が軍事攻撃に賛意を示すなどシリア3件への積極介入論が高まっており、国連平和維持軍(PKF)派遣論も今後議論されそうだ。
外相は100人以上が殺害された中部ホウラでの事件を例に、シリア軍による市民攻撃を「虐殺」と非難。アナン国連・アラブ連盟合同特使(前国連事務総長)の調停案が目指す停戦が「実現されていない」と分析した。
そのうえで「軍事的な駐留がなければ停戦は実現不可能」とし、アラブ諸国など「すべてのパートナーが参加する」国際的な武装監視団による「停戦の強制」が必要と強調した。現在、シリア3件では国連安保理決議に基づく300人規模の非武装の監視団が滞在しているが、平和維持軍3件に変更することで調停案が目指す人道援助なども「可能になる」との考えを示した。ただリビアの例を出し、「軍事攻撃はだれも望んでいない」とした。
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