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シリアのアレッポ近郊のセレハチンの武装ゲリラたち

◆8月9日

 昨日のブログで、「シリアとイラン:反乱鎮圧を誓う」の記事の最後に、「アアルアラビア・テレビでは、反政府勢力はシリア軍にアドバイスをしていたロシア人将軍と通訳を暗殺した、と主張している」とあったが、その殺されたロシア人将軍がモスクワのテレビに出演し元気でいることをアピールした。武装ゲリラ側の偽情報ないしは人違いであろう。

 アレッポでの戦闘も峠を越えた感じがある。7月30日号で、「これは何を意味するかといえば、「話し合い」による解決は無理で、シリアの運命はアサド政権が侵入者らを殲滅し追放できるかどうか、にかかっている。それができなければ、シリアには『イスラム法』を執行するジハーディスト政権ができるかもしれない。それはシリア国民の大半が認めることとのできない政権になるであろう。そうなれば、ほぼすべてのシリア人が『アサド時代』を懐かしむことになってしまうだろう。それを避けるためにもアサド政権は外国人傭兵らを駆逐・殲滅する必要がある」と書いたが、アサド政権はそれを実行している。

 アサド政権が生き残ることが、シリア国民の為にも、中東の為にも、全世界のためにも必要なことだ。そのためロシアのプーチン政権は出来る限りの支援をアサドに対して行うであろう。これにはロシアの威信もかかっていることだろうから、イスラエルの下記のハアレツ紙が見るように、ロシアがアサド後も見越してロシア人を撤退させている、という見方は勘違いと言えよう。 

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●シリアの反政府勢力がロシア人将軍暗殺を主張
http://www.haaretz.com/news/middle-east/russian-general-denies-reports-he-was-killed-by-rebels-in-syria-1.456796
【8月8日 Avi Issacharov and Reuters】

 ロシア人将軍はモスクワの国防省で8日、シリアの反政府勢力によって殺されたという報道を否定するために記者団と会見し、テレビでその健康そうな姿を示した。

  「私は生きているし元気であることを示したい。健康でありモスクワに住んでいる」と、予備役将軍のヴラジミール・ペトロビッチ・クズイェエフは語ったとイタール・タス通信が報じた。

 ロシアのテレビ局は国防省で青シャツにノーネクタイのクズイェエフの簡単な映像を流した。シリアの反政府勢力はシリア国防省付のアドバイザーとして、ダマスカス周辺の西ゴウタ地区で仕事をしていたロシア人将軍を殺害したと主張していた。

 ロイターに送られたこのビデオは、反乱者側が言っていたのは、シリア軍から発行されたこの将軍のIDのコピーであることを示していた。名前はヴラジミール・ペトロビッチ・コチイェフとなっている。

 この名前の違いは、キルリ文字の書き直しのやり方による違いと思われる。

 クズイェエフはシリアにいたことがるかどうかに関しては明確にしなかった。しかし、インタファックス通信は、彼が2010年予備役になる前、シリア国防省に対するアドバイスをしていたと、ある治安関係筋の証言があると報じた。

 インタファックスはロシア国防省が彼の死亡に関する報道は「白々しい嘘」だと指摘したと報じた。

 17ヶ月前から始まったアサドの支配に対する大衆の反乱以来、ロシアはアサドを外交的に支援している数少ない国の一つであり、シリアには数百人の軍関係者が滞在していると考えられている。

 自由シリア軍の主張はアルアラビアで8日報道され、クズイェエフはセキュリティー・アドバイサーとして仕事をしていたと主張している。

 シリアの反乱者らは、シリア軍の地図と書類を入手したと述べている。そこには反乱者側が存在している場所を示している。報道によれば、反乱者らはダマスカス郊外でクズイェエフのボディーガードが自由シリア軍に射撃をしようとした時、クズイェエフは殺害されたと言っている。という。

 ロイターに送られたビデオでは、「鷹特殊作戦大隊」と自称しているグループが将軍のIDのコピーと言うものを示している。

 数千人のロシア人専門家らがシリアに滞在している。ある者たちは、アサド政権のためにロシアが建てた市民プロジェクトで仕事をしている、他の者たちはシリア軍に対するアドバイサーとして繊細な情報機器と共に仕事をしている。先月、モスクワのアラビア語のロシア・トゥデイ・テレビ局の責任者が、「ロシア人軍事関係者はシリアにはもう誰もいない」と主張していた。

 このテレビ局はロシア政府の公式のもので(同じ内容が英語でも放送)ある。明らかにその主張は正しくない。シリアからロシア人専門家は危険であるため、そしてアサドとのつながりを減少させるために、引き上げさせることが必要である、ということを示すものではあるが。

 アサド政権に対する支援を停止させるようアラブ諸国からの圧力がロシアに積み重なって来ている。週末を越えて、ロシアの通信社はロシアが三隻の海軍艦船をタルトスへ送り出したという報道がなされた。これらの艦船にはそれぞれ120名の兵士が乗船している。このミッションの目的は示されていないが、ロシアは以前、ロシア艦船を送る目的は、装備とロシア人を撤退させるため、としていた。先月までの数ヶ月間、何隻かの艦船がタルトスへ向かい、その中には空母と戦艦も含まれていた。

 7日、今週はじめにシリアの首相のリアド・ヒジャブ・がヨルダンに亡命した後に、アメリカのクリントン国務長官はアサド政権が崩壊した後の計画を作成すべきと語っていた。

 クリントンは政府の制度・施設は手付かずで残すことが重要であり、また内戦は避けねばならないと語った。シリア国民の困難な状況を、傭兵やテロリストを送り利用しようとする者は誰でも、それを看過することはないと警告する、と語った

 更に7日、アサドは二週間ぶりにテレビに姿を現し、イランの最高国家安全保障委員会議長のサイード・ジャリリと会談している映像が放映された。

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