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陸軍参謀本部東方外国軍課の課長を務めたラインハルト・ゲーレン
◆6月23日
ナチス・ドイツの軍人が、欧米の諜報機関やNATOの中枢に組み込まれたため、ソ連に対抗する動きをナチスから継承して、ソ連を崩壊にまで追い込んだまでは良かったが、その後のロシアをも追い込み、最終的にはナチス的な少数の支配者が大衆に幻想を抱かせながら独裁制を敷くような世界を目指していることが明らかになりつつある昨今の情勢は看過できない。
アメリカのネオコン・グループのイデオローグであるレオ・シュトラウスの理論についてカルガリー大学のドルーリー教授は、「シュトラウスの見解によれば、権力者は大衆を永久にだまし続けることが重要である。それは、大衆は指導されることを必要としていて、何が善で何が悪であるかを彼らに告げる強力な指導者を必要としているからだ」と述べている。
また、教授は、「シュトラウス式支配体制の安泰は、人民に敵の存在を信じこませられるかどうかに掛かっている」と解説しているが、リビヤのカダフィやシリアのアサド政権、そしてイランのアハマディネジャドなどに対する欧米メディアや為政者の姿勢は、まさに「敵」の存在を大衆に信じ込ませようとする姿であろう。
「嘘も百篇繰り返せば本当になる」というナチスの宣伝相の戦術を継承した欧米NATOの情報戦・心理戦の餌食になっているばかりでは、ついに彼らの独裁的支配を可能にさせてしまうだろう。
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●出自がナチスのNATO:欧米はどうヒトラーの計画を実行したか? -2-
http://www.voltairenet.org/NATO-s-Nazi-Beginnings-How-the
【6月21日 by Robert S. Rodvik】
マイケル・マクリントックは以下のように書いている:国連創設直後、アメリカのリーダーたちは公式に称賛したこの新しい規則を破ることが必要だと分かった。それをするため、隠密作戦のための巨大な機関を含む、規則破りに対する責任を逃れることができるようにできる新しいシステムを開発した。また非常な努力を注いで、アメリカの行動は、それがどのような性質のものであれ、国際法にかなっているかのように装うようにさせたのである。
同時に欧米は第二次世界大戦の同盟国に敵対する秘密の活動を計画していたので、NATOとして知られるテログループを形成した。これはほとんどそっくりそのままナチスの事業団である。例えばナチスのラインハルト・ゲーレンはOKW(国防軍最高司令部)でロシア課(東方外国軍課)の課長で、「ユダヤ人問題の最終的解決」におけるコンサルタントであったが、秘密裡にアメリカに連れて行かれ、ソ連に関する大量の秘密情報を渡すとともに、将来CIAとなる機関の対ロシア組織を作った。
ゲーレンはその後戦後のドイツに戻り、ドイツの諜報機関であるBND(ドイツ連邦情報局)の長官に任命された。要するに、二つの対ロシア諜報機関が活動していたわけで、両者とも同じ目的を持っていた:ソ連と共産主義の撲滅である。
数千でなければ数百人のかつてのナチス要員が冷戦勃発のため、米英、そしてカナダのための仕事の新しい人生を手にしたのであり、今や大量殺戮者がヒトラーが台頭するよう支援した同じ領主のための政策決定のために用いられるようになった。かつてのナチスの要員がまた活動を始めたことで、奴隷化のための命令を出す世界的資本家の権利に挑戦するソ連を抑え込むために、あらゆる汚い手段が使用されるようになった。
西ドイツでは元ナチス要員だったアデナウアー首相が国政を担当するようになり、1954年にNATOに参加した。ゲーレンは後でCIA長官となる親ナチだったアレン・ダラスと国務長官のジョン・フォスター・ダレスと連絡を取っていた。まもなくNATOはかつてのナチス要員らをこのNATOの役職に就かせ始めたのである。
例えばハンス・スパイデルは1957年、中央ヨーロッパ陸軍(AFCENT)総司令官になった。フリードリヒ・グッゲンベルガーは重要なワシントンのNATO軍事委員会に加わり、アドルフ・ホイジンガー(ヒトラーのOKWのゲーレンの上司)はその議長になった。欧州連合軍最高司令部(SHAPE)では、ゲーレンはナチの協力者の何人かを重要ポストに就かせた。その中には、ヘンニッヒ・シュトリュンペル大佐がいる。彼はSHAPEの副参謀長のイギリス人のチャールズ・トラバー少将の副官となった。ハインツ・コラークラウス大佐は、スパイデルのAFCENTの兵站局長になった。ゲーレンの多くの部下がしばらくするとNATOに加わり、その政策を決定していくようになった。
同じナチスがNATOとCIAに組み込まれることで、ゲーレンのかつてのナチの諜報機関の拡大版になり、新(世界)秩序はベルリンの国会議事堂からペンタゴンとCIAのあるヴァージニア州ラングレーに移されたのだ。
対ソ連戦計画でアメリカはゲッベルスの宣伝省の価値を理解し、そこでの教訓を世界最高の洗練されたプロパガンダ・ネットワークに生かした。あらゆる欧米の戦争は、「民主主義のための戦争」、「平和のための戦争」、「大義のための戦争」、「人道のための戦争」などの幻想的タイトルが付けられた。イギリスとカナダを運営するエリートが作った組織は同じ重要な部分をすぐ採用した。
米・英・ナチスの新(世界)秩序のためのこれらのプロパガンダ戦の要素の中の二つは、ラジオ自由ヨーロッパと、ラジオ・リバティーである。両方ともゲーレンのかつてのナチス要員がスタッフとして入りCIAの資金で設立された。
これらのナチの大量殺戮者らは、ハンガリー局を作り、ハンガリー内の親ナチ地下グループにCIAと共に武器と支援を供給し、ハンガリー動乱を引き起こした。これはソ連が鎮圧した。このエピソードの主要な問題は死傷者ではなく、「悪の帝国」は倒されるべきであるというプロパガンダの価値の問題なのだ。エバーハルト・タウベルトはナチ党に1931年に入り、まもなくシュトルム・フューラーの階級に昇進しゲッベルスの宣伝省に入った。戦後、タウベルトは南アフリカへ渡り、人種差別主義のシステム作りに忙しくしているヨハネスブルクで力を持っていたネオ・ナチの中にあって安らぐ時間を持てた。1950年、彼はドイツに帰国し、昔のナチ時代の友人であるラインハルト・ゲーレンにくっついてBND(ドイツ連邦情報局)のメンバーになった。彼の新しいBND・CIAポストで、タウベルトはCIAが支援する「平和と自由のための全国協会」の議長となり、国防相である元ナチ党員のフランツ・ヨセフ・シュトラウスのアドバイザーになり、それからシュトラウスによってNATOに配属され、「心理戦局」のアドバイザーになった。
NATOは1980年代、ファシストの右翼勢力を権力の座に就かせ、「安定」を国家にもたらすための「緊張戦略」を生み出すために、イタリアで起きたテロリスト爆弾事件に深く関与していた。この計画は、オルディネ・ヌオヴォのステファノ・デレ・チアイエのような極右のテロリストを利用して、公共の場所に爆弾を仕掛け数百人を殺したのである。これにゲーレンのNATO・ナチのテロリストが実行時に支援したのである。ヨーロッパではメディアが共謀したので、うまく隠されてきたが、アメリカではそのようなことは殆どなかった。
これらの者たちとその追従者らは、NATOを運営している人々であり、欧米の傀儡的なリーダーたちのおかげで人類の守護者のように装いながら、今や世界中でやりたい放題にやっているのである。
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