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トルコのボスポラス海峡を通過するロシア軍艦

◆9月7日

 アメリカ軍はシリア攻撃で実際的な効果をあげられるよう、攻撃力を倍増しようとしているらしい。海軍も空軍もその攻撃力を倍増して臨もうとしているという。これに対して、ロシアはシリア向けの特別積荷を発送したという。シリアの迎撃能力を倍増させるための装備かもしれない。

 このようにシリア攻撃を巡って、少なくとも攻撃・迎撃能力は双方がお互い強化しあっているようだ。そして以下の記事でも指摘されているように、もしもアメリカ空軍機が撃墜でもされてパイロットが死亡したりすれば、シリアに対する「限定的な攻撃」という限定の箍(たが)が外れてしまい、シリアに対する徹底的攻撃に変化するかもしれない。ロシアが攻撃反対なのは、そのように、欧米側がシリアの「想定」をはるかに超える反撃、迎撃に遭遇し、パニック状態から狂気の全面戦争へと転げ落ちる可能性があるからだ。

 ロシアのプーチン大統領も、もしもアメリカがシリアを実際に攻撃するようなことがあれば、「我々には我々の考えがある」と言っている(http://www.theguardian.com/world/2013/sep/04/putin-warns-military-action-syria)。これが、例えばシリア紛争の背後で反政府勢力に武器を供給しているサウジアラビアに対する攻撃などとして表面化するかもしれない。

 こうして、「想定」していた内容を大きく超えるダメージを攻撃する欧米・イスラエル側が受けた際に、それでも欧米・イスラエル側が冷静に当初の戦争目的を維持しそれに沿った”限定的”攻撃行動をとり続けることができるのか、という人間としても資質が問われてくるのだ。自分たちの軍事力を過信する者たちが一旦やられれば、狂い出すことはおおいにありうることだからだ。「窮鼠猫をかむ」のであるからにして。

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●アメリカ軍:対シリア攻撃力の倍増を目指す
http://www.independent.co.uk/news/world/americas/us-destroyers-fully-ready-for-syrian-action-as-pentagon-considers-doubling-firepower-8800849.html
【9月5日 The Indemendent】

アメリカ海軍司令官が今夕、アメリカの駆逐艦は”多様な種類の作戦”を実行するため”「準備は完了”している、と宣言したように、国防総省はアメリカ空軍の攻撃能力を倍増することを考慮していると言われている。

 この動きは以前に考えられていたよりもシリア攻撃がずっと大規模な作戦になることを示唆している。

 アメリカの戦争計画者たちは、アサド大統領がこの攻撃前の時間を化学関連兵器を含めた彼の兵器関連装備を別の場所に移動することに利用していると考えている。これはどんな攻撃も時間がかかり数度の攻撃が要請されることを意味することになるだろう。

 議会での決議の承認の行方はまだ未定であるが、ホワイトハウスではこの作戦のゴールは化学兵器使用に対するシリアへの懲罰、という範囲を超えるものではない、と語ることで、”ミッション・クリープ(作戦の目的、規模、コストなどの拡大)”となる印象を避けようと必死である。「これは無期限の作戦ではない。地上軍を投入するものでもない。これはアフガニスタンでも、イラク、ましてリビヤでの作戦とも違う」と国家安全保障副顧問のトニー・ブリンケンは語った。

 このアメリカの発言に対抗するものにロシアが地中海に展開する戦力がある。3隻の海軍艦船がボスポラス海峡を通過しシリア沖に向かっていることが認められている。これらの艦船は、SSV-201プリアゾヴィエ情報収集船とミンスクとノボチェルカスクの2隻の上陸用強襲艦である。

 空母を含むアメリカ軍の増加は、化学攻撃を受けた際の大きなダメージを考慮した結果である。しかしこれはまた、シリアからの反撃に対しリスクが増大することも意味するかもしれない。直ぐ出てくる疑問は、シリア側の対空兵器の洗礼を受ける危険を冒してシリア領空を使用するのかどうか、ということだ。もしもアメリカ空軍兵士が撃墜されたら、いかなるアメリカの限定作戦もその限定の箍(たが)が外れることだろう。

 国防総省はこれに対してコメントは避けた。

 「我々は大統領にいくつかの選択肢を提案してあるが、その詳細あるいは作戦計画については議論するつもりはない」と、国防総省スポークスマンのビル・スピークス司令官は、ザ・インデペンデンツ紙に語った。

 統合参謀本部議長のマーチン・デンプシーは今週、アメリカの考えがシリア側に漏えいされたことを嘆いたことがあった。

 しかしながら、良く宣伝されていることは、シリア沖に4隻の駆逐艦が展開されていることである。この4隻を支援するために紅海に空母ニミッツグループがある。4隻の駆逐艦はシリアに対して40発の巡航ミサイルを発射する能力がある。その標的には、化学兵器運搬装置を含むであろうが、その他に飛行場、ヘリコプター、司令所、そしておそらくは国防省も含むであろう。

 アメリカの駆逐艦が攻撃を実施する準備が完了していることは、ジョナサン・グリーナート提督によって確認された。

 しかし国防総省はその作戦を、空軍と一緒に行うことで著しく拡大させうる。これには、巡航ミサイルも発射できるB-52爆撃機、低空飛行できるカタールにある長距離射程の空対地ミサイルを搭載できるB1爆撃機がある。ミズリー州にあるB-2ステルス爆撃機も除外されることはないだろう、と情報筋がウォールストリート・ジャーナル紙に語った。

 もしもシリア政権が軍装備を強化バンカーを使用して防護しようとしたら、アメリカ側は重装備が必要になるかもしれない。殆どのアナリストは、巡航ミサイルによる第一波攻撃のあと、被害を受けなかった、ないしは部分的な被害で終わった標的を狙う第二波の攻撃が必要になるだろうと見ている。

 「残念なことに、巡航ミサイルは化学兵器がある場所に到達できる貫通能力はない」と、元空軍情報将校でアナリストのリック・フランコナは記している。
 
 政府がミッション・クリープの可能性を低く見積もっているという疑惑が、議会の討論で重視されている。下院がオバマの攻撃を支持するかということははっきりしていない。もしも議会が来週の投票で賛成と決めねば、大統領は攻撃を断念するか、それでも実施するかの決断を迫られることになる。「まさにそうなっている」と、CNNに出演したランコナは語った。

 「もしも攻撃を行い、それでアサドが化学兵器を再び使用することを決断したとしたらどうするのか?」とメイン州の共和党上院議員のスーザン・コリンズは尋ねた。「それに対して我々は再び攻撃するのか?それはつまり更に深入りすることになるということだ。それは我々が戦争に深く取り込まれていくことだ」

 既に終了した議会での公聴会は、化学兵器を使用したアサドに対する懲罰に限定された攻撃と、内戦のバランスを変更させるような攻撃という二つの異なる目的の小さな違いに焦点が当たった。4日に上院外交委員会で承認された決議案では、直接紛争の”大勢を変更”することが求められている。

 この件でもっと荒っぽい目的を求める委員会のメンバーのジョン・マケイン上院議員が問い詰めた時、デンプシー将軍(統合参謀本部議長)が現れて、「私は大勢を変更するようにとは言われたことはなかった。私は阻止し弱めるよう言われてきている」と彼は語ったのだ。



●ロシア:シリア向けに特別積荷の軍艦派遣
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5iOV1CSRt2XxVFyl56Er1Ijtmf-8g?docId=CNG.bc2c58b8448a78034cfe40d7c3fd0fb5.151&hl=en
【9月6日 AFP】

 ロシアの軍艦が”特別積荷”と共にシリアに向けて出発すると、6日海軍筋が語った。シリアに対するアメリカの攻撃が迫っている中、ロシアはこの地域におけるプレゼンスを強化しようとしている。

 大型の上陸用強襲艦であるニコライ・フィルシェンコフは6日、ウクライナのセバストーポル港を出発し、黒海のロシアのノボロシスク港に向かう。そこからシリア沖を目指すと、サンクトペテルブルグの中央海軍司令所が語ったとしてインターファックス通信が報じた。

 「この艦船はノボロシスク港で特別積荷を載せて東地中海の指定された海域に戦闘任務を持って出航することになっている」と情報筋は語った。

・・・以下略 


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