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「ロシア」と書かれた楯を持つ東ウクライナの抗議者
◆4月9日
東ウクライナでは、ロシアへの帰属を願う人々が抗議運動を活発化させている。それに対して、キエフの政府は民間警備会社が雇い入れた傭兵を送って、暴力沙汰を扇動している、という。これは後で、軍を投入し弾圧するための口実であろう。
ここで大事なことは、ウクライナの暫定政府は、法執行機関、つまり警察や保安隊などに対する統制を失っている、ということと、だから仕方なく欧米の民間警備会社を雇い入れ、その会社は傭兵を雇って、東ウクライナの抗議運動に対処しようとしている、ということだろう。そのような知恵を授け、また警備会社を斡旋したりしたのもアメリカであろう。
それはつまり、法執行機関に所属する人々の中にも、キエフの暫定政府に対し、反抗している要員がいるということを示している。それは恐らくはロシア系だけでなく、その他の少数民族も、似たような考え方をする者たちがいるということであろう。
それにチョスドフスキーによれば、キエフの暫定政府は、極右勢力と内務省との間に亀裂があり、分裂している、という。これは当然で、内務省の管轄を極右勢力が奪い取ったような形成だから、内務省が極右勢力に対し、恨みを持ち、所属する職員などが反感を持っていることは容易にうなづける。特殊警察のベルクトの署員らが、狙撃事件の犯人に仕立て上げられたのだから、彼等にしてみれば、極右勢力ないしは、暫定政府そのものが敵なのだ。
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●ウクライナ政府は東ウクライナの治安機関の統制を喪失
http://www.globalresearch.ca/the-kiev-government-has-lost-control-of-security-forces-in-eastern-ukraine/5377172
【4月8日 By Prof Michel Chossudovsky-Global Research】
ウクライナ政府は外国人傭兵を雇い、法執行機関の仕事をさせ、また東ウクライナでは隠密作戦を実施している。彼等は失った治安機関の統制を取り戻そうと必死である、とマイケル・チョスドフスキーはロシア・トゥデイ(RT)に語った。
RT:ハリコフの活動家らは、ウクライナの他の地域からの警察官がハリコフに来ているが、その彼等が暴力沙汰を惹き起こしている、と語った。彼等は何をしようとしているのか?
マイケル・チョフドフスキー:まず最初に、ウクライナ政府は東ウクライナの自分達の治安機関、法執行機関の統制を失っている、ということを指摘したい。彼等はこのことを数週間前に気づいていた。ウクライナの暫定政府はグレイストーン社という民間軍事会社を雇っていることを認めた。この会社は元イギリスSASの者たちによって設立された会社だ。しかし実際は、彼等が民間の傭兵を入れている。この傭兵たちはおそらくは警察の中に組み込まれているが、その他にも、法治国家の枠組みを超えた部分で活動している。
目撃者らは、これらの人々は扇動役を担ってきていると語った。私はそうだと思う。彼等は更に、東ウクライナで活動するアメリカ・NATOが支援する軍事関連会社と一緒になっている。
同時に、政府内の極右ネオナチ勢力が果たす役割がある。スバボーダとライト・セクターという二つの極右勢力が重要な国家安全国防委員会を仕切っていることを知っている。そして、このキエフのウクライナ政府は、内務省と右派過激派との二つの勢力に分かれていると私は考えている。
RT:ウクライナ南東部で抗議の声が高まっている中、キエフの政府は「厳しい対応」をすると脅している。それは何を意味しているのか?
MC:先ず最初に、ウクライナ政府はうまく立ち回れていないのが現状だ。この政府はアメリカ・NATO、少なくともEUのご主人様の傀儡である。彼等は命令に従う。我々はそれを見ている。彼等はIMFの改革を受け入れている。簡単に言えば、IMFが示す事柄には何でも従います、という姿勢だ。
彼等が受け入れたこととは、ウクライナ全体の貧困化ということだ。というのも、その改革パッケージは、最近20年間で貧困化が進んだウクライナで、更なる貧困化のプロセスを生み出すものだからだ。この改革パッケージは実質的には、ウクライナ人全体の生活を破壊する内容である。それで東ウクライナの人々はこのIMFのプログラムを実施しようとしている政府に反対して立ち上がったのだ。実際彼等はこのプログラムが人々を貧困に追いやることを認めている。
RT:ロシア外相は、最も問題なことは、アメリカの民間警備会社から送られた傭兵が存在するということだと指摘している。この点についてはどうか?
MC:3月25日発行されたロシアの通信社のニュースを基にしよう。ウクライナの暫定政府によってなされた声明に基づいた、アメリカの民間警備会社の影響についてのものだ。事実は、これはアメリカに登録されている民間警備会社ではなく、カリブ海のどこかの島国で登録された会社である。グレイストーン社といい、この会社は法執行機関の役割を担うべく雇われたものであり、また東ウクライナにおける隠密作戦にも従事するものだ。
暴力的な抗議運動が盛り上がること、あるいは東ウクライナが不安定になることは、はロシア政府の利益ではない。東ウクライナで起きていることが、ロシアの利益になる、という証拠はなんであれ存在しない。これは突発的に持ち上がった運動で、草の根から湧き上がったものだ。それが東ウクライナの人々の支持を受けている、ということである。
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