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黒海艦隊に属するロシアの大型上陸用艦艇

◆6月20日

 6月18日号で「ここで断固プーチンが譲らねば、オハマの方が譲歩するだろう。そしてプーチンが譲る事は考えられないので、結局シリア問題は、オバマの譲歩を契機として、収束に向かうものと期待したい」と記したが、以下の記事に見られるように、シリア問題は両当事者間での「対話」を促進し、軍事的にではなく政治的に、特にアナン特使の進める方式を支持していく、という合意がなされたようだ

 要するにリビヤ式の国連その他、NATOなど多国籍軍隊による軍事的な介入は避けるという方向性が示されたと言える。そのためロシアは以下の記事にあるように、シリア向けに兵器を運搬していると見られていた貨物船を、元の港に引き返させ、シリアへの新たな兵器の供給を控えるようにしたようだ。

 これはやはりプーチンの外交的勝利と言えそうだし、実際はオバマの願う方向でもあるはずだ。しかしこうなると、欧米の全面的軍事介入が当分無い中、シリアの紛争は武装勢力と政府軍との戦いのレベルのままで継続するようになりそうであり、武装勢力を支援したい欧米NATO、湾岸君主国家群、それにトルコらは隠密的に支援する今までのやり方を継続する事になりそうだ。

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●プーチン大統領:シリア問題は唯一対話によってのみ解決すべき
http://en.rian.ru/world/20120620/174135278.html
【6月20日 RIA Novosti】

 プーチン大統領は19日、メキシコのロスカボスでのG20サミット会議の後、シリア問題はシリア当局と反政府勢力とが対話する事でのみ解決すべきだ、と語った。

 この問題ではロシアと欧米の立場は異なるが、紛争の当事者らが平和的に共生するために最終的な合意に至るよう、ロシアと欧米は共同して働きかける用意がある、とプーチンは記者団に語った。・・・(以下略)



●シリアの暴力終結を要求=具体策では平行線か―米ロ首脳
【6月19日 時事通信】

 オバマ米大統領とプーチン・ロシア大統領は18日、20カ国・地域(G20)首脳会議開催地のメキシコ・ロスカボスで会談し、シリアにおける暴力の即時終結を要求するとともに、危機打開に向けた政治プロセスの必要性で一致した。また、イランの核問題について、国際社会の信頼回復に真剣に取り組むよう同国に警告した。
 米ロ両国が激しく対立してきたシリア情勢で、一定の協調姿勢を示した形だが、米国が求める国連安全保障理事会決議を通じた制裁強化など具体策の議論は平行線をたどったもようだ。
 両首脳は共同声明で、シリアの政治的移行の促進を含めたアナン国連・アラブ連盟特使の活動を全面的に支持する方針を表明。「シリア国民が独立的かつ民主的に自国の将来を決する機会を持つべきだとの立場で結束している」と強調した。


●ロシアは軍艦をシリアに送っていることを否定
http://en.rian.ru/world/20120619/174127662.html
【6月19日 RIA Novosti】

 ロシア国防省は19日、黒海艦隊から軍艦をシリアに送っていると言う報道を否定した。また中東の国での軍事演習に関する報道をも否定した。・・・(以下略)


●ヘイグ英外相:「兵器運搬」中のシリア行きのロシア船は引き返した
http://en.rian.ru/russia/20120619/174130183.html
【6月19日 RIA Novosti】

 シリアへ兵器を運搬していると見られていたロシアの貨物船は、そのコースを変更し元の港に向かっていると、ウィリアム・ヘイグ英外相が語ったとCNNが報じた。・・・(以下略)

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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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