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化学兵器の犠牲となったシリアの子供達

◆8月22日

 シリアで化学兵器が使用され、大勢の一般市民が殺害された。以前にもシリアの政府軍が化学兵器を使用した、というニュースが流れた事があったが、結局その真の下手人が誰であるか、はっきりしないままであった。

 今回もまたシリアの反政府勢力側が「攻撃された」として、そのニュースを反政府側についている中東メディアが喧伝し、反政府側についている欧米メディアが更に取り上げ、そして日本のメディアも右へ倣えでそのニュースを取り上げ、あたかもシリア政府側がこの化学兵器を使用したかのような報道姿勢で報道した。

 以下にあるように、ロシアの外務省は既に情報筋を通して、これが反政府側が支配する地域から自家製ロケットで発射された毒性物資による被害であり、下手人は反政府テロリスト達である、という事実を指摘している。

 これがシリア政府軍の仕業ではない、ということは、以下のように客観的にも推論される。すでにシリアにおける戦闘は政府軍が反政府軍側を駆逐しつつある段階であり、したがって反政府側は一般人を人質に取ったり人間の盾として使用したり、女性、子供を含む者たちは無慈悲に殺害するなど、かずかずの虐殺行為をほしいままにしてきているのであり、彼らがあらゆる手段を利用して、態勢を挽回しようとあがいている時期だという点が上げられる。

 もう一つはシリアにおける化学兵器使用を査察する国連査察団が到着した時期に同時的に起きている点だ。シリア政府が要請しての調査団であり、そのような時期にわざわざ敢えて非難の的になっている化学兵器を政府軍が使用するはずも無い、ということだ。戦力的にもそのような最終手段を使用しなくても、既に反政府側を追い詰めている情勢なのだから、そのような化学兵器を使用する動機も必要性も一切政府側には存在しない

 しかし、シリアにスンニー派政権を樹立させたい湾岸アラブ・スンニー派政権国家である、サウジアラビヤやカタールは、自国の通信社等を動員して、資金援助している反政府テロリストらの蛮行をシリア政府の蛮行として喧伝することで、一気に「国際世論」を反政府側に有利になるようにしようと画策したのである。これと協同しているのが、ユダヤ系国際メディアであり、その流れをそのまま受け継いで、無批判的に報道しているのが日本のメディアである。

 このような、天地人共に許さざる蛮行と卑劣な陰謀をめぐらす国家がそのままでいられるはずも無いであろう。間違いなくこのような国家、あるいは政権は崩壊していくであろう。

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●ロシア:シリアの「化学兵器攻撃」は反政府勢力の陰謀工作
http://rt.com/news/russia-syria-chemical-attack-801/
【8月21日 Russia Today】

 ダマスカス近郊で化学兵器が使用されたと言われている事件についての「偏向的中東メディア」による報道は、前もって計画されていた挑発的陰謀工作である、とロシア外務省スポークスマンのアレクサンドル・ルカシェビッチは語った。

 「偏向的中東メディアは、まるで指令があったように、即座に一切の責任はシリア政府にあるという攻撃的情報を流し始めた」、と21日、ルカシェビッチは声明で語った。、

 ロシア外務省は、その情報筋からの情報を引用し、化学物質を搭載した自家製ロケットが反政府勢力が支配している地域から発射されていた、と語った。

 「ハーン・アル・アサルでテロリストらが使用したロケットに似ている、正体はいまだ不明の毒性物質を搭載した自家製ロケットは、8月21日朝反政府勢力が支配する場所からダマスカス近郊に向けて発射された」とルカシェビッチは語った。

 21日朝、シリアでの化学兵器使用に関する紛糾した情報が出てきた。これは国連毒性兵器査察団がダマスカスに到着した同じ日に出てきたものだ。犠牲者の数は数十から1300ほどと見られている。

 このロシアの外交官は、これがまるで「前もって計画されていた挑発的陰謀工作」のようだと指摘した。ダマスカス近郊でのこの「犯罪的行為」は、そのような結論になるよう国連の専門家らのシリアでの査察作業開始時期と偶然に一致している。

 ルカシェビッチは、シリア当局が化学兵器を使用したということが喧伝された似たようなことがあった指摘した。しかしながら、その情報は決して確認はされなかったのである。

 ロシア側の見方は、この恐らくは「陰謀的挑発工作」は反政府勢力側が国連安保理の支援を獲得し、シリアのジュネーブ和平協議を台無しにしようとすることを狙ったものだろう、というものだ。

 ロシアはこの事件は専門家により徹底的に調査されるべきであると考えている。ロシアは武装反政府勢力に対する影響力を持つ全ての者たちに、可能な手段を講じてこのような化学的毒性物質を絡めた挑発行為を最終的に終わらせるよう全力を上げるよう督促した。

 反面アメリカは、シリアにおける化学兵器使用については客観的な証拠は何も無い、と語った。アメリカは国連安保理と相談することを計画していると、主席報道官のジョシュ・アーネストは記者団に語ったとロイターが伝えた。

 国連化学兵器査察団長のアケ・セルストームはシリア政府とこの化学兵器攻撃と言われる問題について議論した。国連事務総長の潘基文は問題となったこの攻撃についての報道を知って衝撃を受けた、と国連報道局が語った。

 国連安保理は21日午後7時に、シリアの毒ガス攻撃についての緊急会議を開いた。

 常任理事国であるイギリスは国連査察チームが、「制限されない形で」毒ガス攻撃があったという地域に入れるよう要請するだろうと、外務大臣のウィリアム・ヘイグは記者団に語った。

 もしこの報道が確認されたら、シリアにおける化学兵器使用で、「衝撃的エスカレーション」となる、と彼は語り、更に、この攻撃の下手人にいつかその責めを負わせるだろうと語った。

 シリア政府はダマスカス地域で反政府勢力側が化学兵器を使用したということに関する情報は持っていないと、シリアの情報大臣がRTアラビックに語った。オムラン・アル・ズビは、親アサド軍はこういった兵器による損失は無い、と語った。彼は、しかしながら、30人が殺害されたアレッポ郊外のハーン・アル・アサルの時のように、毒性物質が一般市民に対して使用されたかもしれないと語った。 

 アル・ズビ大臣の意見は、21日の政府軍による化学兵器による攻撃に関する「戦闘の巻き添え」についての報道は、シリアに到着した国連査察団の調査作業を混乱させることを狙った、というものだ。

 もしもこの国連委員会が成功裏にその作業を終了すれば、査察団はこの化学兵器がハーン・アル・アサルで使用されたものであることを発見するだろうし、シリア政府軍はそのような兵器は使用していないことが分かるだろう、と大臣は語った。

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