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3年目に入っているシリアの内戦

◆4月29日

 4月25日号の「シリア反政府勢力:ダマスカス郊外で500人死亡」の記事で示されたように、シリアのアサド政権に対する反乱を起こしている反政府勢力が、大規模な損失を出した最近の戦闘の結果、シリア軍が全土で優勢に立っているため、反政府勢力を利用した代理戦争でアサド政権を転覆させようとしてきた欧米・湾岸アラブ諸国・トルコ・イスラエルらは、直接的な軍事介入路線の選択を考え出している。

 子分どもがろくな戦いをしないから、親分衆が手勢を率いて直接介入しよう、という話である。しかし、その親分衆の中でも筆頭にあるアメリカは慎重な姿勢を崩していないようである。

 以下のロイターの記事にあるように、軍事介入に舵を切る前に多くの分析をする必要がある、というのだ。既にアメリカはこの中東ではアフガンとイラクで戦争を行ってきたが、特にイラクではありもしない大量破壊兵器(WMD)の存在を国連の場で喧伝し、それを口実にイラクへの侵入を開始したが、結局そのWMDは発見されなかったため、生き恥をさらしたことがあった。

 シリアが化学兵器を使用した、とイスラエルがわめいたが、アメリカの慎重姿勢は変わらなかった。それにシリアにはロシアが付いている。欧米が軍事介入すれば、ロシアも同じく軍事介入する可能性があるから、代理戦争が代理戦争ですまなくなり、中東を舞台にした本格的戦争に発展しないとも限らない。アメリカが慎重になるのも当然なのだ。

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●シリアに対する軍事介入にうまい手は存在しない
http://www.reuters.com/article/2013/04/27/us-usa-syria-military-options-idUSBRE93Q0C620130427
【4月27日 Reuters】

 オバマ大統領はシリアが化学兵器を使用することは、「ゲーム・チェンジャー」となると語ったが、大統領がすぐに軍事介入に舵をきるとは考えられず、また同盟諸国に一緒に介入することを要請するとも考えられない。

 軍事介入の方法については、一回限りの艦船からのミサイル攻撃から、飛行禁止空域設定まで幅広く存在する。

 政治的に最もまずいのが、数万人もの米軍をシリアの化学兵器を確保する為に派遣することだ。 

 オバマは制限された軍事介入、例えば反政府勢力に対する武器供給などに反対してきているが、シリア介入に対する圧力は、アサド大統領が化学兵器を使用したようだ、という発表以後、ますます強まっている。

 アフガンとイラクでの戦闘後、国防総省はシリアに対するアメリカの介入には慎重である。大統領の軍事顧問である、マーチン・デンプシー将軍は先月、「それなりの結果」をもたらす軍事介入の可能性はありそうにない、と語った。

 「軍事介入の決定に向かわせる政策を推進するという大きな決断に至る前に、多くの分析がなされるべきである」とある高官がロイターに語った。

 間違った大量破壊兵器に関する情報を元に戦争をしたイラクでの経験があることを考慮すれば、この慎重さは理解できるものだ。国防総省は繰り返し、シリアの内戦にアメリカが軍事介入することに対するリスクと限界について警告を発してきている。・・・以下略

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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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