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時代の先読み
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日本の進むべき道
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我々の心構え
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あけましておめでとうございます。
今年も少しずつですが、書いていきたいとかんがえています。
よろしくお願いいたします。
◆1月4日
トルコのエルドアン大統領が狂い出したようだ。以下の記事にあるように、トルコでの独裁的情勢を更に強化し、トルコ内では「超大統領制」というような体制を目指しているというし、イスラム教世界ではその指導者である「カリフ」のような存在を目指している、と言われている。
「サウジアラビアから帰国した際の記者会見で、独裁的大統領制というものが可能かどうか尋ねられ、彼は『世界には既にそのような例が存在している。ヒットラーのドイツを見れば分かるだろう。その他の国にもそれを倣ったものが存在する』と語ったと、ドガン通信が伝えた。
(http://www.huffingtonpost.com/john-a-tures/its-no-surprise-that-turk_b_8903734.html)
「彼の支持者らは彼のことを無秩序と無政府的状況に対抗する「カリフ」とみなしている。また彼の公正発展党(AKP)が11月の選挙で過半数を取得さえすれば、彼はトルコに新オスマン帝国を再興する指導者になるとみている」
(http://www.voanews.com/content/critics-even-supporters-say-erdogan-is-the-man-who-would-be-caliph/3024375.html)
そしてAKPは過半数を奪い返したことで、エルドアン大統領の野望はその勢いを増した状況になった。
エルドアン政権によってロシア軍戦闘機を撃墜されたロシアのプーチン大統領は、この状況を前にトルコとの関係を大幅に変更し一切の協力関係を断つことにしたという。
「ロ軍戦闘機撃墜事件で怒りのプーチンは一切のトルコとの協力関係を断つことにした」
(http://www.express.co.uk/news/world/630498/Putin-Russia-Turkey-Treaty)
第二次世界大戦でヒットラーのナチスと死闘を繰り広げたロシアは絶対にヒットラーのような存在を許せない。ウクライナの政権も民主的手続きを無視しネオ・ナチ勢力の武力革命で出来上がった存在であるから許せないが、トルコのエルドアン政権はテロリストと戦うロシア軍を背後から襲った裏切り者だから絶対に許せない。
新年からはロシア在のトルコ人は職に就けなくなるという。この両国のそれぞれの動きはますます先鋭化するしかないので、緊張はいやがおうにも高まることになろう。
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イラクのザホ市近郊のISの石油トレーラー群
◆12月26日
12月4日の記事で既にトルコがIS(イスラム国=ISIL、ISIS)から石油を安値で買い取っている証拠が示されていたが、今回のロシア軍参謀本部の発表では、シリアからトルコに向かう石油トレーラーなどの数は減少したが、それでもイラク・トルコ国境沿いには1万2000台ものトレーラーやトラックが数珠のように列を連ねて窃盗した石油を運んでいることが示された。
この問題に関しては、来年にはロシアのガズプロム・ネフト社がイラクのクルド人地域で石油の試験掘削を開始するということもあり、トルコとの間ではこの分野でも対決姿勢とならざるを得なくなりそうだ。
(http://sputniknews.com/business/20151225/1032297794/gazprom-oil-iraqi-kurdistan.html)
イラクのクルド人組織(KDP)は石油ビジネスもありトルコのエルドアン政権と比較的良好な関係を持っていたが、ここにロシアが乗り出してトルコの位置をロシアが奪う可能性が出てきたことになる。そうなるとトルコ国内のクルド人組織(PKK)とシリアのクルド人組織(PYD)、イラクのそれがより一層連帯を強め、各国内におけるクルド人自治区の権利拡大、ないしは最終的にはクルディスタンという独立国家創設も視野に入ってくることになろう。
ロシアでこのクルド人を全面的に支援・保護する動きが強まれば、この地域の全クルド人組織はトルコとの関係を維持するよりか、自分たちの生存・自治・独立を支援するロシアとの連携の方を選択する、あるいはより正確に言えば、トルコとの経済関係などは維持してもエルドアン政権とは袂を分かつ、という意思を持つことになるかもしれず、そうなればトルコのエルドアン政権の運命は限りなく暗くなるであろう。
トルコのエルドアン政権がロシア軍用機を撃墜したことで、トルコ政府は虎の尾を踏んだことは間違いないのだ。ロシアのプーチン大統領が事件の際に、トルコとは戦争はしないがそれなりの措置を取る、と明言したことを忘れてはいけない。プーチンの標的はエルドアン政権である。
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■ロシア情報機関:1万2000台の石油トレーラーがトルコ・イラク国境に
https://www.rt.com/news/327063-russian-intelligence-oil-tankers-turkey/
12月25日
ロシアの情報機関が1万2000台に及ぶ石油トレーラーやトラックがトルコ・イラク国境沿いに存在していることを確認した、とロシア軍参謀本部が発表した。
「空撮の画像はイラクのクルド人の住むザホ市の近郊のものであり、1万1775台の石油トレーラーやトラックがトルコとイラク国境の両側に存在している」と、25日セルゲイ・ルズコイ中将が記者団に語った。
また石油を積んだトラックは継続してトルコとシリア国境を通過しているとルズコイ中将は語った。しかしシリアからの移送に使われていた北西のルートではトレーラーなどの数は減少していると彼は語った。
「衛星からのデータによれば、トルコのバットマン市にある製油所に向かう北ルートを通過するトレーラーの数は減少した」と中将は語り、トルコのレイハンリ市とイスケンダルン市の間を結ぶ西ルートは265台に減少した、とも語った。
シリアのロシア空軍は約2000台のトレーラーを破壊した。先週、ロシア軍機は17の車列、テロリストが使用する幾つかの石油関連施設を破壊した。
シリアにおけるロシア空軍の効果的な攻撃により原油の移送に関してはISは新しいルートを探さざるを得なくなっている。イスラム国が支配するシリアのデイル・エズ・ゾル県で石油を積み込んだトレーラーはイラクのザホとモスルのある国境に向かっている。
「しかしながら、このようなルートの変更にもかかわらず、密輸石油の最終到着地点はトルコにある」とルズコイ中将は語った。
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15日ケリー国務長官はロシアを訪問、プーチン大統領、ラブロフ外相らと会談
◆12月19日
アメリカのケリー国務長官が15日ロシアを訪問し、プーチン大統領、ラブロフ外相等と3時間に渡る会談を行った。その結果、どういうことが起きているかをみると、以下のようなことがある。
●アメリカはシリアにおける「レジーム・チェンジ(政権交代)」は求めていない、とケリー長官がプーチン大統領との会談後、語った
http://abcnews.go.com/International/john-kerry-meets-russian-president-vladimir-putin-seek/story?id=35782171
●アメリカはイラクの同意のないトルコ軍をイラクから撤退させるようトルコ政府に要請した
http://www.usnews.com/news/politics/articles/2015-12-16/us-calls-on-turkey-to-pull-unauthorized-forces-from-iraq
●アメリカはトルコ駐留のF-15戦闘機を撤収することにした
http://www.airforcetimes.com/story/military/2015/12/16/12-usaf-f-15-fighters-returning-raf-lakenheath-turkey/77419528/
●アメリカはロシアと共に、イスラム国に対する資金の流れを切断することを目指す国連決議案を提出することにした
http://www.wsj.com/articles/u-s-russia-to-offer-u-n-resolution-seeking-to-cut-off-islamic-state-funding-1450293245
今までのアメリカの対イスラム国政策とは次元の異なる、まさにアメリカの政策転換がなされつつあるような内容となっている。これはケリー長官がロシア訪問時に、決定的な方向転換を余儀なくされるような事態が明らかになったからか?、という印象を与える。
いずれにしても、アメリカとロシアとが対イスラム国政策で、接近しつつあることは歓迎すべきであり、このことによりイスラム国と石油密売などを通してひそかにイスラム国を支援してきたトルコや湾岸諸国らが厳しい立場に追いやられる可能性が高まったと言えるであろう。
ロシアのプーチン大統領は恒例の年末記者会見で以下のようにトルコを牽制している。
「トルコ当局は我々が尻尾を巻いて逃げると考えたのだろう。いや、ロシアはそのような国ではない。我々はシリアにおけるプレゼンスを強化した。戦闘機を増派した。かつてはロシアの防空システムはシリアにはなかったが、今はS-400がある。トルコが以前シリアの領空を頻繁に侵犯していたならば、今やってみるがいい」
http://sputniknews.com/politics/20151217/1031887147/putin-press-conference-s400.html#ixzz3ujEIG3Yw
シリアのラタキア近郊に展開されたロシアのS-400防空ミサイルシステム
もしも米ロ共同でイスラム国への資金の流れを切断せよという国連決議が提出され、決議されれば当然トルコとイスラム国との石油密売の問題も俎上にあげられるであろうし、トルコそのものがその件で国際世論の弾劾の対象となるであろう。その場合、エルドアン政権の運命は窮地に陥るであろう。
このブログでは既にずっと以前から、トルコがイスラム国を支援してきていることを指摘し、そのような政権の運命は長くない、と指摘してきたが、それが今や現実のものとなろうしているのである。これはサウジアラビア等湾岸アラブ諸国でイスラム国を支援してきた諸国にも同様のことが言えるであろう。
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イラクにアラブ部隊が駐留・展開する
◆12月12日
イラクにISを育ててきた勢力が直接部隊を送り、表向きはISと戦うためと称し、実際はISを温存し、ISが一定の領域を確保するよう画策する動きが出てきたようだ。
既にイラク北部にはトルコ軍が侵入していることはこのブログでも伝えたが、実は更にドイツやサウジの軍隊も入っている、という情報もあり、今回の話がその通りだとすれば、これらに加えてアラブ諸国からなる9万人の部隊と米軍1万がイラクに展開することになるということになる。
ロシアが空爆を開始してから今まで攻勢だったIS勢力は劣勢になり、このままでは壊滅的になることを恐れた欧米・NATO陣営が、直接イラク領内に展開し、ISを保護する格好になりそうだ。すでにフランスやイギリス、アメリカなどNATO諸国が空爆を行っているが、彼らの軍用機は主に戦闘機であり、爆撃機ではない。これはNATO諸国はISに対して本格的に空爆をする気はなく、かえってロシアの爆撃をけん制する形になっている。
このような事態を前にして、ロシアのプーチン大統領は以下のような厳しい命令を出している。「徹底的にやるよう命令する。ロシア軍と我々の地上のインフラに脅威となる存在は直ちに破壊されねばならない」(http://tass.ru/en/defense/843243)
この命令は、表向きは欧米側とは共同でIS壊滅に向けて戦っていることになっているが、実際はISを育ててきたのは欧米、湾岸諸国、トルコ、イスラエルなどだから、彼らがどこまでISの壊滅に真剣であるかは疑わしく、ひょっとして彼らがロシア軍に対して、丁度トルコのように背中からロシア軍に発砲するような事態も考えられるので、そのことを勘案しながらいかなる存在であってもロシア軍にとって脅威となる存在ならば、直ちに破壊しなければならない、と言わざるを得ないのだ。
これは第三次世界大戦に発展してもおかしくない情勢になりつつある、と言える。プーチン大統領は「50年前のレニングラードの通りで教わったことがある。もしも戦いが避けられないのであれば、先制攻撃をせよ」と語っている。彼はトルコの裏切りに今は耐えている、が、欧米側がそれをプーチンは結局NATO相手に戦争する気はない、ロシアは弱い、と間違った解釈をすれば、かれら欧米NATOは、窮鼠猫をかむ、ということわざを思い起こすべきである。
世界の情勢がこのようでは、そして実際にアラブ諸国の部隊がイラクに展開し、ISの動きを保護するような動きになれば、プーチンの堪忍袋の緒が切れてもおかしくないであろう。2016年以降の世界の運命はただならぬものになろう。
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●アラブ諸国は9万人の部隊をISとの戦闘のためにイラクに派遣か?
http://tass.ru/en/world/842918
約10万人の外国軍部隊、その内9万人はアラブ諸国からの部隊がイスラム国(IS)と戦闘をするためにイラク領内に展開することになるかもしれない、と政治家のハナン・アル・ファトラウィ氏が語ったとイラク通信社が伝えた。
アル・ファトラウィ氏はこれらの情報は、アメリカの上院議員のジョン・マケイン氏とイラクのハイダー・アル・アバディ首相との会談後に確かな筋からの情報として得たと語った。この会談は11月27日にバグダッドの米・イラク統合作戦司令部で行われたという。
「10万の外国人部隊は、9万人がサウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタールそれにヨルダンで、残りの1万人はアメリカからで、彼らはイラクの西部に駐留することになるだろう」とアル・ファトラウィ氏は語った。彼女は、「イラク首相はマケイン議員の声明内容に当惑を隠さなかったが、すべてはもう決められたことだと告げられた」と伝えた。・・・以下略
トルコ軍がイラク領内に侵入
◆12月8日
●トルコ軍約900人がイラク北部のニネべ地区に侵入したという。イラク政府は48時間以内に撤退するようトルコ政府に強く要請し、応じなければ国連安保理に提訴すると言っている。トルコ政府はイラクの国防大臣の要請によって侵入した、と言っているが、イラクの国防大臣はそれを否定した。
(http://sputniknews.com/middleeast/20151207/1031357140/turkish-forces-nawfal.html)・(http://tass.ru/en/opinions/842112)
●これに対してイラク国会の国防安全保障委員会のハキム・アル・ザミリ委員長は、トルコの姿勢如何ではイラクはロシアに直接軍事介入することを要請するかもしれない、と語った。
(http://sputniknews.com/military/20151206/1031328700/iraq-turkey-military-intervention-forces-violation.html)
●またロシアはこの状況に対してカスピ海艦隊の演習を開始しトルコを牽制し始めた。この演習には50隻以上の艦船が参加しているという。
(http://sputniknews.com/military/20151207/1031351564/russia-caspian-drills.html)
このようにトルコは今や表だってやりたい放題のことをやりだした観がある。これに対してロシアはとことんトルコに対抗するつもりのようだ。トルコが強気なのは背後に欧米(NATO)が控えているからだ。シリアに全面的に肩入れしているロシア軍の働きが目覚ましく、欧米側(欧米・トルコ・湾岸アラブ諸国・イスラエル)の様々な陰謀が暴かれだしているため、欧米側もだんだんとその本性を見せ始めている。
たとえば、7日シリア政府はアメリカ軍がシリア政府側の施設を爆撃し、3人が死亡13人が負傷したとしてアメリカを非難した。このブログでは以前から一貫して言い続けてきていることだが、アメリカ軍の爆撃はISを標的にしていないのだ。彼らはシリアのインフラを破壊しているだけであり、時にはこのように直接シリア側(シリア軍・ロシア軍・ヒズボラ・イラク軍etc)に対する攻撃をしている。
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