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ラタキアを奪還したシリア軍

◆4月1日

 昨日の記事で、シリア北部のラタキア地方、その中のカサブがNATO勢力とシリア軍との雌雄を決する戦闘の場になることを示したが、シリア軍は戦略的要衝の高地を占領し、有利に事態を進めている、という情勢のようだ。ただラタキアの重要地点は奪還しても、まだ戦闘は継続中なので予断は許されない。この一週間で状況はハッキリしてくる事だろう。

 ラタキアの中でもカサブ(ケサブ)はアルメニア系シリア人の中心都市ということで、クリスチャンが多い。そこにイスラム系過激派のアル・ヌスラ戦線のテロリストが侵入してきて、その掃討作戦をシリア軍が始めた事で、多くのアルメニア系シリア人の難民が出ている、という。またこの件ではアルメニアがトルコを、イスラム系過激派テロリストをシリアに侵入させ、その支援をしているとして、非難している。

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●シリア軍:ラタキアの重要地点を奪還
http://en.alalam.ir/news/1580867
【3月31日 ALALAM】

 シリア軍は3月31日、沿岸部のラタキア地方のキーとなる地点を奪還したと、国営通信が報じた。「シリア軍の部隊がラタキア北方の展望台45を完全に掌握し、テロ・グループを追討中である」との軍の発表だと通信社は伝えた。
 
 この展望台45とはアラウィ派の民衆が居住している地帯を見渡せる戦略的高地のことである。このアラウィ派からアサド大統領は出ている。国営通信はライブで高地付近からの映像を放映し、横たわるテロリストらの死体を、殆どが非シリア人だと説明した。

 先週、この民兵らは3月21日からの攻勢でこの高地を占領した。アルカイダ系アル・ヌスラ戦線を含む民兵勢力はトルコ国境から近いアルメニア人の町であるカサブとその付近を占領した。また地中海に通じるサムラ村も占領した。

 シリア人権団体によれば、民兵が攻勢を掛けてから両サイドにそれぞれ300人ほどの死者が出たという。「シリア軍は展望台45に多連装ロケット砲を設置する事ができたが、戦闘は高地周辺で継続している」とこの団体は語った。

 ダマスカス地方における民兵側の敗退の後、彼等は勢力をラタキアに集中した。それでシリア軍はその地方を防衛するために集まってきた。31日には、反政府勢力側はバシャール・アル・アサド空港に向かって初めてグラッド・ロケットを発射した。

 シリア紛争は4年目に入り、開始以来この紛争で14万6000人以上が殺害されてきている。


●クリスチャンはカサブの町から逃亡。アルメニアはトルコを糾弾
http://rt.com/news/armenians-kessab-syria-attack-381/
Published time: March 31, 2014 21:06

 シリア軍はアル・ヌスラ戦線から住民の大多数がクリスチャンの町であるカサブを奪還しようとしている。そのため数百人にのぼるアルメニア人が町から逃げ出し、アルメニアはトルコが過激派を支援しているとして非難した。 

 カサブはシリアのラタキア地方にある町で、トルコとの国境に近い。この町に2000人以上のアルメニア人が住んでいるが、メディア同士の情報が錯綜している。

 アルカイダ系過激派組織であるアル・ヌスラ戦線のテロリストが3月21日、トルコからシリア領内に侵入、シリア軍部隊と自衛団とこのヌスラ戦線との間の戦闘が始まったという。

 アルメニア人側によれば、このジハーディスト(過激派)グループはトルコ軍に支援されている、という。トルコ政府はそれを、「完全に根拠のないことで、真実ではない」と否定した。

 アルメニアとトルコの関係は、第一次世界大戦中のトルコによるアルメニア人の虐殺をトルコが認めていないことで、緊張したままである。


■何百人と逃げ出している

 アルメニアの共和党のアーマン・サアキャン議員は最近シリアのラタキアから帰国した。彼はラタキアでカサブからの難民と話す事ができたと語った。彼はロシア・トゥデイに対し、武装グループがトルコからシリアに侵入したと語った。

 「3月22日早朝、トルコ国境警備隊がいなくなり、多国籍のテロリストがトルコ軍の砲撃の支援を受けながらカサブを襲撃した」と彼は語った。

 カサブの自衛団とシリア軍(アルメニア系シリア人が大多数)が協力してアルメニア系住民はカサブを脱出できたという。その後彼等はラタキアの沿岸都市にあるアルメニア教会の敷地内に落ち着く事ができていると、議員は語った。ただ年配の人々がアル・ヌスラ戦線の過激派が支配するカサブに残っているという。・・・以下略

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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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