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ロンドンで深刻な顔つきのトルコのエルドアン首相
◆8月14日
トルコがシリアのアサド政権に対して、自由シリア軍など武装勢力に対する支援を通して揺さぶりをかけているため、シリアはトルコの何十年に渡る宿敵であるクルド労働者党に対する支援を強化し、トルコを背後から牽制しているようだ。
昨日の「アメリカとトルコはシリアに飛行禁止空域設定を計画」の記事の中で、「トルコはクルド人が独立運動をはじめやしないかと恐れている」という指摘があるように、トルコにとってクルド人問題は「獅子身中の虫」以上の潜在的脅威なのだ。そこでトルコから叩かれているシリアは改めてこのトルコの弱点を衝いてトルコのシリアに対する圧力を弱めようとしているのだ。
「やれば、やられる」というのがこの世の常だ。トルコが欧米・イスラエル・湾岸君主国群と一緒になってシリアのアサド政権転覆に力を入れているのであるから、シリアが反撃をするのも当然である。クルド人は総数2800万といわれているが、トルコにはその内1140~1500万人がいると言われている。トルコの人口が7500万弱だから、6人に1人はクルド人ということになる。これは大きい勢力だ。だからクルド人問題はトルコのアキレス腱なのだ。
このクルド人がシリアの北部からトルコに対する攻撃を行っている為、エルドアン首相はシリア領内に追撃するぞとシリア政府に警告している。
http://atlanticsentinel.com/2012/08/erdogan-does-not-rule-out-invasion-of-syrian-kurdistan/
要するに、トルコはシリア領内の反アサド武装勢力を支援し、それに対してシリア政府は反トルコ政府のクルド人武装勢力に対する支援を強化することで、トルコのシリアに対する圧力の矛先を弱めようとしているのだ。「やれば、やられる」のである。
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●シリア:トルコのクルド人民兵に武器供給
http://in.reuters.com/article/2012/08/09/syria-crisis-turkey-kurds-idINL6E8J
98YU20120809
【8月9日 Reuters】
トルコ外相は、トルコ政府と数十年にわたって衝突を繰り返しているクルド人民兵に対して武器を供給しているとしてシリアのアサド大統領を非難した。トルコ政府とクルド人民兵との戦いで既に4万人以上が死亡している。
トルコ軍とクルド労働者党(PKK」)民兵との衝突はトルコ南方のシリアとの国境近くでここ数週間激しさを増している。トルコ政府はPKKがシリア内の紛争を利用してその影響力を拡大しようとしていると懸念を表明している。
9日、PKK民兵と思われる者たちが西部のイズミール州でトルコ軍のバスを待ち伏せ攻撃し、軍人と民間人合わせて11人が殺された。
アハメト・ダブトグル外相はミャンマーへの旅行中記者団に対し、アサドはシリア北方のコバニとアフリンに拠点を持つPKKに武器を与えていると語った。
「アサドは武器の支援を彼らに行っている。これはファンタジーではない。事実だ。我々はこの脅威に対して必要な措置を取っている」と外相の言葉をインターネットのニュースサイトが報じている。
シリアからはコメントは出されていない。7月初め、トルコの新聞紙でのインタビューでアサドは、シリアがPKKにトルコとの国境に近いシリア領内で作戦を行うことを許可している、と言われていることを否定した。
ダブトグルのコメントは以前トルコの官僚が主張していた内容と一致している。
トルコはシリアの主要なクルド人政治活動団体の民主統一党(PYD)がPKKと連携している、と疑ってきた。トルコのアナリストはアサドがPYDにシリア北方のいくつかの町の治安を任せて、住民が自由シリア軍(FSA)に参加しないようにさせていると考えている。
トルコとシリアの関係は、トルコがアサド政権と「善隣外交」を進めることで国境監視を和らげ合同軍事演習を行っていた数年前に比べて著しく悪化している。
トルコのエルドアン首相は現在はアサド政権に対する最も厳しい批判者の一人であり、もしもPKKが脅威となればシリアに軍事介入する可能性を示唆している。
■不必要なパニック
軍人の離反者はトルコ南部にFSAの基地を作っている。また何人かはトルコ、カタール、サウジアラビアの将校らによって訓練を受け共同している。これらの将校らはアダナ市に近いところにある秘密の「指令センター」から作戦を指揮している、と湾岸諸国の情報筋がロイターに語った。
トルコの善隣外交を進めたダブトグル外相は、トルコがシリア北方の状況に対応できていないという批判を否定した。
「不必要なパニックがある。我々はこういったことを予期していたのだ。トルコのシリアに対する影響力はどこであってもどのような事態であっても弱くなってはいない」と彼は語った。
PYDの影響力が増大する件を質問されて外相は以下のように回答した:「彼らはアサドが追放されれば力の真空状態が生じることを利用しようとしている。しかし彼らの思惑通りにはならないだろう」と述べた。
自治区を与えるという問題は、新しい国会〔議員)が選出されたら考えるべきことだ、と語った。
「しかし、もしもある武装グループが国会議員の選出前にある場所の支配を確立したら、別の武装グループが別の場所の支配を確立するだろう。そういうことを我々は見たいとは思わない」と語った。
このPYDはトルコに対して、この地域に対する介入をしないよう、また恐れることはなにもない、と警告している。
1998年、トルコはアサドの父親の時代、PKKリーダーのアブドゥラ・オカランのダマスカス滞在とシリア北東部でのPKKの活動に対するシリアの支援に関する件でシリアと戦争しそうになったことがあった。
ハフェズ・アル・アサドはトルコからの脅威を深刻に受け止めオカランをシリアから追放した。オカランはその後まもなくトルコ軍によって、おそらくアメリカの支援もあってケニヤで捕まった。オカランはイスタンブール南方のある島の刑務所で終身刑で服役中だ。
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