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◆5月8日

 グルジアでNATOの軍事演習が始まっている最中での米露外相会談だが、良好な関係を求める両者の意向に変化はないようだ。
 ブッシュ政権時に起きたグルジア紛争では一時的に米露関係は悪化したのだが、オバマ政権になってから急速に関係は良くなってきている。
 クリントン長官が、「リセットボタン」を持ち出してアメリカ側の強い関係改善の意向を示して以来その傾向は継続してきている。

 グルジアのサーカシビリ政権がこのNATO軍事演習直前に起きた「クーデター」騒ぎで、盛んにロシアを非難し、あわよくば今回の米露外相会談にも悪影響を与えようとしたかの感があったが、両者はそのクーデター騒ぎにも挑発されず、懸案事項に積極的に対応していく姿勢を示し、今後の世界情勢に対する希望的な展望を与えた。
 いうなれば、オバマ・プーチンの米露新時代の到来を予感させるものなのだ。この時代はしたがって、融和へのベクトルは強まり、敵対のベクトルは弱まることで、両者の激突のようなことを懸念する必要のない時代となるのではないだろうか。オバマ、プーチン、両者とも賢人と思われるからだ。

 世界の未来は大きくこの両者(米露)に懸かっていると言ってよいであろう。その間に日本、中国、EUなどが存在する。この両者があるレベルの信頼関係を築ければ、何とか世界はまとまっていくことが予想されるが、アメリカが、例えば国際的な金融資本家らの言いなりのままだったり、イスラエル・ロビーの言いなりになったりするような傾向を続ければ、反対に世界情勢は暗澹としたものになっていく。
 しかしオバマ政権の今までの姿勢を見ると、どうもゆっくりとではあるが、確実に過去のアメリカの状況(国際的金融資本とイスラエル・ロビーの言いなり)からの逸脱、よく言えば、改善がなされつつあり、この傾向はおそらく時間の経過と共に、より一層顕著になってくるであろう。

 例えば上記グルジアだが、国際的金融資本家の一人である投資家のジョージ・ソロス氏が融通した40億円相当の資金で、あの「バラ革命」がなされ、アメリカで育てられたサーカシビリが大統領として送り込まれてできた政権で、ブッシュ大統領(当時)が、グルジアを訪問した際、「民主主義を導く国」と称えたそうだが、今となっては、その独裁性が野党や反対者らから糾弾され、辞任要求運動は1ヶ月も続き、昨日は一部のデモ隊が警官隊と衝突、負傷者が出ている。
 偽者も化けの皮はすぐはがされる時代なのだ。このグルジアを支援したブッシュ政権も、いまやその多くの問題点が指摘されており、それも徐々に明らかにされ、清算されていくのではないだろうか。

 北朝鮮に対しては、ブッシュ政権時代には重油などの支援を行ったり、テロ支援国家からはずしたりと、どうも北朝鮮の資源などに接近するためか、甘いところがあったが、このオバマ政権は、イランに対する姿勢と同じで、外交を重んじはするが是々非々で対処するような点があり、それほど譲歩するものとも思えない姿勢を保っている。日本との関係を尊重する姿勢とも取れる。

 5月11日にはロシアのプーチン首相が来日するが、こんどの米露外相会談でのアメリカの姿勢が上記なようなものなので、日露関係においても今度はそれなりの「進展」が期待される。いうなれば、「日露新時代」が始まる、といってよいであろう。これは戦略的にも非常に重要な一歩となるに違いない。


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●米露外相、グルジア問題の棚上げ確認
【5月8日 産経新聞】
 訪米中のラブロフ・ロシア外相は7日、ワシントンでオバマ大統領、クリントン国務長官と個別に会談した。米露外相は会談後の共同記者会見で、ロシアの軍事侵攻で米露関係の障害となっていたグルジア問題に言及し、この問題が新たな核軍縮条約の年内合意に向けた交渉を妨げないことを確認した。
 米露両国は、核軍縮の枠組みを定めた第1次戦略兵器削減条約(START1)が今年末に失効することで、これに代わる新たな条約交渉を4月下旬に局長級で開始していた。両外相は、グルジア問題を事実上棚上げすることで、7月までに新条約の骨格作りを終える構えだ。
 クリントン長官は「両国関係を正常化し、新たな段階に引き上げたい」と述べ、対露関係の改善に強い意欲を表明した。米露関係は、ブッシュ前政権が進めた東欧へのミサイル防衛(MD)システム配備計画に加えて、ロシアのグルジア武力侵攻により大きく後退していた。
 新たな核軍縮では、3月に米露外相がジュネーブで会談し、新条約の年内合意をめざす方針を確認していた。



●米ロ関係「新しいレベル」 訪朝せずとクリントン長官
【5月8日 共同通信】
 クリントン米国務長官は7日、ロシアのラブロフ外相とワシントンで会談後に共同記者会見し、両国関係を「新しいレベルに引き上げたい」と述べ、12月に失効する第1次戦略兵器削減条約(START1)に代わる核軍縮体制交渉などの諸懸案に、両国が大局的観点から協調していくとした。
 ラブロフ外相は、START1の後継条約は「米ロ両国だけでなく、世界中にとって重要」と指摘。グルジア情勢などをめぐる双方の対立は、交渉の行方に悪影響を及ぼさないとの見方を示した。
 会談では北朝鮮核問題も取り上げられ、北朝鮮が離脱を表明した6カ国協議に「北朝鮮を復帰させることが必要」との認識を両外相は共有。クリントン長官は自らが訪朝するつもりはないと明言し、朝鮮半島の非核化達成には「ある程度の忍耐を示す必要があるかもしれない」と述べ、粘り強く取り組むとした。(共同)



●北朝鮮に経済支援せず クリントン米国務長官
【5月1日 産経新聞】
 クリントン米国務長官は30日、上院歳出委員会の公聴会で証言し、北朝鮮が核問題をめぐる6カ国協議に復帰する可能性について、「不可能ではないにしても、現時点ではありそうもない」との見方を示した。そのうえで、6カ国協議に復帰し、核施設の無能力化作業を再開しない限り、「(重油支援を含めた)一切の経済支援を与える考えはない」と明言した。



●リセットボタンで関係修復 クリントン米国務長官がロ外相に贈呈
【3月9日 日経新聞】
 リセットボタンを押して関係修復―。ブッシュ前政権下に悪化した米ロ関係を“リセット”する意味を込め、6日の外相会談の冒頭、クリントン米国務長官はラブロフ・ロシア外相に赤いボタンの付いた装置を贈呈した。
 クリントン国務長官流のジョークで、装置には英語とロシア語で「リセット」と記した。


●グルジア、警官隊とデモ隊衝突 大統領退陣求め、数十人負傷
【5月7日 共同】
 ロシア通信によると、グルジアの首都トビリシの警察署前で6日夜、野党勢力のデモ隊と警官隊が衝突、双方の計数十人が負傷した。
 グルジア野党がサーカシビリ大統領の退陣などを求めて4月9日に街頭行動を開始して以来、多数の負傷者が出たのは初めて。野党側は市民にデモへの参加と不服従を呼び掛けており、政権側との緊張が一層高まりそうだ。
 野党側は警官隊がゴム弾を使用したと非難。デモには「民主運動・統一グルジア」のブルジャナゼ党首(前議会議長)も参加していたが、けがはなかった。
 野党側は警察に拘束されている支持者の釈放を要求し警察署前でデモ。一部が署内に入ろうとして警備の警官と衝突した。内務省高官は「重大な違法行為があった」と野党側を批判した。
 野党側は昨年8月のロシアとの軍事衝突などの責任を問い、大統領に辞任を要求。これを拒否する大統領側と対立している。

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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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