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ダマスカスで11日発見された大量の武器
◆8月15日
一万数千の武装ゲリラとほぼ2万のシリア政府軍がアレッポ付近で対峙し、徐々に政府軍が武装ゲリラ側の拠点を一つ一つ落として行っているようだ。おそらく今月中は激しい戦闘が継続することだろう。
その間、シリアの各地でも散発的なゲリラ活動のため政府軍もその対応に追われている。ダマスカスではとりあえず静穏が戻ったが、郊外では散発的なゲリラ側の攻撃が起きているし、下記にあるように大量の武器がつい最近も発見されたのを見れば、まだまだ油断は出来ない情勢のようだ。
それでもリビヤのようにシリアの中で、反政府側が奪取し政権打倒のための活動拠点となった場所は存在していない。アレッポも包囲殲滅の過程に入りつつある。これはシリア国民全般が、自国で起きていることは外国勢力の介入による反乱「現象」であり、市民の自発的な反政府運動ではないことを知っているからだ。
しかし一般市民はアサド政権を支持しても、やはり宗教的には少数派のアラウィ派がシリアを支配してきたいきさつ上、多数派のスンニー派としての意識が軍関係者の中でも大きくなっていることもまた事実だ。軍の指導部はキリスト教徒やアラウィ派が占めているようだが、スンニー派の中堅将校などの中には「スンニー派が支配するシリア」という将来像を描いて、それに賭ける者たちが出てきても不思議ではない。その流れが強まれば、シリアは本当の流血の大惨事の場所になるだろうし、本物の「内戦」状態に陥るだろう。
これを避ける為にも、シリア国民の、とりわけ軍関係者らの賢明で思慮深い対応が必要である。それが出来るかできないかは、シリアばかりではなく中東全体、ひいては世界全体の運命をも左右することになるだろう。
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●シリア政府軍がアレッポで反政府勢力を追撃
http://news.xinhuanet.com/english/world/2012-08/13/c_123578528.htm
【8月13日 新華社通信】
活動家らによれば、戦車と装甲車の支援をうけてシリア軍は13日、シリア北部のアレッポ市の反政府勢力が立てこもる地域に突入した、という。
シリア人権監視団体は戦車と装甲車と共に政府軍はアレッポの隣のサイフ・アルダウラの西部に突入したという。反政府勢力との衝突はこの地域の各所で起きている、という。
監視団体はアレッポ近郊のサラフディエンの数カ所は13日の早朝から政府軍の爆撃を受けていたという。サラフディエンは、リビヤ型のシナリオの序章として、アレッポに拠点を作ろうとした反政府勢力が最初に落とした場所であった。
アレッポでの激突は反政府勢力がこの地域から政府軍を駆逐すると宣言した三週間前から続いている。国営メディアは毎日、アレッポから反乱勢力を駆逐したと政府軍の勝利を誇示してきている一方、活動家らは反政府勢力は持ちこたえている、と主張している。
アレッポでの戦闘はシリアの次の段階を形作る決定的で重要なものとみなされている。これはアレッポがトルコとの国境から40kmしか離れておらず、戦略的に重要な地理的状況による。
一方、監視団体はダマスカス郊外のアルタルはこの地域を奪回せんとする政府軍による爆撃が行われた、と語った。
活動家のグループはホムス中央とデイル・アルズール地区東部で衝突が起きたと報じている。
13日にはシリア全土で50人が殺害され31人は非武装の市民だという。これらの活動家らの主張は裏づけをとることは出来ない。
国営のSANA通信社はシリアの一部隊がホムスのジュレト・アルシャヤで「武装テロリスト・グループ」を追撃し、大勢の「傭兵テロリスト」を殺害ないしは負傷させたと語った。
シリアはさまざまな反乱グループを、アルカイダがこの戦闘に参加するようになってからは特に「テロリスト」と呼ぶようになっている。
一方、ホムスの当局はサラミヤとホムスを結ぶ高速道路沿いにあるスク・アルガナムの市民と建物を攻撃した武装テロリストのグループを駆逐したとSANA通信が報じた。
さらにホムスでは郊外のタルビセ地域のテロリストの巣窟を襲撃し多くのテロリストを殺害した、とSANAが報じた。
SANAは政府軍がラタキア市と北西部のイドリブ地区で武装勢力に大きな損害をもたらした、と報じた。
シリア国連監視団団長のババカル・ガイェ将軍は13日、政府軍と反政府勢力との激しい衝突で一般市民の間に犠牲者が多くでている、と語った。
ガイェは紛争当事者のどちらも市民に対する配慮に欠けている、と語った。
「衝突がシリアの各地で広がっていることは明らかだ。政府側の重火器の使用と反政府勢力側の都市部でのゲリラ攻撃で一般市民の間に多くの犠牲者が出ている」と彼は語った。
●密輸された大量の武器をダマスカスで発見
http://www.presstv.ir/detail/2012/08/13/256051/weapons-ammunitions-seized-in-damascus/
【8月13日 PressTV】
シリアの治安部隊はダマスカスにある住宅の地下のトンネル内に大量の武器が貯蔵されていたのを発見した。
イスラエル製の爆弾、暗視ゴーグル、精密通信機器、それに衛星送信機などが押収された。
シリア軍はまた戦略的拠点に対する攻撃計画を詳細に記した書類等をトンネル内で発見した。
また治安部隊がこの住宅を急襲した際には、何人かの武装ゲリラも逮捕された。このトンネルは11日に旧ダマスカス市内で発見された。
昨年来、紛争の只中にあるシリアは、武装ゲリラが使用している武器類はトルコとレバノンから密輸されている、と語っている。
シリアはサウジアラビアとカタールがシリアの内紛を増大させ、反政府勢力に武器の支援をしている、と非難してきている。
シリアは2011年の3月から紛争に見舞われており、相当数の軍、治安関係者が殺害されている。
シリアのアサド大統領は8月1日、同国が「決定的で英雄的」な戦闘に突入したと語り、この戦闘がシリアの運命を決定する、と語った。
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